惰天使ロック

原理的にはまったく自在な素人哲学

CドライブにインストールしたソフトをDドライブに移動する

2011年11月20日 | 不良プログラマの夕べに
blogの更新もしないで何をやっておるのだ、と思っている閲覧者はいないだろうが、いたとしたら題名の通りの作業をやっていたのである、と答えよう。念のため言うが「アンインストール/再インストールせずに、使用可能な状態を保ったままで」である。フリーソフトのようなものならともかく、市販のアプリケーション・ソフトの場合、そういうことは普通はできない。無理矢理「ファイル移動」などで移動するとアプリケーション自体が正常に動作しなくなってしまうことが多い。

とはいえ、Cドライブの容量が足りなくなってくると、HDDなりSSDなりを増設して、Cドライブ上のファイルを移動するわけである。その場合も基本的にはデータファイルを移動するのだが、それで済むような段階はとっくに過ぎてしまっていて、動かせるのは(それが可能なら)「Program Files」以下のアプリケーションしかない、ということも珍しくはないものである。

わがThinkPadの状況がまさにそれで、少々古いX61tであるためHDD容量が80Gしかなく、そこにOfficeはもちろん、「他人様の絵」加工用のグラフィックツールやら、VisualStudioのフルセットやら各種SDK(開発用キット)やら何やらをどかどか放り込んであるわけである。色々工夫して容量をやりくりしてはきたのだが、週末にOffice2007とVisualStudio2010の新しいサービスパックを入れたら、ついにどうやっても残り容量が10Gに届かなくなってしまった。これは何とかしたいなあ、というので色々調べていると、実は奥の手があることがわかった。

正確に言うと「奥の手」が存在すること自体は知っていた。Windowsの現在の標準のファイルシステムであるNTFSには「ジャンクション」と言って、わかりやすく言えば「どこでもドア」機能がついているのである。ファイルのアイコンはその中身を覗くためのドアのようなものだと思ってもらえば、そのドアを「どこでもドア」にして、開けた先をどこでも好きな場所に設定することができる。これを使えば「Program Files」以下のアプリケーションだろうと何だろうと自由自在に置き場所を変更できる。システムの方はドアが「どこでもドア」であるかどうかを区別しないので、移動したファイルがあたかももとの場所にあるかのようにアクセスする。理屈の上ではそうなる。理屈の上では、である。

そんな便利な機能があるのに普通は使われていない(少なくともWindowsは正式にはサポートしていない)のには理由がある。ドラえもんの便利な道具がたいていそうであるように、このNTFSの「どこでもドア」も不用意に使うと思わぬトラブルを引き起こす原因になりやすいのである。詳細は省くが、手作業でやるとどこかで手違いをやらかしてひどいことになりそうな予感がぷんぷんするので、できるだけやらない方がいい、という判断が成り立つような何かなのである。

だからこれを安全に実行してくれるツールがどこかにないかな、と探していたわけであるが、探したらあった。それが今回使用した「SteamMover」※である。


(リンクと画像は「lifehacker」様)

なんでも、これは本来「Steam」というネトゲのアイテムか何かのファイルを、上述の「ジャンクション」を利用して再配置するためのツールとして作られたものらしい。本来の目的はそうだが、使っている手段は普遍的なものなので、何にでも使えるわけである。

上のリンク(※)はSteamMover開発者の(つまり入手先の)サイトで、英語である。日本語で使い方のあらましを説明しているサイトを以下に掲げておく。上の画像も以下から拝借したものである。

lifehacker/『Steam Mover』はアプリを移動させ、プライマリドライブの空きスペースを増やしてくれる便利ツール

このサイトに書かれていないことで、使用上の注意点をふたつ書いておく。

(1) 特に「Program Files」上のフォルダを再配置する場合、このツール・プログラムは必ず「管理者として実行...」しなければならない。
(2) 移動元のCドライブも、再配置先のドライブも、両方ともNTFSでフォーマットされていなければならない。

まあ、どちらも当たり前のことであるが、詳しくない人はうっかりしそうなことである。

いずれにせよ上記のサイトの説明を読んでも、この記事を読んでも、何が何やらサッパリ判らぬという人は手を出さない方が吉である、と念を押しておく。わたし自身も現時点では重要なアプリケーションをこれで再配置はしていない。万が一のことがあってもギリギリ諦めがつくようなもの──めったに使わないDirectXのSDKとか──だけを再配置している。それでもあれやこれやで移動して5GBくらいは容量を稼ぐことができた。まずはひと安心である。
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