瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

#104

2013-05-31 22:05:16 | 考える日々
前回、病気や死について考えなくなることは愚かになることだって書きながら、実は別のことも考えていたのよね。考えていたというより、この方向へ考えを向けると迷走するだろうなということが、ちょっと頭に浮かんだの。でも、ただでさえ前回は長文になっていたから、わけわかんなくなることを承知でそれ以上書くのもためらわれたので、やめました。ま、書くの疲れてたせいもあるけどね。
というわけで、今回はその迷走すること請け合いのことを書きます。

前回、人が愚かになると書きながら、実はこれちょっと違うんじゃないかって気もしてたの。いや、愚かになるとは思うのよ。ま、あたしの価値観で観るとだけど。そりゃ、あたしがいう状態を愚かとは思わない人もいるでしょう。その状態をどう判断するかは人それぞれだものね。あたしはあたしの価値観で書くしかないんだし、読む人は読む人の価値観よ。
あたしが書きながら、これちょっと違うんじゃないかなって思ったのは、そういう他人の価値観を意識してのことじゃないの。死について考えない存在を愚かと判断するのは死ぬ宿命にある存在の言い分であって、最初から死なないものとして存在していれば、死について考えないことを愚かとはいえないんじゃないかって思ったのよ。

解りにくいかしら。書いてて全然伝わってる気がしないんですけど、どう?

そうねえ、前回サイボーグのことを引き合いに出したけど、サイボーグは人間と機械の中間みたいなもんだから、もっとハッキリさせてロボットのこと考えましょうか。完全な機械ね。ロボットっていってもガンダムみたいなんじゃないよ。アトムみたいなやつね。AI持ってて自分で動くロボット。
(どうでもいいけど、たとえが古いね。それにガンダムはロボットじゃない。モビルスーツだ。って細かいことをいう人も居そう。別にアニメ評論してるわけじゃないんだから、用語の使い方が間違っていても大目に見てちょうだい。)

でさあ、ロボットは死なないわけよ。当然、死について考えるはずもない。はじめから死の概念がない存在なんだもの。
一方、人は死ぬでしょ。で、もし死ななくなったら死を考えなくなるよね。それをあたしは愚かになると言ったんだけど、もともと死ぬ存在だったものに関してだから、そんな判断になるのよ。死について考える存在だったものが、死について考えなくなる。考えないから愚かしいものに成り下がったってことなんだけど、それは死があることを前提としたモノ謂いなのよ。死がない、具体的にロボットなんて存在を考えてみれば、ロボットが死を考えないことを愚かとは言えないのよね。死の概念がないんだもの、考えろっていうほうが可怪しいよ。

そして、このあたりから迷走するんだけど、死の概念がない存在ってどんなだろうって考えると、さっぱり解らないのよね。どんな精神構造してるんだろうっていうか、何を考えるんだろうっていうかね。

いや、身近にそんなのはいるのよ。犬や猫には死の概念なんてないんだから。そうじゃなくて、あたしが想像するのは知的生命体で死の概念がない思考についてよ。
人間が考えてることって、結局死のことでしょ。死を考えるから生を考えるし、生を考えれば生命と非生命を考えたり。死という終わりがあるから永遠を考えたり、永遠を考えるから不変不滅、つまり真理について考えたり。死があるから宗教があって、宗教から文化が産まれたり。私たちのやってることは、とどのつまり死の周辺をぐるぐる回ってるだけだと思うのよ。その死がないって状態は、どんなだかちょっと想像がつかない。

あたしが何回か前に書いた、人類の次なる存在って、たぶんこんなイメージなのよ。死の概念を持たない存在。それを書いたときは漠然としてたけど、考え続けてるうちにイメージが出来てきたね。ま、これだってイメージとしては具体的じゃないから、やっぱりわけがわかんない存在のままだけど。
具体的にイメージするならロボットなのかもしれないけれど、あたしのイメージからはズレるのよね。どうしてズレるのか、あたしにもわからないけど。なんとなくロボットじゃない気がする。
でも死の概念がない思考を想像できないなら、とりあえずロボット、つまり人工知能について考えてみるのは参考になるだろうね。電王戦のとき考えてたことが、ここでも出てきたか。当面の課題はどうやらこれのようですね。

とはいえ、アプローチがこっち方面からってだけの話で、すべては「存在とは何か」につながっていくんだけどね。本丸はこの問い、ただ一つのみ。
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