奥様的部屋

主婦の独り言&映画や本の話もちょこちょこ(ネタバレあり)

アヒルと鴨とコインロッカー

2008-08-05 00:41:41 | 映画など_いろいろ

見事な映像化だと思う

アヒルと鴨のコインロッカー

原作を読んだ時に、"すごく素敵なお話だけど、これを映像化するのは難しいよなぁ"と強く思ったことを良く覚えている
だって、これを映像化したら最初からドルジと川崎の顔を比べることができちゃうわけだし、日本人とブータン人なんてひと目で見分けられるだろうし・・・・
(ネタバレです、ごめんなさい)

なので、この小説が映画化されて、しかもなんだかすごく評判がいい、ということを知った時、観たくて仕方なかった

だけど、さすが評判がいいからかいつもレンタルが空いてなくて・・・・・
やっと今回レンタルできて、大いに期待して鑑賞

いや、凄いなぁ
井坂幸太郎作品の持つ不思議な雰囲気をこれだけ自然に映像化できるなんて・・・
きっと製作陣もこの原作がとても好きなんだろうなぁ、と感じるほど丁寧さを感じた
もちろん物語そのものは多少端折ってあったり、都合よく帰られた部分もあったものの、所謂"井坂ワールド"は出来上がっていたと思う

軽くて淡白に見えながら、みんな熱くて心に残るセリフがたくさんあって・・・・
川崎の正体を知っていながらも、この先何が起こるかわかっていながらも、1シーンごとに切なくて仕方なかった

小説を読んで自分の頭の中で作り出した世界も大切にしたいとおもうけれど、この作品のように音と映像によってさらに厚みを増す世界というのも素晴らしい

ここ最近、気に入った小説の映画化でかっがりすることが多かったのだけれど、この作品については全くそんなことは無かった

※おまけ
  正直、今まで瑛太のことは好きじゃなかった
  どちらかというと、苦手な部類
  でも、この作品の彼は本当に素晴らしい
  松田龍平もそうだけど、あの棒読みっぽいセリフ回しがなんだかとても計算し尽された演技に思え、背筋がぞわぞわしてしまった
  彼らはああいうちょっと不思議クンが似合うんだなぁ・・・・・なんて今更?

 
(DVD)