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虫・19~ミドリヒョウモン

 長沼公園"野猿の尾根道”で見掛けた蝶。飛んでいる時はツマグロヒョウモンかと思ったが止まった姿を見ると色合いが少し異なる。これはどうやら「ミドリヒョウモン(緑豹紋)」のメスのようだ。タテハチョウ科ヒョウモンチョウ属で翅を拡げると6~7センチある。
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スエコザサ

 NHK朝ドラ『らんまん』はいよいよ今週大団円を迎える。植物ウォッチャーとしては十分期待して始まったが予想以上の秀逸な作品で朝ドラ史の中でもかなり上位の評価になるだろう。ドラマの最初に坂本龍馬が出たのには驚いたが、随所に史実に基づいたエピソードが散りばめられ作品の質を素晴らしく高くした。週毎のサブタイトルは、バイカオウレン、キンセイラン、ジョウロウホトトギス、ササユリ、キツネノカミソリ、ドクダミ、ボタン、シロツメクサ、ヒルムシロ、ノアザミ、ユウガオ、マルバマンネングサ、ヤマザクラ、ホウライシダ、ヤマトグサ、コオロギラン、ムジナモ、ヒメスミレ、ヤッコソウ、キレンゲショウマ、ノジギク、オーチョーギ、ヤマモモ、ツチトリモチ、ムラサキカタバミと続き最終週は予想通り「スエコザサ(寿衛子笹)」になった。この名前を見ればドラマの過去のシーンが思い浮かぶ。これらを並べても面白い図鑑になるだろう。写真は練馬区東大泉の『牧野記念庭園』のもの。ここは牧野富太郎博士が大正15年から亡くなるまでの30余年を過ごした住居と庭の跡地になる。スエコザサはイネ科アズマザサ属の多年草で草丈は40~50センチ。大きくなれば2メートルを超えるほどになる。アズマザサの変種で宮城県以北に分布しており葉は縦半分が裏側に反り返って皺がある。
 昭和2年、65歳の牧野富太郎は東京帝国大学から理学博士の学位を得ていよいよこれからという時、翌昭和3年1月に55歳の最愛の寿衛夫人を失った。博士は夫人を偲び昭和2年に仙台市青葉区の広瀬川沿いで発見した新種のこのササに夫人の名を冠した。夫人の墓は台東区谷中の天王寺に博士と共にあり墓碑には博士の二句が刻まれている。

 家守りし妻の恵みや我が学び
 世の中のあらんかぎりやすゑこ笹
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ツルギキョウ・6~高尾山1号路

 高尾山"1号路”で蔓を伸ばしている「ツルギキョウ(蔓桔梗)」。キキョウ科ツルニンジン属(ツルギキョウ属)のつる性多年草で関東地方以西の山野に生育している。初秋に直径1.5センチほどの釣鐘状の花をやや下向きに咲かせる。開花直後は5本の雄蕊が雌蕊を包み込んでいる雄性期で、花粉を出し終えると雄蕊は外側に拡がり中から雌蕊の柱頭が現れる。高尾山系ではツルギキョウと同時期にツルリンドウツルニンジンが咲くので愛好家の間では"ツル三姉妹”などと呼ばれて人気の花ではある。
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