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コナラ・1~紅葉

 武蔵野の雑木林を代表する落葉樹の「コナラ(小楢)」。ブナ科コナラ属で、ドングリの木としても馴染み深い。コナラの紅葉は、カエデの赤やイチョウの黄色のような鮮やかな色ではないが、日差しを浴びて褐色に輝くさまがとても美しい。
 さて昨年Part2の記事で “ナラ枯れ” について触れたが、もう一度振り返ってみよう。1980年代以降、日本各地でナラ類やシイ・カシ類の樹木の大量枯死が発生している。この原因は長い間、カシノナガキクイムシ(樫の長木喰虫)(※略して “カシナガ” とも呼ぶ)による虫害とされてきたが、直接の原因は “菌類” であり、この病原菌をカシナガが運んでくることが、近年の研究で明らかになった。カシナガの発生は、地球温暖化の影響のほかに、人間の生活様式の変化に伴い、里山管理方法の変化も大きな要因という。カシナガは高齢樹に発生し易く、昔は薪炭のために高齢樹を伐採しながら若齢樹を育てていくというサイクルであったものが、今の公園整備では高齢樹を残す方法で管理されており、このため被害に遭いやすくなっているという。もちろん里山が放置されているケースも同様に、若齢樹が育ちにくくなっている。里山の樹も “高齢化社会” が深刻のようだ。
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