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散歩道・64~鑓水停車場

 8月24日の散歩道・59の記事で、昭和初期に鑓水付近を通る鉄道計画があったというコメントを頂戴したので少し調べてみた。
 これは多摩市一ノ宮(聖蹟桜ヶ丘付近)から由木、鑓水、相原(JR横浜線)を経て、津久井郡城山町まで繋ぎ、更にその先の富士五湖まで延伸するという路線構想。南多摩と津久井の頭文字を取って “南津(なんしん)電気鉄道” と名付けられたようだ。当時は八王子は絹の集積地として大いに栄えており、鑓水界隈には生糸貿易で富を築いた “鑓水商人” が栄華を極めていた。
 写真は “絹の道” から由木街道に出たあたりの大栗川沿い。ここに南津鉄道の “鑓水停車場” が建設される予定だったが、金融恐慌、世界恐慌などの影響で、結局、実現に至らず、幻の鉄道となってしまった。
 左端に写っている道標の正面には 『此方 八王子道』 と彫られ、両側面には 『此方 はし本 津久井 大山』 『此方 はら町田 神奈川 ふじさわ』 とある。不思議なことに 『鑓水停車場』 と彫られた石碑は、なぜかここより400メートル先の庚申塚に設置されている。

『夜明けの停車場』
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (ディック)
2013-12-09 22:18:34
これはおもしろいお話をありがとうございました。
八王子は絹の集積地でしたか。これもまったく知りませんでした。
 
 
 
ディック様 (多摩NTの住人)
2013-12-10 07:36:18
コメント有り難うございます。
鉄道好きなものですから、特に地元のこういう話は興味津々でした。八王子市は東京では東京市に次ぐ2番目に古い市だと、先日、バラエティ番組で紹介されていました。宿場町、絹の集積地として賑わっていたようです。
 
 
 
Unknown (Bell3)
2013-12-10 20:55:03
古い道標や石碑を見るのは、いろいろ想像が膨らみ、楽しいですね。
歴史が大好きですが、鉄ちゃんの一人でもありますので、ここに今、鉄道が走っていたら、とつい想像してしまいます。随分町並みも違ったでしょうね。
 
 
 
Bell3様 (多摩NTの住人)
2013-12-11 07:38:44
コメント有り難うございます。
石碑などから歴史を振り返るのは良いですね。
ここに鉄道駅ができていたらと想像するだけでも楽しいです。
 
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