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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

ツルドクダミ

2022年11月15日 11時33分30秒 | 野草

タデ科のツルドクダミです。

 中国原産の多年草、地下に根塊をもち、ツルをのばして近くの樹木に這い上がります。

 江戸時代に漢方薬として栽培されていたものの種子がひろがり、本州から四国、九州でも見られるそうです。

 近くにある樹木の先端まで、ツルが4メートルから5メートルほどのびます。

 葉は互生、または対生、長い葉柄をもち、葉はハート形に広がり先はとがります。

 つるの先端が枝分かれして総状に多数の花がさきます。

 夏から秋にかけて白色の花がさきます、花弁は無く5枚に分かれた萼が花弁のようにひらきます。

 雄しべ8本と雌しべ1本がのびて、雌しべの花柱は3本に分かれます。

 今は、萼が翼のように広がって枝に下がり、中の種子が透けて見えます。

 葉がドクダミに似て、ツルがのびるので「ツルドクダミ」とよばれます。

 漢方薬では「何首烏(カシュウ)」とよばれる漢方薬です。

 不老長寿の薬で、飲むと髪が黒くなるので「烏(カラス)」なのだそうです。

 「不老長寿」に関して、当方は全く責任を負いません。

 


ツワブキ

2022年11月07日 11時28分31秒 | 野草

キク科のツワブキです。

 福島県以南の本州から四国、九州に分布する多年草、常緑で冬でも緑色の葉がついています。

 海岸近くで見られます、日向でも日陰でも緑の葉がついているので、庭などにも植栽されます。

 地下茎をもち、10センチから30センチの葉柄をのばして大きな葉が開きます。

 葉は10センチから30センチ近くになる大型の円形で、葉柄側が切れ込みます。

 葉身は厚く、濃い緑色でつやがあり、縁はなめらかなものから多角形なものまで変化があります。

 株から花茎が立ち上がります、枝分かれしながら30センチから60センチにのびます。

 緑色の総苞片に包まれたつぼみから黄色の花弁を十数枚広げます。

 花弁の1枚づつが舌状花で、中心には筒状花多数が集まっています。

 中心に集まった多数の筒状花は、筒状の花弁の先が5枚に小さく分かれます。

 筒状の花弁の中には雄しべ5本があり、筒先から花粉を出します、雄性期です。

 花粉が出切ると花の中心の花柱がのびて先が2本に割れます、これが雌性期で自家受粉をしないようにしています。

 下の写真で、中央の花をみると、筒状化の花柱がのびているのがわかります、外側から中心に向かって開花してゆきます。

 花が終わると、同じキク科のタンポポのように綿毛のついた種子になり、風に乗って旅に出ます。


ヤマハッカ

2022年10月28日 10時49分26秒 | 野草

シソ科のヤマハッカです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する多年草、林の縁や草地で見られます。

 高さは30センチから90センチ、葉は対生する卵型で段々につきます。

 葉の先はとがり、縁には荒く鋸歯があります。

 茎の上部で、段々の葉の付け根から数個の花をさかせます。

 花弁は薄い紫色で筒型、先は上下に分かれ、上側に花弁の先は4枚に分かれ下側は2枚に分かれます。

 上側の花弁には、紫色の模様があります。

 下側の花弁は前に突き出て、中に雄しべ4本と雌しべがあります。

 「ハッカ」の葉に似ているので名前がついたそうですが、香りはありません。

 


ホトトギス

2022年10月22日 18時06分17秒 | 野草

ユリ科のホトトギスです。

 本州から四国、九州に分布する多年草、林の縁や少し湿った草地などで見られます。

 茎は30センチから60センチ、上方向にのびますが、花が咲くと重みで横にのびてしまいます。

 葉は互生、葉柄は茎を巻く細長い卵型、先がとがり、全体に細かい毛があります。

 葉の付け根から花柄をのばして1から3個の花がさきます。

 花は白色で、うすい紅紫から濃い紫色の斑点がはいります。

 花弁は6枚開きます、中心には雌しべを雄しべが囲んだ筒が立ちます。

 おしべは筒の先で6本に分かれて開きます、雄しべの先には球形の花粉の入った葯があるのでわかります。

 筒の中央から雌しべがのびます、横3方向に分かれ、さらに先端が2枚に分かれます。

 模様が同じで分かりにくいですが、上から雌しべ、雄しべ、花弁の順です。

 上から見ると3本に分かれる雌しべがわかります。右い上の白いのはつぼみです。

 葉の付け根から数個づつの花がさきます、緑色に見えるのは花が終わった後の子房で三角形の断面です、3本に分かれた柱頭がまだ残っています。

 野鳥の「ホトトギス」の胸毛についている斑点と、この花の斑点がにているので「ホトトギス」の名前がついたそうです。

 花は、葉の付け根から1から3個さきます。

 長い花枝がのびて枝分かれして同じような花のさくのは「タイワンホトトギス」です。


イヌタデ

2022年10月18日 11時14分58秒 | 野草

タデ科のイヌタデです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する一年草、草地や空き地で見られます。

 茎は横にのびて立ち上がり、枝分かれして広がり、草むらになります。

 高さは20センチから50センチ、葉は互生、卵形で葉先に向かって細くなり先がとがります。

 縁は滑らかで、茎の付け根は筒型の托葉梢が茎を巻きます。

 茎の先端に紅紫色の小さな花が多数並んだ穂状花序をつけます。

 花に花弁はなく、紅紫色のガクが5枚あります、ガクなので花のあとは痩果を包みます。

 雄しべは8本、雌しべの花柱は3本あります。

 昔の子供たちのおままごとでは「赤まんま」とよばれお赤飯になりました。

 「イヌタデ」は食べられないタデの意味です、食べられるのは「ヤナギタデ」です。