ユリ科のホトトギスです。
本州から四国、九州に分布する多年草、林の縁や少し湿った草地などで見られます。
茎は30センチから60センチ、上方向にのびますが、花が咲くと重みで横にのびてしまいます。
葉は互生、葉柄は茎を巻く細長い卵型、先がとがり、全体に細かい毛があります。
葉の付け根から花柄をのばして1から3個の花がさきます。
花は白色で、うすい紅紫から濃い紫色の斑点がはいります。
花弁は6枚開きます、中心には雌しべを雄しべが囲んだ筒が立ちます。
おしべは筒の先で6本に分かれて開きます、雄しべの先には球形の花粉の入った葯があるのでわかります。
筒の中央から雌しべがのびます、横3方向に分かれ、さらに先端が2枚に分かれます。
模様が同じで分かりにくいですが、上から雌しべ、雄しべ、花弁の順です。
上から見ると3本に分かれる雌しべがわかります。右い上の白いのはつぼみです。
葉の付け根から数個づつの花がさきます、緑色に見えるのは花が終わった後の子房で三角形の断面です、3本に分かれた柱頭がまだ残っています。
野鳥の「ホトトギス」の胸毛についている斑点と、この花の斑点がにているので「ホトトギス」の名前がついたそうです。
花は、葉の付け根から1から3個さきます。
長い花枝がのびて枝分かれして同じような花のさくのは「タイワンホトトギス」です。