のんびり日記

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ECB政策金利発表後のユーロ急騰 (プレイバック)Part2 (2016)

2016年03月12日 16時53分40秒 | FXと国際経済
昨年12月3日のECBによる政策金利発表後と同じく、3月10日の発表後、またしても(しかも今度は利下げで)ユーロは暴騰しました。

ECBによる発表直後は、サプライズの緩和内容でユーロは急落。ユーロ/ドルは一時1.082付近まで付けました。
その発表内容は概ね下記の通りでした。

①主要政策金利を0.05→0.00%
②量的金融緩和による資金供給量を月800億ユーロ(+200億ユーロ/月)に拡大
③買い入れ対象を高格付け社債にまで拡充
④ECBへの貸し出しを増やした金融機関にはマイナス金利0.4%で資金供給(←マイナス0.3%から拡充)
⑤長期資金供給オペレーションの金利マイナス

昨年12月の発表後は、金融緩和としては十分な内容だったものの、市場(コンピューター?)から「不足」と判断されて暴騰。
今回、ドラギ総裁は同じ轍を踏まないという強力な意志を持って発表に臨んだものと想像できます。
たぶん、多くの人の想定を大幅に超えた緩和策だったはず。

ところが、悪夢再び。
「追加利下げが必要になるとは思わない」との(不用意な?)発言が飛び出したことで、ユーロ安は一気に反転、
何とユーロ/ドルにして1.12という、400ポイントもの急騰に見舞われた訳です。

多くの市場参加者は、「ドラギのやつ、またしても余計なことを」と思ったことでしょう。記憶に新しいところでは、
昨年6月の政策金利発表でも、「市場はボラティリティに慣れろ」なる発言でやはりユーロ高が煽られたことがありましたね。

しかし、前々回、前回の暴騰も、今回の急落後暴騰も、いずれもドラギ総裁のミスと言うよりは、やはり「カオス相場」
に突入してしまっているための現象ではないかと想像します。
確かに今回は発言をネタにユーロ高に見舞われたわけですが、日銀によるマイナス金利導入発表後の円高進行を体験してきたわけで、
結局ドラギさんが何も言わなくても、なんだかんだでユーロは急騰したのではないか、とも思えます。
いずれにしろ、想像の範囲を超えませんが。

来週早々の日銀政策決定会合では、同じようなカオスが起こるのか。

典型的とすら言えない乱(難)場で、我々個人投資家にできることは、「傍観すること」だけかも知れません。

もっとも、これだけの伝統的かつ非伝統的金融緩和を実施して、ユーロが上がり続けることは想像しがたく、
中長期的に見れば、下落してくるだろうとは思うのですが。ちょっとしたきっかけで暴落もあり得るかも知れませんね。

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