のんびり日記

下手の横好きの釣り。割と本気のFX。たまにエレキギター修行中。その他もろもろ。のんびりと。

ECB政策金利発表後のユーロ急騰 (プレイバック)Part2 (2016)

2016年03月12日 16時53分40秒 | FXと国際経済
昨年12月3日のECBによる政策金利発表後と同じく、3月10日の発表後、またしても(しかも今度は利下げで)ユーロは暴騰しました。

ECBによる発表直後は、サプライズの緩和内容でユーロは急落。ユーロ/ドルは一時1.082付近まで付けました。
その発表内容は概ね下記の通りでした。

①主要政策金利を0.05→0.00%
②量的金融緩和による資金供給量を月800億ユーロ(+200億ユーロ/月)に拡大
③買い入れ対象を高格付け社債にまで拡充
④ECBへの貸し出しを増やした金融機関にはマイナス金利0.4%で資金供給(←マイナス0.3%から拡充)
⑤長期資金供給オペレーションの金利マイナス

昨年12月の発表後は、金融緩和としては十分な内容だったものの、市場(コンピューター?)から「不足」と判断されて暴騰。
今回、ドラギ総裁は同じ轍を踏まないという強力な意志を持って発表に臨んだものと想像できます。
たぶん、多くの人の想定を大幅に超えた緩和策だったはず。

ところが、悪夢再び。
「追加利下げが必要になるとは思わない」との(不用意な?)発言が飛び出したことで、ユーロ安は一気に反転、
何とユーロ/ドルにして1.12という、400ポイントもの急騰に見舞われた訳です。

多くの市場参加者は、「ドラギのやつ、またしても余計なことを」と思ったことでしょう。記憶に新しいところでは、
昨年6月の政策金利発表でも、「市場はボラティリティに慣れろ」なる発言でやはりユーロ高が煽られたことがありましたね。

しかし、前々回、前回の暴騰も、今回の急落後暴騰も、いずれもドラギ総裁のミスと言うよりは、やはり「カオス相場」
に突入してしまっているための現象ではないかと想像します。
確かに今回は発言をネタにユーロ高に見舞われたわけですが、日銀によるマイナス金利導入発表後の円高進行を体験してきたわけで、
結局ドラギさんが何も言わなくても、なんだかんだでユーロは急騰したのではないか、とも思えます。
いずれにしろ、想像の範囲を超えませんが。

来週早々の日銀政策決定会合では、同じようなカオスが起こるのか。

典型的とすら言えない乱(難)場で、我々個人投資家にできることは、「傍観すること」だけかも知れません。

もっとも、これだけの伝統的かつ非伝統的金融緩和を実施して、ユーロが上がり続けることは想像しがたく、
中長期的に見れば、下落してくるだろうとは思うのですが。ちょっとしたきっかけで暴落もあり得るかも知れませんね。

FX投資 -下手の研究- その5

2016年02月21日 21時51分03秒 | FXと国際経済
(12)チャートを見ない
 チャートを見ないでFX投資を行うというのは、自殺行為のようなものですが、ここではそういったレベルの話ではなく、
肝心の所でチャートを見ずに済ましてしまう、という場合について。

 例えば、ポジションを取ったものの、逆に曲がってしまい、損切った、というときのこと。
当然、この行為は間違っていないわけですが、問題は損切った後の行動にあります。
 実際には、損切りして以降の値動きというのは、よく見るとチャンスであることが多くあります。
ところが、損切りによってがっかりしてしまい、そのままチャートから離れてしまう、ということが多いと思います。

 FXでは損切りは当たり前のことと考えて、落ち込む代わりに粘り強くチャートをwatchし続け、チャンスを逃さないようでないと、
なかなか稼げないと思います。

 失敗(損切り)しても諦めないことが肝心。むしろ、損切りした直後こそ、チャンスがあります。


(13)霊感を信じない
 相場を張っていると、意外な霊感が発揮されるときが結構あります。
 多くは、つい無視してしまうのですが、「悪い方の霊感」は心に留めておくほうが良い場合があります。

 例えば、トレンド相場で順調に利益を伸ばしている場合、ふと、「もしかしたらそろそろ反転するのではないか?」などと
思うことがあります。そして意外と、その勘は当たることがあります。

 これは、オカルトな話ではなく、どちらかと言えば、自分では忘れてしまったけれども、過去に似たようなシチュエーションで
経験したことが、あらためて起こった場合に、霊感という形で感じられることがあるのではないかと思います。また、相場の
常識として、買われ過ぎれば、売られやすくなる、という当たり前の事でもあるとは思いますが。

 こうした霊感は、天啓であることがあり、一応最悪の場合に備えて準備しておく、という用心深さが身を助けることがあります。

FX投資 -下手の研究- その4

2016年02月18日 00時56分54秒 | FXと国際経済
(9)いきなり大張りする
 ギャンブルする人の特徴を前項で述べましたが、いきなり大張りするのもまた、ギャンブラーの特徴の一つ。
要するに、エンターする前から、勝ったときのことしか考えないのですね。
 言うまでもなく、投資は少額ずつ、分散で、が基本。
大きく勝つことを考えるのではなく、大きく負けないことを考えるべきでしょう。

 投資は心理学であり、自己との闘いである、ということですね。大きく張りたくなったら、一旦中断して、
なぜ大きいポジションを持つのか、冷静に自問自答してみましょう。


(10)自分で考えない
 奇妙で信じられないような話ですが、投資をするに際して「自分で考えない」ことが往々にしてあります。

 例えば、著名な相場師やエコノミストの予想を鵜呑みにしてディールしてしまう、といったようなことです。
たとえどんなに実績のあるディーラーでも、多くの場合、相場の不確実性の方が人間の予測を超越しているので、
なかなか当たらないわけで、有名人だからと言って信じて張ったりすると負けます。
 そして、得てして、負けたことを人のせいにして、恨んだりします。

 このことは、そのほかにもいろいろと当てはまることがあります。例えば、後でも述べますが、アノマリーを
信じすぎる、などということも、「考えない」ことが原点にあります。もっと言えば、オシレーターなどの
テクニカル指標に固執するのも、同じことかもしれないですね。

 とにかく常に自分の頭で考え、戦略を立案し、行動することです。常に疑いを持って動くことです。


(11)早アガリする
 超短期ディールする人に多い癖として、相場の大きな流れを見ずに、利益確定を急ぎすぎることがあります。
確かに、レンジ相場などでは、エントリーから決済までの期間は比較的早めにすることもありますが。
ちょこちょこと利確していくと、勝率は高くなるのですが、一回大きく負けるとトータルでへこむ、
ということになってしまいます。

 これは麻雀に例えると、イーファン早アガリを続けて、終局間際に倍マンに振り込んで負ける、というのに似ています。
意外にこれは癖になるので、注意が必要です。また、早アガリでないと利益が獲れないような相場つきは、
要するに難場であり、無理してエントリーする必要のないもの、ということになります。

 大きく利益を獲ろうと心がければ、相場(チャート)を大きな時間軸で、大局的に見ることができ、比較的
容易な(利益を得やすい)ときだけを選んで仕掛けられるので、負けにくくなりますし、大きなポイントを得られるのなら、
ポジションも小さく済むので、万一曲がっても損切りのコストは比較的小さく済みます

 大きなポジション(レバレッジ)で、短時間で、小さな利ザヤを抜く、ことを重ねる、というのは、簡単そうで、
意外に(安定して稼ぐことは)難しいもの、と思っています。

 

FX投資 -下手の研究- その3

2016年02月14日 22時22分27秒 | FXと国際経済
下手の研究成果発表会はまだまだ続きます。


(6)レバレッジを変える
 FXに限らず、投資で良くある失敗の一つで、初めのうちは小さいポジション量で勝利を重ね、ある程度自信がついてきた段階でポジション量を
増やしてみたところ、大負けしてそれまでの利益を吐き出すか、又はむしろそれ以上の損失を被ってしまう、というものがあります。
 何故こんな事になってしまうかというと、それは単純に資金管理テクニックの問題であることが多いと思います。

 例えば、当初の証拠金が100万円だったとして、ドル/円が仮に100円/ドルのときに50,000ドルの取引をしていたとすると、
そのポジション量はレバレッジ5ということになります。
 順調に証拠金を150万円まで増やした段階で、思い切ってポジションを100,000ドルに増やしたりすると、レバレッジが6.66となるので、
レバレッジがむしろ増加してしまうため、曲がったときの損失が大きくなってしまう、というわけです。

 要するに、利益を増やすことができてポジション量を増やす場合は、レバレッジを変えない、ということが重要です。
 例えば、上の例では、証拠金が100万円から120万円になったときに、仮にドル/円がまだ100円/ドルであれば、ポジションを50,000から60,000
に増やす、という風に、常にレバレッジを考慮しながら慎重にポジションを増やしていけばいいのです。

 
(7)休まない
 「休むも相場」、「市場は明日も開かれる」、というような、有名な相場格言があります。

 相場には、「休むべきとき」というのが多々あり、そこで休まないと、たいていやられてしまいます。

 相場を、麻雀に例えるとすると、あるときはカモを相手に卓を囲めるラッキーなときもあれば、雀ゴロのような連中のいる
卓に回されることもあります。
 ただ、麻雀と相場の違いは、雀ゴロと対決したくなければ、しなくても良い、ということです。そして、カモからは勝ちたいだけ勝っていいし、
勝ち逃げも許されます。
 だったら、そうした方が利口だと思いませんか。

 ところが、多くの人はせっかくパスしても良いのに、わざわざプロ雀士と対決しては、ハコテンになって退場させられます。

 あと、相手が強敵でなさそうでも、自分の精神や体調がすぐれないときは、休むべきですね。

 もっとも、そんなことを言ったら休んでばかりになってしまうではないか、という意見もあるかと思いますが。
少なくとも難場ではポジション量を普段よりも少なくして臨むなどするべきではないでしょうか。
例えば、今年の相場は、明らかに難場だと思います。


(8)ギャンブる
 「もしここで~がきたら、・・・儲かる」と考えるのが、ギャンブラーです。
しかし、相場では「もしここで~がこなかった場合は、・・・で損切って再考する」と考えるものだけが生き残れます。
要するに、相場はギャンブル的な発想は相容れないのです。
 ところが、人間は負けが込んでくると、ギャンブル的な発想になってしまうことがあります。
そうなったら、その時点で「おしまい」なので、直ちに脱出しましょう。

 

カオス相場 

2016年02月14日 15時38分08秒 | FXと国際経済
年初から中東騒乱、原油安、中国経済減退をネタにした乱相場が続いています。

日銀によるマイナス金利導入は、一時的にドル高の方向に舵を切りなおしたかにみえましたが、
逆に狂乱を煽るかのようなことになってしまいましたね。

ドル/円は2月11日(木)には、一時110.98を付け、翌日の12日(金)には113円台に戻しましたが、
春節明けの中国市場が明日15日(月)に戻ってきますから、まだまだどうなるか、気が抜けません。

12日(金)発表の米小売売上高は、実に久しぶりに予想を上回る数字だったため、必要以上の米経済
不安は、多少払拭されたのではと期待したいのですが、本年の乱場の原因である中国経済の問題は、
未だ不安要素を秘めたままですから、乱相場はまだまだ継続する、と考えていた方が無難だと思います。

今こそ、「負けないディール」が重要な時はないでしょう。焦らず、じっくり取り組みたいところです。


ところで、昨年あたりから顕在化してきているように感じるのですが、特にFX相場は金融政策やファンダメンタルズの影響を
素直に受けなくなっているように思います。
常識的に考えれば、金融政策の違いから、ドル買い、ユーロ売り、円売り、という流れになると思うのですが、
現実的にはその逆の方向に向かっていますね。

とりわけユーロと円はゼロ~マイナス金利を導入しているのだから、なおさらドル売り/ユーロ(円)買いという
トレードは、金利面でもマイナスですので、長期的に続かないであろうとは思っていますが。

そもそも、日米欧の金融当局による政策がコケにされているような結果が続いているわけで、政府や金融当局の権威が
このままでは地に落ちる=信頼性が大幅に棄損することにつながりかねません。

いずれにしろ、常識では考えられないような、「謎の力」が働いているような感じです。
そしてこのような「カオス」は、まだしばらくは相場にとどまり続けるような懸念があります。


FX投資 -下手の研究- その2

2016年02月03日 23時06分26秒 | FXと国際経済
今日は、下手な投資の中でも、かなり中心的なお話をします。

(4)損切りが下手
損切りは言うまでもなく、FX、株式、コモディティーなど、投資の種類の如何に関わらず、最も重要な技術です。
損切りしない人のほとんどは、いつの日か、相場からの退場を余儀なくされてしまうでしょう。

ほとんど、といったのは、中にはとんでもない豪傑もいて、とてつもない多額の含み損を抱えながらも、絶対に損切りせず、
なおかつ、強制ロスカットにもかからない(つまり追い証をとにかく入れ続ける)人がたまにいるからです。
でも、こういう人のまねをしては、絶対にいけませんよ。下手すると数年間は苦しみます。

ところで、ここでは損切りしないとか、できないとかいった次元の話ではなく、損切りのタイミングを往々にして間違える、
という場合についての話です。

損切りのタイミングというのは、要するに、トレンドの風向きが変わったと判断された時点で行うのが基本です。
ただ、この場合のトレンドは、一般に長期トレンド(月足チャートに現れるトレンド)を指す場合、
転換点まで損切りしないとすると、相当な含み損を抱える場合もあります。
そういうときは、日足チャートに現れる短期トレンドでの転換点を損切りポイントとする場合もあるでしょう。
いずれにせよ、損切りのポイントをあらかじめ想定して、問題ない程度のポジション量でエンターすることですね。

あるいは、人によっては、損切り点を例えば50ポイント曲がった場合とか、数値で決めている人もいます。
そして、往々にして、あらかじめ決めたポイントで損切りする人は、安定して収益を上げているように思います。

しかし、多くの投資家が、なかなか損切りがうまくできないのは何故でしょう?

その理由の一つは、「損切りが悔しいから」だと思います。

損切りした直後に値が元に戻って、ああ損切りなんてしなければ良かった、という経験をした人は多いと思います。
私ももちろん多くあります。

が、損切りは「投資の段取り」としてやるべきことであって、別に悔しがる必要はないのです。
損切りした後に元に戻るという現象は、相場なら当然にあり得ることなのです。

損切りは例えて言えば、探偵小説の主人公がチンピラから情報を聞き出したり、危険な目にあったときに
急場を逃れるために、端金をはたくようなものなのです。

綺麗事だけで、相場という欲望の海を進み抜くことはできないのです。

相場では、損切った後で、値が戻ろうが戻るまいが、一喜一憂する必要は無いのです。

損切った額が問題なのではなく、いかに切り抜けて、最終的に利益を得るか、が重要なのです。

そして、利益を得やすいとき(つまり短期でもトレンドに乗れるとき)に大きく利益を取る。
そうすれば、勝つときは大きく勝ち、駄目だった場合でも、定額で一時撤退する事ができます。


(5)青い鳥症候群(More than this)
ここより他の場所。
隣の芝生が青く見える。

相場で良くあることですが、「安値買い(もしくは高値売り)を狙いすぎる」ことに捕らわれている人がいます。

たいていの投資家は私を含め欲深なので、エンターするときにベストを狙いたくなってしまいます。

ところが、そうこうしているうちに、チャンスを逃す、ということに往々にしてなってしまいます。

もう一つの心理として、上で述べた「損切りしたくない」というのがあり、できるだけ「良いポジション」を
獲りたいと思ってしまうのでしょう。

もちろん、適当にエンターしてよい、という意味ではありません。
エンターするところを、点ではなく、線(幅のあるもの)で考えれば良い、ということです。

その「エンター可能範囲」内で、FXの基本四要素のひとつ、「小ロットで分割して」仕掛けていけばいいのです。
要するに、分散投資ですね。

そうすれば、平均としてまずまずのポジションを獲りやすいと思います。

「すごく良いポジション獲得は、諦める」 = 「欲望をコントロールする」

そうすれば、負けにくい投資ができるのではないか、と考えます。

FX投資 -下手の研究- その1

2016年02月01日 23時46分49秒 | FXと国際経済
先日、FX投資では「下手」の研究が有意義ということを述べました。

今日は、具体的に「下手」とは何かについて、考察してみたいと思います。

ただ、私の場合、「下手」とは言っても、誰かへたくそな人の行動パターンを調べるわけではありません。
それも有意義かも知れませんが、もっと良いのは「自分の下手さ加減」を解析してみることだと思います。

なぜなら、最も重要なのは研究そのものではなく、自分の投資方法(=自己)を良く理解して、反省し、
自分が儲けられるようになることだからです。

だから、これから述べることは、他の誰でもない、私自身の下手さ加減を披露することでもあります。
それは少々情けないことではありますが、自己を客観的に見ることで、自分の何が悪くて失敗したのか、
多少は分かってくるように思います。

それでは順番に述べていきます。


(1)難場に手を出す
書籍をあたったり、実際にプロの方から話を伺ったりして分かってきた重要なことの一つに、
「プロは難場に手を出さない」というのがあります。これは本当の事のようです。

プロなんだから、レンジの乱高下相場でも稼げるだけの力を持っているのかと思いましたが、
プロでも儲けられる人というのは、そういうところはうまく避けてやっているとのこと。

ところが、多くの人は、「難場でやられる」というパターンに嵌る場合が多いと思います。
FX仲間との会合に参加するたびに、そのような感想を抱きます。

そもそも「難場」とは何かというと、要するに「トレンド相場」でない相場つきのことと理解しています。
ただ、トレンド相場でなければ、参加できないと考えると、昨年や今年1月はそもそも参加する機会が
少ないんじゃないか、という意見もあるかと思います。

実はその通りだと思います。

私が思うに、難場には参戦しないか、仕方なく参戦するとしても、少ないポジション(スモールロット)で、
短期決済を繰り返していくしかないと思います。

一番利口なのは、トレンドが復活するまで我慢して待つことだと思います。

ちなみに、だいたい毎年荒れ相場になるイースター(復活祭)、ゴールデンウィーク、夏休み、
及び感謝祭~年末まで、は典型的な「難場=ハイ・ボラティリティー期間」なので、
スクウェア、もしくは最小ロットで臨むべきかと思います。

逆に言えば、難場さえ確実に避けていれば、かなり「負けない」体質になれるのではないでしょうか。


(2)あわててエンターする
相場の動きにつられて、チャートやファンダメンタルズをしっかり確認しないでポジションを持ってしまう
事があります。
こういうときは、得てして失敗します。

このときの心理は「いの一番にエンターして漁夫の利を得よう」という欲望があり、戦略的な視点が
一時的に無くなってしまっています。

チャートが一見よさそうな動きをしているときでも、あわててポジションを取ろうとせず、まずは様子見
から入る、くらいの泰然自若な態度が必要です。

どうせ相場は無くならないので、チャンスを逃したとしてもまたそのうちに機会は巡ってきます。


(3)木を見て森を見ず
相場の基本原則は、「長期トレンド」に従え、だと思います。
この場合、長期トレンドというのは、簡単に言えば月足チャートで表現されるトレンドのことです。

特にFX投資では、スキャルピングを生業としている人が多いと思いますが、相場は超短期(分足)の値動きほど
予測不可能なため、安定して利益を上げることはなかなか難しいと思っています。

少なくとも日足チャートで表現される短期トレンドに従った短期ディール以上の時間感覚で取り組んだ方が、
視野狭窄にならず、危険を避けやすいように思います。

超短期ディールばかりしていると、難場に嵌りやすく、それまで積み上げた利益を短期間で失ってしまいがちです。 

FX投資 -下手の研究-

2016年01月30日 14時31分40秒 | FXと国際経済
私のよく知る某銀行の外国為替ディーラーを勤められていた、いわゆる元プロの方が言っていたことですが、
何千人とみてきた、プロ、アマのFXディーラーの中で、自分が上手だと思った人は、自分自身を含めて結局ほとんどいなかった、ということです。
ただ、その方は、「うまい人はいなかったのだが、本当に強い人は何人かいた」ということも言っていました。

FXの「強い人」というのは、もちろんFXで「稼ぐ人」のことですが、そういう人も下手糞だというのです。ただ、下手なんだけれども本当に強い人は「粘り強い」
んだそうです。
この話を分析してみることも意義深いとは思いますが、それはさておき、私はこの話を伺ったとき、「ああ、下手でいいんだ」という妙な安心感を抱きました。

FXに取り組んでいる人のほとんどは、プロではない個人投資家だと思うのですが、その多くの方々は、
「プロの方が強い」もしくは、
「上手い人は、うまい戦術(手法)を持っている」
と思い込んでいるのではないか、と思うのです。

ただ、実はFX市場は小手先の技術や手法などといったものの優劣の差をほとんど飲み込んでしまうほど大きく、
どうせみんな下手なんだから、やるからには自信をもって、自分を信じてやればいい。
だいたい、そう思っていた方が、気分的には楽だし、上手くいかなくても焦らずに済むから精神衛生上も良く、結果良い方向に行きやすくなるのでは、と考えています。

ところで、そうは言ってもずっと下手なままでも良い、という訳にはいかないのが人情というものでしょう。

相場格言に「当たり屋に付け、曲がり屋に向かえ」というのがあります。
直接相場を研究しても複雑すぎて解析できないから、理由はともかく勝っている人(負けている人)に追随しろ(とは逆を行け)、ということですね。

だから、トレンドフォローを重視したりとか、巷には多種多様なFX戦術が披露されているのでしょう。

確かに、何も考えなくても、勝っている方に付いていくだけでも稼げるときはあります。

ただし、それは「当たり屋が曲がり屋に変化するまで」という条件付きです。
そして、その条件は多くの場合、長い時間は続かないものです。

そこで、大事なのが、相場の勉強・研究ですが、私は特に「曲がり屋の研究」には意味があると思っています。当たり屋ではありません。
何故当たり屋の方ではないかというと、「勝ちに必然なし。負けに偶然なし。」だと思っているからです。
「曲がり屋」の共通パターンを研究すれば、少なくとも「負けにくい体質」になっていくのではないかと期待しているのです。


次回は、ではどんな行動パターンが「下手」なのかについて、私なりに述べていきたいと思います。



日銀がマイナス金利を導入 その後

2016年01月30日 14時09分27秒 | FXと国際経済
昨日1月29日(金)は日銀が初のマイナス金利導入を決定。何らかの追加緩和が期待されていたのですが、サプライズの発表で12時半過ぎに円は強烈に売られ、
それまでの円高、相場停滞ムードは払拭されましたね。

原油安や中国経済低迷(政府対応の稚拙さ)による年初からの停滞は、ECB、FOMCときて最後の大物がとりあえずトリを取って明確な金融政策を提示したため、
2月はある程度はっきりとした、トレンド方向での動きが見え始めるのではないかと期待しています。

世界の経済情勢は、現状まだまだ不安定な動きを示すと思いますが、金融政策的には「米利上げ、欧日緩和」の方向性は変わらず、徐々に「ドル高、ユーロ安、
円安」の方向になっていくのではないでしょうか。

とりあえず、来週の米雇用統計で、そこそこ良好な数値が発表され、さらにドルが買われていくようなら、本来のトレンドに回帰していくと思います。

FX戦術の4要素

2016年01月08日 00時13分56秒 | FXと国際経済
1月7日(木)の国際経済も大荒れでした。

1月6日(水)のニューヨーク時間は、若干の北朝鮮による核実験の影響があったのか、米指標(ADP民間雇用者数、貿易収支)が
予想を上回って一時的にドル/円は上昇しましたが、その後、すぐに失速。ダウ・ジョーンズや欧州株も軒並み大幅に
下落しました。

そして、1月7日(木)は人民元安に引き続いて中国株が新年(4日目にして!)二度目のサーキットブレイカー発動。
そしてCSI300指数が7%超下げて中国株式取引停止となりました。

これらを受けて、日経平均も新年4日連続の大幅下落。420円以上下げて、とうとう17,000円台に入ってしまいました。
まだ底は見えていない様子です。
ただ、上海総合指数が3125ポイントと、3000ポイント台に迫ってきていることから、共産党による本格的な介入がそろそろ
行われるのではないかと予想するので、いったん反発の可能性もあるでしょう。

しかるに、ドル/円は118円台を割って117円台に突入してしまったことから、中期的に低迷してしまうかもしれませんね。
いずれにしろ、1月8日(金)の米雇用統計は注意して見なければなりません。


さて、FX相場を乗り切るためには、己を知ることが重要で、また己を知るための有効な方法として、FX日誌を書くということ
について述べましたが、今日は私が考える具体的な戦術について書いてみます。

もっとも、戦術といっても、トレンド系だとかオシレーター系などのテクニカル指標の使い方などのことではありません。
そういったチャート分析手法は、いろいろな書籍やネットに出ているし、私にはそれらが性に合わないのか、実際のディールに
役立てられたこともありません。まあ、その点は、投資家それぞれの好みの問題なのだろうと思います。

私の考えるFX戦術には4つあり、それぞれ読めば、当たり前のつまらないことなのですが、何人かのFX投資家と実際に話したり、
ネットなどでいろいろな情報を耳に入れた限りでは、意外とこれらのことがキチンとできている投資家は少ないと思いました。

その4要素とは、
①(長期)トレンドに従う。
②スクウェアした状態をベースとする。
③確実にストップロスオーダーを入れる。
④小さいロットで、数回に分けてエンターする。
です。

それぞれについて説明します。

まず、①について。
わざわざ「長期」という言葉を入れましたが、トレンドというのはそもそも「長期トレンド」のことだと考えます。
そして、長期トレンドとは、簡単に言うと、月足(または週足)チャートに現れるトレンドのことです。
つまり、ディールの際には、必ずトレンドを頭に入れておく、すなわち月足(週足)チャートをよく見てディールする、ということ。
これはどのような時間足を基にしてディールする場合でも、必ず守るべきルールと考えていますが、正直私は超短期ディール
(いわゆるスキャルピング)については否定的でして、あくまで短期(時間足~日足チャート)以上でディールすることを念頭に
置いています。
スキャルピングが何故駄目だと思っているかについては、後ほど述べる予定ですが、実際、スキャルピングで稼ぎやすい状況
というのは、よくよく考えてみれば長期トレンドに従っている場合が多いのです。ですから、スキャルピングでディールするにしろ、
そうでないにしろ、結局長期トレンドに従う、ということです。
もっとも、最近のFX相場のように、長期トレンドが買いでも、短期的には売り、というような状況が頻発しているようなときには、
あえて、長期トレンドに逆らってディールすることも絶対無いわけではないです。あくまで、基本原則として、ということです。

②は簡単に言えば、「年がら年中ポジションを持つようなことはしない」ということ。FXジャンキーになるな、ということです。
相場格言で言うと「休むも相場」に従え、ということですね。
FX相場は、一年間でみても比較的稼ぎやすいときと、稼ぐどころか大きな損失を受けかねないときがあって、特に後者ではあえて
戦わず、場合によってはポジションを精算(スクウェア)して、市場から一時離れる必要があるときがあります。
例えば、非常にボラティリティー(価格変動率)が高まる時期(イースター休暇、GW、夏期休暇、感謝祭以降~年末)は、
ポジションを縮小して、いやむしろゼロにして臨むべきときと言えると思います。
ところが、FXに嵌っている人の中には、とにかくディールしていないと気が済まない、毎日利益確定できないといけない、と
思っている人(特にスキャルパーに多いと思います)がいます。
それは間違いです。
相場には流れがあり、しかもプロであってすら、その流れを読むことは難しいのです。
簡単と侮って難場に嵌り、そのまま市場から退場の憂き目を見た、なんてことの無いようにしたいものです。
それには、この「スクウェアの状態をベースとする」姿勢が、大切だと考えています。

③は説明する必要は特にないと思います。ただ、損切りという行動は非常に重要で奥が深いので、これについては別の機会に
詳述を試みたいと思います。

④は「負けにくいディール」を指向する上では、最も重要なテクニックの一つと思います。
相場で良くやる失敗の一つは、「最初に大きなポジションを持ったが、曲がってしまって二進も三進も行かなくなった」というもの。
いきなり大きなポジションを持ってしまうと、当たると大きいですが、当然いつも当たるわけがないので、一定の確率で大きな
損切りを余儀なくされるか、もしくは巨大な塩漬けポジションを長期間(私の知る限りでは、8年間持ち続けたツワモノがいました!)
保有することになってしまいます。
このようなことを避ける方法として、「スモール・ロット・エンター」があるわけです。
小さいアマウントであれば、たとえ逆に振れてしまって損切りしたとしても、比較的小さな損失で済みます。
どの相場でも同じだと思いますが、どの時点でエンターするのが最適なのかは、誰にも分からないことなので、とにかく分散して
仕掛けていく癖をつけておくべきです。
ちなみに私の場合は、だいたい10回くらいに分散して、トータルが多くともレバレッジ5を超えないようにエンターするように
しています。

以上、いかがでしょうか。
私の場合、FX日誌をつけて失敗の原因を分析すると、ほとんどの場合は、上記の4要素のいずれか(もしくは複数)が不徹底な
ために負けていることを理解できます。

まあ、これらを忠実に守れば必ず勝てるというわけでもありませんが、「負けにくい」体質にはなり得ると考えています。


彼を知り己を知る -己を知る方法-

2016年01月06日 21時59分39秒 | FXと国際経済
年初から、北朝鮮がやらかしています。

年初3日連続の日経平均株価の下落は、21年ぶりだそうですね。

今年は干支にちなんだアノマリーで、「申酉騒ぐ」そうですが、中東といい、上海の取引停止といい、
そして今日の北朝鮮といい、騒ぎすぎです。

ただ、そろそろニューヨーク時間なのですが、割と相場は平静な感じですね。
北朝鮮のいつもの暴発ということで、相場関係者はみな慣れっこになってしまったのでしょうか。

たった今流れた情報では、米国のADP民間雇用者数が+25.7万人で、予想の+19.2万人を大きく上回り、ドル/円
は少し上げているところですね。でも、1月8日(金)の米雇用統計の発表までは、とりあえず様子をみることに
します。


さて、前回FXはなぜ難しいのか?という話題で、彼(敵)であるFX市場そのものが巨大かつ複雑で、人間には容易に
予測できないものである、ということと、もう一つは、相場に臨むにあたって、己、すなわち自分自身の精神は
なかなかに脆く、儚いものであり、そうした人間の弱点ともいうべき性質(傲慢と怯え)について知らなければ、
結局負けてしまう、というようなことを述べました。

それで、ここでは「己を知る」方法は、具体的にどうするのか、ということについて、述べてみたいと思います。

私の場合、その方法とは、「FX日誌を書いてみる」ことです。まあ、たいしたことではないですね。

それで「日誌」の書き方ですが、それぞれのやり方でいっこうにかまわない、と思っています。
なぜなら、書き続けていて、必要なことには自分でどんどん気づいていくからです。

「自分で気づく」ということが、非常に重要です。だから、特にマニュアル的な「何々について書くべき」等という
ものは、特にありません。

ただ、私の場合は、国際情勢の流れや、注目している通過ペアの売買の状況などは、一応記載しておきます。
そして、当然のことながら、ディールしている場合は、そのときの心理状態が後で分かるようになるべく詳しく
状況を整理して書き込んでおきます。
そのほか、ディール手法などで思いついたことなどもメモしたりしています。

このようなことをやっているうちに、FXディールにおける自分の癖や弱点などが、少しずつですが見えてくる
気がします。特に、ミスをしたディールについては、重点的に検証します。なぜなら、ミスにこそ、自分の特質
が色濃く反映されていると考えられるからです。


ここまで読まれて、なんだと思われたかもしれませんが、もしFXをやっていて、一度も日誌を書いたことが無い
のでしたら、だまされたと思ってやってみることをおすすめします。
たぶん、損益の計算をするよりも、ずっと面白い発見があると思いますよ。

何故FXは難しいのか?

2016年01月04日 22時18分44秒 | FXと国際経済
2016年のFX相場がスタートしました。

本日は中国製造業購買担当者景気指数が予想下回るなど、中国発の経済鈍化が伝えられたことで、上海株の強烈な下落につられる形で
日経平均も600円近い下落となる幕開けでした。
日経平均の下落に引きずられるようにドル/円も下落。最安で118.7円くらいまで押されています。
中東ではサウジアラビアがシーア派の過激派を処刑したことで、イランではサウジ大使館が襲撃され、両国は国交断絶状態と、のっけから
きな臭い状況になっています。

ただ、2016年の市場はクリスマス休暇が明けたばかりで、まだ十分な市場関係者が揃っていないことも事実であり、もう少し様子を見て
慌てずに参戦するのが吉でしょうね。
毎年1月の始めはいくばくか荒れるように思います。

ところで、相場の中でもFXは特に難しいものと言われることが多いと思います。
外国為替相場は株や先物取引などといったものと比較すると、圧倒的に規模が大きく、それだけ値動きが複雑であり、誰にとっても予測
が困難な相場だから、というのが、FXを難しくしている理由の一つであることは確かだと思います。

ただ、FXに限らないのでしょうが、相場を難しくしている理由は相場そのものの特性以外にもあるのです。

それは、人間の心理に関係があると思います。

人間は、勝てば傲慢になり、負ければ恐怖に縮こまってパニックになってしまう生き物なのです。
そして、このことが、ただでさえ難しい相場をより難しいものにしてしまうのです。

例えば、FX相場でロング(買い)のポジションを持った後で、大きく下落してしまい、多額のアゲインスト(含み損)を抱えてしまった場合。
たいていの人は心理的にマイナスの影響を受けます。そして、まともな判断力を失ってしまい、損失をさらに拡大させてしまうのです。
一方、利益を得たら得たで、たいていの人は自分でも気づかないうちに得意満面になってしまい、自己の能力(または戦術・戦略)を過信
してしまうことになります。
いずれの場合も、「我を忘れて」いつの日か大きな敗北を喫して退場の憂き目を見ることになるのでしょう。

大事なことは、どんな人でも、「傲慢」と「怯え」という特質を持っており、それらからは逃れられないということを知っておくことだと
思います。
逆に言えば、そうした人としての特質、言い換えれば「自分自身」を知ることで、相場に対してもより有効に戦えるのではないかと思うのです。

まさに、孫子曰く「彼を知り己を知れば百戦してあやうからず」です。

FX相場では、単に彼(FXの特質)だけを研究するだけでは駄目で、「己」を研究し尽くさなければ、戦うこともままならないと思います。
FX相場自体は、時に非論理的な複雑体ですが、対決するには論理的な戦い方が絶対に必要で、ただ立ち向かっていくだけの蛮勇では、
いつか必ず大敗します。


次回は、私なりに考えた「己を知る方法」と「具体的な戦術」について述べたいと思います。

2015年のFX相場振り返り そして、2016年を展望すると・・・

2016年01月04日 00時14分59秒 | FXと国際経済
2015年のFX相場は、結局ユーロ中心で動いた1年間だったと思います。
基本的なトレンドは、2014年の5月から始まったユーロの下落が、2015年初まで継続した形で、
年が明けた現在もそのトレンドは終わっていないと考えられます。

ただ、2015年だけを見れば、長期トレンドがユーロ売りといっても、ユーロ/ドルは結局1.05~1.17のレンジ相場に
嵌っていたとも言えます。
一方、ドル/円に関しては、ドル買いのトレンドが継続していたものの、完全に停滞した一年間だったと言えるでしょう。
総じて言えば、主要通貨ペアのFX取引に関して言えば、なかなかに難しい相場だったのではないでしょうか。

昨年末にFX仲間との忘年会に参加した折、年間の成績を仲間内で披露し合ったのですが、どちらかと言えば苦労した人の方が
多かったようです。
私も年間の利益は+40%を達成できたので、目標を下回ったものの、難場の割にはまずまずだったと思っています。

そして、年が明けて本日(月曜日)から本格的な2016年相場がスタートします。
各主要通貨国の中央銀行が行っている金融政策は非常に明確であることから、2016年もユーロ売り、円売り、ドル買いのトレンドは
変わらず継続するというのが一般的な見方だと思います。
そして、2015年の値動きを見ると、2016年もドル/円はショボく、ユーロ/ドルが中心となる相場が続くようです。
つまり、2016年も(残念ながら)、なかなかに難しい相場になってしまうような気がしています。

2016年のFX相場を生き抜くための戦略を、年初にしっかり立て、年間を通してぶれないディールを行っていくことが肝要と思います。

私の考えている2016年の基本戦略の一つは、「難場(イースター休暇、GW、夏期休暇、感謝祭後)は休む」ということです。

2016年も相場閑散期ではボラティリティーが高まることが十分予想されるので、個人投資家としてはそのような時期にうまうまと
ヘッジファンドなどにやられないようにすることが、今年を生き抜いていく必要条件だと私は考えています。

クリスマス休暇

2015年12月23日 06時50分39秒 | FXと国際経済
先週末に今年の大イベントが終了し、今週からいよいよ本格的なクリスマスウィークに入りました。
各主要通貨の値動きを見ても、ほぼ停滞していることがうかがえますので、市場参加者のみなさんは休暇をお取りになったものと思います。

18日(金)の日銀発表は、緩和の継続を表明したものと思いますが、さりとて強い追加緩和の発表という訳でもなく。
市場もこれといった反応をしないまま終わってしまった感があります。

FRBも利上げを緩やかに開始することを表明し、ECBは追加緩和の余地を残して来年に臨む姿勢を示したことで、
FX市場参加者は、すでに2016年に目を向けているのでしょう。

私も来年1月8日(金)の米雇用統計発表まで、ゆっくりと休みをとって、2016年の相場に備えたいと思います。

FOMC後と2015年最後のイベント(?)

2015年12月18日 05時11分12秒 | FXと国際経済
2015年の為替相場における主役は、よくも悪しくもユーロだったように思います。私のポジションも9割以上がユーロがらみでした。
12月3日のECBによる政策金利発表では、最後にはマリオ・ドラギ総裁の「マジック(黒魔術?)」も不発に終わった形になりました。
そして、昨日のFOMCでは、イエレンFRB議長によって発表された米利上げは、非常に常識的なもので、如何にも文句のつけようのない
内容だったと思います。
ECB発表後には、ドラギ発言に「勝手に失望」した市場参加者によるユーロ暴騰が起こりましたから、イエレン議長も相当慎重に対応
していたのではないかと想像します。

これで2015年の為替市場も、最後にして最重要なイベントも(無事)終了し、まもなくクリスマスウィークということで閑散相場へと
移行していくはずです。

2015年のファンダメンタルズにも様々なビッグイベントがありましたが、その最後を飾る「大トリ」が、本日の日銀金融政策決定会合
における15時30分からの「黒田節」かもしれません。

黒田総裁はその強気発言から「ピーターパン」と揶揄されることもありますが、ここぞの場面では強烈なリード発言をかましますね。
昨日のFOMCによる利上げと、もしも「バズーカ(追加緩和)発射」発言が重なれば(まずないと思いますが)、より緩和効果が大きく
なるという意見もあります。
逆に、バズーカを期待する向きが、「不発」に「勝手に失望」して一時的なドル安円高になる可能性も無くはない。

結局、2015年のお休みは、クリスマス直前までおあずけ、ということになりそうな感じです。
油断せず本日の午後の発表を注視したいと思います。