BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 第113話 感想6:「フータロー君」vs「風太郎君」、一花vs四葉、どちらがホンモノの京都の子のヒロインか?

2019-12-09 15:00:01 | 五等分の花嫁
いよいよ114話が近づいてきたので、せっかくだから一花と四葉を軸にして、物語の流れを振り返っておこうかな。

いや、わりと個人的には、このまま四葉で決定では、あまりにもセオリー通りすぎて、これまでどうしてこんな手の混んだプロットを展開してきたのか、よくわからない!という完全に作劇上の要請からの疑問から発していることなのだけど。

雑な整理になるけど、はじめからの展開で行くと、

物語開始当初は、実は再会して一目で風太郎とわかった四葉が、しかし、自分に対する引け目から「京都の子」と名乗りはあげないまま、風太郎が家庭教師を続けていけるよう、協力的な態度を示した。

ただし、初期の風太郎(ならびに読者)の印象は、なんか能天気ないいヤツキャラくらいに思わされていた。いかにもな、元気っ子キャラだったから。

ともあれ、第一本命たる四葉は、潜伏したまま、風太郎のために物語当初から尽くしていた。

けれども、それはあくまでも「潜伏」にすぎず、他の4姉妹が風太郎に対して「塩な」態度のままではラブコメにならないので、早い段階で、内気な三玖が風太郎になびくことになった。

だから、当初ラブコメを引っ張っていたのは三玖。

ちなみに、物語当初における「ボタンの掛け違い」的な不和を風太郎と起こしたのは五月で、そのいかにもラブコメ的な「不幸な出会い」があったがために、逆に、今に至るまで五月が真ヒロインとしていつか覚醒するはず!、という期待の下で物語は進んでいった。

ただ、日の出祭エピソードでも結局、実父問題があてがわれたように、後から振り返ってみれば、五月に与えられた役割は、風太郎に五つ子の家庭事情を教えていく伝令役だった、といえる。そう思うと、物語の最初期の時点で、風太郎だけでなく、らいはや勇也といった上杉家の全員と面識をもったのも、五月といえば「家族の話題」という位置づけをするためのものだった。

もっとも、逆に、この家族の話もできるという「気のおけなさ」が、もしかしたら風太郎とラブラブになるかも、と思わせる要因でもあったわけだけど。でも、それは113話までの時点では、盛大なミスリーディングだったことになる。

で、こうして四葉が「縁の下の力持ち」、三玖が「第一のヒロイン」、五月が「物語の設定の説明役」をして序盤が過ぎていく中で、頭角を表してきたのが一花、ということになる。

最初こそ、風太郎に対して無関心で適当にあしらってる感が強かった一花だったけど、花火大会での実は女優の卵バレをきっかけに、風太郎との距離を詰めていく。とはいえ、長女として三玖に遠慮しながらのことだったけど。

でも、その三玖への遠慮を越えて一花が風太郎を完全に意識するようになったのは、(これもあとから判明したことだけど)、一花もまた6年前に風太郎に京都で出会っていたことが、林間学校の肝試しのときにわかってしまったから。

それ以後、一花の思いがどんどん高まっていくばかり。というか、高まっていくのを具体的に描くエピソードがいくつも続いていた。

とはいえ、113話の今に至るまで、一花は、直接、風太郎に「好き」と、自分の気持ちを伝えてはいない。つまり、告白していない、という点では、実は四葉とは変わらない。この点は注意が必要だと思う。

風太郎が家庭教師をクビになったときも、姉妹にマンションを出て暮らすことを提案し、風太郎と五つ子との関係の維持に一役買ったわけだけど、もちろん、その背後には、彼女自身が風太郎との接点を失いたくなかったこともあったのだろうね。

そういう意味では、この一花の思いをややこしくしたのは、突然、手のひらを返したように、キンタローくんは風太郎だったのだから、そのまま風太郎を好きになればいいじゃん!と自分の気持ちに気づいた、「愛の暴走機関車」たる二乃の参戦w


今振り返ると、この二乃の参戦で、三玖のペースに合わせていた一花が俄然焦りだし、そこから、三玖の変装をして、事態を紛糾させることに。

その意味では、二乃は、三玖に続く、中盤以降の物語の進行役としての「第二のヒロイン」。

で、その結果は、知っての通り、テンパった一花が三玖の邪魔をし、京都の修学旅行で起こした、様々な失態、醜態。挙句の果てに「全部、嘘」と風太郎に伝える始末。

でも、わりとこの一件で大事なのは、それ以前に四葉が一花に対しても、やりたいようにしなよ、とハッパをかけていた事実。四葉は、そんなつもりじゃなかった、とは、京都の現場で言っていたものの、そもそもハッパをかけたときに、いつもお姉ちゃんの一花に自分の大事なものを取られてきたから、という話をわざわざしていて、実は軽くディスっていたんだよね。

で、これも今思うとだけど、このとき、名前を出さないまでも風太郎についても触れていて、四葉は、昔仲良くなりたいと思った男の子のことを話したら、一花の方がその子と仲良くなっていた、ともいっていて。

あの時、一花は、そんなことあったっけ?ととぼけていたけど、でも、一花は一花で、風太郎のことだとわかっていたはずで、となると、四葉が風太郎に対する気持ちを封印していることにもその時点で気づいていた、ということだよね。

だから、その後、四葉にも風太郎に対する気持ちを明らかにしたら、と四葉お気に入りの公園のブランコをいっしょにこぎながら勧めたわけで。。。


・・・と、こういうふうに、後でわかったことを含めて、振り返ると、大きな役割分担としては、

二乃、三玖:
表のラブコメを進めるための原動力。
三玖が前半、二乃が後半。

五月:
物語の設定を上杉家(と読者)に伝える語り部。
花嫁ダークホースとしてのミスリード役。
その意味では、五月が、零奈を演じたのは、まさに自分の物語の中における役割を演じて見せていることでもあった。
風太郎については、結局、「思慕」ではなく「尊敬」する相手となった模様。

一花、四葉:
裏のヒロイン。
ともに「京都の女の子」。
ともに、自分だけでなく、風太郎と五つ子の関係が続くことに尽力。縁の下の力持ち。
ともに、風太郎に告白はしていない。風太郎への想いを隠蔽している。
ともに、早期に自らの才能に気づいている。一花は女優。四葉はスポーツ(と見せかけて実は演技も・・・もいうのが日の出祭で判明したこと)

と、こんな具合で、やっぱり、最終章では、四葉だけでなく一花にもスポットが当たらないと話が進まない。

しかも、最後に四葉に焦点が当たるように、物語の枠組みを作ったのも一花だから(それは、112話の感想でトリックスターとしての一花について書いたこと)。

ということで、風太郎は、やはり一花とももう一度、向き合わないといけない。

だって、多分、日の出祭初日に、一花にビンタされて活を入れられているはずだし。

四葉との話に決着をつけた上で、その次に風太郎が向かうべきは一花だと思うのだよね。

少なくとも113話の描写の多くは、それぞれの独白でしかないわけだから。

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鬼滅の刃 第186話 『古の記憶』 感想

2019-12-09 13:46:29 | 鬼滅の刃
思っていたとおり、夢的な不思議空間。
で、それはどうやら、炭治郎の祖先の炭吉の記憶らしい。

一応の理屈としては、炭治郎の中に流れる炭吉の子孫としての竈門家の血と無惨の血がぶつかることで、何らかのシンクロニシティが生じた、ということなのかね?

よくわからないけれど。

もしかしたら、すでに一度、炭治郎は「死んで」いて、鬼化の過程で、無惨と炭吉の交差点としての縁壱が登場してきているのかな?

それはさておき。

今回の最後に、無惨と、珠世と思しき女性が出てきたところをみると、このままいくと、縁壱の火の呼吸によって無惨が一度、死に体になるところまで進むのかな。

そして、炭治郎としては、その無惨vs縁壱の戦いの中で、日の呼吸の極意を知る、ないしは会得する、という展開になるのかな。

いずれにしても、炭治郎は、自分の血の中の記憶に、無惨の血の侵入をきっかけにして、アクセスすることで、伝承者のいない日の呼吸の習得に向かう。

ということは、結果的にパワーアップ!して、その力で、少なくとも今、進行中の戦いで、無惨に一太刀浴びせることになるんだろうな。

で、チキンな無惨様wは、あ、これ、ヤバい、撤退だ!、ということで逃走する・・・、という展開。

そうすると、もうちょっと続くのかな。

しかし、それにしても、このマンガの作者の「血」に対する執着は凄いね。

オマージュ元の荒木飛呂彦のジョジョにしても「血統」が重要な役割を果たしているけれど、ある意味で、それ以上。

なにしろ、血の記憶まで辿って、在りし日の無惨や縁壱の姿まで描き出してしまうのだから。

このあたりは、やはり作者が女性だからなのかな。

少なくとも少年誌にマンガを書くような男性作家は、もっと短絡的で、あえていえば幼稚だよね。今のワンピースなんて、ワノ国編に入ってから、完全にイキった歌舞伎バンザイのようなヤンキーな話になってきていているし。

基本的には、UFOTABLEの作画力のおかげだったと思うけど、あれで有名になったことで、一味違う物語が描かれていたことが明らかになったことは、ジャンプ編集部のためだけでなく、今のマンガ文化シーンにとってもいいことだったのかもしれない、なんて思うようになってきた。

ともあれ、次回、無惨vs縁壱の一戦が楽しみ。

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五等分の花嫁 第113話 感想5: 最後の頂上決戦は「四葉vs一花」の「京都の女の子」対決となるのか?

2019-12-07 19:18:54 | 五等分の花嫁
特に四葉と一花の対決を煽ろうと思っているわけではないけど、ここのところ、考えながら感想、というか考察を書いていたら、だんだんこういう方向かな、と思ってきたので、頭の整理のためにも書いておくことにする。

まぁ、こんなふうにあれこれ考えていられるのも、来週の114話までの期限付きのお楽しみだから、ということでw

タイトルの通り、最終コーナーは、四葉と一花の「京都の子」対決になるような気がしてきた。

理由はいくつかあるけれど、一番大きいと思っているのは、作者であるネギ先生が14巻で終わりだ、と公言したこと。

つまり「最後の祭り」は本当に、最終コーナーであること。

そして、この「最後の祭り」に今まで積み残してきた「いざこざ」の解決に一気に手を付けていること。

二乃:マルオとの関係を改善して「お父さん」と呼べる関係に
三玖:引っ込み思案の自分にサヨナラして積極的な自分になる
五月:母・零奈への思慕のあり方の調整。実父・無堂の介入の排除。

いずれも風太郎が介在することで解決に至る、という点で、風太郎との出会いがもたらした成果とも言えるべきもの。

ところが、この「成果」が、四葉と一花には当てはまらない。

というか四葉の方は、まだましで

四葉:風太郎への想いを封印。過去を捨てて今を生きる。

と自分の気持ちに決着をつけているのだけど、一花についてはよくよく振り返ってみると、

一花:思い出?のキスを風太郎とした(だけ)。

101話と102話の一花回の話って、要するに、この『最後の祭りが・・・』編の、物語展開のパタン、すなわち「2話完結」、「2回めで当番回の五つ子が風太郎にキスをする」、「物語の展開はあくまでも当番回の五つ子目線」、というパタンを与えただけのことなんだよね。

つまり、一花の問題が特に解決されているわけではない。というか、「五つ子の問題の解決」というパタンは、その次の二乃回から始まったことで。

だから、戻ると、一花の問題は何も解決されていない。

では、一花が抱えている問題とはなにか、といえば、もちろん、春の京都の修学旅行で起こしてしまった一連の醜態。

なかでも「風太郎との心のすれ違い」。

つまり、一花自身も「6年前に風太郎と会っていた」という事実を、風太郎が真実と受け止めなかったこと。むしろ、それを嘘と断定して、「今のお前(=一花)は信じられない」とまで罵った上で、雨の中、一花を残して、立ち去ったこと。

この風太郎のとった行動は、一花にとってはものすごいショックだったと思うのだけど、その結果、一花がとった行動は、まるで懺悔するがごとく、三玖の救済に完全に乗り出したこと。

そして、その上で、最後に風太郎の頬に口づけをしたあとに、「全部、嘘」と告げた。

この「全部、嘘」というのは、よくよく考えてみると、「私たち、6年前に会っていた」という発言を、風太郎の言う通り、嘘だったことにする、ということだったのではないか。

裏返すと、一花としては、「6年前に風太郎と会っていた」という事実を「封印」することに決めた、ということなのでないか。

で、なぜ、この「6年前の事実の封印」が重要かと言うと、一花の心のなかでは、どうやら、6年前に風太郎に出会っていたという事実が、風太郎に対する好意や思慕の点で圧倒的に重要なことだったから。

一花が、最初に風太郎に対して好意を感じるようになったのは、物語のかなり早い時期の「姉妹で花火をみる」イベントを通じてだったけど、その気持が決定的になったのは、林間学校で物置部屋?に風太郎とともに閉じ込められたときのことだった。

そして、もはやこれは、この物語の名場面の一つ(というか、アニメ版11話で、さすがはシャフト!と思わせた場面だけど)といえるところだけど、風太郎が林間学校のキャンプファイアーで踊るのはやめるか?と、軽い感じで問いかけた瞬間、一花が思わず涙をこぼしてしまったところね。

風太郎が泣いた理由を聞かなかったこともあって、その理由は結局、明らかにされないままでいたわけど、どうやらその理由は、その事件の直前にあった林間学校の肝試しの際に、黄色い髪(茶髪?)にして「お化け役」をしていた風太郎を見て、一花は6年前に京都でトランプをした男の子だったことに気づいたからだった、というのが真相のようだった。

で、ここが大事なところなのだけど、まず、この「6年前のあの男の子」と気づいたことで、一花は、それとなく今まで感じていた風太郎への好意の理由がわかってしまった。もしかしたら、運命的なものを感じてしまったのかもしれない。

そして、これもまた重要なことだけど、一花は、「6年前に京都で風太郎と会って」トランプをした時、実は、本当に楽しくて、彼女にとっては、かけがえのない思い出になっていたのではないか、ということ。

だって、あの時の五つ子たちの状況といえば、ただ一人の肉親である母親の零奈は、すでに不治の病に犯されていて、毎日、不安で仕方がなかった頃であったはずだから。なにしろ、迷子になった四葉を探しに来たのが、マルオだったくらいなのだから。

多分、友だちらしい友だちも五つ子にはいなくて(なぜなら、彼女たちは5人で常に一緒に過ごしていたから)、その中で「長女」であった一花は、なにかと周りを気にかけていて、彼女なりに不安を口に出せない環境にあったと思う。

つまり、一花も妹たちと同様、不安で仕方がなかったにもかかわらず、お姉ちゃんらしく気負いながら過ごしていた。

そんな緊張感のあるときに、どこの誰だかはわからないけれど、その分、自分たちの置かれている環境なんか全く気にすることなく普通に接してくれる「バカな男の子」であった風太郎と過ごした時間が、ホントに楽しかったのだと思う。

そして、そのことを思い出したのが、一花にとって、風太郎への好意を明確に意識した瞬間なんだったのだと思う。

つまり、一花は一花で、彼女の中では、風太郎は「6年前に出会った運命の男の子」だったと感じている、ということ。

そう思うと、その後の風太郎とのやり取りの中で、必死に風太郎の「隣」を占めようとしていたのもよくわかる。

けれども、そんな「風太郎への想い」のきっかけになった「京都の出会い」の事実を、風太郎に嘘と言われた上に、一花自身もそのことを封印すべく「全部、嘘」と告げてしまったということ。

何が言いたいかと言うと、この「6年前に出会った事実」を頑なに封印しているという点では、一花も四葉とまったく変わらない、ということ。

そして、この「一花と風太郎の出会い」の事実は、風太郎にとっては、いまや公然の秘密となっている「四葉が京都で誓いをした女の子」だった、という事実とは異なり、いまだに風太郎も気づいていない、秘密中の秘密、であること。

となると、この「秘密のバレ」が、この先のイベントの要になってもおかしくはないと思う。

そして、この一花の「秘密のバレ」には、四葉ないしは二乃の助言がどうしても必要になるということ。

この意味で、この先の展開の鍵は、「一花vs四葉」の頂上対決になるのではないかと思ってきた。

そして、この頂上対決に至るシチュエーションを作るために選ばれたのが、風太郎と五つ子という強固なグループの日常に、それほど違和感なく、けれども強制的に都合のよい「外部の人物」をいきなり投入できる学園祭というシチュエーションが選択されたのではないか。

そこに実際に突然、やってきた「外部の人間」が、竹林と無堂だった。

特に、竹林は、「四葉が風太郎と6年前に会っており、その時の誓いが風太郎を変えた」という事実を、(ほぼ)初めて聞く話として、二乃と、あとおそらくは三玖に伝えることで、作劇的には、二乃と三玖が、四葉にはかなわない、だから、選ばれなくてもおかしくはない、という心理を生み出すのに貢献したはず。

無堂は、それまで「眠れる獅子」扱いされていた五月を、それでも、本当に花嫁レースでは関係ない存在に落ち着かせるための役割を果たさせた。

そして、残ったのが、四葉と一花。
京都の女の子が二人。

もっとも、風太郎は、勘のいい男子なので、一花に「6年前に会っていた」と告げられたことを反芻しながら、もしかしたら、6年前に会った京都の女の子に対して、五つ子の姉妹による「入れ替わり」の可能性に気づいていたのかもしれない。

だから、京都の最終日のコース選択で、風太郎は、一花が選択する可能性の高い映画村(太秦?)を選択して、一花と和解しようとしていたのだと思う。

けれども、その風太郎の思惑を、一花はいわば、先回りして潰してしまった。

それが、三玖の救済に乗り出すことと、頬への口づけと「全部、嘘」という言葉だった。

そして、この一花の想いは、未だ行き場所がないまま、放置されたままになっている。

この残された「秘密」「謎」に、風太郎はまだ手をかける必要があり、そのためにも、まずは、四葉に、お前が京都で会った子だったんだろう?と問いただす必要がある。


で、もしも、風太郎の花嫁となるのが一花だった場合、いくつかクリアしなければいけないことがあるのは確か。

で、最大の難点は「鐘キス」。

もはや、鐘キスの相手は四葉だったとする状況証拠が、走り方やその擬音(タ、タ、タ)、あるいは、足元が滑りやすい場所、というようにてんこ盛りなのだけど、それらを覆すことができる材料が一花にはあるのか?

つまり、あの相手が一花の可能性があるか?ということだけど、まず、あの「スクランブルエッグ」編では、二乃の「キスするわ!」という発言で、一花自身もだいぶキスモードになっていたことがあって、五月の姿であることをいいことに駆け寄る可能性は皆無ではない。

で、滑って転んで事故でキスした、という状況だけど、確かあの時、一花は足を挫いていたはずで、だったらバランスを崩して倒れてしまう可能性はある。

だから、一花が鐘キスの相手だった可能性もある。

だったら、どうして101話や102話の話で、自分を鐘キスの相手から外していたのか、といえば、それは「全部、嘘」の言葉通り、それまで風太郎とあったことを、基本的には封印していたから、と言っておいてもいいと思う。

次に、「愛があれば(五つ子を)見分けられます」という、もはやこの物語の「呪い」の言葉でしかない条件。

これも、113話で四葉が選ばれてから、そういえば「五月の森」で最初に風太郎が見抜いていたのは四葉だった、だから、風太郎が好きだったのは四葉だったのだ!説が濃厚になってきているみたい。

だけど、もしも、風太郎が6年前に京都で四葉と一花と出会っていたときに、もっと正確に言えば、四葉のふりをした一花とトランプをしていたときに、あれこの子、さっきまでと雰囲気が違うな?と感じていたらどうだろう。

その場合、一花こそが風太郎が最初に見抜いた五つ子だった、ということにはならないか。

いや、さすがにこれは一花説を持ち上げるための強弁だ、という気は書いている本人も自覚してはいるのだけど、でも、さっき書いたように、「愛があれば(五つ子を)見分けられます」というのは、もはやこの物語の「呪い」であることは間違いないから、とにかくこの要件をみたしてさえすれば、そこに「愛があった」ことになるわけでw

あと、これはもしもそうなら四葉にとっては辛いことになるけど、風太郎が6年前の京都の女の子に対して抱いた好意が、実は、トランプをして打ち解けたときに感じていたものだったらどうだろう。

その後の風太郎を変えたのは、四葉なのか、一花なのか。

それが直接、花嫁は誰か、につながるかどうかはわからないけれど、でも、この疑問も、物語の決着をつける上では必要かな。

ともあれ、こう見てくると、二乃や三玖、五月はさておき、一花については、まだ四葉と「戦って」いけるだけの材料が残っている。

そして、このどんでん返しがあるなら、『ネギま!』型ではなく『神のみ』型の、サプライズのある終わり方ができるかな、と。

ちなみに、『神のみ』の最終話についてはこのブログでも以前、感想を残しているけど、そのときも、(幼馴染の)天理ではなく(現在出会って本音を語り合えた/罵倒もしあった)ちひろが選ばれて、ものすごく納得していた。

その意味では、物語の序盤から、三玖の影に隠れながらも、しかし、かなりのエピソードを費やして風太郎とのやり取りや風太郎への想いが具体的に描かれてきた一花が選ばれる方が、物語としては納得がいくように思っている。

なにより、102話で風太郎が一花にかけた「長男に長女、お互い苦労したな」という言葉が、一花が風太郎にとって、自分の今までの苦労を理解できる(五つ子の中で)別格の相手だと感じていることを表していると思う。

四葉vs一花、どちらに軍配が上がるのか?

いや、決して、戦争ではないんだけどねw

でもね、「全部、嘘」という言葉は、風太郎の心を縛る呪詛にきっとなっていて、ずっと心の片隅に残っていたと思うんだ。

その呪いの言葉があったからこそ「お互い苦労するな」という言葉が自然に出てきたと思うんだよね。

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五等分の花嫁 第113話 感想4: もしも第115話が『最後の祭りが一花の場合③』になるとしたら?

2019-12-06 19:00:03 | 五等分の花嫁
順当に、風太郎の意中の人が四葉だった場合、次回のタイトルは『最後の祭りが二人の場合』になるのかね?

その場合、年内の回数を考えると、①と②の2回になるのだろうけど。

あるいは、次回は間違いなく四葉の京都の子バレの回だろうから、『最後の祭りが四葉の場合③』である可能性もある。

で、その次に『最後の祭りが二人の場合』が来る、という展開かな。


ところで、113話の最後で四葉のいる保健室を風太郎が訪れたことで、この物語のテーマである「風太郎の花嫁は誰だ?」に答えが出たことになっている。

いうまでもなく、四葉ね。

ただ、本当に四葉なの?、という声もネットでは多いようで、それなりに荒れているらしいw


でも、それはそれでわからない話でもなく。

というのも、繰り返しになるけど、四葉と風太郎の間には6年前の京都での出会いと誓いがあって、その事実を二人が確認しないままに、この物語が終わることはありえないから。

それくらい重い設定が、ここまでなぜか放置されてきていたわけで。

だから、風太郎が6年前の「あの子」のことをなおざりにして、五つ子の誰かを好きになるというシチュエーション自体が、さすがに考えにくい。

だって、すでに、五つ子の中にあの時の女の子がいることだけは、五月扮する零奈とのやり取りで確定済みのことだから。風太郎は、修学旅行の後、こっそり用意した五つ子の旅行中の姿を撮ったスクラップブックを、五月が扮した零奈に手渡して、その上で「ありがとう」とまで言っている。

だから、五つ子の中から誰かを選ぶのなら、この零奈が誰かを含めて京都の女の子のことを突き止めないはずがない。

いや、だからね。

「よう、待たせたな」

というのは、四葉がずっと発していた「私が6年前の京都の子だよ」というメッセージを受け取ったぞ、そのことを伝えに来たぞ、四葉、ということのように思うんだよね。

風太郎からすれば、誰が好きか嫌いかの前に、四葉に直接伝えなければならないことがあった、ということで。

で、風太郎が誰を恋人、すなわち未来の花嫁、として選ぶのか、というのは、次に来る、もう一つ別のメッセージであるようにも思える。

で、そんな(まぁ、ほぼありえない)展開を考えると、

114話が、『最後の祭りが四葉の場合③』、で

115話が、『最後の祭りが二人の場合』

になるようにも思える。

となると、四葉が最終的な選択でない展開もあり得るのかな、と。

とすると、それは誰か、ということだけど、

結論からいうと、一花、が改めて選ばれる可能性もあるのではないか、と思えてきている。

115話が、『最後の祭りが一花の場合③』、となる可能性があるように思っている。


いくつかもっともらしい理由はあって、

まずは、京都の子、の一部(夜、トランプをして遊んだ女の子)は一花であったこと。

でも、この事実はまだ、風太郎には伝わっていない。
五月も気づいていない。

もしも仮に、風太郎が、四葉が京都の子であることを四葉の口から確定させて、その上で、でも、風太郎にとっては、あの夜のトランプをしている時間がとても楽しかった、とでも四葉に伝えたらどうなるのか?

四葉は、それは自分ではない、一花だった、と答えるのではないか?

その返答を受けて、風太郎は、どういう態度を取るのか?

その時、「全部、嘘」といった一花の、京都での三玖なりすまし事件の直後の、長女として発言した言葉の真意に、風太郎は気づいてしまうのではないか?


この「長女」のところとも被るのだけど、もう一つ、例の102話の一花回②での、自販機で飲み物の選択を風太郎にさせたところ。

113話の描写で、あの時風太郎が、四葉に該当するオレンジジュースを手にしているのを見て、一花は、風太郎が四葉を選んだと、今回、判断していたけれど、そもそも、あの場面では、一花は、自分自身を選択肢から外していた。

つまり、自分だけ「番外地」の選択外の存在だ、と風太郎に告げていた。

けれども、それは同時に、自分は風太郎にとって特別だ、ということの暗示でもある。

だから、それも含めて、風太郎は、一花のもとに戻ってきて、お互い、長男、長女は、大変だな、と告げていたはずで。。。

ここからわかるのは、風太郎が、一花に対しては、他の姉妹とは異なる視点から捉えていたこと。

6年前に四葉が自分にとって大切であったように、この1年半あまりの間は、一花もまた、風太郎にとって大切な存在であった。

この102話の公園でのキスのシーンで見過ごせないのは、この一花とのやりとりが、風太郎からすれば、二乃に病院でキスされた後の出来事だったということ。

つまり、二乃にキスをされた後でも、風太郎は、ジュースでは四葉を選んだ上で、一花にねぎらいの言葉をかけたことにある。

となると、風太郎の頭の中では、少なくとも、四葉と一花は、(二乃ファンには申し訳ないけど)少なくとも二乃よりも「特別」の存在だと思っていたことになる。

(もちろん、二乃には、直前にすでにキスされていたからもういいや、ここでは対象外、と風太郎が思っていたという解釈も可能だけど、それではさすがに風太郎が鬼畜すぎだろうw)


で、さらにもう一つ、風太郎にとって一花が特別な存在だ、というのは、実は、三玖が、そのように捉えていたのでないか、ということ。

例の、一花が高校をやめて女優業に専念する、という選択をしようとした時、風太郎は必死にそれを止めようと尽力したことがあった。

その時、最後に「自主映画制作のために勉強シーンが必要だから、そのために一花を雇う」という、苦し紛れの提案をしに行った時、風太郎に付き添っていたのは三玖だった。

で、多分、この一連の出来事の中で、三玖は、風太郎がどれだけ一花のことを特別に思っているのか、実感したんじゃないかな。

だから、105話で、「この恋の成就は不可能だって私は知っている」という独白をしていたのではないか。

三玖からすれば、少なくとも、一花にはかなわない、と。

もちろん、この三玖の判断は、あくまでも、彼女が最初の頃からずっと、一花を恋敵として意識していたことも影響しているとは思う。

(なので、ここでも二乃ファンには申し訳ないけど、三玖から見ても、二乃ならなんとかなると思っていたのかもしれない。)

ところで、ここで大事なのは、三玖は、「風太郎と四葉の出会い」というこの物語の最重要事件の情報から最も遠い存在であったこと。

ほとんど知らないんじゃないかな?

だって、四葉が風太郎に恋心を抱いているかも?という疑問自体、日の出祭二日目の、竹林との遭遇のときに四葉がとった態度から、ようやく気づいたかもしれないくらいなのだから。

さらにいえば、「四葉と風太郎の6年前の出会い」についても、そのことを竹林から聞いた二乃の口から、四葉を見舞いに行った日の出祭二日目の夜の時点で、初めて知らされたかもしれないくらいだから。

となると、三玖が、恋の成就を諦めているのは、「風太郎の意中の人は(自分でも二乃でもなく)一花だ」と、103話の時点で思っていたから、と捉えるほうが適切だろう。


要するに、周辺状況からすれば、「最後の祭り」の、「誰が風太郎に選ばれるか」という五つ子バトルロイヤルの中では、当初から恋愛合戦に参加していなかった五月は論外として、日頃から風太郎に好意を伝えてきた三人、つまり一花、二乃、三玖、の中では、一花が頭一つ抜け出ていた。そこに、いきなりその外からシード権を使って四葉が加わった、という構図になっている、ということ。

要するに、一花と四葉。

ふたりとも、京都で6年前に直接、風太郎にあっていた二人。

なので、

もしかしたら、本当に、もしかしたら、だけど、

最後の最後で、一花が風太郎に選ばれる可能性もあるのではないか、と思えてきた。

その場合、

114話が『最後の祭りが四葉の場合③』で、

115話は『最後の祭りが一花の場合③』となる

でも、もしも一花が最終的に風太郎に選ばれるとしたら、それはそれで、ラブコメとしては王道だよね。

だって、一花については、今まで風太郎に対する好意も、姉妹に対する嫉妬も、卑怯な手段に訴えることも、それを反省して自ら身を引くことも、およそひとりの女の子として抱くであろう恋に伴う感情表現をすべて、風太郎にも、読者にも示してきているのだから。

ということで、ここに来てなんだけど、

最後のどんでん返しとして、

風太郎に 一花 が選ばれる可能

も指摘しておきたいと思う。


ポイントは、一花も「京都の子」の一部なんだよ。

そして、それは四葉が(もしくはギリギリのところで、四葉とともに、一花が四葉になりすまして風太郎と遊んでいる場面を目撃した二乃が)伝えない限り、伝わらない事実なんだよ。

その事実への鍵を掴むためにも、まず風太郎は、四葉に「よう、待たせたな」といって、今までの感謝を伝えるところから始めないといけない。

でないと、一花は一花で、「あの時、私たちも会っていたんだよ」という思いを、ずっと心の中に秘めながら、四葉と風太郎の結婚式に出席しなくちゃいけないから。

それは、やっぱり、心残りになると思う。

そもそも、もしかしたら一花にとって、実は四葉こそがつねに「お手本」だったのでないかと思える節もあるから。

というのも、64話のスクランブルエッグ編の一場面で、四葉は一人で五月の真似の練習をしているところがあるのだけど、もしかしたら四葉って、子どものころ、最も早く自我に目覚めたことを逆に意識していて、過剰に他の姉妹から突出しないように真似ができなきゃ、と思っていたのかな、と。

その結果、四葉は、日頃から、他の人たちの姿をよく目にして、相手の立場から事態を眺める癖がついていた、だから、結果的に演技もうまくなったように思えるんだよね。その成果が、日の出祭での演技の上手さだった。四葉が、国語が得意だった、というのも、同じ理由かなと。

つまり、姉妹の中では、実は、最初に「演じる」ことを覚えたのは四葉であって、それを真似たのが一花だったのでないかということ。

一花にとって、実は、四葉こそがつねに「お手本」だった。
四葉こそが、一花にとっての姉のような存在だった。

いずれにしても、四葉と一花の間の微妙な関係がある。
それが、最終コーナーでのポイントではないか、と思っている。

つまり、四葉の進路について風太郎は女優になれ、といい、一花と四葉の立場が入れ替わることになるような展開。


ともあれ、

まずは、風太郎が、四葉のもとに駆けつけて、6年前のことを確認すること。

それは、風太郎が一花を選ぶために必要なステップなんだよ。

一花に続く扉を開く鍵なんだよ。

そして、6年前に一花とも本当に会っていたことに風太郎が気づいた時、

物語の流れは、もう一回、大きくうねりだす。

もしもそんなことが本当に起こったら、この物語はホントに凄いな。

大傑作、決定だ!

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コードギアス 復活のルルーシュ 感想: 盛大なファンムービー!

2019-12-06 11:09:04 | Weblog
ようやく見れたギアスの新作・・・なんだけど。

きっとこれが、ナナリーが望んだ「優しい世界」だったのだろうなぁ。
そんな、皆が見たかったなぁ、というシーンをひたすらつないだ、ひとことでいえば、これぞ、ファンムービー、って感じのお話だった。

そのかわり、オリジナルのコードギアスにあったピカレスクな雰囲気、ある意味で殺伐とした、騙し合いを旨にしたシーソーゲーム的な展開は皆無だった。

恥ずかしいくらいのスタイリッシュなところもなければ、ケレン味もない。

そういう意味では、全然、コードギアスっぽくなかった。
全編通じて、緊迫感がゼロなんだもの。

なにより「もうお前らに嘘はつかない」なんていってしまうルルーシュは、もうルルーシュじゃないよw

ルルーシュは、いわば厨二病の代名詞みたいなキャラだったんだからw
それは踏襲しないとやっぱりだめだよ。
やっぱり、オリジナルが終了してから15年?くらい経っていると、新作続編といっても、そのあたりの根本的な設定からいじらないといけなくなるのはきつい。
エヴァンゲリオンが新作劇場版になってから、なんだこれ?、という感じになっているのと全く同じかなー。

というのが、全部見た後の・・・、というよりも途中まで見ながら、気づいてしまった印象。
そういう意味では、中盤ですっかり冷めてしまったね。

だって、物語自体、何のひねりもないテンプレの連続だし。

ルルーシュにしたって、ゼロレクイエムによる殺害の後遺症?で、最初はアーウーうめいているだけのダメ人間になっていたのが、CCと「Cの世界!(なつかしいw)」に行ったら、大した苦労もなく、なんかいつの間に「復活!」してるしw

でも復活したらただの真人間になっていた。
角が取れたいいやつになんか、なっていた。
お風呂あがりのようなさっぱり感w

いや、そんなエグみのないヤツ、ルルーシュじゃないからw

終始こんな感じで、だから、新作といっても、おまけのエピソード感が半端ない。

だって、ほんとにオリジナルのR2が終了した後に、当時ファンが見たがっていたようなシーンのてんこ盛りなんだもの。

ざっと挙げただけでも、

●カレンがルルーシュとの再会に感極まって抱きつくw (デレてる)
●カレンとスザクがついに共闘w
●扇がルルーシュに懺悔・謝罪w 
●コーネリアがルルーシュと(ギアスなしで)和解
●アーニャがジェレミアとともに何事もなかったかのように参戦w
●ジノが黒の騎士団にそのまま在籍w
●ナナリーがルルーシュに謝り、許しを請う

なんか、もう、カレンを筆頭にみんなルルーシュに対してデレてるのだから。
ハーレムエンドの主人公みたいだぞ、ルルーシュ!
といっても、最後はお約束どおり、カレンでもナナリーでもなく、CCを選ぶという、トゥルーエンドなんだけどw

ざっくりいえば、コードギアス本編でずっと争っていた敵対者たちが、皆、和解し、仲間になってしまった世界。
しかも、仲間になるきっかけを与えてくれたのはルルーシュだった、うん、だから、ルルーシュ、ありがとう!、という世界。

とっても、ほんわかとした世界w

むー、こそばゆいぞ、ルルーシュがそんなに皆から褒められている様子なんて。

で、そんなバラ色?はちみつ色?の世界になってしまったら、彼らが共通してあたる敵対者を外部に作るしかなくて。。。

でもね、コードギアスって、ルルーシュが、ほかもでもない「世界にあだなす」超上昇志向の物語だから疾走感があったのに、そこで、でもね、敵はまだ外にいたんですよ!、という感じになるのはね。

なんか、世界が急にリアルにしぼんだ気がするんだ。

その上、敵のギアスは、CCとVVが教祖を務めていた例のギアス教団の分派、とかいう、いかにもな設定なのだから。

しかも、その敵のギアスが「死に戻り」というのだから。
それ、リゼロのスバルのパクリじゃん“

というか、そもそもギアスって、相手の脳内に刺激を与えて、一種の心理操作をする話じゃなかったんだっけ?
つまり、認識に操作するだけで、物理に直接干渉するものではなかったんじゃなかったっけ?
さすがに死に戻りはないんじゃん?

もちろん、ハードSF考証なんてする必要はないけど、作中のお約束は一応徹底するからこその面白さじゃなかったのか、ってね。

もっとも、マリアンヌがアーニャの身体に「魂だけ転写した」なんて、反則ギリギリのギアスもあったから、すでにオリジナルでも、半分くらいルールを破っているわだけど。

まぁ、Cの世界をネタにするには丁度いいものだったように思うけど。

というか、このCの世界を前面に出して、オカルトファンタジーにする、というのも、ファンムービーって感じがした理由の一つかなぁ。

というか、典型的な二次創作ネタ、というか。。。

でもねー、Cの世界というのも、オリジナルでは、まさに物語を回すためだけにあるマクガフィンだったので、あの設定を真面目にいじろうとすると、必然的にいろいろとボロが出るはずなので、手を出しちゃいけないものにさわっちゃったなぁーという感じがして。

あー、やっちゃったかぁ。。。、という感じは拭えない。

そこから思ったのは、これはもう、ギアスが無効なCCのために作られたエピローグだったんだなぁ、ってことで。

実際、彼女がいない限り、勝ち筋が全く見えなかったのだから。

せっかく復活したルルーシュが、見事に、テンパってたくらいだしねw
それも、コーネリアなども含めて、仲間に大口叩いた直後にね。

でも、これはCCエンドのためのお話だったから、それもやむなきだったことで。

だって、最後に、ルルーシュが、もうルルーシュと名乗ることができないため、LL(エルツ―)と名乗ろうとしたあたりでは、CCが、あ、やっと伴侶を見つけることができた、という喜びを明らかにしていた。

あの、CCの笑顔がすべてを物語っていたんだろうなぁ。
そこまで、時の牢屋の中で追い詰められていたんだなー、CCって。
改めて思ったよ。

ところで、このエルツ―って呼称、そういえば、オリジナルのコードギアスが終了するあたりで、盛んにもうファンの間で言われていたことだったなぁ、と、今更ながら、しみじみと思い出しちゃったよw

放送終了時には、ゼロレクイエムでゼロ=ルルーシュがスザクに殺害された後、彼は復活したはずだ、なぜならCの世界でシャルルを倒したときに彼から不死のコードを奪っていたはずだから、という説もまことしやかに流れていたから。

だから、ホント、そういったファンが垂れ流した願望、というか妄想を、とにかくできる限り拾い集めて作ったファンムービー。

いってしまえば、ファンたちの「集合無意識」の産物w
つまりは、Cの世界がつくった「IFの世界」w

そういう意味では、谷口悟朗も随分、安直になったなぁ、堕落したなぁ、と感じてしまった。

繰り返しになるけど、何が残念か、って、ブリタニアの外には、普通に国際紛争があって、ブリタニアを越える敵もいます、という世界観。

いや、これはアギト?だっけ?
あちらで欧州戦線を舞台にしたときからすでに採用されていた世界観ではあったわけだけど。

でもね、
ルルーシュの魅力は、まさに厨二病全開の「世界が間違ってるのだから、俺が世界を正す」という姿勢にあったはずなのだけど、結局のところ、彼の言う「世界」とはせいぜいがブリタニアとエリア11、そして、超合衆国の母体の一つだった中華連邦ぐらいだった、ってこと。

なにより、それが明らかにされてしまったことが、(ルルーシュにとって)イタイなぁ、と思ったのだった。

その厨二病全開の高笑いのもとで勢いに任せて行われていた国盗りゲームの帝国的進撃がすっかり収まってしまって、諸外国との均衡関係が明らかになった。

そりゃ、急に世界観がしょぼくなってしまったように感じてもおかしくはない。。。

なんだかねぇ。。。


ともあれ、よくできたファンムービーだった。

でも、これ、さすがにこの続編はないよね?

せっかくルルーシュを復活させたのだから、続きが作られるかもしれないけれど、でも、この世界観なら、なくてもいいかなぁ。。。


その意味では、最後の最後のシーンで、ナナリーが、バサッとベッドから目覚めて、

「ねぇねぇ、聞いてください、咲世子さん、カレンさん、いま、お兄様が真人間になって帰ってくる夢を見たんです。私が囚われの身になったら、お兄様がさっそうと救いに現れてくださって。。。私、ちゃんと、お兄様に謝ることもできたんですよ。。。」

とか起き抜けなのに熱弁をふるって、咲世子とカレンが、生暖かい目でナナリーを眺めるくらいの、夢オチでもよかったかなぁ、と思う。

実際、そんな感じのファンムービーだったわけで。

そうそう、咲世子さんのNINJA姿、というかくノ一姿、かっこよかったなぁ。。。
オリジナルでの、ジェレミア戦以来の勇姿だった。

ほんと、いいファンムービーだw

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五等分の花嫁 第113話 感想3: 完結編は『ネギま!』型、それとも『神のみ』型?

2019-12-05 19:20:13 | 五等分の花嫁
『五等分の花嫁』は、著者のツイッターでの公表によると14巻で完結とのこと。
となると、あと9話とか10話くらいで終わり。
つまりは、以前から言われていたとおり、今年度いっぱいで、2020年3月に完結、というスケジュールのよう。

そうなると、12月はあと2話かな?
つまり、
次回、四葉が自分には資格がないとか言ってゴネたところを、
(四葉のことだと、そのまま逃亡する可能性もあるw)
次次回で、風太郎が説得し、世の中がクリスマスになるタイミングで、四葉と風太郎がラブラブになる、という展開かな。

で、年が明けた新年号?あたりから、落ち穂拾いのようなエピソードをはさみつつ、受験で超苦労する五月とか描きながら、その様子に四葉がちょっと嫉妬しつつ、卒業イベントを迎え、最終2話くらいで結婚式かね?

あ、そうか、風太郎と四葉の進路の話の回もあるんだろうな。
風太郎は、ずっと四葉の進路のことを気にかけていたし。

で、最後の場面は、四葉だけでなく他の4姉妹も含めて花嫁姿の五つ子が登場して、「五月の森」ならぬ「四葉の森」のかたちで五つ子ゲームをやって「完!」。

「春場ねぎ先生の次回作にご期待ください!!!」

・・・って流れなんだろうな。

もう、超予定調和の消化試合のような展開だけどw

でも、「ねぎ先生」のペンネームのもととなった「ネギ先生」の出る『ネギま!』の最終コーナーが、まさにこんな感じだったよね。

魔法世界編を解決したネギくんが、最終バトルを経て「強敵」転じて「友」となったフェイトを交えて魔法世界の崩壊をなんとかするための準備に勤しむ、という体裁で、もろもろ、落ち穂拾い的エピソードを続けていった時期。

『ネギま!』シンパのねぎ先生からすると、まさに大団円の後でしみじみと来し方行く末を描くような展開にするんだろうなぁ、と。

そういう展開なら、113話で示された四葉を選んだ!ということで、五つ子のうち誰が(鐘キスの)犯人か?、もとい花嫁か?というメインストーリーは終わり。

で、まったくもって、四葉エンドで問題はないのだけど、でも、113話最後に編集部がつけた「風太郎の決断は――。」がちょっと引っかかっているので、もしかしたら、もう一山、あるのかなぁ、と思ったりもして。

そのとき、気になっているのが、前にマガジンではなくサンデーで連載していた『神のみぞ知るセカイ』の最終コーナーね。

くわしい展開はウィキでも見てほしいけど、あちらの最終コーナーでは、天理という幼馴染の女の子が最終的な本命かな、と思わせておきながら、ちひろ、という物語中盤でかなり残酷な目に合わされた対象外だったはずの子が、突如、救済されるように選択された。

まぁ、これだけの説明だと何のことだか、全然わからないと思うけど、要するに、過去には土壇場で本命と思しき子が変わる、という展開も、一応あったということ。

なので、「風太郎の決断は――。」の一文が気になったのでしたw

といっても、2019年内のあと2回で誰かは決まりそうな勢いだけどね。

とはいえ、四葉エンドで気になるのは、それがあまりにも予定調和だ、ということで。

風太郎の前でずっと自分を殺してきて、風太郎と再会してから1年半ほど?自己完結してきた「こじらせっ子」である四葉が、風太郎に素のままで向き合う姿はもちろん、会ってしかるべきなのだけど、でも、どうしてもこの四葉問題の解決は、この物語では避けては通れない必須要件だと思うんだよね。

ちょうど、取ってつけたように登場した実父・無堂のように。

だから、風太郎が、6年前に「必要な人」になるために勉強を頑張ろうと誓いあった四葉と、素のままで向き合う機会は絶対必要なことはわかるとして、それが「最後の祭り」の最後の話なのかな、とは思う。

しかも、無堂のケースとは異なり、四葉問題は、当事者たる風太郎と四葉の間だけで向き合わないことにはどうしようもないことなので。

だから、その分、なぜ今?という気もちょっとする。

あとは、五月がいったように、この5人から1人だけに会いに行く、という設定は、あくまでも五つ子の提案であって、風太郎には、また別の告白プランがあったのではないかな、と思ったりもする。

なので、素直に風太郎が従わなくちゃいけない道理もないよなーと。

ただ、そう言った一方で、こうした読者の疑問を潰すために、わざわざ前田&武田とのボーイズクラブ的トークが挟まれていたのだろうなあ、とも思う。

あ、そうだ、
予想通り、確かに113話は『最後の祭りが風太郎の場合』だったわけだけど、風太郎と対話を務めたのは、想定していた竹林ではなく前田&武田だったのでw

いやだから、これは前回も書いたけど、今の風太郎が四葉に大恩を感じるのは確かなので、彼女の真意を確かめることも含めて、四葉に「まず」接触しないことにはどうしようもないわけで。

あと、読者的にも、『最後の祭りが・・・』の五つ子担当回を経て、四葉だけが、結局、風太郎に自分の気持ちを伝えていない点で、風太郎が、どんな形であれ、なにかを決断するには、四葉の真意を確かめないわけにはいかない展開になるのも当然の流れなので。

その予定調和をベタにそのままやるのかなー?とは思う。

ということで、何度も今までも書いてきたように、四葉の本心を風太郎に明かすためのドラマが必要なことはとてもよくわかる。そのうえで何かありえるのかな?ということ。

もっとも、こんな管を巻くようなことをかけるのも、次の114話までの間だからなんだけどねw

単純に、物語として、もう一捻りあってもいいかなぁ、という気はしているだけなんだけどね。
別に四葉が嫌いというわけではなく。むしろ、四葉の本心は是非とも、本人の口から風太郎に告げてほしいと願っているので。

その意味で、もはや作者の代弁者ではないかと時々思うくらい、メタコメントの多い五月のいう「上杉くん、ここからですよ」の含意が気になるんだよねw

ただなぁ。
四葉エンドがわかってから見直すと、随所に、四葉の風太郎に対する気持ちが漏れている場面は、ホント多いので、むしろ、これが本命だと言われれば、もうぐうの音も出ないレベルなんだけど。

そういう意味では、『ネギま!』型ではなく『神のみ』型の、え?そこに最後は落ち着くの?というサプライズもちょっと期待したくはなるのだけど。。。

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五等分の花嫁 第113話 感想2: 四葉は114話以降、風太郎をどう変えていくのか?

2019-12-04 17:57:36 | 五等分の花嫁
113話だけど、四葉が選ばれるという結末を知って、かつ、しばらく時間をおいてから、改めて読み直すと、細部でジーンとくるところは多いね。

四葉の風太郎に対する気持ちに終始、気を配ってきた、その点では四葉に関しては「母」の役割を徹底してきた五月を除いて、三人のダメージは大きい。

二乃は、早くから騎士道宣言をしていたこともあって、自分の気持ちを整理しきれなくなって、思わず涙を流しているし。

京都で一花に対して言った「たとえ自分以外の姉妹が選ばれても祝福する」というのは、一花のように「長女だから」という理由もない中で、とても高邁な心根だけど、でも、実際に自分が選ばれなかった、という事実を突きつけられると、内心、穏やかではない。

そういう意味では、同じ気持ちに至っていた三玖が横にいてくれて本当に良かった、ということになる。

一方、三玖は三玖で、二乃のもとに駆けつけ彼女を気遣うことに気持ちを割くことで、自分の気持ちをも落ち着けているようにみえるし。

とはいえ、やっぱり気になるのは一花かな。

長女らしく、早い段階で達観を決め込み、なんであれ、風太郎が結論を出してくれる方が望ましい、と表向きは言ってきた一花も、休学+女優業専念でせっかく確保した絶対安全圏の愛人ポジションを失うことがはっきりして、しっかり折れているものね。

長女だから、妹である四葉の幸せを喜ばしいと思う一方で、自分の「鼓動(センサー)」がけたたましく鳴り響いたまま、というのが、ベランダに持たれた背中を向けた場面からだけでもひしひしと伝わってくる。

ただ一花って、6年前のときからそうだけど、風太郎に対して本来、四葉がいるべき場所を横取りしてきていた、という印象も拭えない、

端的に「フータローくん」という呼び方がそうで、これは四葉が本心を語るときの、風太郎の呼び方である「風太郎くん」と被ってるんだよね。だから、四葉がそう呼びたいと思っても、一花と被ってしまうことから言い出せず、結局、終始「上杉さん」を貫くことになっていた。

だから、ここから先の見どころは、四葉がいつ「風太郎くん」と呼べるようになるのか。

そのドラマがどう描かれるか。

その一方で、一花がどういうかたちで、その身を引いていくのか。


で、当の四葉だけど、よくよく考えると、3年生になってからの展開は、すべてこの日のためにあったという構成なのには、改めて驚く。

風太郎が今回、自ら気がついていたように、かつて四葉と交わした勉強を頑張るという誓いは、決して勉強「だけ」を頑張る、というものではなく、勉強「も」頑張る、でよかったはず。

その風太郎の心情の変化を吐露する相手が、3年生になってからダチになった前田と武田だった、というのも、高3の4月からの積み重ねの果てにあるもので、これは地味だけど効いている。

ていうか、夏休みの五つ子のいない海水浴回なんて、らいはじゃないけど「なんか違う!」と思わせるためだけのエピソードだと思っていたけど、決してそんなことはなくて、あそこで前田や武田がうろうろしていて、彼らを介してクラスの連中と楽しめた、というのが、結局のところ、風太郎が受け取った四葉からの最大の気遣いであり贈り物だった、ということだよね。

結果として、風太郎から見たら、6年前の四葉との出会いがあったから、勉強のできる優等生になることができたのであり、今また、四葉のおかげで、勉強以外にも大事な「学生生活を素直にエンジョイする」ことができたわけで。

まさに、大恩ある相手が四葉となる。

ただ、だからちょっとだけ気になるのは、この「大恩」と「恋愛感情」がどう風太郎の中で結びつくのか、だよね。

だから、もしもこの先、四葉以外の姉妹が花嫁になるという、もはや九分九厘ありえないのだろうけど(なにしろ14巻で完結すると作者自身が公言しているから)、でも絶対不可能ともいえない展開があるとしたら、風太郎が、四葉への感謝の気持を恋愛感情に昇華できなかったときなんだろうな、と。

まぁ、今回、これからある女子にコクりに行こうとしている前田から、上杉、お前も覚悟を決めろ、と言われた上での四葉詣でだったりするので、風太郎の中では、ちゃんと恋愛感情になっているのだと思いたいけれど。

ここは正直、気になるところ。

少なくとも、すでに一旦、「昔は封印、今が大事」という姿勢で行こうと、日の出祭二日目の風太郎にキスをした後の四葉であり、その意味では、彼女なりに区切りをつけてしまっていたりするわけで。

となると、上杉さんは単にわたしに感謝しているだけです、その気持ちを自分で好きと誤解しているんです、それに、わたしよりも、三玖や二乃、一花だっているじゃないですか、・・・、とかダダをこねそうな気がするじゃない。

だからこそ、ここからが大変ですと、五月が言葉にしているわけで。

すでに、十分こじらせてしまっている四葉をいかに自然な存在にするのか。

もっといえば、「風太郎くん」と呼ばせるのか。

そこで、きっかけになるのが、風太郎が、四葉が封印したはずの6年前の姿で四葉の前に現れることなのかな、と思ったりして。

いや、すでに、四葉の部屋(保健室)を訪れるときに、目つきをいつもと変えているし、話し方も粗野な感じに戻しているので、すでに風太郎の中では、「もともとの自分」に戻っているのかもしれないけど。

その気持ちが四葉にどう伝わるか。

まぁ、昔の髪型にすると、要するにキンタローくんに素でなってしまうので、二乃がもう一回泣き出してしまうかもしれないけれど。

でも、日の出祭中に、二乃をマルオのいる病院にバイクで連れ出す際に、「そのワイルド」な感じにクラスメイトもすでに少し驚いていたから、もしかしたら、マジでワイルド路線に戻すのかもしれないけれど。

ともあれ、風太郎は風太郎で、もう一段階、進化しなくちゃいけないような気もする。
まさに、五月が期待しているように。

そういう意味では、ここから先の物語を進めるトリックスターは、一花ではなく五月になるのかもしれない。

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五等分の花嫁 第113話 『最後の祭りが風太郎の場合』 感想: やっぱり〈彼女〉だったか。

2019-12-04 11:07:07 | 五等分の花嫁
そうか、やっぱり、四葉だったかぁ。
いきなりだなぁ。

「よう、待たせたな」というちょっと気負った言葉遣いも、風太郎が、6年前の風太郎に戻って、四葉と向かいあおうとした、ってことだったんだ。

いや、もうー、書きたいことはたくさんあって、どこから書き始めよう。

まずは、どうやら四葉を除く五つ子の四人は、この風太郎の選択にうすうす感づいていたらしい、ってところからかな。

まず一花。

今回、さらっと明かされたけど、彼女は、日の出祭2日目の夜、公園で風太郎とキスをした直後に、彼がジュースを選択していたことを目にしていた。

あのときの質問自体は「フータローくんは、(キスの相手が)誰だったら嬉しいですか?」という問いだったので、必ずしも「今、風太郎が好きな相手」とは限らないけれど、その選択肢が、二乃=紅茶、三玖=お茶、四葉=ジュース、五月=コーヒー、だった結果が、ジュースだったわけで。

だから、あの時点で、一花は、風太郎が四葉に対して特別な好意を抱いていることには気づいていた。

個人的には、多分、今回の「五人が別々の部屋にいてそこを風太郎が訪れる」というシチュエーションを提案したのは一花だと思っているけど、そうすると、彼女は「好アシスト」だったってことだよね。

そして、彼女が101話の扉絵にあるように、ベランダに出て後夜祭に目を向けていたのもわかる。なぜなら、一花には、すでに風太郎が四葉を選ぶ、というのがわかっていたから。

次に、二乃。

直接の描写はないけれど、二乃の場合、二日目に竹林と遭遇した際、竹林から、昔の風太郎の話を聞いた段階で、風太郎が6年前に四葉と会っていた男子だったということに気づいた可能性は高い。

竹林は、108話で、二乃と五月に、小学生時代に風太郎が京都で会った女の子がどれだけ彼のその後を変えたのか、話しただけでなく、四葉だけがその日、はぐれていたことを知った、と答えていたから。

とすると、二乃は、あの夜、四葉が二乃にも紹介するよ、と言っていた少年が風太郎だったことにも気がついたはず。そして、今の風太郎があるのはその四葉との出会いがあったから、ということにも。

ついでにいえば、となりに五月が控えていたことを思えば、五月に尋ねるなりして、確証を取ることまでしていたのかもしれない。

ともあれ、二乃は多分、竹林経由で風太郎と四葉の関係に気づいてしまった。

で、三玖。

彼女の場合は、理由は不明だけど、日の出祭初日の段階ですでに「風太郎との恋は成就しない」と自覚していた。

だから、なにかしらの理由で、すでに風太郎の中に意中の人がいることに気づいたいたのかもしれない。それは、日の出祭前の、水族館デートのときのことだったかもしれない。

加えて、日の出祭二日目の夜に、三玖が四葉の見舞いに病院に行った際、先に来ていた二乃から「伝えることがある」と言われたことがあった。

てっきりそれは、マルオとの中が改善したことか、あるいは、無堂が五月に接触したことかと、思っていたのだけど、この時、二乃が竹林から聞いた「風太郎と四葉が昔出あっていた」ことを伝えたのかもしれない。

この場合、二乃にしても三玖にしても、どうして四葉が自分の想いを明らかにせずに、自分たちの応援ばかりするのか、そのことに疑問を感じたのかもしれない。

けれども、だとすれば、日の出祭3日目の、三玖の風太郎に対する過剰なまでの積極的な態度は、今日を逃せば、(風太郎が四葉を選んだ後には)もう今の自分の気持ちを伝える機会がなくなる、と考えた結果だったということになりそう。

ともあれ、いつの間にか、二乃と三玖は、風太郎への想いについては、互いに慰め合う同胞になっていたということだね。やっぱり、三玖は、二乃と同列の存在になっていたんだなぁ、と思う。

で、五月については、いうまでもない。
彼女は、四葉と風太郎の出会いをすでに知っていたから。

むしろ、五月の心配は、仮に風太郎が四葉を選んでも、四葉がその想いに応える資格がない、と頑なに拒んでいることにあって。

どうやって、風太郎が、四葉の心を素直に開かせるのか、ということになる。

でも、そういう意味では、五月は、日の出祭初日に、風太郎が一人を選ぶ宣言をした時点で、四葉を選ぶ可能性に思いついていたのかもしれないね。

零奈のふりをする中で、風太郎がどれだけ「6年前の零奈=四葉との出会い」を大切なものとしているのか、その告白も直接聞いていたのだから。


こう見てくると、終わってみれば、一花と五月は風太郎の選択を知った上でそれを促すアシスト役、二乃と三玖は玉砕した際に互いを慰め合う戦友、という位置づけだったことになる。

というか、三玖は、いろいろな意味で二乃を目標にして成長してしまったのが、結果的に、二乃と同様のポジションになってしまったのが、残念だったね。

そう思うと、夏にプールに行った時点で、二乃と競い合っていたのが、すでに将来を暗示していたんだなぁ。。。

ともあれ、今後の展開は、風太郎が四葉の心をどう開いていくのか。

だって、明らかに、四葉は、自分を風太郎の選択肢からはずすべく、逃走していたのだから。
スマフォを忘れていったのは仇になったけど。

でも、風太郎は、風太郎で、四葉からもらった唐揚げ券で、唐揚げを手にしてきているのだから、まずは互いに慰労会だよね。

にしても、風太郎回で、まさか、前田たちとつるんで話をするとは思わなかったけどw

ただ、ここでも地味に上手いのは、前田が、一花だけは見分けられる、という話ね。

いや、それは例の「愛があればわかります」の実践なわけだけど。

ただ、その理屈でいけば、すでに、風太郎は「五月の森」の時点で、四葉だけは見分けられていた、ということでw

あれもてっきり、四葉が変装が下手だから、と笑ってスルーしちゃっていたけど、盛大にネタバレしていたんだね。

あと、この感じだと、多分、鐘キスの相手も四葉になるわけど、あれも、話すと簡単にバレるから、頑なに黙っていたんだろうな。

あと108話の四葉のお別れのキス回の「思い切ったな―」も、四葉からすると、鐘キスは事故だと思っていたし、そもそも無意識のうちに、風太郎のほっぺたについたケーキのクリームを取ろうとほっぺチュもしているわけだから、そのあたりの感覚は、文字通り、五つ子の中で「お子様」モードだったのだろうね。

ともあれ、こんな感じで、今までの伏線描写も概ね回収されたということで。

あとは、きっと次回、二人でキャンプファイアーを踊るんだよね?

とはいえ、それで終わるのか?

いや、十中八九、四葉が花嫁で終わる、という、紆余曲折はあったけど、王道中の王道の「幼馴染」エンド、「ボーイ・ミーツ・ガール」エンドで終わる、と思っているけど。

ここから、さらにもう一段回、物語がひっくり返るのかどうか、だよね?

なにしろ、四葉の気持ちはまだはっきりされていないのだから。
頑なになった四葉の心を溶かしてあげて終わりなのか。

その先に、改めて花嫁を選ぶことになるのか?

今月で連載が終わりなら、四葉で決定。

残りの連載を、後日談的な受験シーズンやそれぞれの進路を描くなら、四葉で決定。

うーん、
でも、やっぱり四葉なんだろうなw

なんか、今回のお話をおさらいするところで、終わってしまったけど、また、なにか浮かんだら、多分書くかな。

今が一番盛り上がって、面白いときだから。

個人的には、竹林のアシスト回があってもいいと思っているけど、こうなると、その「そういえばあの時ね・・・」という、竹林の回想は、風太郎と花嫁の結婚式の場で披露されるのかもしれないw

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鬼滅の刃 第185話 『匂いのない世界』 感想

2019-12-02 19:05:39 | 鬼滅の刃
やはり禰豆子が駆けつける展開だった!

でも、それ以上に、今回気になったのは、
今まで以上に漂う、ジョジョの匂いw

中でも村田!
もう、彼がスピードワゴンにしか見えないw
彼は、この戦いで生き残ったら、シリーズのいい語り部になりそうw
というか、平気で炭治郎の舎弟にもなりそうで。

そして、村田がスピードワゴンと思った途端、
岩柱の悲鳴嶼は、元祖ツェペリさん
風柱の不死川は、シーザー・ツェペリにしかみえないw
特に、油の入りの瓶をわざと無惨に砕かせて、そのまま着火するところとか。

このジョジョへのオマージュなのか、パクリなのか、わからないけど、この「柱たちvs無惨戦」は、ずっとこの感じで行くのかな。

地味に気になるのは、恋柱とか「切られちゃった」と言っていたけど、炭治郎みたいに無惨の血液に侵されてしまうのか?

それとも、さすがは柱とばかりに、波紋法でないけれど呼吸を整えることで、無惨の血の侵食を抑えたりできるのかな?

上弦の一たる黒死牟との戦いに勝利し、その過程でいろいろと鬼の極意?を身に着けた悲鳴嶼なら、そのあたりの対処法を甘露寺に即座に指南できそうな気もするけど。

てかそれくらい、柱の実力を底上げしないと、さすがに無惨戦は辛い感じがする。
いや、すでに十分辛いわけだけど。

あるいは、炭治郎の救出に駆けつけた禰豆子が、炭治郎ともども、みんな爆血で無惨の血を無効化させるのか。

はたまた、どうやら次回以降の「匂いのない世界」という「脳内世界」での修行?を経て炭治郎が会得するであろう新たな能力を使って、甘露寺たちの回復も図るのか?

どうなるかはわからないけれど、多分「匂いのない世界」において、炭治郎は、無惨の血の中に込められた「元祖鬼の意志」のようなものとの交流を経て、その「鬼の意志」を従えるなり、バディになるなりして、一時的に「鬼化」の能力を使える存在になっていくんじゃないかな、とは思うのだけど。

そこでの鍵を握るのは、やっぱり「日の呼吸」なんだろうね。
そのヒントを禰豆子が与えるのか?

無限列車編でもそうだったけど、意外とこのマンガ、脳内世界を融通無碍の何でもありの世界として便利に使ったりするから、何らかの手段で、禰豆子が、この「匂いのない世界」に介入してきそうだよね。

とはいえ、今回は全体的につなぎ回だったから、次回を待つしかないかな。

それにしても、村田だよ。
是非ともこの戦いを生き残って欲しいなぁ。
スピードワゴンになってほしいなぁ。

しかし、そう思うと、荒木飛呂彦もジョジョ第1部の頃は、その特徴的な画力から漫画家として上手いのか下手なのか、判断が難しいところだったけど、でも、今では、どの独特の画風をもって唯一無二の作家になったのだから、もしかしたら『鬼滅の刃』の作者もそうなるかもしれないね。

とまれ、岩柱と風柱の参戦で戦況は果たして好転するのか?
柱たちの勝ち筋は見えるのか?
それとも、絶望しかないのか?

気になるのは、弟を失った不死川が、どれだけの力を見せつけるのか?
ホント、シーザーにしか見えないよ。

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