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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

冴えない彼女の育てかた 第12話 『波乱と激動の日常エンド』

2015-03-28 14:46:45 | Weblog
これは、最初はなんだこれ?ノイタミナらしくないな、と思いながら見たのだけど、結局、最後まで楽しく見れてしまったw

原作者脚本参加がうまく行った感じなのかな?
毎回、引きはうまいな、と思ったし。

あと、途中から、SHIROBAKOと対比しながら見ていたかな。

SHIROBAKOは、演出の山田さんのセリフで、小津とか出てくるように、全体として、もともと映画好き、演劇好きな人たちが、いつの間にか、アニメを作ってます、という感じだった。

要は、アニメ制作の原点に、映画や演劇があった人たちの、そういう意味ではおっさんたちの物語だったと思う。特に、大倉さんが出てきたあたりから。

それに対して、この冴えカノは、アニメの制作の出発点にある経験が、ゲームやラノベ、であったことからスタートしている。

最終三話のミチル編の、ロック?やってると思ってたら実はアニソンだった、という展開なんか、まさにそれ。もう、全エンタメが最初からゲーム、ラノベ、アニメなのよ、という感じ。

それは、シリーズ構成に現れていて、やっぱり、あの第0話は、上手いよ。

あれのおかげで、この物語は、最終12話で終わった感じが全くしない。
そこから、第0話に戻ると、そこからループに入る。

だから、当たれば、二期があるかもしれないけれど、外れたら外れたで0話で保険をかけておいた、という構成。

あとは、全編通じて、エロゲー、ラノベ、アニメ、同人、に対する、自己言及的批判が満載だし。

ある意味、ハルヒがやったことに近いよね。メタ語り満載の構成は。

そして、そのメタ語り役を、多分正ヒロインの加藤にやらせたところも。

いやー、11話の、スクリプト通じて、倫也にツッコミを入れているところなんて、とても風刺が効いてるじゃない。

あとは、幼馴染とか妹とか、という、いわゆるテンプレ属性を徹底的にネタにするところとかも。特に、英梨々を巡る「真/パチモン幼馴染」ネタのところとか、いかにキャラ属性だけを立てて物語を作ることがバカバカしいか、突っ込んでるわけだし。

なので、この作品は、とっても批評的だよね。
まぁ、だから、ハルヒ的なのだけど。
表面だけみてれば、テンプレ展開が満載だから、一般受けもしやすいところもハルヒっぽい。

そういう、いい意味で風刺的で皮肉的で批評的であり続けるならば、二期を見てみたいかな。

まぁ、詩羽先輩の、前世からの云々シナリオは、ドン引きだけどねw

そういう、ドン引きなところを笑い飛ばせるところも含めて、面白かったかな。

ていうか、作者、頭いいよね。
狙ったところに狙った球が投げられるのはやっぱり凄い。

そういう意味でも、SHIROBAKOと同時期に出てきたのは面白い。

新旧のエンタメ制作手法の違いがよくわかるから。
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