少し面倒くさい話
戦後のGHQの洗脳によって、日本人の持っていたものが失われた
と主張する人がいて、それを無条件に受け入れている人が少なくない
それについて、ちょいと考えてみると
「戦争に負けるということは実質的には憲法を変えるということだ」
との考えがある
実際のところ、GHQは戦争を始めて多くの犠牲を生むことになった
日本のあの体制を否定している
戦争の空気を生んだ国家神道の体制をなくそうとするのは
アメリカの立場になれば当然のことだろう
ただアメリカの都合もあって、将来のロシアとの戦いを想像すると
国益として日本を上手く利用したいという現実があったにも事実だ
(この部分は松本清張の帝銀事件とか下山事件でそれとなく問われている)
なんとなく、あまり考えずに受け入れている昔から持っていた日本らしさ
というのは、一体なんだろう
日本人独自というのは、実は他国と比較してこそ明らかになる
勝手に日本人だけと思っていたことが、他国にも存在しているということは少なくない
八百万の神の存在は確かに一神教の文化とは違うが
あらゆるものに霊魂や精神が宿るとするアニミズムは日本以外でも存在する
つまりは日本人だけと思うのは実は間違いで、人間が持ちうる傾向のひとつで
それは一般化できるものであることも多い
両親を大事にするとか仲間と仲良くする、正しい行いをしようとする倫理観や正義感は
一種の自然法に含まれて、日本だけのものではないと思う
日本人の道徳心の高さを示すものとして、電車で財布を落とすと
財布は何事もなかったかのように戻って来るという例がある
ところが、小さな子供を連れた妊婦さんや、高齢の人に電車の席を譲る
というのは圧倒的に少ないらしい
(ブラジルでは財布は戻ってこないが、席はすぐに譲るらしい)
最近、違和感を覆えるのは「保守」という言葉の使われ方
西部邁さんが使う保守という言葉は、復古主義の硬直化した伝統主義のそれとは違うし
自身も西部邁さんの言わんとすることに納得できる
でも、最近はもっとあやふやな括りで保守という言葉が使われる
(それは左に対する言葉として)
対立構造を上手く利用されて、本質とは違う捉え方がなされる
ということは、今では当たり前のようになされているのではないか
左翼とか左巻きという言葉は、リベラルとか社会主義者を批判的に捉える言葉だが
社会主義とか共産主義の思想が生まれるに至った経過とか
矛盾する資本主義社会をなんとかしようとした気持ちは少なくともそこは理解できる
問題は、よく知らないままで随分雑な括りとか断言で物事が括られてしまっていること
世の中はそんあに簡単ではなさそうだし、気持ちが悪いとしても
曖昧なままいろんなことが存在するのはむしろ社会の実態だと思う
ということで、日本人が昔から持っていた善きものとは何か?
それは本当に日本人だけのものか?
もしかしたら人類全体が持っている精神的傾向なのではないか?
というところが、現在の自分の関心事
土曜日の朝 まとまらない話
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