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パンセ(みたいなものを目指して)

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住民監査請求

2025年05月01日 10時04分54秒 | まとまらない話

世の中にはいろんな制度・システムがある
その中に普通の人は死ぬまでに一度も関わることのないものがある
その一つが「住民監査請求」でネットで調べると

住民監査請求とは、地方公共団体の住民が、その団体の執行機関(市長など)や職員による違法または不当な財務会計上の行為があった場合に、監査委員に対して監査を請求し、必要な措置(防止、是正、損害賠償など)を講じるよう求める制度です。

住民監査請求の書類を提出し、受付、受理の約一ヶ月の検査の後
返された回答に請求した人が納得できない時は
期日内に行政裁判に訴えることができることになっている
我々の身近のところでは、新庁舎建設用地外の移転補償費についての裁判も
養鶏場の予想外の高価での購入についての裁判もこの過程を踏んだ

いまこの言葉を思い出したのは、兵庫県で奇妙な住民監査請求が行われ
その結果が出て、行政裁判に至るような話があるからで
住民監査請求の趣旨は、自死された県民局長は仕事の合間に県から貸与されたPCを
使って私的な事柄に時間を費やした
その分だけの給与は兵庫県に返却してほしいというものだ

この住民監査請求に関して先日回答があって
そのPDFファイルをダウンロードしてざっくり読んでみた
すると、監査の方たちは、精緻な作業を行っていることがわかる
(自分たちの場合も全体的には精緻に行われたが、一部解釈の違いがあって納得できずに
 次の段階に移った)

給与の返還については、いつ(◯月◯日◯時◯分)どのくらいの時間を
私的な使い方をしたかを確定する必要があるが、今それはわからない
PCに残っている作業時間等も、ファイルを開けっ放しにして他の業務をしていた
可能性があるのでこれもわからない
なので今となっては不正確な情報を元に、請求されたことに応えることは
できないとしている

そして住民監査請求をして人たちが、その隠れた目的の一つである
県民局長のプライベートなファイルの公表についても、監査員は
お金の返却要求とPCの中身とは関係ないのでそれをする必要はないと答えている
(百条委員会も第三者委員会もプライベートな内容については同様な判断をしている)

これは至極当然の回答のように思える
しかし不満を覚える人がいるのも事実だ
だがその人たちは果たして、回答を読み込んで自分なりに理解して不満を覚えたのだろうか
むしろ、県民局長への懲罰感(それは斎藤知事への支持につながる)から感情的に
生み出されたものではないだろうか

最近の社会の分断は、事実認定がバラバラになっているためだと思えてならない
それぞれの陣営が自分たちの良いように解釈して
一般化できるような事実認定を行わないとか、あるいは認めないせいで
いつまで経っても収集がつかないでいる

今、アメリカで起きている分断(トランプ支持者と反トランプ支持者)と
兵庫県で起きている分断
それは同時期に起きているというだけでなく、根本的なところも
どこか似ていると思えてならない
なんか怒りの感情が世界に溢れているような不穏な空気を感じるのは
杞憂なのだろうか

まとまらない話





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