パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ドイツとの比較(持続化給付金と電車の切符について)

2020年06月12日 09時03分59秒 | あれこれ考えること

先日、国会中継を見ていたら国民民主党の玉木さんが
持続化給付金のスピード感のあるドイツを取り上げて
日本との比較を行う場面があった

彼の説明によるとドイツでは申請用紙は2枚で
申請金額の総額を記入したもの
もう一枚は社員の氏名年齢等の記入したもので
極めて簡単なもので、申請はすぐに書けるし
給付もすぐになされたとのこと

一方日本は、申請の当事者でないので正確にはわからないが
かつて交付金事業の申請書作成に関わった経験からすると
申請用紙の書き込むこと、添付資料等が相当多いことが想像され
申請する方もそれをチェックする方も時間がかかることが想像できる

ドイツの場合、心配なのは不正があった場合のことだが
とりあえず、直ぐに必要なものは支払うことを優先し
後でチェックをして、不正が見つかった場合は罰金なり
回収をするとのことらしい
そしてその不正のチェックも全員に行うのではなく
適度にサンプリングして行うのだとか

これがドイツの正確なシステムかどうかは
ちょっと聞いただけなので自信がないが、
不意に浮かんだのは、ドイツの鉄道(交通)システムと似ているな
ということ

ドイツでは電車に乗る場合、改札口がない
誰でも勝手に駅の中に入り、勝手に電車に乗り、降りることができる
乗車券はもちろん必要で、予め購入しておかなければならない
乗車券を持参しているかどうかを確かめるのは、
時々(?)回ってくる車掌さんで、彼は持っていない人を見つけると
罰金の支払い(始発駅から降りる駅の三倍の料金?)を求める
日本のように車内で乗車券の購入で間に合わせることはできない

この車掌さんは毎度毎度回ってくるわけではなく、回ってこない時もある
だから悪いことを考える人は当然発生する
電車だけではなく、バスや市電もこのようになっているので
若い時、自分もドキドキしながら市電のキセル乗車をしたことがあった
(今思うと、本当に反省している)

一方、日本では無人駅が増えてきたが、大半の駅に改札口がある
そしてその改札のためにICカード、磁気を帯びた切符、
異なる企業間の乗り換えに対応など、いろんなシステムを導入している
それが技術的な進歩に繋がっているのは事実だが、ドイツと比べると
少々無駄が多いような気がしないでもない

ドイツの改札がなく、自由に乗車下車をできるようにしておいて
個人の責任において金額は支払っている前提で成り立っているシステム
不正は適度なサンプリング(時々回ってくる車掌さん)でチェック
これは、持続化給付金のシステムとなんとなく似てると思うわけだ

心配なのは、これを守る人がどのくらい多いか、、
となるが、現実的にこのシステムが成り立っているのだから
損害(不正)で成り立たないほどではないということなのだろう
また改札口をいたるところに設置しなければならない費用を考えると
この方法の方がお金がかからないのかもしれない

だがそれを可能にしているモラルの高さは、
ドイツ人だからか、それともヨーロッパ人の意識の高さなのだろうか
(オーストリアでもドイツと同様な交通システム)
日本人だったらどうなのだろう、、とつい考えてしまう

それでも日本の田舎道ではこれに似ているホッとすることもある
新城から豊橋に向かう「柿の木街道」には、秋になると無人の柿の販売所が登場する
誰もいない台の上に袋詰200円の柿を並べ、近くにお金の投入口がある
欲しい人は好きな数の袋をとり、その費用分を支払うわけだ
ここでも悪いことをする人がいないか、、、と心配になるのだが
このシステムはずっと続いて毎年の光景になっているところをみると
人はそんなに悪い人ばかりではない、、ということになりそうだ

楽観的に考えると、どうやら人は自由に悪いこともできる状態に置かれても
自らのブレーキをかける気持ちが働いて、悪事は働かない、、という
社会的な知恵を持つようになっていると思われる

ところが残念なことに世の中が、このように一種の性善説で成り立っていければ良いのだが
現実は「〇〇を誘うようなことをしてるほうが悪い」とか「〇〇してはいけない」と書かれていない
と開き直るひとがいるのも事実
しかも、そのような人は、社会的に上位のポジショションに見かけることが多い
(これは国も我市でも見られることで、果たして以前からそうだったのか、
 それとも最近のことなのか気になる)

性善説とか性悪説、おそらく人は両方の面を持つのだろうと思う
要は、どちらの要素がその人の個性となっているか、、ということで
性善説を全うするには多少の努力とか我慢が必要と思われる
(それにしても、我市の一部の市議会議員に倫理観の希薄なことは、、ちょいと悲しい)

 

コメント (1)
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