DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

世界遺産の要件

2013-06-05 18:11:46 | ButsuButsu


モンゴルにも世界遺産はある。

ウブス湖だ。

一度訪ねたことがあるが、簡単な石碑があるだけで、他には何もない。

湖は塩水の大きなたまり場のような感じで、特徴が少ない。

さすがにブライアン画伯も湖岸にキャンバスを置いてどこかへ行ってしまった。



この湖に比べたら、フブスグル湖の方がよほど美しい。

遺産指定の理由が、手つかずの自然が大きな理由だとのこと。

なるほど、これだなと思った。

日本ユネスコ協会連盟のホームページには、authenticity(真実性)とintegrity(完全性)が重要だと書いてある。

そして10個の基準の内、1つ以上を満たさなくてはならない。

もちろん、保護管理体制も満たす必要があるそうだ。

と言っても、ウブス湖には何もなかった。

推察するのだが、文化遺産ではauthenticity(真実性)が、自然遺産ではintegrity(完全性)が特に求められるのではないだろうか。

ではintegirityとは何だろうか。

Hornbyには次のように書いてある。

(1)quality of being honest and upright in character

(2)state or condition of being complete

今の場合は、不動産だから(2)なのだろう。

つまり、減点方式なのだ。

減点がなければ、世界遺産になれる。

たとえば、世界に唯一のものであれば減点しようがない。

何をもって審査員を説得するかである。

我々が保存したいからだけでは、ダメなのだ。

ところが往々にして、我々は良いところを付け加えるような提案書を作りがちだ。

しかし、それらは一つ一つつぶされてしまう。

なぜならOutstanding Universal Value(特筆すべき普遍的価値)が求められるからだ。

ついでではダメなのだ。

美しい湖

2013-06-05 15:03:21 | ButsuButsu


私が世界で最も美しい湖だと思っているのが、モンゴルにあるフブスグル湖だ。

湖が美しいと感じるには、条件が必要な気がする。

たとえば、チベットにある納木錯も美しい湖だ。



おそらく水質からいえば、フブスグル湖よりずっときれいなのだろう。

でも標高が5000mを越えるこの湖でゆっくりと景観を楽しむことはできない。

フブスグル湖には、適当に人が住み、野生のブルーベリーが味わえる。

湧き出る水もおいしい。

自然は厳しいが、何かホッとできる湖だ。

その湖が、2007年に世界遺産としてノミネートされた。



結果はだめだった。

つまり申請した審査基準(8および9)を満たしていなかった。

審査基準(8) 地球の歴史的・地学的・地形学的特性と過程に関する基準については、特異的・普遍的価値を有していない。

審査基準(9) 生態学的・生物学的過程に関する基準については、近隣の世界遺産であるバイカル湖やウブス湖と比べて優っていない。

つまり自然遺産としては二流品だということである。

それほどに評価が低かったのである。

つまり、どうも世界で特筆すべき何かがないと、自然遺産としての世界遺産には推薦されないようだ。

翻って琵琶湖の現実を俯瞰したときに、気恥ずかしさがわいてくる。

しかし琵琶湖には世界一美しい環流がある。



富士山と同じで文化遺産の可能性はあるのかな???

6月4日(火)のつぶやき

2013-06-05 05:04:37 | 物語