31歳サラリーマンの ホジキンリンパ腫闘病記

悪性リンパ腫ホジキン病の発病から完治までの記録

★私の病状と治療メニュー★

【病名:ホジキンリンパ腫 / 発生部位:胸部従隔および肺門リンパ節(鎖骨リンパ節への転移あり) / 進行の程度:ステージⅡ / 治療メニュー:抗がん剤(ABVD)治療2クール+放射線照射】  【2011年3月8日ひとまず寛解】  【2011年11月2日 ホジキンリンパ腫再発と診断。 /発生部位:脾臓(ひぞう)横のリンパ節と脾臓の一部 / 進行の程度:ステージⅢ / 治療メニュー:抗がん剤(ABVD→CHASE→大量LEAD)+自己幹細胞移植】 【2012年6月再発治療終了】

@回想7 /精子保存の話

2010年11月15日 16時03分41秒 | 闘病記
このブログは知人も見ているので、今回の内容を
詳しく書くべきか 正直迷った。

夫婦のプライバシーに関わる内容も含むから。

でも、私の様に若くしてがんの治療を行う人には 絶対に知って欲しいし
もし私が知らないまま治療を開始していたら、きっと激しく後悔していたと思うので
妻と相談してブログに書くことにしました。


先日の回想で少し書いたように、自分で調べて
『がんの治療によって子供が作れない体になる』という事を知った。
★私が見た資料★

正確には、長期間 非常に子供が出来にくい状態になってしまう。

抗がん剤の種類にもよるが、薬の影響で生殖機能が2~5年間低下または失われる。
男性の場合は『精子造成能力の一時的な低下』

要するに、数年間『種無し』若しくはそれに近い状態になってしまうらしい。


ショックだった。


がん経験者である、保険会社のS氏に相談したところ
『医師に希望すれば、精子の冷凍保存をしてくれるはず』と教えてもらった。

方法としては『不妊治療の顕微授精』となってしまうが
実際に不妊治療をするにしてもしないにしても、選択肢を残しておきたいと思い
精子の冷凍保存を医師に頼んでみる事にした。


幸いな事に、受診していた総合病院は『不妊治療センター』も併設されており
医師に希望を伝えると、すんなり対応してもらう事が出来た。


不妊治療センターで診察を受けて精子の採取を行い
不妊治療4回分の精子を冷凍保存した。(保存期間は2年間)

『これで心おきなく治療にのぞめる』
心底ほっとした。


実のところ
他の病院ではどうかわからないが、私の時は
医師から『不妊状態になりますよ』という説明は一切なかった。

最初の勢いのまま治療を開始していたら、知らない内に『種なし状態』に
なっていた訳で、間違いなく激しく後悔していたと思う。


私の使用した抗がん剤に限らず、多くの抗がん剤で同様の副作用があるらしい。

ブログを見た人からこの情報が伝わり、たとえ一組でも
私と同じくがん治療にのぞむ若い夫婦の救いになったら


ホントに幸せです。

@回想6 /セカンドオピニオンの検討

2010年11月15日 14時05分31秒 | 闘病記
今回はセカンドオピニオンの病院を探した時の事について。


がんを患った多くの人に知って欲しいので、経緯をすっ飛ばして結論を書きます。

私はセカンドオピニオンの病院探しを『株式会社メトック』という
がん専門の医療コンサルタント会社に依頼しました。

日本全国に医師や病院、最新の治療情報などのネットワークを持っていて
個人の病状に応じて、最も適した病院や治療メニューの情報を
提供してくれる会社です。
もちろん、先端医療の紹介もしてもらえます。

この会社に調査を依頼したおかげで、本当に心から安心して
今の治療を受ける事が出来ています。

下記、お世話になった『株式会社メトック』の情報です。

(株)メトック 
住所:〒105-0004 東京都港区新橋6-4-3 ル・グラシエルBLDG.7-5F
TEL: 03-5425-4630

★株式会社メトック紹介の記事【pdf】

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≪以下、セカンドオピニオン探しの経緯です≫


最近言葉こそ良く聞くものの、『セカンドオピニオン』が
実際にはどういうものなのか、正直 私は良く知らなかった。

参考に、私がセカンドオピニオンを検討した際に知った要点をあげると

(1)セカンドオピニオンは基本的に『自由診療』となり
   健康保険の適用が受けられないこと。

(2)最初に受診した病院の検査結果(PET-CT画像等)をコピーしてもらい
   セカンドオピニオンの病院へ持参して受診すること
   
(3)セカンドオピニオンの病院は、自分で探し
   自分で選択しないといけないこと。


(2)と(3)は普通に聞こえる事だが、私がものすごく困ったのが
(3)の『病院を自分で探し自分で選ぶ』という点。


どうやって病院を探せばいいのか?何を基準に病院を選べばいいのか?
さっっっっぱりわからなかった。


知り合いに病院関係の人間がいれば相談もできるが、そんな知り合いはいない。

今の担当医に『紹介して』と頼めない事はないが、
極端な話 【今の医師以外の意見を聞きたい】=【あなたの診断を100%は信用していません】
という事なので正直頼みにくい。

それに、仮に紹介してくれたとしても 自分と治療方針が大きく異なる医者などは
きっと紹介しないだろうから、受けるだけ無駄な気もする。

シンプルに大きな病院を選ぶという方法もあるが
大きい=良い医療では無いと思うし、病院の選択肢も多すぎる。


結局、
私が取った手段は、インターネットの口コミサイトを調べたり
病院のホームページにある悪性リンパ腫の症例数を比べたりという事だった。

しかし、情報をたくさん集めたところで 判断するのは素人の自分自身。
結局決定的な判断材料にはならず、途方に暮れてしまった。


正直、もう考えるのが辛くなって くじけてしまいそうだった。


そんな時、保険会社の担当S氏から
『がんの医療コンサルティングを専門に行う会社があるので、依頼してみませんか?』
という話を持ちかけられた。

そんな会社があるなんて全然知らなかったが、保険会社の世界では
かなり有名な会社らしい。

『それ専門の人がいるなら、どこの誰に聞くよりきっと間違いない』と思い
今の病院で受けた診断結果と、治療内容の説明を(株)メトックに送り
すぐに調査を依頼した。


1週間ほどして、調査の結果が手元に届いた。

県外の遠い病院であっても、出向いて治療を受けるつもりでいたのだが
結果は意外な内容だった。

1、あなたを診断した医師は、最新の論文や研究データを非常によく勉強されている
2、患者への説明も、「普通ここまで言わない」という位、とても詳しく丁寧にされている
3、医師から提示された治療メニューは、間違いなくあなたに最適な治療である

【結論】今かかっている主治医に、そのまま治療を任せるのがベストな選択です

ということらしい。

少々拍子抜けだったが、身近な病院で最適な治療が受けられるなら
それに越したことはない。

早速病院へ連絡し、セカンドオピニオンを受診せず治療開始する事を伝え
入院の予約を取りなおした。


専門の機関からお墨付きをもらった事で
今現在、一切の不安も疑いもなく治療に専念する事が出来ています。