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B-scale fan's log

Since 2004.4.16

最近は映画の感想がメインですが、
元は戦車模型のblogでした。

ぼくたちと駐在さんの700日戦争

2009年05月13日 | 日本映画 評価4
2008年 塚本連平監督 市原隼人主演
    出演 佐々木蔵之介、麻生久美子、石田卓也、
    加冶将樹、賀来賢人、脇知弘、冨浦智嗣、
    倉科カナ、水沢奈子、石野真子、竹中直人
『1970年代の栃木の田舎町が舞台。
 ある日、新任の駐在さんに原付のスピード違反で
 捕まえられた高校生が、仲間の7人とつるんで、
 駐在さんにイタズラで仕返しを企むコメディ』

新評価 4.0 (爆笑)

元はブログらしくて実話もあるらしいですが、
いかにもなバカバカしい爆笑青春物語。
鉄拳教師や懐かしい歌やポスター。
当時の時代の雰囲気って、こんな感じでしたね。

際限なくイタズラと恋の話かと思いきや、
途中から感動の物語になって、
ちょっとずるいかなと思わせつつ、
軽い仕上がりのいい映画でした。

あおげば尊し

2009年04月22日 | 日本映画 評価4
2005年 市川準監督 テリー伊藤主演
    出演 薬師丸ひろ子、麻生美代子、
    加藤武
『元小学校の厳しい教師だった父親が癌で余命3ヶ月と
 宣告され自宅で最後の日々を過ごすこととなった。
 自身も小学校の教師である息子はそんな父親の姿を
 教え子達に見せることで命を教育を試みるが・・・。』

新評価 4.0 (良作)

テリー伊藤が主演だなんて大丈夫かと思いましたが
穏やかな先生の役をかなり好演していました。
そんな先生の平和な5年1組に転校生がやってくるが、
なぜか彼は死体に興味津々でネットで画像収集。
だんだんクラスの雰囲気も変な方向に。

そんな事もあって息子教師は死が近い父教師の介護を、
子供達にさせることで命の教育をしようとするが、
死を目前にした人を見たことの無い子供達には、
インパクトが強すぎてほぼ全員が途中で脱落。
残ったのは転校生の彼だけ。

その時点で転校生の彼にはカウンセリングが必要と
思いそうなもんですが、
息子教師は遅ればせながら彼の母子家庭を訪問し、
彼の父親の死がトラウマになっていることを知る。
演出とはいえ対処の順番が逆では?

父教師は現役時代は生徒に厳しい先生だったらしく、
「子供の頃は恨まれても大人になって分かってくれれば」が
口癖だったが見舞いに訪れてくる教え子も少ない。
しかしラストシーン。父教師の葬儀に教え子が集まり、
彼の好きだった「あおげば尊し」で見送る。

父教師の厳しさには愛があったことが、
教え子達にはちゃんと伝わっていたと言う演出に感動。
映画「おくりびと」がどちらかと言うと職業物語だったのに対し、
この映画のほうが、いかに生きて、いかに死すべきかが、
まっすぐに描かれていて良作です。

69 sixty nine

2009年03月31日 | 日本映画 評価4
2004年 李相日監督 妻夫木聡主演
    出演 安藤政信、金井勇太、太田莉菜、
    柴田恭兵、加瀬亮、柄本佑、三津谷葉子、
    原日出子、岸部一徳、嶋田久作、豊原功補
『1969年、長崎県佐世保市。高校生のケンは高校の最後に
 大イベント“フェスティバル”を企画。
 親友のアダマ達を巻き込みケンの野望はどんどん膨らむ。
 ついには学校をバリケード封鎖することに・・・。』

満足度 4.0 (良作)

映画を撮りためしているのですが容量が一杯になったので、
妻夫木に引っかかりましたが、見ずに消そうとした作品。
だって原作村上龍で脚本クドカンで学生運動もの?
多忙な時間を割いてみるほどの興味はなし。

冒頭だけ見て面白くなければ即消し前提で見たのですが、
これは面白い。あっという間に全部見終わりました。
「GO」と並ぶ青春映画の傑作です。
あっ、どちらも脚本はクドカンか・・・。

とにかくエロあり、グロあり、インパクトはあっても、
記憶に残るシーンは無い。
だけど、とにかくテンポが良く笑える。
そうじゃなきゃ学生運動みたいなもの見てられない。

それにしても地方だからか時代だからか、
人間関係がおおらかで明るいこと。
大人からの鉄拳制裁もあれば、優しく諭されたり、
いいかげんな時代だったんだな~。

最後のおちは「夢落ち」なの?

GO

2009年03月05日 | 日本映画 評価4
2001年 行定勲監督 窪塚洋介主演
    出演 柴咲コウ、大竹しのぶ、山崎努、
    山本太郎、新井浩文、村田充、細山田隆人
『普通高校3年の杉原は実は在日朝鮮人で韓国国籍だが、
 中学のときは民族学校に通い北朝鮮国籍だった。
 在日を理由に学校では日本人とのケンカの毎日だったが、
 ある日、同級生の誕生パーティで出会った
 日本人の少女との恋に落ちる。』

新評価 4.0 (退屈)

内容、主役ともに興味が持てないのですが、
監督は好きだし掲示板で評価が高いので鑑賞。
途中までが予想通りの展開で残念・・・。
と思っていたら脚本クドカンなので走りだします。

そもそも差別なんて懐次第と言う認識なので、
主人公と父親の強さと見識の鋭さに感銘。
それに引き換え日朝の教条主義的な人物の
愚かさが際立っていましたね。

個人的には美しくも無く退屈な映画でしたが、
メッセージの方向性としては◎で、
クドカンの脚本家としての感性の鋭さと、
この映画での窪塚洋介の演技は素晴しいと認識。

あの空をおぼえてる

2009年03月03日 | 日本映画 評価4
2008年 冨樫森監督 竹野内豊主演
    出演 水野美紀、広田亮平、吉田里琴、
    小池栄子、中嶋朋子、品川祐、小日向文世

『小さな町で写真館を営む若い夫婦と幼い兄妹。
 明るく騒がしい妹を中心に幸せな生活だったが、
 ある日、父親が目を離した隙に兄妹は
 トラックに撥ねられ妹は帰らぬ人に。
 兄は瀕死の怪我から回復したが父親は・・・。』 

新評価 4.0 (おまけ)

公開前の予告で子供が事故で死んじゃう話で、
テーマ曲が平井堅だったのが印象的で、
こんな強力なタッグは見れないと敬遠した映画。
夫婦役はちょっとそそられない配役だったし。

物語はやはり激しく切ない系。
冒頭に事故シーンを持ってきて、
回想で元気だった頃の娘が出てくるなんて、
そりゃお父さんは激しく落ち込みますよ・・・。

一部の演出や夫婦役の演技に微妙感はありますが、
子役の広田亮平、吉田里琴は非常に光っていて、
これでさらに悲しみはUPでした。
よって加点主義で評価です。

パプリカ

2009年02月26日 | 日本映画 評価4
2006年 今敏監督
『患者の夢に入り精神の治療を行う実験装置が盗まれ、
 研究所に所属する女医は開発者の男性とともに、
 所長の元へと集まり協議を始めるが、
 装置を盗んだ者は夢への侵略を既に始めていた。』

新評価 4.0 (素晴らしい)

アニメ映画は守備範囲外なので知らなかったのですが、
ニューズウィーク誌で高評価だったので鑑賞。
監督も知らない人でしたが、この方面では有名なんですね?
こんな映像が華やかな作品は好きです。

物語も結構しっかりしていると思ったら、
原作は筒井康隆の小説でしたか。
権力争いの部分とかでドロドロと暗くならずに、
からっとシンプルに仕上げているのも好印象。

刑事の夢に出てくるトラウマの原因が、
自分の忘れた過去に映画製作が有った
エピソードが個人的にツボ。
そう言えばそんな過去も有ったな・・・。

ココニイルコト

2009年02月24日 | 日本映画 評価4
2001年 長澤雅彦監督 真中瞳主演
    出演 堺雅人
『東京の広告代理店の若手女性コピーライターは、
 ある日、重役との不倫関係が彼の奥さんにばれて、
 大阪支社の営業に転勤となってしまうが、
 となりの机の中途採用の男性に出会い・・・。』

新評価 4.0 (まぁ・・・)

おもに淀屋橋~天王寺界隈でのローカルな物語。
心を閉ざした美人の東京女が、
コテコテの大阪トークの中に交わるうちに、
心が開かれていく順当な物語。

これで同僚男性との恋も芽生えるのかと思ったら、
そうとはならない、なかなかビターな終わり方。
真中瞳の“抑えた演技”は下手っぽいのですが、
それを補う美しさ。やはり美人は得です。

冒頭で「未曾有の大不況」との台詞が有りましたが、
かれこれ10年近くたっているのに回復せず。
彼との手切れ金も前の女性の半額になっていたりと・・・。
「ま、えぇんとちゃいますかぁ」

誰も守ってくれない

2009年01月26日 | 日本映画 評価4
公開中 君塚良一監督 佐藤浩市主演
    出演 志田未来、松田龍平、石田ゆり子、
    柳葉敏郎、佐々木蔵之介、東貴博、
    木村佳乃、佐野史郎

新評価 4.0 (良作)

志田未来に興味があったからではなく、
先週土曜にTV放送された、この映画の前振り?の
「誰も守れない」が非常に良かったので劇場へ。
フジが噛んでいる映画には珍しく社会派の映画。

TV版が被害者家族の保護のドラマなら、
映画は加害者の家族保護の物語。
TV版が先に有りきなので松田龍平が
犯人にシャブ漬けにされた下りからくる台詞や、
木村佳乃と佐藤浩市の関係(医師と患者)などの
背景説明が不足気味ですが、
途中から気にならない背筋の凍る?秀逸さ。

犯人の妹を保護する刑事も任務に疑問を感じつつ、
加熱するマスコミ取材から彼女を守らざるをえない。
しかしそれ以上にネットで犯人家族を糾弾する姿に、
見ているこちらを色んな意味で気分悪くさせます。

TV版ではヤクザの親分に、映画では新聞の記者に
言わせている台詞。要約すると、
「倫理もない自制もない素人の方が恐ろしい」と、
大マスコミのフジTVは言いたいのかな?

K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝

2009年01月17日 | 日本映画 評価4
公開中 佐藤嗣麻子監督 金城武主演
    出演 松たか子、國村隼、仲村トオル、
    高島礼子、本郷奏多、益岡徹

新評価 4.0 (予想外)

予告編を見て面白そうと思いましたが、
邦画だし過度な期待はせずに劇場へ。
でも序盤から白組のSFXで見せてくれて、
期待度が急に高まったのですが途中で失速。

だいたいこんな話は明智小五郎の映画があってから、
スピンオフで作るような映画で、
いきなり作るから無理があるよ。と思っていると、
金城が走りだす辺りで物語は再び軌道に。

なるほど、これはスピンオフ映画ではない訳ですね。
怪人二十面相の正体は?と言う物語でしたが、
後半の物語のテンポが非常に良かったので、
この謎解きは見破れず、してやられたりです。

あとから気がついたのですが監督は
「アンフェア」の脚本の人でしたか。
それを知っていたら見に行かなかったかも。
あの作品からしたら腕をあげましたね。

犯人に告ぐ

2009年01月13日 | 日本映画 評価4
2007年 瀧本智行監督 豊川悦司主演
    出演 石橋凌、小澤征悦、笹野高史、
    井川遥、松田美由紀、崔洋一
『7年前の誘拐事件の犯人の取り逃がしから、
 地方都市に飛ばされていた刑事が中央に呼び戻され、
 行き詰まった連続児童殺害事件の指揮を任される。
 彼はテレビで犯人に直接語りかける劇場型捜査で、
 犯人を挑発するが・・・』

新評価 4.0 (一気に見ました)

実際こんな捜査手法が取れるかどうかなんて事を
気にするよりも、人間ドラマとして面白かったです。
警察組織も他の会社と変わらない一組織なんですね。

部下をかばわない上司や、不思議に嫉妬深い同僚、
愚痴や不満の多い同僚。
どこにでも居るのだな~と共感できたりして。

犯罪を憎む主人公の行動力には食い入ってしまいますが、
信頼できる仲間というのも見所だと思います。
現場が回っているのはそれが有るからですからね。