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B-scale fan's log

Since 2004.4.16

最近は映画の感想がメインですが、
元は戦車模型のblogでした。

リンダ リンダ リンダ

2010年11月03日 | 日本映画 評価4
2005年 山下敦弘監督
    出演 ペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、
    関根史織 松山ケンイチ、小出恵介 他
『ある高校の文化祭の直前の軽音楽部で、
 5人組女子バンドのギターが指を骨折。
 その代役をめぐりボーカルが降りてしまい、
 急遽、韓国の留学生をボーカルにするが・・・。』

新評価 4.0

何か起こるような物語なんかじゃなく、
ごく有りがちな高校生活のひとこまを、
丁寧に山下監督が描いています。だから・・・、
こんな体験をしなかった人には退屈な映画かも。

例えばバンドの選曲で“ブルーハーツ”を演る。
これで「オッー」と言う先輩の気持ちが分かったり、
どこか控えめな言動の顧問の先生がいたいた、
と思い出せる人にはツボにハマるはず。

そんな話にアクセントを入れたのは韓国の留学生。
友達も出来ない、文化祭の韓国紹介も滑り気味、
そんな彼女が歌を一緒に歌うだけで盛り上がれる。
ブルーハーツの歌にはそれだけのパワーが有ります。

でもジッタリン・ジンでも良かったよね。

交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい

2010年10月10日 | 日本映画 評価4
2009年 京田知己監督
『これはレントンとエウレカの、もうひとつの物語。』

新評価 4.0

既存のキャストを使いまわして全然違う展開の映画版。
テレビ版も随分と煙に巻かれた物語でしたが、
映画ではその謎解きもしつつ、やはり難解。
しかも舞台は並行世界の地球に移っているし。

でも何となく分かった気にはなれる展開。
月光号のメンバーがちょい悪役だったりと、
設定は小首をかしげる事が多々ながらも、
レントン目線の単純なラブストーリー。

色々首をかしげた中でも、選曲が一番納得できず。
FLOWや、HALCALIとかの選曲好きだったので残念。

BECK

2010年09月19日 | 日本映画 評価4
BECK
公開中 堤幸彦監督
    出演 水嶋ヒロ、佐藤健、桐谷健太、
    忽那汐里、中村蒼、向井理 他

新評価 4.0

起伏あり笑いありの時間を感じさせない良いつくりでした。
原作はマンガの映画化。もちろん読んだことはないですが、
漫画的なカット割がところどころで気になりました。
どうせ堤監督なのだからワザとやっているのでしょうね。
面白かったけどゲスト出演も多用しすぎ。

物語は中学生の妄想的みたくご都合な展開で、
つまらない自分が実は天才的な歌唱力の持ち主だったとか、
ギターを習いたくなったら貸してくれたり、
弾き方を教えてくる親切な人が現れたりとまぁ・・・、
そんな都合のいいことばかりあるかいっ。

でも運命的な出会いで作られたバンドなら、それも良しか。
ボーカルの奇跡的な歌唱力の表現が面白いけれど、
何度もやられるのはくどかった。
せめて三回くらいに抑えたらラストシーンまで、
誤魔化せた気がするのだけど。

劇場はイケメン映画だからか、ご婦人率が高かったです。
音楽のシーンになったら喋りだすのはなんでかな?
やしきたかじんのコンサートじゃないのだから。
たしかにバンドの5人はどれもイケた男ばかりで、
特に佐藤健はもっと伸びる俳優になるかも。

とはいえ個人的には男たちより忽那汐里に注目。
今までポッキーの女の子ぐらいの認識しかなかったけれど、
意外とまずくなくて、大きな目を使った演技が印象的。
他の出演作もチェックしてみましょう。
ドラムの彼女はマンガでもあんなキャラなのか?

全然大丈夫

2010年08月31日 | 日本映画 評価4
2007年 藤田容介監督
    出演 荒川良々、木村佳乃、岡田義徳 他
『20代半ばの男性の友達二人組。
 ひとりはアルバイト暮らしのいい加減な男。
 もう一方は真面目で気弱なサラリーマン。
 そんな二人が同じ女性に同時に恋をした。』

新評価 4.0

どうも普通を演出した映画は共感できません。
例えば「間宮兄弟」とか「かもめ食堂」など。
でもこの映画は不思議と波長があって共感。
そうそう恋って地味なもんです。

でも恋の相手が超ドジで地味な女性で、
それを演じるのが木村佳乃とは随分無茶ぶり。
好みじゃないけど充分に美女じゃないですか。
しかも冴えない男にかっさらわれてしまうし。

そんなもんだよね・・・。
自分(達)もそんな冴えた男じゃなし、
しばらくしたら忘れるもんだし。
また二人で楽しく遊べば良、佳、善。

キャストの名前で遊んでますか?

おと な  り

2010年07月08日 | 日本映画 評価4
2009年 熊澤尚人監督
    出演 岡田准一、麻生久美子、谷村美月、
    岡田義徳、池内博之、市川実日子、
    平田満、森本レオ 他

『アパートで隣り合う部屋で暮らす若い男女。
互いに顔を合わせたことは無いけれど、
壁越しの音からなんとなく親近感は感じている。
それぞれに夢に努力する二人だが・・・。』

新評価 4.0

生活音が特徴的で画面の色合いもきれい。
美男美女が紆余曲折のうえでハッピーエンド。
自分が主人公のどちらかのつもりで見れば、
なんと気分のいい映画。

でもちょっと待て。あとで分かるのですが、
岡田くんと麻生さんは同郷の同級生らしく。
麻生さんは彼の存在を全く知らないが、
岡田くんは彼女を昔から好きだったみたい。

となると東京で隣り合わせに住んだのは偶然?
故郷を出て好いた女性の隣室に住み耳をすます男。
おいおい、ずいぶん寒い男ではないか。
後から越してきたのは彼女の設定なのかなぁ。

仕事の重圧から失踪して岡田くんを窮地にする親友、
取り乱して彼の部屋に居着いた親友の恋人や、
麻生さんに絡む小説家志望の小さい男。
その誰よりも寒いのは岡田くんになってしまいます。

いいや否定的な要素には目をつぶって見ましょう。
何か重要なシーンを見逃したのかもしれないし、
ドラマチックな巡り合わせで隣部屋になったのだと。
熊澤作品が好きなら気に入れる映画です。

サマーウォーズ

2010年07月06日 | 日本映画 評価4
2009年 細田守監督

『いち企業が作ったネット空間でインフラを管理する未来。
数学の天才でソフトの管理の末端を受けもつ少年は、
あこがれの先輩女子から夏休みのバイトに誘われ、
彼女の実家の長野県に一緒に行くことになるが・・・。』

新評価 4.0

ここの制作する絵が好きじゃないのでパスしてましたが、
友人数名のオススメにより鑑賞。
良い作品を偏見で見逃すと損ですからね。
行き過ぎたテクノロジーの暴走の話ですか。

ありがちなコンセプトに違うのはヒーロー達。
世界を救うのは地方の名士の団結した大家族と、
薄っぺらい体形の頼りなさげな天才。
架空の接点より実際の人の温もりが大事だろうと。

若者の淡い恋話や、帰ってきた一族のはみ出し者、
田舎町から世界平和を守るとか、
どれも今までの物語の定番を外した展開はうまい。
いや定番の逆設定で物語を作った感じですね。

お婆さんが亡くなるのは逆設定からすれば意外でしたが、
「人の絆が大事」とか「負けると分かってもやる」なんて、
年をとっても分からない奴がいるのに、
堂々とセリフで言わすのは良いですね。

ネットの知らない人たちに助けられるのもまた良し。

ダイブ!!

2010年05月06日 | 日本映画 評価4
2008年 熊澤尚人監督
    出演 林遣都、池松壮亮、溝端淳平、
    瀬戸朝香、蓮佛美沙子、光石研 他
『天才少年ダイバーを擁するダイビングクラブ。
 しかしクラブの経営は赤字状態で、
 クラブの存続には選手のオリンピック出場が必須。
 そのため新しい女性コーチがやって来て、
 天才少年を含む3人の強化選手が選ばれた・・・』

新評価 4.0 (あまく)

別に過去に飛び込みをやっていたとか、
男子中学生?の水着姿に興味があるわけではなく。
(瀬戸朝香のハイレグ水着姿が見れましたが・・・)
熊澤尚人監督の作品だったから見たのですが、
ひたすら青春スポーツ映画だったなと。

とは言ってもスポコンものでもなく、
最近流行のやんちゃな兄ちゃんたちの話でもなく。
才能ある男子たちが切磋琢磨しながら、
ストイックに日本の頂点を目指していく物語。
まじめで少々退屈だったかも。

また昨日に続いて夢をおいかける物語。
今回は3人の男子の三者三様の姿なので、
場は持たせてくれても内容は少し薄くもあり、
それなりに見せてくれたようであり。
ただ監督のいつもの映像美はなかったかな。

それにしても蓮佛美沙子は美人になってきた。
あとは代表作に巡り合えれば・・・。

インスタント沼

2010年04月05日 | 日本映画 評価4
2009年 三木聡監督
    出演 麻生久美子、風間杜夫、加瀬亮、
    松坂慶子、相田翔子 他
『雑誌編集長の女性は担当雑誌が休刊になりクビ。
 母親は沼で溺れて意識不明と不幸続き。
 しかも実の父親が別に居ることを知ったりと、
 凹んでしまう日々の連続で・・・。』

新評価 4.0

逆境に陥ったヒロインがアクティブに立ち回り、
色んな出来事をポジティブに捉えていく。
鬱な人にはとうてい見せれない内容ですが、
「人間、大抵のことは何とかなるもんだ」と言う、
その台詞が私の信条と同一で共感です。

映画そのものの出来は微妙かもしれません。
いつもの三木作品にある汚さがないので、
ある部分笑いに欠けている嫌いがあります。
とは言え主演が麻生久美子ですからして、
あまり汚くてはいけなかろうと・・・。

そもそも万人受けでないはずの三木作品。
こんな事が有ったら面白いだろうな、
こんな事が有るはず無いだろうが、
そんなくだらない笑いがいつも良いのに、
万人受けを狙ってしまっては厳しいかも。

いつもの三木組のみんなが脇役にまわり過ぎて、
主演1人が孤軍奮闘の苦戦ですが、
まぁ個人的には麻生久美子が◎だし、
蒲田行進曲な風間杜夫と松坂慶子の共演もよし。
?2人のシーンってあったかな?

天国の本屋~恋火

2010年03月11日 | 日本映画 評価4
2004年 篠原哲雄監督
    出演 竹内結子、玉山鉄二、香里奈、
    香川照之、原田芳雄 他
『オーケストラから解雇されたピアニストの青年が、
 居酒屋でぐだを巻いて寝込み、次に気がつくと、
 どこか知らない不思議な本屋で横たわっていた。
 彼がどこが訊ねると「ここは天国」と告げられ・・・。』

新評価 4.0 (これも微妙)

どこか地味な町おこし的な雰囲気のする映画で、
どこかしらチープ感がただよいますが、
このキャストで低予算って事はないですね。
ストーリー的にはなかなか楽しめる設定です。

人の寿命は百歳までと決まっており、
それより前に亡くなると天国で百歳になるまで留まり、
次の生まれ変わりを待つ、まぁ夢の有る設定です。
たまに死んでない人も招かれるとか・・・。

亡くなった女性ピアニストの未練を治めるために、
一時的に天国につれてこられた青年の物語と、
現世で自暴自棄にくらす亡くなった女性の恋人に、
町のイベントで知り合った女性の姪の物語。

この女性ピアニストと姪が竹内結子の2役で、
2つの物語を上手にクロスさせていきますが、
何だか微妙に完璧とはならず・・・。
誰が監督かと思ったらわりと好きな篠原監督。

あぁ、それで香里奈がでているのか!?
無愛想な彼女のサイドストーリーもありますが、
どうにも爆発的な感動に持っていけないのが辛い。
わざとなのかなぁ?

砂時計

2010年03月09日 | 日本映画 評価4
2008年 佐藤信介監督
    出演 松下奈緒、夏帆、井坂俊哉、
    池松壮亮、塚田健太、岡本杏理、
    戸田菜穂、倉科カナ、風間トオル、
    藤村志保 他
『両親の離婚で母の実家の島根に越してきた14歳の少女。
 同い年の少年らと出会い楽しく暮らしていたが、
 突然の母の死により東京の父親の元に引っ越すことに。
 それから12年後、東京で暮らす26歳になった少女は
 同窓会に出席するため久しぶりに島根を訪れる。』

新評価 4.0 (微妙)

幼馴染との長い年月をかけた恋物語。程度の知識しかなく、
しかも松下奈緒主演と思っていたら、夏帆とのダブル主演。
正直、あまり夏帆には興味が無かったのですが、
見ていて非常に好感のもてる演技でした。
松下奈緒の演技は?ですが、役には合ってましたね。

原作は漫画らしく当然読んでいません。
映画は編集に難があって過去と未来を行ったり来たり。
正直、見づらくて好きになれない演出ですが、
それを補ってあまりある何とも巧みな設定。
ちょっとヒロインがうざったくも有り、はかなくもあり。

この映画の評価ポイントはヒロインの性格を
受け入れられるか否か、共感できるかどうかです。
共感できなければ作品中の婚約者みたいに、
ビリビリっとしたくなる気持ち。ありますね。
婆様のように「しゃんとせい」と言いたくなる。

若い頃の初々しい恋心。急な母の死によるトラウマ。
彼女を守ろうとする少年の一途さ。
少女の自滅癖からくる遠距離恋愛の破綻。
少女マンガな設定にイラッと来なければハマるかも!?
イラッと来る時点で策にハマっていますね。