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B-scale fan's log

Since 2004.4.16

最近は映画の感想がメインですが、
元は戦車模型のblogでした。

パーフェクト・マン ウソからはじまる運命の恋

2010年05月03日 | 海外映画 評価4
2005年 マーク・ロスマン監督
    ヒラリー・ダフ主演
    出演 ヘザー・ロックリア、クリス・ノース、
    マイク・オマリー、ベン・フェルドマン、
    アリア・ウォーレス 他
『失恋と引越しを繰り返すシングルマザー。
 新しい町でもつまらない男とつきあう母親のために、
 娘は架空の理想の男性をつくり、
 2人を引き離そうとするが・・・。』

新評価 4.0

ヒラリー・ダフの可愛さと、完璧な脚本と、
ディズニー(映画)の夢の力があれば、
多少むちゃくちゃな物語でも、
ちゃんとしたストーリーに仕立てられる。
そんな映画です。

母親も最初は男漁りのバカ女のようながら、
悩みも夢もある母親で、だから娘も心配をする。
そんな家族愛を織り込みながら、
さいごは皆で夢をつかんでいく。
ディズニー映画は相変わらず上手いですね。

日本のTV局>映画も少しは見習え。
それ以前に脚本学校とかってないのか?

トワイライト~初恋~

2010年04月02日 | 海外映画 評価4
2008年 キャサリン・ハードウィック監督
    出演 クリステン・スチュワート、
    ロバート・パティンソン、ビリー・バーク 他
『母の再婚を機に父と暮らすことにした女子高生。
 陰気な天気の小さな町でひかえめな彼女だったが、
 生物の授業で隣に座った男子が気になりはじめる。
 はじめは嫌われているのかと思ったが・・・。』

新評価 4.0

アメリカで続編もでるヒット作と聞いていましたが、
「人間と吸血鬼の禁断の恋」
はいはい、おっさん向きじゃないですね。パス。
だいたいヒロインもそれほど可愛くないし、
どいつもこいつも顔が白すぎやしませんか?

ある日にテレビをつけると偶然放送中。
しかも半分は終わったところから。
暇つぶしにみるかと見ていたら、
翌日にはレンタルDVDを借りてました(笑)。
じつにストーリーがベタで面白い。

ベジタリアンの吸血鬼なんて微妙に危険で、
これは“禁断の恋”と言うより“禁欲の恋”です。
でも頭からみるとかなり少女漫画っぽくて、
これは初見が最初からだったらNGだったかも。
でも、もう気に入ってしまいました。

“禁欲”と言うのがアメリカで受けたのですかね。
まるで狼と羊の恋物語。
おっと狼は次回作で重要なキーワードとか?
慣れる?とヒロインも美形に見えてきました。
ロバート・パティンソンはイケメンかな・・・。

ある愛の風景

2010年02月08日 | 海外映画 評価4
2004年 スザンネ・ビア監督
    出演 コニー・ニールセン、ウルリク・トムセン、
    ニコライ・リー・コス 他
『デンマークに住む2人の兄弟。兄は両親自慢の息子で
 結婚をして2人の可愛い娘と暮らしていたが、
 アフガニスタンへの出征を直前に控えていた。
 独身の弟は刑務所から出所したばかりで・・・』

新評価 4.0

ラジオで誰だったかが絶賛していたので何となく鑑賞。
兄は国連軍としてアフガンでの治安維持活動中に、
乗っていたヘリ?が撃墜されタリバンの捕虜に。
虐待を受け誰にも言えない秘密を抱えてしまう。
とまぁ、なんともドンヨリな物語。

デンマークに住む家族には戦死の知らせが届いて、
みんなが深い喪失感を抱き沈み込んでしまうが、
家族の厄介者だった弟が皆を立ち直らせていく。
そんな時に兄は偶然、発見救出されて帰国する。
家族は無事を祝うが彼はもう以前の彼ではなかった。

一応、ジャンルは反戦映画らしいのですが本当ですか?
兄は正義の国連軍として平和を維持する活動中に、
テロを肯定する武装集団に拘束されるのですよ?
いやデンマークの同盟国アメリカの尻拭き・・・、
もとい協力するためにアフガンに赴いたせいです。

そう。国民の信託を受けた政府の決定として、
アフガンに赴きこんな不幸に見舞われるのです。
今の日本の政権もこれに参加しようとしていますけど、
友愛のない国で日本人が同じ目あったらどうするの?
地上軍を平和維持に派遣するメリットって何だろ。

インド洋で海上給油に徹したほうが犠牲も少なく、
海洋国家らしい国際貢献策ではないでしょうか?
・・・映画の感想じゃないですね。
最後は兄も塀の内側に転落。
その展開に救いが、未来が有るのか無いのか。

リトル・ダンサー

2010年01月01日 | 海外映画 評価4
2000年 スティーヴン・ダルドリー監督
    出演 ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、
    ゲイリー・ルイス 他
『1984年の英国の炭坑町。男らしさを求められる労働者階級の
 11歳の少年はある日、ふと目にしたバレエに興味をひかれ、
 父親の目を盗んでバレエ教室に通い始めるのだが、
 町はおりしも炭鉱ストで炭鉱夫と警察と衝突の日々で・・・。』

新評価 4.0

マッチョな世界のなかで、華麗なバレエに憧れた男の子。
なぜかすぐホモ疑惑が湧き上がりますが、
ならばストリートダンスなら問題なかったのかな?
ともかく父親の勧めるボクシングから離れてしまう。

またクラスレスな日本人には分かりにくい階層問題。
映画の中ではバレエは中流階級以上のもので、
労働者階級が興味を持つものではないと悶着に。
この辺りの難しさは正直分かりません。

男の子は父親の勧めや階級社会の壁になやみ、
だけど自分の才能を信じて父親に自分の意志を通す。
父親も兄もスト中の炭鉱労働者なのですが、
愛する息子、弟を理解しお金を得るためスト破りをする。

ところで、ここ十数年、私の会社ではストのない争議なので、
そんなストの殺伐とした記憶も遠くなっていますが、
最近の若者はストをする人たちに理解が無いのですね。
まるで馬鹿者扱い。労働三権を知らないほうがバカですが。

結局、大事なものってなんなのでしょうね?

テラビシアにかける橋

2009年12月31日 | 海外映画 評価4
2007年 ガボア・クスポ監督
    出演 ジョシュ・ハッチャーソン、
    アンナソフィア・ロブ、ゾーイ・デシャネル、
    ロバート・パトリック 他
『姉妹ばかりの貧しい家庭の小学5年生の少年と、
 クラスに転校してきた少し変わった美少女。
 やがて家が隣同士のため仲がよくなり、
 自宅の裏の森に空想の王国“テラビシア”を作る。』

新評価 4.0

なんとなく家でも学校でも居心地の悪く、
だけど絵のうまい少年が、
転校してきた作文の上手い少女から、
絵を褒められたことで会話を交わすように。

そんな友達の居ない2人がやがて親友になり、
裏の森に作った秘密基地と空想の世界テラビシア。
ああ、昔はそんな空想もしましたっけ。
今じゃ空想じゃなくて妄想しか出来ませんけど。

そして少女が見出してくれた絵の才能のおかげで、
憧れの先生から美術館に誘われることに、
その時に少女も誘うかの判断で起こる不幸と、
その判断を悔やみ続ける少年。

生きてる間に悔やむ判断なんて何度あるでしょう。
しかし少年は挫けた心を持ち直し、
少女からかけられた言葉を大切にして、
世間への扉を少しづつ開けていく。

周りの大人たちも子供を優しく見ていました。
私もかくなれるよう精進します。
ちょっと悲しい子供の成長物語ですが、
こんなに良い作品なら早く見るべきでした。

潜水服は蝶の夢を見る

2009年11月07日 | 海外映画 評価4
2007年 ジュリアン・シュナーベル監督
    マチュー・アマルリック主演
『フランスのファッション誌の編集長が脳梗塞で倒れ、
 体のほとんどが麻痺して動かなくなった。
 喋ることも出来ず唯一動く左目のまぶたを使って、
 コミニケーションを回復した男の自伝。』

新評価 4.0

若くして富と名声、権力を手にして、家族も愛人を持ち、
まだまだ活躍はこれからという男性を襲った悲劇。
まわりで起こっていることを認知できるのに、
まるで潜水服に閉じ込められたかのように何も出来ない。

そう、自ら死ぬことも不健康になることもままならず、
病院のベットで生かされている存在。
見ているこちらまで息苦しくなる主人公目線の映像。
そして時折はさまれる元気だったころの映像。

唯一うごく左のまぶたを使って他人に伝える
イマジネーションの世界は本となって、
出版された数日後に彼はようやく昇天。
このために彼は地上に遣わされたのでしょうか?

ラスト、コーション

2009年10月19日 | 海外映画 評価4
2007年 アン・リー監督
    出演 トニー・レオン、タン・ウェイ、
    ワン・リーホン 他
『太平洋戦争中の日本軍占領下の香港。
 日本軍の力を借りる中国人の政権を憎み、
 その政府の要人を殺そうとする大学生5人組。
 まずは色仕掛けで近寄ろうとするが・・・。』

新評価 4.0

題名が"LAST CAUTION"でなく"LUST, CAUTION"でしたね。
LUST=欲望なので、まさに映画の内容にぴったり。
イデオロギー的に反対側の人物に好意をもってしまい、
任務のためにした行為が、いつか本気に。
彼女の体制熱はその程度だったと言うことで。

何も良いことが無かった日本の中国侵略ですが、
映画の題材という意味では悲しくも功がありましたね。
ただ1940年代に舞台を置かなくても、
清朝末期でも同じ舞台が作れたように思いますが、
日本に常に加害者意識を持たせたいのですか?

国の安定を乱す人々を捕らえ、組織の壊滅を指揮する人物を、
悪の権化のように呼ぶのは、後の政府政党の勝手。
例え政府が外国の力を借りて治安を維持しようとも、
それに反対して町で銃撃したり爆破する人たちと、
どちらが犯罪者に見えたのかは微妙な話だな。

そんな話は別として、ねじれた世界における愛と正義。
信頼と裏切りをえがく物語としては、
なかなかに見ごたえのある作品でした。
エロの要素が宣伝に利用されていましたが、
それは大して重要な要素じゃなかったですね。

真珠の耳飾りの少女

2009年10月12日 | 海外映画 評価4
2003年 ピーター・ウェーバー監督
    スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース 他
『17世紀オランダの画家フェルメールの肖像画を、
 モチーフにしたフィクション小説を映画化。
 家計を支えるため画家フェルメールの家で、
 使用人として働くことになった17歳の少女。
 彼女には色彩センスがあり絵の手伝いをはじめる。』

新評価 4.0

フェルメールの世界に描くために光線の使い方に凝った映像。
その当時の服装、建物といった世界も素晴らしいですが、
ある男の孤独感を描いた映画として最高です。

周りから自分の絵は認められているが、
お金を産む絵としか認められていない不満。
しかし貧しい女中が初めて自分の絵の理解してくれた。
女中は若くて美しくて魅力的だが、
自分は婿養子の身。しかも女中は宗派も違う。
不倫なんて色んな意味でとんでもない。

なんていう悶々をコリン・ファースが抑えた演技で見せる。
もちろんスカーレット・ヨハンソンの美しさも◎。
ラストはあっけない。とも思えますが、
なかなかグッとくるエンディングではないですか?

バトルスター・ギャラクティカ RAZOR

2009年09月08日 | 海外映画 評価4
2007年 フェリックス・アルカラ監督
    出演 ミシェル・フォーブス、
    ステファニー・ジェイコブセン、
    エドワード・ジェームズ・オルモス 他
『TVドラマ“バトルスター・ギャラクティカ”の
 スピンオフ・ドラマ。
 サイロンの大虐殺から逃れたコロニアル連合の
 宇宙空母はギャラクティカだけではなかった。
 ケイン提督に指揮されるペガサスの戦いを描く。』

新評価 4.0

「状況は選ぶことが出来ないが、対処は選ぶことが出来る」
冒頭でこんな台詞が出てきますが、
まさにこのTVシリーズの根底を流れるテーマで、
人は常に何らかの対処を選ばざるを得ないのです。

・敵に殺されるのと、死ぬかもしれない行動の選択。
・敵と戦うことと、そこから逃げ出す選択。
・助けられない人に手を差し伸べるか、見捨てるかの選択。
・味方を虐殺した敵の人格を認めるか否かの選択。

ケイン提督は指揮官として一人で困難な選択を迫られます。
軍隊として戦力と士気の維持を目的とすべきなのか、
民間人を保護して敵から逃げるのか。
時には間違っているのでは?と思われる決断も。

判断の基準として道徳や宗教観もあります。
ギャラクティカのアダマ提督の、
「同じ状況に居ない私に言うことはない」を誠実と取るか、
逃げと取るか。見ていて非常に重たい作品です。

ところで「ギャラクティカ」の映画化の話があるみたいで、
監督はブライアン・シンガーで決定したそうですが、
脚本を古典「ギャラクチカ」風にするか、
新作「ギャラクティカ」風にするか悩んでいるとか?
私は早くTVでシーズン4が見たいです。
帰ってきたカーラ・スレイス中尉は何者?

ピエロの赤い鼻

2009年08月31日 | 海外映画 評価4
2003年 ジャン・ベッケル監督
    出演 ジャック・ヴィルレ、アンドレ・デュソリエ、
    ティエリー・レルミット 他
『小学校教師の父親を持つ少年は、父が町の祭りの余興で
 ピエロを演じ人々を笑わせているのが気に入らない。
 父が笑われているようで嫌だったのだ。そんな少年を見かね、
 父の親友が彼がピエロを演じるようになった訳を話し出す。』

新評価 4.0

物語は主にナチスドイツに占領されたフランスが舞台。
戦争中の悲しい出来事が主になるのですが、
この映画の評価の分かれ目は、
主人公たちのあっけらかんとした冒険を許せるか否か。

彼らの冒険=占領軍が使う鉄道の爆破によって、
町の人の4人が軍の人質に取られ、
犯人が自首しないと、翌朝に処刑すると宣言される。
その時代なら、そんな事態は容易に想像がつくのでは?

にもかかわらず彼らは自首しない。
いや言い出せない仕掛けが映画にあるのですが、
その結果2人の人が死んでしまう。
その贖罪がピエロを演じることになるのですが・・・。

しかしまぁ、登場人物の設定が絶妙ですね。
あっけらかんとした主人公たち。
口ばかりの色男や、カッとしやすい青年。
祖国を裏切る嘘つきや、残忍な親衛隊将校。

よくもこんな典型的な人物像ばかりで、
こんな素晴らしい物語が作れるのか不思議ですが、
「人間生きている限り希望はある」と言わせながら、
他人のために死ぬ人を描くとは。