週末、茨城・五浦の六角堂へ行ってきました。
昨年3.11の大津波で一度は流されてしまいましたが、
今年の4月に再建かない、海辺に懐かしい六角の姿を見ることが出来ました。
再建された六角堂
こちらは、津波前の以前の六角堂です。(2007年9月撮影)
こうして見ると、殆ど姿変わらず再建されているのが分かります。
変わったところと云えば、
内部は
床が板張りになり、炉が再現されていました。
以前は、
六角に従属した形を持つ畳敷き。(2007年9月撮影)
また、基礎石が新しいものになっていました。
この地は、岡倉天心の別荘地。
日本美術院をこの地に移し、横山大観、菱田春草など
天心の門下生たちが移住してきて、数年過ごします。
“空気を描け”
天心の言葉どおり、絵に表現できた大観や春草たち。(そこがさすがです)
当時はまだ世間に受け入れられず、「朦朧(もうろう)体」などと批判を受けて
相当大変だったようです。
東京から離れたこの地に、創作活動の場を移して
己を信じた道を進んだ日本美術院の面々と引率者の岡倉天心。
その瞑目の場が、六角堂。(天心自身は「観瀾亭」と名付けていました)
愛船の龍王丸を海に浮かばせて釣りをしたり、六角堂にこもったり。
そんな天心の精神的シンボルの六角堂、
津波で一度は流されてしまいましたが
こうして再建されている姿を見れてとても嬉しかったです。
諸行無常を乗り越えた天心の“方丈庵”
六角堂前の広場も写真のように綺麗に整備されていました。