鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

十九歳の地図

2020年03月11日 | Jazz
 小説ではなく、映画の方です。
 この映画のサントラが板橋文夫。
 
 いきなり登場するモルタル塗り二階建てのアパート。70年代東京はモルタル塗り二階建てがあちこちに建っていました。今もまだあるでしょう。
 この映画を初めてみたとき、冒頭から胃の腑から指先までジョーンとなる衝撃を受けました。
 公衆電話ボックスから電話をかける場面をはじめとして、全編に流れる板橋文夫のピアノ。森山威男カルテット+向井滋春の North Wind ですね。アルバムHush-a-bye に入っています。少年が爆破予告の電話する場面では、本田竹曠のピアノソロ、サラーム・サラームが流れてきます。森山威男も本田竹曠もエンド・クレジットには名前が出てきません。

 本田竹曠野このアルバム、おすすめです。
 エンディングには板橋文夫のグッド・バイ

 このWATARASEでのグッド・バイは最高です。全編ピアノ・ソロ。自分の葬儀ではこれを流してほしいです。それでなければ、本田竹広のEu Te Amo (My Piano My Life 05 に収録)
 主人公のノートに書く文字の筆順の誤りも面白いです。蟹江敬三、鬼平犯科帳では密偵小房の粂八 を演じていましたね、彼も最高です。

 主人公の最後の独り言、
 「どういう具合に生きていったらいいのかわからないなあ。」

 何年たっても、死ぬまで自分にとっては回答が出ないまま最後を迎えそうです。

 まあ、あと何年か、お金はないけど好きなようにやるさ。

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