鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

メンコ・ペッチ

2022年08月24日 | 兎糞録

 ある本を読んでいたらメンコ(面子)のはなしがでてきまして、途端に時間が数十年逆戻りしてしまいました。

 早速調べてみると、なんと「おかちめんこ」というのは雄勝石で作っためんこが、地に擦れて変形したもの、何度も使って歪んだめんこの図柄に由来するそうで、知らなかった。今こんな言葉使ったらセクハラと言われるんでしょうね。

 Wikipedia(100%信用する阿呆な方もいますけど)によれば呼び名も地方によって様々。この辺では「ぺっち」でした。歴史も古く形も丸、四角といろいろあったようですが子供の頃遊んだのは円いやつ。負けないために空き缶の蓋を裏打ちし周りにはみ出た部分を内側に折り曲げて使用するものもいます。近所の砂場では学校が終わるとみんな集まって子供のばくち大会です。お金は賭けられていませんが負ければ自分の面子は相手に取り上げられます。なけなしのの小遣いをはたいて買った面子が取り上げられてしまうのですから子供ながら人生の悲哀を味わいます。ちなみに「ぺっち」といえば勝負の行為そのものも指します。

 小学生とはいえ、既に不正行為は芽生えます。覚えているその頃のルールは、自分の面子を相手の面子に叩きつけて裏返せば勝ち、自分のものになります。何人も出やるのですが、一つ裏返せば勝ったものは続けて面子を叩きつけることが出来、裏返しできなくなるまでできます。不正行為とは「手ばぐ」と言われるやつで面子を叩きつける時に手を離さなければいけないのですが、その時に手を放さず、手で相手の面子をひっくり返しすかさず手を離すのです。これを上手にやられると子供にはわかりません。通りかかった大人が「あの子供は汚いやつだ、手ばぐしてだ」というのもきいたことがあります。

 負けることばかりだったのでいい思い出は全くありません。


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