池昭さんの「山と高原地図 鳥海山 1976」を見ていると飽きることを知りません。裏面の山頂付近の地図がまた一段と面白い。長年の間に記述はだいぶ変わっていきますが。この地図の1986年版を見ると、あっ、なんだ「破方口」がちゃんと載っているではないか、と今頃気づきました。1976年版には破方口は記載されていません。1976以降1986年版迄の間のものは所有していませんのでいつから載ったか始まりはわかりません。
新版の地図を作るとき、「口」の文字がかすれているので「破方」と書き「やぶれかた」と読んでしまったのではないでしょうか。他の文献を見ればちゃんと破方口と書いてあるのに、と思って他の版を調べてみたら1991年版以降では破方となっていて口の文字が削られています。現在の地図ではそれを踏襲したのでしょう、よく調べもしないで。
1991年版山と高原地図 鳥海山、破方口の口の字がきれいに落ちています。
「白女ノカッチ」(シラメノカッチ)とはいったい何でしょうか。太右衛門沢なんてなんだかいい名前ですね。滝の番号F12からF16まで飛ぶのはいったい何故?なんで名前がないのにF20無名滝。
※Fは沢登りに使う記号F(all)だそうです。F20が無名滝という名前の滝ということですね。池昭さんの地図、なぜかビヤ沢と白沢にだけF記号が載っています。
蛇石流(じゃいしながれ)の蛇の文字は印刷落ちではなく紙が擦れて消えているだけです。
河原宿から岩峰の裾に向かう長坂出会いの道はまだこの頃踏み跡程度。ここを歩くと愛宕坂を登っている人から大声で「そこ道間違ってるよ~、こっちだよ~」と声をかけられたものです。「山と高原地図」に道として載るのは平成になってからです。木道が敷かれて荒れる恐れは少なくなっては来ました。利用しておきながら言うのもなんですけどこれ以上新しい道は出来てほしくはないですね。池塘見たさに笙ヶ岳辺りは随分荒らされているようです。また長坂出会いから御浜への道は雨裂が一段とひどくなっているようです。こうなると側の草の上を踏み荒らす人が増えてくるのです。
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