「死の棘日記」島尾敏雄 2005/4 読む
ウンジュ(御主人様という意の奄美の言葉。島の人々はミホの父をウンジュと呼んでいた)の挿話をミホ回想して語る。(結婚後、三年経ても子が無かったので、十六代続いた家系を護る為に、妾を置くよう親が強く勧めた時、ウンジュは妻を苦しめる位なら、妻を斬り此の身も切腹して果てます、と刀を抜き、夫の手にかかるのなら、と妻は微笑んだという)。この夫婦が大切に育てた、たった一人の子ミホ。(四月十五日)
ウンジュ(御主人様という意の奄美の言葉。島の人々はミホの父をウンジュと呼んでいた)の挿話をミホ回想して語る。(結婚後、三年経ても子が無かったので、十六代続いた家系を護る為に、妾を置くよう親が強く勧めた時、ウンジュは妻を苦しめる位なら、妻を斬り此の身も切腹して果てます、と刀を抜き、夫の手にかかるのなら、と妻は微笑んだという)。この夫婦が大切に育てた、たった一人の子ミホ。(四月十五日)