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ぶらりドリブルの旅

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TV観戦 天皇杯 JFA第101回全日本サッカー選手権大会3回戦 順天堂大学サッカー部vsザスパクサツ群馬

2021-07-08 18:09:36 | サッカー視聴記(2021年その他)

<順天堂大スタメン> 4-1-4-1
GK 後藤佑介
RSB 小川 CB 長谷川光基 CB 山﨑 LSB 海老澤
DH 寺山
RSH 林 IH 野田 IH 小林里駆 LSH 白井
FW 清水勇貴
<群馬スタメン> 4-4-2
GK 松原
RSB 吉永 CB 渡辺 CB 高橋 LSB 平尾
RSH 進 DH 内田 DH 奥村 LSH 久保田
FW 大前 FW 北川

大学勢でここまで勝ち残りを果たしている順天堂大学サッカー部。(以下順大)
1回戦でtonan前橋を破り(6-1)、そのライバルチーム(?)である群馬と当たる事となり。
これに勝つような事があれば暫く群馬の地を踏めなくなる事受け合い、なんて邪悪な考えが頭を過るカードとなりました。
後方からパスを繋ぐスタイルを取っているらしい順大、ほぼ同様である群馬とぶつかり合い、果たしてどんな絵図となるか。

その群馬ですが、リーグ戦では残留争いの真っ只中。
丁度半分の21試合を戦い、浮上の芽が無いという事で、奥野僚佑監督を解任するという断を下し。
ヘッドコーチの久藤清一氏が新監督となり、その最初の試合が天皇杯。
どんな舵取りを行うのか注目され、「全とっかえ」のターンオーバーで半ば捨てるような采配でも仕方無いかな……と思っていましたが、予想以上にレギュラー陣が組み込まれており正直驚きました。

立ち上がり、お互い最終ラインでパスを繋ぐ中、群馬が裏狙いのロングパスを交えて好機を演出。
前半3分、右サイド奥でロングパスを受けた北川がカットイン、エリア内右奥から高いクロス。
ファーサイドで久保田がヘディングシュートを放ちますが、惜しくもゴール左へと外れ。
8分には内田右へ展開→吉永ポストプレイ→渡辺裏へロングパスと流れるように繋ぎ、北川がエリア内で受けて右へ流したのち進がクロス。
GK後藤佑がパンチングで弾いたボールを、左ハーフレーンで拾った平尾がシュートしますがこれもゴール右へと外れ。
ゴール脇を外れる際どいシュートで、プロらしく大学チームを脅かした群馬。

しかしプロといえど、J2の下位を彷徨っているのが群馬であり、次第にパスを繋ぐ順大の前に息切れが目立つ事となり。
パスワークで好機を作っていく順大。
20分にはとうとう、群馬・渡辺のクリアミスを拾った小林里がエリア内に進入し決定機となりかけましたが、群馬・平尾がカバーしてクリア。
その後は群馬も押し返すも、優勢とは言えない流れの中で23分に飲水タイムが挟まれます。

以降もボールを握り、主体的に攻撃を仕掛ける順大。
主にサイドからの攻撃ながら、スルーパスも交えつつ奥へ進入する事で、コーナーキックを得る機会も多く。

38分、小川(キャプテン)が寺山とのパス交換を経てエリア内へ浮き球のパスを送ると、小林里が走り込んでシュート。
ブロックされて右CKになり、キッカー白井のクロスがファーに上がると、山﨑のヘディングシュートが放たれますが枠を捉えられず。
惜しいフィニッシュシーンも生まれ始め、良い流れとなってきた前半の終盤。

そして43分、左サイドで白井がエリア内へとスルーパス、小林里が受けて好機となるも一旦戻されて作り直し。
最終ラインから今度は右へ渡り、ここでも小林が浮き球で裏へのパスを供給すると、エリア内中央で(手前の野田に群馬・渡辺が釣られ)フリーで白井が受ける絶好機。
GK松原を右にかわしてすかさずシュートを放った白井、ボールは右ポストを掠めてネットに突き刺さり。
好循環を結果に繋げ、プロチームから先制点を奪う事に成功した順大。

結局1-0のまま前半終了となり、ビハインドに立たされた群馬はハーフタイムで選手交代。
平尾・北川→金城ジャスティン俊樹・高木へと2枚替えを敢行(吉永が右SB→左SBへシフト)し、流れを変えに掛かります。

後半3分に群馬が最初の攻撃。
敵陣でジャスティンがパスカットして高木→大前と繋がり、大前の落としを経て奥村がミドルシュート。(ブロック)
交代の効果が表れたかと思われましたが、順大も7分にCKから、エリア内にこぼれたボールを小林がシュート(枠外)と惜しいシーンを作ります。

8分に順大も2枚替え、野田・林→長倉・塩浜へと交代。
すると直後の9分、すかさず群馬も吉永→小島へと交代と、動く事で相手を上回らんとする久藤監督。
小島は本職のSBにそのまま入るかと思いきや、高橋を左SBに回し、CBに入るという手を取りました。(リーグ戦では高橋がSBを務めているらしい)

CKを量産する反面、反則でフリーキックを与えてしまう事が多かった順大。
13分には寺山が群馬・久保田をアフターで倒してしまい反則、左サイドからのFKを得た群馬。
キッカー大前は中央へクロスを送ると、久保田が合わせてヘディングシュートに持っていきましたが、ゴールバーを直撃してしまい同点ならず。

しかし順大も18分、長倉がポストワークをする所を奥村に反則を受け、FKを獲得。
左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー白井は直接シュートを放つも壁に当たり、引き続きCKに。
そのCKでも、クリアボールを寺山がシュート(枠外)と、セットプレーからシュートに持っていく順大。

それにより全体の流れも持っていく事に成功したか、以降群馬に殆ど攻撃機会を与えずという展開に。(20分に清水勇・小川→金子・岩井に交代)
21分には再び群馬のパスミスから好機、拾った小林里のスルーパスを受けた長倉が、エリア内右からシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へ外れ。

アマチュアチームにリードを許した挙句、押されまくるという悪夢のような展開を強いられる群馬。
29分に再度交代カードを切り、進・奥村→青木・岩上へと2枚替え。
何とか反撃ムードを呼び寄せたい所でしたが、それが果たされないうちに更なる窮地に追い込まれます。

34分、長倉のミドルシュートがブロックされ、またも順大のCKに。
その右CK、クロスをファーサイドで収めた長倉、一旦戻されたのち再度キッカー白井の下へ送られてクロス。
そして長谷川光がヘディングシュートを放ち、GK松原が何とかセーブして再びCKに。
次は左CKで、白井のファーサイドへのクロスを、今度は寺山がダイレクトでヘディングシュートに持っていき。
中央で群馬ディフェンスが(GK松原含めて)山﨑の動きに釣られた格好となり、フリーで放たれた寺山のシュートがゴールネットに突き刺さり。
終盤を迎える所で、貴重な追加点を獲得しました。

残り10分を切った所で、2点差を付けられてしまった群馬。
流れを変えるには早めの得点しかないという場面で、38分に左CKを獲得。
キッカー大前が中央にクロスを上げ、GK後藤佑が弾いたボールがファーサイドの内田へ渡ると、内田はトラップからすかさずシュートしゴールネットを揺らします。
トラップの際左腕に振れたかどうか非常に際どいシーンとなりましたが、ゴールが認められて1点差に。

一方この場面でハンドをアピールするも、認められなかった順大。
気を落とす事無く、直後の39分に金子のエリア内へのスルーパスに長倉が走り込みシュート(枠外)と決定機を作り。
それでも40分を回った事で、ボールキープ優先の体制を取る逃げ切りモードへ入ります。
何度も右サイド奥を抉り、その度に長倉・塩浜が身体を張ってボールキープを行うというシーンが続発。

時間は使えた順大でしたが、アディショナルタイムに入ると群馬にボールを握られ続ける展開となります。
渡辺を前線に上げ、パワープレイの体制を取るも、順大のプレスの前に中々ロングボールを上げられない群馬。

それでもAT3分を過ぎた所で、左サイドから久保田が中央へロングパスを入れると、青木がエリア内へと折り返し。
落ちるボールに対し、大前が頭から跳び込んでヘディングシュートを放つと、ゴール左へと吸い込まれ。
最後の最後で同点に追い付いた群馬。
順大は十中八九手にしていた勝利をこぼしてしまう事となり、試合は延長戦へと突入します。

最後の同点の場面で、高橋が足を攣らせてしまい、担架でピッチ外へ運ばれる事となっていた群馬。
延長となった事で6人目の交代を敢行します。(畑尾を投入し、小島が左SBにシフト)

疲労度もピークとなる延長戦、群馬は大前をはじめ、3日前にリーグ戦(21節・千葉戦、0-2)を戦ったメンバーが多く揃う状況。
これで影響が出ないはずも無く、プレスを殆ど掛けられずに順大のポゼッションを許す事を余儀なくされます。
それでも粘り強く順大の攻撃を凌ぐと、延長前半13分に決定機。
自陣での長いパスワークから、ジャスティンのロングパスが相手に当たってこぼれた所を久保田がスルーパス、それを受けて左ハーフレーンでドリブルする小島。
小島はエリア内に入った所で中央への横パスを選択、これに走り込んだ大前が合わせてシュートしますが、ゴール左へと外れてしまい。
乾坤一擲というチャンスを逃してしまった群馬、同点のまま延長前半を折り返します。

延長後半開始の前に、順大は2枚残していた交代カードのうち1枚を使い。
海老澤→生島へと交代し、フォーメーション変更という措置も採ります。
<延長後半の順天堂大> 3-4-2-1
GK 後藤佑
RCB 長谷川光 CCB 生島 LCB 山﨑
RWB 岩井 DH 寺山 DH 金子 LWB 白井
IH 塩浜 IH 小林里
FW 長倉

ここまで来ると根性あるのみ、という格言のように、開始早々に群馬が敵陣でロングスローを連発して押し込む攻撃。
開始3分間で岩上が3度スローインをエリア内へと投げ込む展開となります。
それを凌いだ順大、左サイドで長倉がドリブルで持ち上がる所に、群馬・内田が後ろから引っ張って倒してしまい警告を受け。
すると延長後半5分、右サイドからの攻撃で長倉がスルーパスを受けると、カットインしてエリア内右奥の角度の無い所からクロス気味にシュート。
GK松原が弾き、こぼれ球を小林里が詰めて「勝ち越しか?」と思われましたが、味方の塩浜に当たってしまい跳ね返り。
自滅に近い格好でこの好機を逃してしまいます。

すると9分、後方でもミスが生まれ、それが勝負の分かれ目に。
順大・金子のパスミスを久保田が拾って群馬のショートカウンター、スルーパスがエリア内左へ送られると、走り込んだ岩上のクロスがフリーのファーサイドへ。
そして高木がボレーで合わせると、ボールはゴールネットに突き刺さり。
この日初のリードを齎す、安堵の得点となった群馬。

それでも群馬サイドに心休まる暇は無く、残された時間帯で怒涛の攻撃を敢行する順大。(失点直後に金子→赤澤へと交代)
12分、右サイドで長谷川光のスルーパスから岩井が低いクロスを入れると、中央で長倉が足で合わせてシュート。
しかしGK松原のセーブに阻まれ、続く左CKでも山﨑のヘディングシュートがゴールを襲いますがGK松原がキャッチ。

尚も押し込み続ける順大。
右サイドからの攻撃一辺倒ながらも、足が止まりがちな群馬を翻弄するには十分で、残り時間でCKを4本も獲得。
同点に追い付く可能性は十分でしたが、後一歩及ばずに力尽き。
3-2で群馬が逃げ切り、何とかプロの意地で勝利に辿り着きました。

それでも120分を戦った事で、次節(ヴェルディ戦)への影響が不安視される事となり。
折りしも2年前の福岡に続き、J2残留を目指しての指揮となった久藤氏の下、どういった反撃体制を取っていくのか。
勝ち上がった今大会よりも、はるかに重要な課題が待ち受けている群馬、その運命は果たして。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第21節 ファジアーノ岡山vsヴァンフォーレ甲府

2021-07-07 16:09:35 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(16節・松本戦、3-1)
※前回の甲府の記事はこちら(17節・新潟戦、2-2)

4戦未勝利という低調ぶり、その最中にメンデス・新井の出場停止もあり、前節にスタメンを大きく入れ替える事となった甲府。
小柳・野澤・鳥海にGK河田をレギュラー復帰させて挑んだ試合、群馬相手に6-2の大勝と効果はてきめんとなり。
その流れを引き継ぐべく、浦上→メンデスの入れ替えのみで今季も試合に臨みました。

一方の岡山、甲府が勝てなかった新潟・琉球という上位クラブに勝利したというのが最近のトピックス。
奇しくも新潟戦(18節)から、長期離脱から復帰した廣木や、徳島からレンタルで加入した安部をスタメンに加え。
GKも琉球戦(19節)から梅田を起用と、チームに活を与えるレギュラー変更を行った結果故の好調ぶりはこちらも同様で、その両クラブがぶつかり合った試合。

前半2分の岡山、中央で喜山が縦パスを入れ、川本が受けて右に叩いて宮崎幾笑がドリブルからスルーパスを右サイドへ。
走り込んだ廣木のマイナスのクロスを、中央で川本が合わせシュートしますが甲府・小柳の足でのブロックに阻まれ、電撃作戦成功とはなりませんでした。
しかし開始早々からハイテンションぶりを発揮する岡山。
守備ではプレッシングを強め、攻撃では斜めの縦パスを多用して敵陣でサッカーを展開していきます。

立ち上がりペースを握られた甲府は、冷静にいなすべく立ち回り。
6分に左サイドで泉澤がボールを持ち、ゆっくりと前進するドリブルでエリア手前まで来ると、キープしつつ戻るという振る舞いを見せたのち前に出た野津田にパス。
ここは野津田のクロスがブロックされて攻撃終了するも、力のあるチームらしく落ち着いた攻撃を見せる事で、岡山のペースを乱しにかかった節が見受けられました。

その通りに以降は交互に攻撃し合う流れとなりますが、甲府は以降も泉澤のキープを中心としつつ、遅攻気味の攻撃を敢行。
いつものような、ウイングバックを走らせる両サイド奥へのロングパスは殆ど見せず、時間を経過させていきます。

そして22分、ここも左サイドで形を作りますが、野津田のサイドチェンジにより右からの攻め。
一旦戻されたのち中央で新井の縦パス→ウィリアン・リラのポストワークから再度右に渡り、関口のクロスが入るとクリアにいった岡山・宮崎智彦の頭に当たって方向が変わり、ゴールバーに当たって跳ね返り。
エリア内左に走り込んだ荒木がシュートするも、再び枠(左ポスト)に阻まれて跳ね返り、中央でリラが合わせてのシュートも岡山・井上がブロック。
怒涛の3連撃も実らず、尚もボールを繋いで新井が遠目からミドルシュートを放つもGK梅田がセーブと、結局ゴールは割れず仕舞いとなった甲府。

25分に飲水タイムが挟まれたのち試合再開。
ハイテンションぶりを保ちたい岡山は、28分の甲府の攻めで、ボールキープする泉澤に対し廣木がピタリと寄せる守備を敢行。(その後戻されたのち泉澤を走らせるスルーパスが送られるも、廣木に奪われる)
チームに落ち着きを与えるように振る舞うこの日の泉澤、そのペースを乱す事で再び主導権を奪い返したいという思惑でしょうか。
直後の29分、左サイドでのパスワークから中央へ渡り、受けた川本が反転してミドルシュートを放つもブロックののちGK河田がキャッチ。

しかしその効果が表れる前に、甲府がセットプレーでの絶好機を得ます。
30分、鳥海が中央突破を図ると、エリア内に進入する寸前で岡山・白井に倒されて反則。
これでエリアからすぐ手前での直接フリーキックとなり、キッカー野津田から放たれたシュートが美しい軌道でゴール右に突き刺さり。
守備に邪魔される事の無い攻撃で、先制点を奪った甲府。

その後は反撃に出ようとする岡山に対し、前線からのプレッシングを強めて阻まんとする甲府。
リードを奪うと様子見に入る展開が多かったこれまでの甲府ですが、34分に小柳が前に出てパスカットする場面もあり。
積極性は功を奏すかと思われましたが、やはり最前線のリラの規制の掛け方が今一つで、網を破られて攻め込まれるシーンが多々。

35分右ハーフレーンから白井が縦パス、上門のフリックで川本の足下に向かうと、川本はポストプレイを選択してそのボールを上門がスルー。
そして宮崎幾がダイレクトでシュートを放つも、GK河田がキャッチ。
41分にはコーナーキックから、クリアボールを廣木がヘッドで再度エリア内へ送り、安部が中央で収めシュートを放つもブロックに阻まれます。
再び岡山ペースへと傾きつつあった流れ。

42分には右サイドからの攻撃で、白井の裏へのミドルパスがエリア内を襲い、そこに宮崎幾が走り込み。
絶好機になりそうな場面でしたが、後ろから甲府・新井に引っ張られ倒された宮崎幾、しかし審判の笛は鳴らず。
しかも抑えたGK河田からカウンターが発動(左サイド奥で泉澤が持ってCKに)と、泣きっ面に蜂といったシーンになりました。
結局0-1のまま前半が終了。

反発を招き易い、不可解な判定という事象を終盤に浴びた事で、後半は一層いきり立って反撃する事が予想された岡山。
しかしその意識が空回りしてしまったか。

後半4分の甲府の攻撃、今まで抑制していたサイド奥へのロングパスを使用、小柳の右へのロングパスを受けた関口が奥に進入。
そしてマイナスのクロスを入れると、エリア外へ流れた所を野津田が受けてエリア内に進入し、泉澤にラストパス。
角度がキツイ場所ながらも、その期待に応えた泉澤のニアサイドへのシュートがGK梅田を弾いてゴールネットに突き刺さり。
対応力が薄れがちとなった所に甲府の得意パターンを突き付けられた格好となり、これでリードは2点に広がりました。

以降岡山は攻撃の形を作れず、8分には白井が甲府・野津田に対しアフターで反則。
流れが消えかかっているのは明白な状況で、9分にベンチが動き、宮崎幾・徳元に代えて齊藤・木村を投入。
故障離脱からようやく復帰し、この日ベンチ入りとなった齊藤に状況打開を託す形となりました。

その後はGK梅田からの繋ぎも交え、ポゼッションを完全に支配して攻撃する岡山。
それでも勝負所でパスがズレたりと、中々シュートまで持っていけないシーンが続き。
そして20分頃から、やっと攻勢が実り始めます。(17分に甲府もメンデス・リラ→北谷・有田へと交代)

20分、左からの宮崎智のクロスが流れたボールを齊藤が拾い、奥に切り込んで再度クロス。
川本が合わせるもフリックのようになり、エリア外へ流れた所を宮崎智がボレーシュートを放ちますが枠外に。
直後に再度2枚替えを敢行(廣木・川本→河野・パウリーニョ)し、齊藤を右サイドハーフ→FWへとシフトさせ(白井が右SHへ回る)、尚も攻める岡山。
23分には右からのスローイン、飛距離の長いボールを右奥で木村が受け、そのままカットインでエリア内へ。
そしてマイナスのクロスを入れるも合わず。
25分には宮崎智の左→右のサイドチェンジから、受けた河野の手前からのクロスを齋藤がヘディングシュートするも枠外と、ゴールにはもう一歩足りずという攻撃が続きます。

後半の飲水タイムが挟まれ、明ける際に甲府は泉澤→長谷川へと交代。(26分)
ここに来て岡山の圧を受けっぱなしだった甲府も押し返しを見せ、29分には鳥海ミドルパス→関口ポストプレイ→有田と繋げ、エリア手前から有田がシュート。(GK梅田キャッチ)
31分には左→中央→右へと展開ののち、関口のグラウンダーでのクロスを長谷川が合わせシュート。(枠外)

岡山も32分に再び齊藤がヘディングシュートを放つ(枠外)など、攻め合いの様相になってきた所で、再度甲府のセットプレーが牙を向き。
35分、右サイド中盤からのFKを得ると、関口のロビングをファーサイドで小柳が折り返してエリア内へ送り。
北谷が合わせにいく所を、クリアに入った岡山・井上の開いた右腕にボールが当たってしまい、ハンドの反則に。
岡山にとっては無情のPKとなってしまい、これをキッカー有田が右上へ豪快に蹴り込み、GK梅田は反応するも届かず。
3点目を奪い、試合を決定づけた甲府。

直後に甲府は鳥海→金井に交代し、試合を閉めに掛かり。
ボールを握っても保持に徹し、相手に攻撃させない事を念頭に置く立ち回りへとシフトします。
その中で野津田が、反則の後にボールを蹴ってしまい遅延行為で警告を貰ったのは余計でしたが。

追い詰められた岡山、一矢報いるべく42分に最後の交代カードを使い。
宮崎智→濱田へと交代し、3バックへとシフト。
守りきるためでは無く、得点のための3バックという姿勢で残り時間に挑みます。

そしてアディショナルタイムを迎え、最初の岡山の攻撃。
左→中央→右へとサイドを移し、河野が右サイド奥へと進入してクロスを入れ、ブロックされるもエリア内にこぼれ。
これをニアで喜山がフリックし、上門が収めてシュート。
ゴールネットを揺らし、遅まきながら1点を返した岡山。

これで勢い付いたか、続く攻撃では木村の左奥からの低いクロスを、大外で河野が合わせシュート。(枠外)
尚も好機を作る岡山、甲府のパスカットが左サイドにこぼれた所を木村が拾い、マイナスのカットインを経てエリア手前左からシュート。
これをコース上で上門がフリックするも、GK河田のセーブに阻まれ。
甲府ゴールを脅かし続けたものの、流石に時間が足りず。

1-3で試合終了となり、スッキリしない終わり方ながら、これで連勝となった甲府。
最近の低調さを「底を打った」という表現に変えるべく、再浮上で昇格争いに加われるでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第21節 京都サンガFCvsV・ファーレン長崎

2021-07-06 18:55:56 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の京都の記事はこちら(17節・栃木戦、0-0)
※前回の長崎の記事はこちら(13節・北九州戦、1-0)

松田浩監督就任後、怒涛の7戦無敗(6勝1分)で上位に進出した長崎。
修羅場を潜り抜けてきた者の手腕は伊達では無く、逆に言えば、開幕から監督交代までの期間を無駄に過ごしてしまったと言わざるを得なく。

「守備組織の構築に関しては日本で一・二を争う」という評判の松田氏、その通りにディフェンス面の安定化を短期間で落とし込み。
6勝はいずれも無失点でのものと、いくら手腕に定評あると言え、ここまで極端な変貌を見せるとは驚愕もの。
そんな上り調子で迎えた上位陣との連戦、惜敗した前節(磐田戦・0-1)を経て、この日も昇格圏内に居る京都との戦いになりました。

就任以降、レギュラーにもテコ入れを敢行した松田氏ですが、その中で「いかにも守備重視の松田氏らしいな……」という起用がベテランFW・都倉でしょうか。
吉田孝行前監督の頃は、1トップ(4-2-3-1)というシステムが主で、かつ長身FWが他にも揃っていた(富樫やエジガル・ジュニオ)ためスタメンは僅か1試合。
それが今や全試合スタメンで出場中という転身ぶりで、得点能力に目がいきがちな存在ですが、いかに前線での守備を買われているかが伺える都倉。
相手の最終ラインに対し、ボランチへのパスコースを切りながら規制を掛けるというやり方が非常に巧で、抜擢される理由も納得です。

相手が京都という事で、いかに今の長崎といえど、無傷で終える事は難しいと予想していた試合前。
その通りに前半4分、左サイドからの攻撃で荻原と松田天馬がパスを繋ぎつつ前進し、松田天のミドルシュートを炸裂させた京都。(GK富澤セーブ)
また7分には、クリアボールを松田がダイレクトで裏へ送ると、ピーター・ウタカがエリア内に走り込んでシュート。(枠外)
ダイレクトでのショートパス主体で組み立てる京都ですが、センターフォワードにウタカというエースが居る以上、こうした一本のパスも脅威となる。
そんな多彩な攻撃に翻弄されずに凌ぐ事を要求されたこの日の長崎。

その後も京都の攻撃の圧は緩む事無く。
13分には右サイドからのフリーキックで、クロスは居れずにパスを繋ぐ選択。
武田のフリックを経て中央へ渡ると、ヨルディ・バイスがダイレクトで縦パスをエリア内に送り自身も前進、宮吉のポストプレイ(ヒール)から自らシュートを放ちますがGK富澤がセーブ。
さらに16分、武田の敵陣でのボール奪取から、川崎の縦パスを受けた宮吉がペナルティアークからシュートするも再度GK富澤がセーブ。(その後荻原が左サイドからシュートも枠外)
何度も危ない場面を作られ、その度に富澤の好守に助けられるという危機的状況の長崎。
しかし、結果的にこの時間帯を無失点で凌げた事が良かったでしょうか。

一方長崎の攻撃としては、2トップに都倉・エジガルという長身コンビを活かす、彼らに向けたロングボールを送る振る舞い。
ここまでは定番通りですが、意外とGK富澤からのショートパスによる繋ぎも取り入れるなど、以前の長崎のサッカーを組み込んでいる節も見受けられました。
最終ラインで繋ぎ京都のプレスをいなした上で、FW目掛けて長いパスを送る。
そんな立ち回りが、押され気味の展開の中でチームに落ち着きを与えていたようなこの日の試合でした。

迎えた22分の長崎、GK富澤のロングフィードをエジガルが落とし、そこからパスワークを展開する攻撃へ。
左→右へとサイドを移したのち、カイオ・セザールが右サイド奥からエリア内に切り込み、クリアされるもこぼれ球を都倉が右奥で拾い。
京都・川崎のアタックを受けつつキープした都倉から、ウェリントン・ハット→毎熊→カイオと繋がりエリア内中央へ渡り、カイオがシュート。
ゴール右隅へと突き刺さり、苦しい試合展開をひっくり返す先制点を得た長崎。
直後に飲水タイムへ突入と、良い時間帯でのゴールとなりました。

リードを奪われた京都、その後も攻撃権を支配して同点に追い付かんとします。
しかし25分に、エリア内に進入するウタカが長崎・カイオに奪われたのを皮切りに、長崎ディフェンスが冴え渡りゴールを脅かすシュートを放てず。
スコアが動いた事で余裕を与えてしまった、という表現が当てはまる展開に。
惜しかったのは35分、右サイドで飯田がクロスを上げると、クリアが小さくなった所を荻原がエリア内でシュートしたシーン。
しかし荻原のシュートはミートせずに枠外と、流れの悪さを露呈するだけに終わってしまいました。

以降京都もペースを失い、長崎がセットプレーを交えつつの反撃。
41分には左コーナーキックから、キッカー毎熊のクロスを中央で江川がボレーシュート。(GK若原セーブ)
アディショナルタイムには中央やや左から直接FKを得ると、ハットが直接シュートを狙い、壁の左を抜けたものの惜しくもゴール左へ外れ。
追加点こそなりませんでしたが、京都サイドに焦りを呼ぶには十分な攻撃で、前半をリードを保ったまま終えます。

後半を迎え、幾ばくか京都もネジを巻き直したか、再び主導権を握って攻勢に入ります。
押し込んでセットプレーも得て、得意の変化による攻撃(CKをグラウンダーでクロス→ニアでポストプレイ)も仕掛けたものの、中々シュートには繋げられず。

押され気味ながらも、自慢の守備力を発揮しつつあった長崎。
10分に後半初めての攻撃機会を掴むと、その直後に勇気を与える得点が入ります。
右サイドからのクロスが流れ、京都が自陣奥でボールを持つ展開になると、(京都から見て)右サイドでキープする飯田は澤田・エジガルのプレスを受けてGKにバックパス。
GK若原がキックの体勢に入るも、その目の前にも毎熊がプレスを掛ける長崎、これが奏功して若原のキックは直接澤田に当たり。
そして拾ったエジガルがすかさず無人のゴールに蹴り込み、角度の無い所でしたが見事決めてゴール。
「攻撃は最大の…」とは逆の、「防御は最大の攻撃」と言いたくなるような追加点を奪った長崎。

一方、相手を押し込みながらも得点出来ず、逆に2点ビハインドとなってしまった京都。
苛立ちも募っていたか、13分に長崎・澤田が左サイドをドリブルで抜け出した所、バイスがスライディングで止めて派手に倒れてしまう澤田。
当然反則の笛が鳴りますが、脇に居た長崎・都倉がクレームを付けた所を、あろう事か突き倒してしまったバイス。
反則時点かその後の蛮行でかは不明(スライディングの際やや足裏が入っていたため)ですが、当然黄色い紙がバイスに付き出される運びとなりました。
前半立ち上がりは際立っていた京都の攻撃でしたが、すっかり流れを失ってしまったようで。
実は翻弄していたのは長崎ディフェンスの方だった……とも言いたくなり。

京都ベンチとしては大胆な策を打ちにいき、流れを変えたくなる場面。
そして16分に3枚替えを敢行、宮吉・三沢・荻原→中川・曽根田・白井へと交代します。

そして反撃の1点を奪いに攻勢を掛ける京都、先程失態を演じてしまったバイスも要所で攻守に活躍。
23分の長崎の右CK、キッカー加藤聖のクロスが直接ゴールへと向かいましたが、ゴールライン寸前でバイスが足でクリアし3点目はならず。
その直後の京都、降りてきたウタカからパスを受けたバイス、縦パスを送ると自身も前線に上がるという前半13分の再現のような攻撃。
中川→松田天と繋がってシュートレンジに出されたボールに、走り込んで左足で撃ったバイスでしたが、結果も同様でGK富澤のセーブに阻まれてしまいました。

25分に後半の飲水タイムが採られ、明けた後の最初の攻撃は長崎で27分、毎熊の右サイドからのクロスを都倉がヘディングシュート。(ブロックされCKに)
29分には長崎の左CK、キッカー加藤聖はニアサイドに低いクロスを入れて新里がスルーという変化を付け、中央で江川がシュート。(ブロック)
余裕が生まれた長崎の攻撃も冴え、何とか追加点を阻む京都というあべこべな図式に。

何とかしたい京都、31分に再び交代。
松田天・武田→李・森脇へと2枚替え、2度の交代で5人を使い切ったベンチ。
李・森脇の投入で、「ウタカとの2トップかな……」「森脇を最終ラインに加えて3バックかな……」なんて変化を想像したものの、ウタカが左ウイングに回る・森脇がMFに入るという形でシステムはそのままでした。
その最初の攻撃で(32分)、李が右サイドからカットインしてミドルシュートを放ち(エリア内で長崎・新里がブロック)、反撃姿勢を見せた京都。

守備に回る長崎。
38分にゴールキックの際にGK富澤が遅延行為で警告を受ける、39分に都倉が足を攣らせて倒れ込む(直後に交代)など、徐々にその圧力が影響し始め。
40分に最初のカードを切り、都倉・ハット→ルアン・米田へと交代します。
さらに42分には加藤聖→二見へと交代。

運動量が加わった事で、戦況は再び五分となり。
二見はそのまま左サイドバックに入る形で、本来ならセンターバックの人材でしょうが、松田氏の「改革」以降はフレイレともども脇に置かれる格好に。
新里・江川のCBコンビが冴え渡っている証拠でもありますが、さらに納得させる事となったのがこの日の二見のプレーぶり。

長崎2点リードのままATに突入し、自陣で京都がパスワークをしている際に、李に対しアフター気味にスライディングで倒してしまった二見。
警告が与えられ、ラフなプレーが目立つ事となりました。
こうしたフィジカルを前面に押し出すプレーが、組織重視の松田氏の下、序列が変わる要因となったのだと思わされました。

ともかく最後は若手の植中・安部を投入(澤田・エジガルと交代)し、京都に何も起こさせる事無く逃げ切りを果たした長崎。
またも無失点で勝利と、安定ぶりは止まる所を知らず、順位も7位に浮上。
次節から折り返しとなるリーグ戦、昇格圏を脅かしに掛かる体勢は整ったといえるでしょう。

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DAZN観戦 2021年ACL グループI第3節 川崎フロンターレvsユナイテッド・シテイFC

2021-07-05 16:31:36 | サッカー視聴記(2021年その他)

<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 谷口 LSB 旗手
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG 三苫
<UCスタメン> 3-4-2-1
GK ピンサス
RCB バース CCB アミン・アダム・ナザリ LCB ダフォン
RWB ケイン DH ハートマン DH オミド・デイビット・ナザリ LWB 嶺岸
IH シュレック IH マイク・リゴベルト・オット
FW マラニョン

前回のACLの記事 - 北京vs川崎

フィリピン王者という触れ込みで、今年初のACL本選に出場したユナイテッド・シティ。(以下UC)
しかしその戦いは険しいもので、前節は大邱相手に0-7の大惨敗。
そして大邱相手に勝利した川崎が相手と、何処まで立ち向かえるかという立場。
小田原貴・嶺岸光が所属するクラブであり、この日出場の嶺岸はフィリピンとのハーフとして、大卒後フィリピンに渡ってプレー。(小田原は外国人扱い)

前節川崎は7-0と大勝した訳ですが、その相手の北京は、最後尾からパスを繋ぐスタイルを基本として立ち回り。
しかし川崎のプレッシャーの前にそれはままならず、という展開でしたが、この日のUCも同様のスタイルを前半から見せます。

前半4分GKピンサスの左へのフィードが嶺岸に渡ると、オミド・ナザリからサイドチェンジ、右サイドでケインに渡り。
ケインはマラニョンのポストプレイを挟んだのちエリア内へロングパスを送り、マイク・リゴベルト・オットが走り込むもオフサイドに。
パスを繋ぎつつ、大きな展開を混ぜていく攻撃を惜しい所まで結び付けました。

しかし相手はJリーグの王者・川崎、ボールを繋ぐ事はままならず。
それでも12分には再びGKピンサスの左へのフィードを嶺岸が受け、ハートマンにパスしてから攻撃。(裏へのロングパスをシュレックに通すもシュートは撃てず)
このピンサスのフィードを嶺岸に渡す・ハートマンの長いパスを手立てを基調とし、「困ったらここに帰る」としていたようですが、それ以外の攻め手は悉く封じられ。

川崎の多彩な攻撃を、リトリートで構えて凌ぐUC。
前節休ませていた選手を軒並み起用してきたこの日の川崎、この分で奇数節に主力を起用していけば、5節・大邱戦に全力で当たる事が出来るという打算でしょう。
それでもファーストシュートを13分に放って(橘田のミドルシュート・ブロック)以降、2本目は33分までお預けとなるなど、そんなUCの姿勢に手間取る川崎。
その間の26分、UC・ケインが川崎・大島に反則を受けると、ケインが報復の如く大島を倒してしまい。
そしてシミッチと言い合いになり、両者に警告が与えられるといった珍妙な絵図が生まれてしまいました。

前述の33分の川崎のシュートは、旗手の縦パスがカットされたボールを大島が繋ぎ、シミッチ→大島→三苫と渡りエリア内へ。
抜け出した三苫がシュートするもGKピンサスのセーブで何とか防ぎ。
しかし決壊はもうすぐという予感をさせる攻撃で、直後の右コーナーキック。
キッカー大島がニアサイドへクロス、谷口がフリックという流れで、中央で三苫がヘディングシュートを突き刺し。(三苫が触らなくても入っていたような軌道でしたが)
前節からは遅めとなったものの、先制点を奪った川崎。

12分以降はUCに攻撃をさせていませんでしたが、先制後は一層押し込み、敵陣での繋ぎによる攻撃を展開。
そして42分最終ラインから左サイドへ展開し三苫へ渡ると、中央への展開を選択。
大島はダミアンのヒールでのポストプレイを経て、そのボールをダイレクトでミドルシュートに持っていくと、ボールはゴール左隅へ鮮やかに突き刺さり。
この日初スタメンの大島、見事に結果も叩き出す運びとなりました。

その後は何とか川崎にシュートを撃たせなかったUC。
攻撃機会も1度ありましたが、裏狙いのロングパスが通らず終了。
2-0で前半を折り返す事となりました。

前述の通り、大邱戦を睨んでの立ち回りを行っている節がある川崎。
この試合もハーフタイムで2枚替えを敢行、シミッチ・大島→車屋・脇坂へと交代。
谷口がボランチにシフトという、前節のスタメンのような最終ラインとなります。

前半はエンジンの掛かりが遅かった感のあった川崎、立ち上がりの後半1分、サイドチェンジを受けた山根はアーリークロスを選択。
得点に繋げるというよりは、積極的にいくという意思表示のように見えた攻撃を最初に見せました。

その後はややもたつくも、迎えた5分。
脇坂の右へのミドルパスを山根が受けると、家長とのスイッチを挟みエリア内右を急襲し、マイナスのクロス。
これをニアサイドでダミアンが合わせると、絶妙なコントロールで左ゴールポストの内側を叩いてゴールイン。
ストライカーの得点で、ゴールラッシュの幕開けを予感させる事となります。

尚も8分に山根が右からクロス、クリアが不十分となった所を脇坂がエリア手前中央からシュート。
GKピンサスがセーブし、エリア内左へ転がる所をダミアンが詰めてシュート、しかしこれもGKピンサスが防ぎ。
ギリギリの状況での凌ぎを強いられるUC。
10分のUC、自陣でシュレックがパスカットすると、そのままロングシュートを狙ったものの威力が足りず。
攻撃では焦りも露わになります。

そして11分、川崎はジェジエウから中央で縦パス攻勢。
ダミアンのフリックを受けた脇坂からエリア内でスルーパス、トラップした橘田のシュートがネットを揺らし、4点目をゲット。

UCはシュレックが橋頭堡となり、彼にパスを繋いで反撃を試みますが、前線でのパスミスもありやはり実らず。
16分、そのシュレックが交代で退く(インガムと交代、同時にマイク・リゴベルト・オット→ディソンに交代)と、攻撃の形すらままならなくなります。

同時に山根→山村へと交代した川崎、当然容赦の無いその攻撃が降り注ぐ事となり。
尚も18分に谷口→塚川へ交代と、サブの選手が多数入る事となりましたが、攻撃のクオリティは衰えず。(旗手が右サイドバックに、車屋が左SBにシフト)

20分、ジェジエウのロングパスがエリア内に入り、走り込んだダミアンががポストプレイの体勢へ。
GKピンサスが飛び出して阻止せんとするも間に合わず、橘田がGK不在のゴールへシュート。
これで5-0となり、前節味わった大量失点を続けてしまう事となったUC。

尚も川崎の攻勢が続く展開に、UCは25分に2度目の交代。
アミン・アダム・ナザリに代えてアダム・タルと、中央CBを代える策を採りました。
しかしこれで最終ラインが混乱してしまったか、直後に橘田の深めでのパスカットから川崎の攻撃。
ダミアンのシュートがブロックされ跳ね返ると、不規則な回転でバウンドしたボールをハートマンが拾えずエリア内へこぼれ。
そこを橘田にシュートされ、ゴールを奪われてしまい6点目。
橘田はこれでハットトリック達成となります。

28分に最後の交代カードを使った川崎、旗手→小塚。(橘田が右SBへシフト)
小塚はこれが今大会初出場と、お試し起用も交える王者らしい振る舞いを見せます。

何とか一矢報いたいUC、33分にこちらも最後の交代。
マラニョン・ケイン→ブガス・マラシガンへと2枚替え。
その直後、中盤でディソンのボール奪取から、嶺岸の浮き球でのスルーパスがエリア内に通り、受けたインガムがシュート。
ブロックされてCKとなり、これがこの試合初のUCのCKとなりました。(シュートには繋がらず)

諦めない姿勢は見せたものの、以降も襲い掛かる川崎の攻撃。
35分、中央で塚川がボールを持つと、家長ポストプレイ→脇坂と挟めたのちエリア内を急襲してシュート。(ゴール右へ外れる)
サブの選手も果敢にゴールを狙う意思を見せると、迎えた37分。
中央~右サイドで数多パスを繋いだのち、中央で小塚がエリア内へミドルパスを送ると、裏に抜けた三苫が胸トラップからボレーシュート。
豪快にゴールに突き刺し7点目、他選手の活躍でやや埋もれていた三苫が前半以来の得点となりました。

その後は川崎もペースダウンしたのか、その分UCが押し込む機会も増え。
基調となっていた(であろう)ハートマンの長いパスで組み立て始め、主に右サイドで敵陣奥まで迫るも、得点に辿り着く事は出来ず。

この日の全体のUCを見ると、最終ラインから繋ごうとしても、川崎のプレスの前に押し込まれ。
そしてロングボールを蹴らされるという繰り返しで攻撃機会を失い続け。
長いパスを通さないと好機を作れず、しかもその頻度も少なく。
前節の北京は繋ぎのパスのミスが多かったという印象(それもサブメンバーオンリーなため仕方無い)でしたが、UCはボールを失いたくないという意識が強すぎての機能不全というべきだったでしょうか。

アディショナルタイムに突入し、川崎が押し込んで攻撃。
UCはそれを遮断しにかかるも、カットしたボールを即時奪回されて攻撃が切れません。
そして橘田のカットから家長がエリア内右でボールキープ、そして切り返しからシュート。
GKピンサスがセーブするも、中央で脇坂が詰めてネットを揺らし、これで8点目を挙げた川崎。
前節を上回る成果を挙げ、試合終了の時を迎えました。

これで全勝で折り返す事となった川崎。
得失点差は十分(+16)で、仮に2位に終わっても勝ち抜ける可能性は大きくなったものの、1位突破したいという思いは変わらないでしょう。
やはり大邱戦が関門となりそうですが、まずは3日後のこの日と同カードをどう使っていくか。

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DAZN観戦 2021年J3リーグ第13節 カターレ富山vsFC今治

2021-07-02 16:51:21 | サッカー視聴記(2021年その他)

<富山スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 西部
RCB 柳下 CCB 林堂 LCB 戸根
RWB 音泉 DH 姫野 LWB 安藤
IH 椎名 IH 花井
FW 吉平 FW 大野
<今治スタメン> 4-1-4-1
GK 修行
RSB 原田 CB チョンハンチョル CB オスカル・リントン LSB 上原
DH 楠美
RSH 山田 IH 東家 IH 橋本 LSH 有間
FW バルデマール

J3に降格してから、今季で7年目を数える富山。
何度か昇格争いに絡むシーズンもありましたが、結局J2復帰は果たされる事無く。
そして今季、経験豊富な石崎信弘氏を監督に迎えて臨んでおり、つい先日までは首位を走っていました。(この試合前時点では3位)

2018年以降ユニフォームの胸部分のスポンサーが空白だった期間を経て、現在は「黒部からのおくりもの」と表記されているのを見て、一瞬「OBの黒部光昭氏が個人投資を?」なんて思ってしまったものです。(IACという地元の飲料水の会社との事)
尚、その黒部氏は引退後強化部長の座に就いていましたが、前年終了をもって退任。
また監督の石崎氏だけで無く、社長に左伴繁雄氏を迎えるなど、大幅な体制の刷新を図って今季に挑んだようであり。
その成果が表れたようなリーグ序盤の好調ぶりでしたが、順位も下がった事で真価が問われるのはここからでしょう。

立ち上がり、その富山が攻勢。
今治がマイボールの際、助っ人FWバルデマールへのロングボール狙いに傾倒し、悉くボールキープに失敗する流れもあり攻撃権を支配していきます。
最終ラインからショートパスを繋いでの前進と、ウイングバック狙いのロングパスの攻撃をミックスしてチャンスを創生。
3分に柳下が右サイド奥へと前進、スライディングでエリア内へと送ったボールを大野がポストプレイで繋ぎ、エリア内右で音泉がクロス。
こぼれ球となるも尚もエリア内で繋ぎ、音泉がシュートを放つもGK修行がキャッチ。
その後はミドルシュート攻勢で、5分に姫野、8分に椎名が狙ったもののゴールは奪えず。(前者は枠外、後者はGK修行がキャッチ)

防戦を強いられてきた今治ですが、前線での守備を嵌めて富山のビルドアップを抑制。
バルデマールが1アンカーの姫野をケアし、最終ラインに対してパスコースを消すような位置取りを常時行い。
そしてインサイドハーフがプレッシングを行い、サイドハーフが富山WBをケアする形で前に運ばせず、という守備が効いていました。
そうして流れが変わった結果、ロングボール攻勢に傾倒して攻撃権を失っていったのは富山という絵図になり。
綺麗にターンの入れ替わりが果たされ、今治の攻勢となりました。

スルーパスを交えて速い攻めを敢行する今治。
20分には左サイドでGK修行のフィードを受けた上原からパスを繋ぎ右サイドに移すと、原田のスルーパスに山田が抜け出し、グラウンダーでスルーパスのようなクロスを入れた所にバルデマールが走り込み。(GK西部抑える)
富山はそのスピードに対応できずに、飲水タイム後の22分には山田のドリブルを戸根が腕で止めてしまい反則・警告。
その後も主導権を握られ、サイド奥に入られてクロスを防いだ末に今治のコーナーキックが量産される事となり。

今治の3本のCKを経て迎えた35分、中央で有間がドリブルで右サイドへ向かう姿勢から左へスルーパス、受けたバルデマールがキープする所を富山・音泉に倒され反則。
これで得たフリーキック、左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置でキッカー上原がクロスを入れると、大外に走り込む原田がドンピシャでヘディングシュート。
ゴールマウスを捉え、セットプレー攻勢を得点に結び付けた今治。

序盤の優勢は影を潜めたうえ、リードを奪われた富山。
その後はボールを握っての攻撃に傾倒し、何とか同点を狙いにいきます。
最終ラインでの繋ぎから主に右サイドで攻撃を展開し、右CBの柳下が前に出てパスワークに絡み。
柳下はスローインも殆どの場面で担当しており、必然的に攻撃時は前目に位置するので、最終的にクロスも上げる事が多々。
そうして押し込んでいき、今度は富山がCKを得るという流れに移り変わりを見せます。

44分の右CK、キッカー花井のニアサイドのクロスを林堂がフリックし、さらに吉平が足で合わせたものの当たっただけとなり枠を捉えられず。
主導権を奪いつつありましたが前半のうちに追い付く事は出来ず、今治リードで折り返しとなりました。

両チームともに交代無く迎えた後半、攻撃が好機に結び付かない時間が長く続き。
そんな苛立つような展開から、先に今治が有間の突破力を活かして攻撃。
5分に橋本のパスを受けてエリア内左に進入、マイナスのクロスを入れる有間。(シュートまでは行けず)
7分にはバルデマールのポストプレイを中央で受け、左へ流れつつ前進したのちエリア手前からシュート。(ブロック)

反撃したい富山、切欠はチームトップスコアラー(4得点)の大野のシュートからだったでしょうか。
13分、左サイドでパスを繋いで大野が前を向き、前進ののちエリア手前からシュート、ブロックされて左CKに。
このセットプレーを、キッカー花井は直接狙うような軌道のクロスを入れ、ゴール前で今治・オスカルが辛うじて頭でクリア。
再度の左CK、今度はニアサイドへのクロスを大野がヘディングシュート。
GK修行がセーブしてエリア内右へこぼれ、椎名が詰めてシュートしますがブロックに阻まれてしまいます。
しかしこれで攻勢の雰囲気が生まれ、以降攻撃機会を独占していく富山。(その前の15分、今治に有間の際どいシュートがありましたが)

16分に吉平→高橋へと交代し、右サイドでの推進力を上げて攻め上がる富山。
それでも今治も、中央の助っ人2人(チョンハンチョル・オスカル)を中心とした守備は固く、中々シュートまで繋げられず時間が進み。
そうして23分に飲水タイムが挟まれ、明ける際に両チーム交代カードを使い(富山=音泉・姫野→田中・末木、今治=橋本→玉城)、運命の第4クォーターへ。

ベテランの田中が加わった富山、尚も右サイド中心の攻撃に活路を見出す流れ。
しかし相変わらずシュートにまで辿り着けず、今治サイドも攻撃機会が生まれ始めます。
ペースダウンの予感が過ってくる中、迎えた31分。
一転して左サイドでの攻撃、パスを繋ぐものの中央へとこぼれ、一旦奪われたものの花井が奪い返して再度前進。
花井からクロスが上がると、ファーサイドで田中が合わせ、ヘディングシュートをゴールネットに突き刺し。
苦境を救うベテランのゴールが生まれ、同点に追い付いた富山。

ホームゲームの中、一気に逆転へと向かいたい富山ですが、ここから一進一退。
36分に敵陣右サイドで細かく繋いで攻める富山、エリア内にこぼれた所を花井がシュートを放ちますが惜しくもゴール左へと外れ。
39分に右サイドから原田がロングスローを入れる今治、チョンハンチョルのフリックから逆サイドへと展開し、島村(有間と交代で出場・34分)のクロスからオスカルがヘディングシュートを放つも枠外に。

交代カードも順次切られ、34分に今治が有間・山田→島村・駒野と2枚替え。
39分に富山が大野→松岡へと交代すれば、40分には今治も東家→宮尾へと交代。

その後は今治が、右サイドで反則を受けるシーンが連続し、そのFKを蹴るのは駒野。
すっかり大ベテランの年齢の駒野、彼のプレースキックを観るのも久々だな……と感傷に浸りもしましたが、その精度は健在。
42分の右サイドからのFK、駒野の蹴ったボールはファーサイドに上がり、チョンハンチョルの折り返しが中央でバルデマールのヘディングシュートに繋がるも枠を捉えられず。
続く43分にも、似た位置から同じ狙いで蹴られた駒野のボール、今度はチョンハンチョルが折り返しに失敗。

今治の攻勢の流れになってきた終盤ですが、アディショナルタイムに突入すると一転します。
試合終了も迫る中、今治が原田のロングスローを逆の左サイドでも使用。
しかしそこから富山のカウンターとなり、拾った高橋がドリブルで持ち上がり、さらにパスを受けた松岡もドリブルで一気にエリア内へ。
ここは今治ディフェンスに阻まれ撃てずも、これで攻守が入れ替わり、最後の力を振り絞って攻める富山。
勢い余って安藤がGK修行にキーパーチャージを犯してしまう場面もありましたが、今治は楠美が足を攣るなどダメージが隠せなくなる状態で、その圧力は脅威となり。
しかしクロスのこぼれ球を柳下がシュートミスしてしまうなど、富山サイドも精度は落ちており、結局この流れをモノに出来ず。
ATの目安時間も過ぎてのセットプレー攻勢も実る事無く、試合終了の笛が鳴り響き。
1-1で勝ち点1を分け合う結果になりました。

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