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DAZN観戦 2021年J2リーグ第22節 モンテディオ山形vs松本山雅FC

2021-07-13 16:11:26 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の山形の記事はこちら(18節・山口戦、2-0)
※前回の松本の記事はこちら(16節・岡山戦、1-3)

ピーター・クラモフスキー監督の就任以降、8戦で7勝1分という驚異的な成績を残している山形。(天皇杯は敗退したけど)
「監督解任ブースト」の効果を最大限に活かしきったクラブとして、歴史に名を刻めるかどうかという域に入っているでしょうか。
そしてこの日は、山形のようにそのブーストを利用したいクラブが相手となり。

山形の8戦無敗と同時期に、7戦未勝利という低調ぶりを露呈した松本。
とうとう監督交代の断を下し、解任された柴田峡氏の後任に就いたのは名波浩氏。
就任してから2戦で1勝1敗、前節(ヴェルディ戦・2-1)でようやく9戦ぶりの勝利を齎し、悪循環を堰き止めて迎えたこの日。

キックオフとなり、開始直後から山形のクオリティ高いパスワークによる攻撃が展開され。
前半2分に右サイドから攻め、山田康太の裏へのロングパスが中原に渡り、そこからの繋ぎを経て山田康のクロス。
クリアされたボールを、山田拓巳がミドルシュート(枠外)。
まずは先制パンチを浴びせた事で、主導権を握ります。

5分には長いパスワーク、右サイドで繋いだのち中央へ戻されると、中に絞っていた山田拓がエリア内へスルーパス。
林が走り込んでクロスを入れブロックされるも、以降も何度もエリア内へロビングを上げる攻撃を敢行。
直後の6分も山﨑のパスカットから、右サイド奥で藤田がファーへクロスを上げ、加藤が折り返しにいくも中央にこぼれ。
反応して半田がシュートするも、戻って来た松本・阪野がブロック。
この日も両サイドバックが中央に絞りつつ攻撃に絡む、「偽SB」の動きを有効打としていく山形。

一方の松本、7分に敵陣で常田がパスカットに成功し、すかさず縦パスを阪野に送り。
受けた阪野が前進してエリア内に進入、シュートを放つもブロックされコーナーキックに。
こちらもまずは1本フィニッシュを果たし、応戦の姿勢を取りにいきます。

ビルドアップの際は、3バックの片側を張り出させ、後ろ2枚の形を取る松本。
それでも前半は、山形のプレッシングの前にロングボールを送らざるを得ないシーンが目立ち。
前線に阪野・鈴木の2枚が控えているといえど、中々有効な形を作る事が出来ず。

山形が敵陣で反則を犯した所で、飲水タイムが挟まれたのが23分。
明けた際、そのフリーキックで松本は、キッカー佐藤が自陣から直接シュートという選択を敢行。
遠目ながらゴール上を襲う際どいシュートとなり、奇襲を使う事で生まれ変わった松本をアピールするという算段でしょうか。

しかしその後は山形が一方的にボールを握る展開に。
松本は前節から3-4-1-2というフォーメーションで挑んでおり、守備時は5-3-2が基本。
プレスをあっさり剥がされ、さらに2列目の脇を埋めにいった隙を突かれる(ウイングバックが前に出た際の裏を取られる等)という悪循環で、山形のサイド攻撃を何度も許す事となります。

33分には山形が中央でパスワークで前進、松本は遮断に成功するも、あろう事かクリアボールが逆方向に向かいゴールポストを直撃。
山形の多彩な攻撃に対応していくも、バタバタした印象を残すシーンとなり。
40分の山形、自陣中央で國分のカットから、山田康のスルーパスに中原が走り込んでエリア内右からグラウンダーでクロス。
こぼれ球となるも中央で藤田が繋ぎ、半田のヒールパスを経て林のシュートがゴールを襲い。
しかしライン際で松本・宮部がブロックし、寸前で得点を阻止します。

何とか凌ぎを見せた松本、終了間際に流れを掴み。
44分に敵陣で宮部がボール奪取し、ショートカウンターの形となって鈴木がエリア内からシュートするも、GKビクトルのセーブに阻まれ先制ならず。
しかし前半の残り時間は攻撃権を独占し、尻上がりの形を作って前半を終える事に成功しました。

ハーフタイムに松本は選手交代を敢行。
河合→小手川と、トップ下を交代という手段を取った名波氏。

立ち上がり、後半2分に山形は國分がミドルシュートを放つ(ゴール上へ外れる)シーンがあったものの、松本が押し気味の流れ。
投入された小手川は、河合程の仕掛けはせずに、パスを円滑にするという役割をこなし。
ボールサイドで人数を増やしつつ、主に外山の居る左サイドから攻撃を仕掛けていった松本。

しかしそんな流れの中、5分に松本のCKから山形がカウンターを仕掛け。
中央で拾った林が右へ流れてドリブルののちエリア内へ浮き球を送ると、走り込んで受けた山田康が前進からクロス。
これを松本・鈴木がブロックで防ぎますが、その跳ね返りがあろう事がゴールに向かってしまい、ループシュートのようになってゴール内に吸い込まれ。
最後はラッキーな形ながらも、苦しい時間帯でカウンターを得点に結び付けた山形が先制しました。

良い流れを作っていたものの、得点どころか逆に失点する事となってしまった松本。
これで完全に流れを失い、再び山形が一方的に攻め上がる時間帯に突入します。

この時間帯の山形は、サイドハーフの仕掛けが冴え渡り。(右=中原・左=加藤)
ライン際に開いた状態でパスを受けてから、ハーフレーンへと流れたのち相手に択を押し付けるような攻撃。
7分には右から中原がカットインからクロス。(クリア)
11分には左から加藤がカットインして、エリア内左からシュート。(GK圍キャッチ)
12分にはここも左から加藤が流れたのちエリア内右へスルーパス(中原走り込むも流れる)と、多彩な手段を選んでいきます。
セットプレーからも、8分の右CKでショートコーナーから、右ハーフレーンで受けた國分が直接ミドルシュート(GK圍セーブ)と幻惑するような攻撃を敢行。

そんな山形の攻勢を受け、流れを切って反撃したい松本。
15分に最終ラインから繋ぎ、左サイドでのパスワークから佐藤のスルーパスに走り込んだ小手川がクロス、ファーで鈴木が折り返すもクリア。
一つ後方からのショートパス攻勢を見せた事で体制を整え。
20分にはGK圍のフィードから、セカンドボールを拾った小手川から阪野→外山と渡り、外山のミドルシュートが放たれるも枠を捉えられず。

受けに回りつつあった山形は、22分に加藤→岡﨑へと交代、國分がボランチから左SHへシフト。
25分には右サイドからの攻撃、藤田のスルーパスが中原に渡ってエリア内へ進入、グラウンダーのクロスが中央に入る決定機。
林が足で跳び込むも僅かに及ばず、2点目とはならなかったという所で後半の飲水タイムに。

松本はさらに手を打ち、明ける際(27分)に2枚替え。
外山・鈴木→田中パウロ淳一・戸島へと交代、この日主だった左サイドでの攻撃に、パウロを加える事で磨きを掛けんとします。
しかしその狙いが当たったのは、31分の再度の交代後。
前→平川へと交代し、平川が若干前方に出る3-3-2-2気味にフォーメーションを弄るような交代により、左サイドアタックに厚みが加わる事となります。(同時に山形も國分→木戸に交代)

期待を受けて投入されたパウロ、自身での突破あり、平川とのワンツーありと様々な手段で左サイド奥に進入。
そこからクロスを上げるシーンを連続で作っていく松本。
39分には左サイドでパウロが山形・藤田に反則を受け、ここからセットプレー攻勢。
FKでパウロがクロスを入れると、ニアサイドで小手川がフリックするもDFに当たり左CKに。
そのCK、パウロは中央へクロスを入れ、星キョーワアンが合わせヘディングシュートを放ちましたがゴール右へと外れ。
際どいシーンも生まれましたが、得点には後一歩といった所。

惜しむらくは、相手のミスによる攻撃でしっかりとしたシュートを放てなかった事でしょうか。
36分、山形最終ラインでのパスミスを戸島が右サイドで拾い、エリア内へと流れシュートするもミート出来ずGKビクトルが難なくキャッチ。
44分には相手のトラップミスを敵陣でパウロが拾うも、そのまま遠目からシュートを放ち枠を捉えられず。
こうしたワンチャンスで、得点の可能性が高い攻撃シーンを見せられるかどうかが以降の浮上のカギとなる気がしました。

松本最後の交代は44分で、阪野→大野。
先程惜しいヘディングを放った星が最前線にシフトし、その穴に大野……というだけで無く、どうやら4-4-2へとフォーメーション変更したようで。
下川が左SBへと回り、3バックを右側へとずらす形で右SBには宮部。

アディショナルタイムに突入、という所で松本は右サイドから小手川のロングパスが星に渡り、エリア内を襲うもGKビクトルが抑え。

一方の山形も、残していた3枚の交代カードを一挙に使用。
山田康・林・中原→ルリーニャ・吉田・藤村へと交代(木戸が左SH→FWへシフト)、フレッシュな選手の大量投入で逃げ切りを図り。
それが奏功したか、右サイドでスローインによる漸進から、右サイド奥でボールキープする展開に持ち込んだ山形。
最後は藤村のボール奪取から、ルリーニャがクロスを入れるというシーンを作り(中央で木戸も収まらず)、直後に試合終了の笛が鳴り。

苦しい時間帯が多かったものの、これで9戦無敗となった山形。
この好循環を維持したまま、次節で当たるのは首位・磐田とあり、どんな展開が待っているのか非常に楽しみです。

コメント
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