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DAZN観戦 2021年ACL グループI第5節 大邱FCvs川崎フロンターレ

2021-07-11 12:34:58 | サッカー視聴記(2021年その他)

<大邱スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK チェヨンウン
RCB キムジンヒョク CCB ジョジヌ LCB パクビョンヒョン
RWB チャンソンウォン DH イヨンネ LWB アンヨンウ(安庸佑)
IH ファンスンミン IH 西
FW セシーニャ FW エジガル
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 谷口 LSB 車屋
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 旗手
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG 三苫

前回のACLの記事 - 川崎vsユナイテッド・シティ

グループIの天王山というべきカード。
ここまで全勝で来ている川崎を、唯一止められる可能性のある存在として立ちはだかる大邱。
それでも大邱は、1位になるには2点差以上での勝利が求められるやや厳しい立場。(最終節共に勝利すると仮定しての事)

川崎は前節、3節で大勝(8-0)したユナイテッド・シティFCに対し、2-0とややエンジンが衰え気味のスコア。
サブメンバー中心の布陣故、押し気味な展開は変わらずもフィニッシュの精度を欠くという典型的な試合だったようで。
それでもレギュラー陣に休養を与えるには十分で(GKチョンソンリョンを除く)、ライバルに対し万全の態勢を敷いてこの日の試合に臨んだ事でしょう。

しかしこの日川崎に襲い掛かったのは相手チームだけでなく、悪コンディションのピッチという要素。
これまでロコモティフ・スタジアムでの試合が続いていた川崎、5試合目にしてブニョドコル・スタジアムで初の試合となる事に。
ピッチに対する慣れという点で、両クラブ大きく差が出る事となり、そしてそのピッチ条件は劣悪な有様。

川崎は開始1分にいきなり、ジェジエウのGKへのバックパスが乱れて大邱にコーナーキックを与えてしまうなど、その不安が露わになるシーンを生んでしまいます。
そこから4分間で3本CKを得て押し込む大邱。

芳しくない入りを吹き飛ばすには、決定機という要素が欲しい。
それを見せたのが5分で、家長が縦パスをダミアンに送ったのち、リターンを受けてエリア内に進入してシュート。
ブロックされるもCKを取り返し、大邱から流れを奪うには十分なシーンとなりました。

パスサッカーを展開するには分が悪いピッチの状況ですが、川崎は選手の距離感を近くして対応していたでしょうか。
序盤から家長や三苫のウイングが、逆サイドでのパスワークに加わって繋ぐシーンが多々あり。
またこの日MFで出場となった旗手も、左右くまなく顔を出し、サイドの人員を増やす事に貢献していました。

12分、そんな流れから家長が左サイドでクロスを上げると、クリアされたボールをダミアンがダイレクトでシュート。(ブロック)
13分には今度は右から家長のクロスが上がり、ファーサイドで三苫が落とした所にまたもダミアンがシュート。(ゴール上へ外れる)
エースストライカーがフィニッシュを量産する流れが着実に出来上がり。

一方の大邱、前回対戦とは微妙にフォーメーションを変え、1アンカーを採用。
前回ボランチだった西が一列前のポジションとなり、2トップには助っ人のセシーニャ・エジガルを並べ。

その西が要所で顔を出し、攻撃を作っていく大邱。
23分に敵陣右サイドで西がボール奪取し、拾ったセシーニャがエリア内へミドルパス。(エジガルが走り込むも繋がらず)
26分には中盤で西のパスカットから再びセシーニャに渡り、エジガルのドリブルが止められた所を西がシュート。(枠外)

川崎は、ダミアンのポストワークに対し大邱ディフェンス(ジョジヌやキムジンヒョク)がピッタリと付き、中々自由にさせて貰えず。
序盤の暴れっぷりに大邱の警戒レベルも最高潮となったようで、度重なるチャージに対し苛立つシーンを見せるダミアン。

サイドからどうにかするしかないという状況を強いられる中、31分には家長が右サイドでカットインからミドルシュートを放つ(GKチェヨンウンキャッチ)など脅威を与えていきます。
そして34分、右サイドで山根が裏へ浮き球のパスを送り、抜け出した旗手がクロス。
ファーに流れた所を三苫が拾い、エリア内左からシュートを放つと、右ゴールポストを直撃。
その跳ね返りを頭で詰めたのはダミアンで、先制点を奪った川崎。
マークされながらも、中央に張っていたのが報われた格好となったダミアンのゴールでした。

その後川崎はペースを掴み、大邱に反撃の隙を与えず。
そんな光景に1位確定は目前か、という印象を与えつつあった矢先の前半終了間際(43分)、失点後の大邱の最初の攻撃。

中盤でセシーニャがキープから右サイドへロングパス、受けたチャンソンウォンのキープを経て、リターンでセシーニャがミドルシュート。
ブロックされるも尚も左サイドで繋ぎ、アンヨンウのクロスが上がると、中央でエジガルが胸で収めてシュート。
叩き付けるボールでGKチョンソンリョンもタイミングを外されたか、ゴール右へと突き刺さり同点に。
またエリア内で人数が揃っていただけに、エジガルへのチェックの甘さも悔やまれた川崎。
リード後は攻撃を受ける事無く過ごしていたため、隙を作ってしまったでしょうか。
結局前半は1-1で折り返し。

共に交代無く後半を迎え、大邱がキックオフからの攻撃を好機に繋げてから、交互に攻め上がる入りとなり。
後半2分、川崎に家長のエリア内右からのシュートが生まれる(GKチェヨンウンキャッチ)も、どちらの流れともいえないまま時間が進んでいきます。

Jリーグ王者の力を見せたい川崎は10分、右サイドに張り出した三苫と山根の長いパス交換を経て、三苫から中央へ出たボールを旗手がダイレクトで短いスルーパス。
いつもなら左サイドで見る三苫・旗手のホットラインですがここでは右で、受けた家長がエリア内に進入し、今度はマイナスのクロス。
そしてニアサイドで脇坂が合わせシュートと、完璧な崩しを見せたものの、シュートはゴールバーを直撃して勝ち越しならず。

大邱は12分、ファンスンミンに代えてイグノを投入。
その矢先の13分、西のパスカットから、イヨンネの裏へのロングパスがエリア内へ。
そこに代わったばかりのイグノが走り込むも、GKチョンソンリョンが何とか抑えます。
交代で流れを掴みかけましたが、その直後にアクシデントが。
家長のドリブルを反則で止めたパクビョンヒョン、あろう事か自身が足を痛めてしまい、続行不能となってしまいます。(おまけに警告も受ける)
そしてホンチョンウンが投入されました(中央CBに入り、ジョジヌが左CBにシフト・16分)が、以降は川崎ペースに針が振れる事に。

18分GKからの攻撃で、パスを繋ぐ川崎らしい攻めを経て、車屋→三苫ポストプレイ→脇坂と繋がってエリア内を急襲。
そして脇坂がシュートするも、GKチェヨンウンが距離を詰めてブロック。
何とか防いだ大邱でしたが、続く19分は左サイドのスローイン。
左サイドから旗手→三苫フリック→脇坂で中央へと渡り、一旦は大邱・イグノがキープしかけるも脇坂が繋ぎ直し、エリア内のダミアンへ。
そしてシュートを放ったダミアン、その期待通りにネットを揺らして勝ち越しゴール。
1点目同様、中央で待ち構えていたのが功を奏すリアルストライカーぶりを発揮しました。

再びリードした川崎ですが、直後にシミッチが大邱・チャンソンウォンに対し反則を犯すと、警告を受けてしまい。
この日はエジガルの高さへの対応も強いられていたシミッチ、後半20分という段階ながら消耗感が伺えました。
ベンチもそれを感じてか、25分にシミッチを退かせるという決断を取ります。(山村と交代、同時に脇坂→大島に交代)

以降の川崎は、大島・山村のドイスボランチというような布陣で、家長がトップ下へと回り。
4-2-3-1へシフトかと思われましたが、その割には三苫・旗手(右ウイングに回る)は高い位置だったので、4-2-1-3だったでしょうか。

反撃したい大邱、27分に長くパスを繋いだのち、セシーニャがミドルシュートを放つもブロックされ。
そして川崎のカウンターを受ける事となり、左サイドを三苫がドリブルで駆け上がり、エリア内へ進入しシュートを放つもGKチェヨンウンがセーブ。
カウンターの恐怖に怯えつつ攻めなければならないという状況を強いられます。
そんな中32分、再度選手交代。(チャンソンウォン・イヨンネ→チョンチイン・イジンヨン)

37分の大邱、GKチェヨンウンのフィードから、敵陣中央でセシーニャがキープを経てエリア内へミドルパス。
これをチョンチインが受けるも、GKチョンソンリョンに抑えられシュートは撃てず。
直後には敵陣での西のパスカットから好機を作る(シュートには繋がらず)など、時間も押し迫る中で前向きな姿勢を見せていきます。

そんな状況で40分が過ぎ、同点に向けて漸進しつつあった大邱でしたが、止めを刺したのはやはりこの男でした。
42分、左サイドからのFKで家長の縦パスを受けたダミアンから三苫に渡り、奥でカットインでエリア内を抉ったのちバックパスを出す三苫。
そこにダミアンが走り込んでおり、ノーマークで放たれたシュートがネットを揺らし。
見事ハットトリック達成と、大一番で最高の結果を叩き出したダミアン。

勝負の行方は見えたものの、諦めは許されないというのがスポーツの性。
その後の大邱は45分、左からアンヨンウのクロスがエリア手前へと上がり、エジガルがエリア内へ落とした所をイグノがボレーシュート。(GKチョンソンリョンキャッチ)
アディショナルタイムに入り、エジガルのパスを受けたイグノがエリア内右からシュート(枠外)と、開き直ったかのようにフィニッシュに持っていきます。
しかしやはり2点差となってからでは遅きに失した感は拭えず。

そして試合終了の笛が鳴り、川崎が全勝をキープ。
同時に1位通過も確定する運びとなりました。
残るは後1試合、全勝達成で帰国という流れを演じきる事が出来るでしょうか。

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