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DAZN観戦 2021年J2リーグ第23節 ファジアーノ岡山vsザスパクサツ群馬

2021-07-22 18:47:30 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(21節・甲府戦、1-3)
※前回の群馬の記事はこちら(15節・金沢戦、1-1)

丁度リーグ戦の半分を終えた段階で監督交代を断行し、それにより「残留争いを勝ち抜く戦い」へとシフトした感のある群馬。
目先の戦い・維持のための戦いというマイナスイメージを持たれかねないものの、今季の拡大している降格枠の事を考慮すれば、割り切って今後の試合に挑むのは重要でもあり。

過酷な戦いに挑む久藤清一氏、自身2度目のトップチームの監督であり、前回の働き場も2年前残留争いに巻き込まれた福岡。
どうやら残留争いという宿命を背負ってしまっているのでしょうか。
最初の指揮となった天皇杯3回戦(順天堂大学戦)では、延長戦にもつれ込む死闘を強いられたものの、何とか振り切って勝利。
前節・ヴェルディ戦(2-2)にプラス材料を持ち込む事に成功し、しぶとく勝ち点を拾う戦いに突入したと言って良いでしょう。

この日の相手は岡山で、そんな残留争いとは無縁……とまではいかない、勝ち点26で13位と今後の星取り次第では危うい位置。
この底辺付近での蜘蛛の糸を掴まんとする戦いを対岸の火事と出来るか、はたまた自身が蜘蛛の糸と化してしまうか。

立ち上がり、群馬は奥野僚佑前監督の時代と同様、ある程度のボール支配を根底とした攻撃を展開。
就任して間も無い久藤氏、自身の理想の落とし込みよりもまずは継続性を重視するといった立ち回りを感じさせます。

前線ではスルーパスを交え、何度か岡山エリア内を襲うシーンは見られたものの、フィニッシュまでは辿り着けなかった群馬。
すると次第に岡山ペースへと針が振れ始め。
前半11分、白井の裏へのロングパスが上門に渡り、エリア内右からシュートを放つもGK清水がセーブ。
20分にはプレッシングで群馬・大前からボール奪取し、拾った徳元がミドルシュートを放ちましたがゴール右へと外れ。

ともに4-4-2のミラーゲームで、プレスを嵌める・かわすという攻防を制した方がペースを握る、といった序盤戦。
次第にプレッシングが冴え、ビルドアップで長短を使い分ける岡山の方に一日の長があったでしょうか。

26分に飲水タイムが挟まれ次の局面となり、最初に岡山がフィニッシュに辿り着き。(30分)
その手段はカウンターで、中央へ縦パスを送って突破を図り、一旦カットされるも上門が拾い前進してそのままミドルシュート。(GK清水キャッチ)
しかし以降岡山は主体的な攻撃を仕掛けられず、その間隙を突いて群馬がペースを奪い返します。

30分頃から(恐らくは飲水タイムが契機)、ボランチ1人が降りる最終ライン3枚でのビルドアップの形へと変更。
この日の立ち上がりは2枚としていましたが、その所為で岡山のプレッシングに難儀すると判断したのでしょう。
そこからサイドへ展開したのち、サイドバック・サイドハーフが中心となって三角形を形成してのパスワーク。
これで攻撃権を支配していくも、40分に岩上のロングパスをエリア内で収めてボレーシュートした高木がオフサイドとなるなど、決定的な場面は中々訪れず。

一方群馬の跳梁を許していた岡山、43分には河野の右サイド手前からのクロスに、中央で徳元がダイビングヘッドで合わせましたが惜しくもゴール左へと外れ。
巧く攻撃を組み立てられない状況ながら、浅い位置からのクロスに活路を見出していた節があった第2クォーターの岡山、決定機を作ったものの先制とはならず。

終了間際の45分には群馬が、中盤でのフリーキックながら放り込む選択を取り、クリアされたのち右サイド手前から金城ジャスティン俊樹がクロス。
走り込んだ田中稔がファーサイドで合わせ、逆サイドでさらに青木が折り返すも、ゴールラインを割ったとされフィニッシュできず。
最終盤は早めの放り込みが目立った両チームですが、結局スコアレスで前半を折り返します。

共に交代は無く、開始された後半。
前半の立ち上がり同様、群馬はボールを握って攻勢を掛けるも、勝負所でパスがズレたりクロスの精度を欠いたりで実らず。
すると後半6分に中盤でもミスが生まれ、岡山の攻撃を許してしまう(ここはシュートまでいけず)と、ペースを失う事となります。

以降は岡山が群馬顔負けの、最終ラインからパスを繋いでの攻撃を展開して押し込み。
8分には右サイドでパスを繋ぎ、木村のカットインからの中央へのパスがズレるも左サイドで宮崎智彦が拾って継続。
クロスはブロックされるも尚も繋ぐ宮崎智、中央に渡って白井がミドルシュート。(ブロック)
9分は左サイドから前進し、白井からエリア内へと渡り、齊藤のボールキープを経て上門がシュート。(枠外)

10分からはミドルシュート・セットプレー攻勢で、徳元の左サイドでのドリブルから上門に渡り、中央へ流れたのちミドルシュート。
これもブロックされ、ここからコーナーキックが続き。
その1本目で、クロス→クリアという流れが4度続いたのち、中央で拾った河野がミドルシュートを放ちましたがGK清水のセーブに阻まれ。
再度のCK、クロスがクリアされた跳ね返りを宮崎智がボレーシュートするも、ブロックされてまたもCKと押し込み続けます。(3本目のCKはシュートに繋がらず)

一方で流れを失って以降、全く好機を作れなくなってしまった群馬。
ベンチが早めに交代を敢行していく事となったのは意味当然で、岡山のCK攻勢が終了したのちの13分に2枚替え。(青木・ジャスティン→久保田・小島)
それでもペースを掴む事が出来ず、守備陣は奮闘して岡山の好機を減らしていくも、得点を奪える気配は無く。
すると21分に再度交代、高木→内田へ代えると共に、中山がボランチ→右SH・田中稔が左SH→FWへとシフトと配置転換も絡めます。

その後の23分、徳元が群馬・小島のチャージを頭部に受け、出血してピッチ外へ。
一時的に10人となった岡山ですが、その間に好機が。
敵陣左サイドでの上門のボール奪取から、中央へと流れたのちエリア内左へとスルーパス、そこに齊藤が走り込み。
シュートを放った齊藤ですが、距離を詰めたGK清水がブロックし、尚も跳ね返りを角度の無い所から齊藤が撃つも今度は群馬・畑尾がブロック。
何とか凌いだ群馬、畑尾がブロックの際に痛んだのを境に飲水タイムが採られる事となります。

このブレイクで動いたのは岡山で、治療していた徳元を復帰させずに交代、喜山を投入という選択を取ります。(木村が右SH→左SHへ、白井がボランチ→右SHへシフト)
アクシデント気味ではあったものの、依然として岡山の流れは続き、両サイドで深めにボールを運ぶ攻撃。
また敵陣深めでのボール奪取と、決定機が生まれそうなシーンは作っていくも、群馬サイドも良く粘りシュートまでは持ち込めません。

しかし攻勢に出れないのは相変わらずな群馬、32分に最後の交代を敢行します。
中山・高橋→進・光永へと交代し、進がFWに入り、田中稔が右SHへと回り。

攻勢を続けていた岡山ですがこれだけ長時間攻め、かつ飲水タイム以降効果的なフィニッシュを放てないとなると、攻め疲れが懸念される事となり。
前回対戦時(9節)も終始押し気味に試合を進めながら、虎の子の1点を守り切られるという内容で、それを払拭したい展開を迎えつつありました。

38分に齊藤→山本へと交代、前線をフレッシュにして最終局面に挑みましたが、ここから恐れていた時間が到来。
攻守交替し群馬ペースへと針が振れ始めるという嫌な流れに。
40分、敵陣で左→右へとサイドを移すパスワークから、田中稔の裏へのミドルパスに走り込んだ小島からグラウンダーのクロス。
そして中央で久保田がシュートするもブロックされ、尚も繋いで内田がミドルシュートを放ちますがこれもブロックに阻まれ。
得点はならなかったものの、この時間帯でやっと後半最初のシュートに辿り着けた群馬。

こうなると勢いが生まれるのは当然で、迎えた42分。
降りてきた大前から右サイドへ展開し、田中稔の手前からのクロスがブロックされるも、拾った大前がミドルシュート。
GK梅田がセーブしたものの、跳ね返りがエリア内やや左の岩上の下へと転がり、躊躇せずに詰めた岩上がネットに突き刺し。
苦しい展開を跳ね返す先制点を、とうとう手にした群馬。

一方、予感が的中してしまいリードを奪われた岡山。
直後に木村・宮崎智→宮崎幾笑・廣木へと交代し、少ない時間ながら反撃を心ようとするも、余裕が生まれた群馬がボールを握る展開を強いられ。
先程までのように主導権を握る事が出来ず、アディショナルタイムへと突入します。

センターバックの井上を最前線に上げ、パワープレイも交えて何とかこじ開けようとする岡山。
左サイドから廣木のクロスが入るシーンが生まれ、そのクリアボールをパウリーニョがヘッドでエリア内へ送り、井上がボレーシュートにいくもののミートせずに終わり。
奮戦も実らず、そのまま0-1で試合終了となり、群馬が両方ウノゼロでのダブルを達成という運びとなったこのカード。

従来のサッカーにハードワーク・粘り強さを加え、とりあえずの結果を出す事に成功した久藤氏。
順位的にも降格圏を脱する18位へと浮上しましたが、下を見ると愛媛・大宮・相模原と、今の群馬と同様に監督交代で残留を目指すチームの目白押し。
中断期間が挟まれる事でサッカーの内容もまだ変わる可能性もありますが、再開後の最初の試合(8月9日)がライバル・愛媛という事で、最初から際どい勝負を強いられそうです。

コメント
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