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DAZN観戦 2024年J2リーグ第3節 横浜FCvsモンテディオ山形

2024-03-12 16:02:03 | サッカー視聴記(J2)

<横浜FCスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(大分戦・0-0)からベンチ外の井上潮音は故障発生との事。(放送席の談)
  • 前節負傷交代したガブリエウはベンチ外。
  • 杉田の負傷離脱が発表され、2/17に発生して全治6~8週間との事。

<山形スタメン>

  • ユース所属の永井英次・菅原・井上椋太郎・半澤・佐藤陸斗が2種登録選手となり、今節から登録される。
  • 開幕節(千葉戦・3-2)でハーフタイムで交代した藤本は以降ベンチ外に。コンディション不良との事だがその後は不明。

今季唯一の、J1からの降格クラブである横浜FC。
当然ながら昇格候補の一つなのは疑いようが無いですが、2戦2分というやや不本意な滑り出しとなり。

キーマンは札幌から(レンタルで)獲得した福森で、必殺の左足はJ2では反則レベルというべき存在。
実際に開幕節(山口戦、1-1)では、リードされて手詰まり感が漂うなか、急速にそのフィード力を活かすサッカーへとチーム全体シフト。
セットプレーは言わずもなが、流れの中でも、ショートパスでいかに山口のプレッシャーを剥がしてフリーの福森に預けるかという攻めの姿勢を採り。
そして放たれる高精度のキックで散々に脅かしたものの、勝ちきれずに終わりました。

こうした開き直りは、前年にシーズン途中からカウンターサッカーへと変貌させた四方田修平監督のお手の物であり。
それでも札幌時代がそうだったように、彼を活かすとなればウイングバックの突破力をある程度犠牲にしなければならず。
そんなジレンマ(に加え、福森自身の機動力の問題もか)を抱えながら、結果を出すという課題を突き付けられたような今季の横浜FC。

開幕連勝を果たした山形が相手だけに、苦戦が予想されたこの日。
それを払拭させるべく福森は奮闘し、前半2分に早くも左ワイドへロングパスを通し、受けた小川がカットインで左ポケットへ進入する好機を生み出します。(ディフェンスに遭いコーナーに)
また福森の居ない右サイドでも、5分には山根がスルーパスでポケットを突き、走り込んだ森がシュート。(GK後藤雅キャッチ)
両サイドとも、ポケットへの進入をテーマとしていたようなこの日の横浜FC。

一方その姿勢に立ち向かいたい山形ですが、壁となったのが横浜FCのプレッシング。
前年までのサイドからの速い前進は、パスを受けたサイドバックが相手WBの激しいプレッシャーを受ける事でほぼ詰まり状態に。
6分に高江のロングパスで右サイド裏を突き、走り込んだイサカが角度の無い所からクロス気味にシュートを放った(GK市川セーブ)事もあり、かえって「相手のプレッシャーを何とかいなして裏へロングボールを送る」思考へ流れてしまったようでした。

後手に回った感のある山形。
10分には前線でプレッシャーを掛けられず、福森に一気に裏へロングパスを通され、カプリーニがエリア内中央へ走り込むというシーン(GK後藤雅が抑えて撃てず)もあり。
以降、思い直して前からいく体制に入るも、12分・13分には立て続けに吉田が立ち遅れてチャージ。
前者では岩武が、後者では山根が痛んで倒れ込むという具合に、良い印象を抱けない絵図が続きます。

その後は何とか横浜FCのプレッシングに対し、高江のフィードを絡めて攻撃を組み立てんとする山形、という試合展開。
それを変えたのが25分で、横浜FCはGK市川からの組み立てで左サイドから前進、例によって絡むのが福森。
今度はフィード一本では無く、縦パス→武田ポストプレイからミドルパスを送る典型的なワンタッチプレイでの崩しを経て、裏を取って受けた小川がカットイン。
そして例に漏れず、カットインでポケットを取ってグラウンダーでクロスを送ると、大外まで流れたボールに山根が合わせ。
これが折り返しとなって(放送席では「シュートの当たり損ね」との事)中央へ返り、合わせたのはカプリーニ。
遅攻→速攻の切り替えに山形ディフェンスは付いていけず、横浜FCに先制点が齎されました。

しかしこの際、最初のクロスの所でニアに潰れていた森が足を痛める事態が発生。
一旦ピッチ外で治療となり、その間数的不利となる横浜FC。
この間に、山形はボールポゼッションを高めるもほぼ何も出来ずという絵図を描いた事で、その後の流れも決まる事となります。

イサカが(武田に)反則を受けたというタイミングで、森はピッチに復帰。
しかしこの右ワイドからのフリーキックによる山形の攻撃を切り抜けた所で、森が再度倒れ込んでしまい交代の運びとなってしまいます。(櫻川と交代)
前年(徳島で)点取り屋として名を馳せた森ですが、本人のキャリア的にも痛くなる(予感のする)アクシデントを余儀なくされる事に。
予期せぬ事態となった横浜FCでしたが、以降マイボールの際は櫻川をターゲットとしたロングボールという手段が加わる事で、チーム的には却って良かった感があり。

一方追う立場となった山形。
横浜FCがハイプレスを控えめにした事で、必然的にボールポゼッションからの崩しを中心としなければならず。
これが壁となり、パスを回しながらも中々前線にボールを送れず、バックパスした所に掛けられるプレッシャーに苛まれるというシーンが続き。
この日はトップ下に氣田が起用されていた事で、流動性を欠いてしまったのも問題となり。
ここ数年で「ボールを保持して組み立てられる」チームという周囲の評価を得ている山形ですが、縦に速い攻めを封じられればこうした展開(ボールを持たされると負け)を強いられてしまう。

何とか横浜FC選手の間を通し、敵陣まで運べても、そこに立ちはだかったのはユーリ。
危険なエリアに出されたパスを素早いカバーリングで防ぐその姿は、予め誰に付くものでもないという意識を取っていた感があり。
前線がしっかり人に付いて防ぐ故の、穴埋め役となっていたでしょうか。

かくして圧倒的優勢の流れを作った横浜FC、その後も35分の山根のシュート(坂本亘がブロック)など、何度も山形ゴール前を脅かし。
それでも無理に追加点をと焦る事無く、量産されるCKかつ福森のキック。
そして1点リードのまま迎えたアディショナルタイム、右サイド奥で山根がボールキープ。
前半にも拘わらず、このまま終わらせようというコーナー付近での時間稼ぎのキープを披露する等、強者の立ち振る舞いを演じます。

そして始まった後半、横浜FCは後半1分にGK市川ロングフィード→ユーリフリックを経て、受けたカプリーニが左奥を突いてCKをゲット。
このCKからはフィニッシュを打てずも、ロングパスでの攻めをしっかり成果に結び付け。

逆に山形は4分、西村がロングパスを裏へと送り、左サイドで収めた高橋を経由して坂本亘がカットインの体勢に。
しかしここもユーリに阻まれるなど、前線に送った先で突破出来ずという力負けの様相も目立ち。
8分には再び横浜FCがGK市川のロングフィードから、カプリーニ胸で落とし→山根スルーパスで右サイド奥を突き、走り込んだカプリーニがそのままカットイン。
ディフェンスに遭うもまたもCKと、深く切り込まれたうえに完璧に止められない山形。
力の差は歴然という展開が続きます。

苦しい山形は13分にベンチが動き、坂本亘→有田に交代。
これにより氣田が左ウイングに、トップ下に高橋が回り。

15分、熊本が前に出てカットに成功したのち、右サイド奥でパスワークに持ち込む山形。
戻しを経て高江がポケットへ浮き球を送り、イサカが走り込むシーンを作るも、ここでも横浜FCサイドの素早い寄せによりクロスはブロックされて終わります。
直後の横浜FCの反撃を反則で止めた山形ですが、素早くリスタートさせる横浜FC、福森のスルーパスが左ポケットへ通り。
そして走り込んだカプリーニがシュートを放つも、角度が足りずゴール右へ外れ。
決められませんでしたが、苦労して作った山形のチャンスを難なく防ぎ、その逆襲でフィニッシュに繋げるという強者の立場を保つ横浜FC。

その後も、一向に反撃機運を高められない山形を尻目に、積極的にゴールを狙うカプリーニ。
19分に右ポケットからシュート(ブロック)、21分に左からのカットインを経てミドルシュート(GK後藤雅キャッチ)と、横浜FCサイドの「個の能力の高さ」を証明させる一員となります。

27分に横浜FCベンチも動き、武田・小川→中村・中野へと2枚替え。(山根が右WB→左WBへシフト)
J1経験が(J2に比べて)多い2人が途中から出てくるという層の厚さも見せ付けます。

ジリ貧状態の山形、流れを変えるべく30分に3枚替えを敢行。
川井・高橋・イサカに代え、山田・加藤・杉山を投入します。(いずれも同ポジション)
開幕前に「目標は優勝」と宣言した渡邉晋監督、こうした強者相手に手駒で上回れなければそれは果たせない、という思いが溢れ出たでしょうか。

それでも変えられない試合展開、山形はボールを握るものの、さしたる好機に結び付けられないという時間が続き。
再び横浜FCのターンとなり、33分に右サイドから前進を果たしたのち、ユーリのクロスがブロックでこぼれたボールを拾ったのはカプリーニ。
右ハーフレーンから果敢にミドルシュートを放ち、西村が頭部でブロックと辛うじて防ぐ山形、という絵図を作り。
しかしこのフィニッシュで足を攣らせてしまったカプリーニ、先制ゴールを齎したのちも散々に掻き回した末に、ここでお役御免となりました。(伊藤と交代)

攻撃の橋頭堡となっていた存在(カプリーニ)が退いたのちも、38分に右ポケットを突いた中野のシュートがゴール左へ際どく外れるなど、相変わらず横浜FCの優勢ぶりは健在であり。
一方の山形は、ボールポゼッションが有効打とならない状況についに集中力も切れたか、パスミスが目立つようになりボールを掻っ攫わられるシーンを連発。
39分に南→小西へと交代するも、その流れを堰き止められません。
41分の高江のミドルシュート(枠外)以降は、殆どボールを運ぶ事すら出来ず仕舞いとなり。

こうして終始有利な情勢を保つに至った横浜FC、迎えた終盤、後は止めを刺すのみというだけとなったでしょうか。
ボール奪取からの好機を連発させた末に、突入したAT(+3分)でついにそれを果たし。
ここも伊藤のボール奪取から、山形が掛けるゲーゲンプレスも中村のキープでいなし、中野がドリブルで突き進むシーンを作り上げ。
そして左ポケットに切り込んだ末に、カットインから放たれたシュートが右サイドネットを揺らします。
展開的には遅過ぎと言いたくなるも、勝利を確定させる一撃を無事に決めました。

そしてその後も、山形のボール保持に対し奪いきる場面を2度作るなど、試合展開を保ち続け。
無事に試合終了の時を迎え、今季初勝利を挙げた横浜FC。
ここから勝ち点を稼ぐターンに突入する事が出来るでしょうか。

一方前年と同じく、開幕2連勝を止められてしまった山形。
前年はここから8連敗を喫する事となっただけに、その繰り返しは何としても避けたい展開に突入。
内容的にも、「ボール保持を目指すクラブが抱える課題」の典型例となってしまった中、挽回する道筋を作りたい所でしょう。

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