ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2023年開幕前の編成の雑感・おまけ ~開いた扉の先の光景にたじろぐ事なかれ

2023-02-10 18:15:00 | 雑記

その1 その2 その3 その4

余談という事で、J1へ昇格を果たした新潟と横浜FCも取り上げたいと思う。

羨望の眼差しで見るしか無かったJ1リーグ、既にその舞台は激しいインセンシティ・素早いトランジションにより、下位カテゴリでは通用していたものが成り立たなくある危惧に晒される事となり。
それに対応すべくの編成を強いられる2クラブは、お互い全く別のアプローチを採る事となった。獲得選手を極端に絞った新潟と、大規模な刷新を図った横浜FC。その結果も恐らくは分かれるものとなりそうだが、現段階ではあくまで予想レベルに留まる。

既に「4局面のフレームワーク」を意識したサッカーを貫いてきた新潟は、自身の表れがハッキリと編成に表れているだろうか。それもそのはずで、数年掛けてフロントの理想を形に表す事に成功したクラブであり、その成果をJ1で観るのが楽しみである。

※J1の移籍情報はこちら

<アルビレックス新潟>

J2レベルでは既に完成された新潟のサッカー、その始まりはアルベルト・プッチ・オルトネダ監督(現FC東京監督、登録名アルベル)の就任……では無く、その前年の2019年途中に既に舵を切っていたというのが個人的見解。この試合がその表れで、突如として高校卒新人の秋山をボランチに抜擢し、以降それまでの「レオナルドの得点力を活かすサッカー」から一転して後方からショートパスを繋ぐポゼッションサッカーを展開し始めた。当時の監督はほぼ代行と言ってもいい吉永一明氏だったので、この時点で何らかのフロントの意思が働いていたと思われる。
アルベルト監督の下でその精度を高めつつ、プレッシングを強化。着実に組織力を高めていったものの、常時ハイテンションを保つ事は難しく、リーグ終盤での失速が顕著で昇格には届かず。そして受け継いだ松橋力蔵監督の下で欠点を改善、物語を美しく締め上げる事に成功したが、当然その後も戦いは終わる事は無く。
入団4人・退団3人という微調整レベルの異動なうえ、新卒選手はゼロとあくまで不動を貫いたその編成。J1を戦うには前後の選手、つまりセンターバックとFWの強度に懸念が見られるか。元々少なめなうえに舞行龍と千葉の年齢が気になるCB、デンのコンディション次第では夏場の補強は必須となりそうである。
一方FWは、何処でも得点が見込めるチーム戦術故にCBよりは危機感は薄いが、新加入のネスカウが最低でもサブに定着してくれないと層は薄い。前年開幕の段階で3トップを想定した編成(実際シーズン当初は4-1-2-3がメインだった)となっていたので、その延長線上とあってはサイドに人材が偏りがちというのは仕方無いか。
いずれにせよ、メンバーはほぼ不変なので順位は「理想のサッカーがJ1で通用するかどうか」次第。降格枠は1つのみというシーズンなので、物怖じせずに挑んで貰いたいものだ。

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK 小島 阿部 瀬口 西村
CB 舞行龍ジェームズ 千葉 トーマス・デン (田上)(早川)
SB 藤原(R)堀米(L)田上(L)早川(RL)渡邊(L)長谷川(L)新井(LR)(星L)
DH 高 島田 秋山 星 (高木)
OH 高木(CRL)伊藤(CL)松田(R)三戸(RL)シマブク・カズヨシ(?)小見(L)太田(RL)ゴメス(?)(秋山C)(星L)
FW 谷口 鈴木 小見 ネスカウ (三戸)

予想順位 9位~15位

<横浜FC>

新潟とは全く対照的で、獲得人数は21名にも昇る。これだけ入れ替えるという事は、一重に「前年と同じ戦い方ではJ1では通用しない」と見なされている事でもある。そんなフロントの返答を受ける立場の2年目の四方田修平監督、前年と同じ戦法は採り辛いので、4バックへのシフトも考えられるが……。
とはいっても前年の戦いは、ミシャ式を踏襲したは良いもののシーズンが進むにつれてボールを繋げなくなり、次第にカウンターの色が強くなっていく失速ぶりが内容的に垣間見えていた。何とか結果は残したものの、このままで良いのかと自問自答を繰り返すに至ったのは納得出来なくも無い。
それでも傍らからでは、乱獲に映ったのは否めず。得点王の小川航の将来的な海外移籍も考慮したのか、FWの助っ人軍団の揃え方は果たして良いのか悪いのか。この辺りは新潟と違いスタイルが固まっておらず、個々の能力に依存した編成にせざるを得ないというのをフロントレベルでも痛感してしまう。
そして数多選手を獲ってきた割りには、ボランチがハイネル・田部井が抜けた影響で薄い。ともにレンタル絡み(ハイネルはレンタル終了/田部井は貸し出し)であるのだが、ならば安永(水戸)を戻すという選択肢は無かったのかと、色々と疑問が浮かび上がる構成となった。
前述の助っ人を抜きにしても、Jへと復帰してきた新井をはじめアタッカー陣の飽和状態は目を覆うレベルである。やはりハッキリとしたサイドハーフを置くためにも、布陣変更は避けられないだろうか。
そんな訳で、現状では期待薄と言わざるを得ず。折角の昇格シーズンにも拘らず、オフにはサポーターの刷新も図る事態となったのもタイミングの悪さを感じてしまう。編成・クラブレベル双方で大鉈を振るった格好となったが、果たしてその姿勢は上昇機運を齎せるか、今の所は運を天に任せるという感じか。

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK スベンド・ブローダーセン 六反 市川 永井 遠藤
CB 岩武(CR)ガブリエウ(CL)中村(R)武田(L)マテウス・モラエス(L)ンドカ・ボニフェイス(C)西山(?)(吉野C)
WB 山根(L)山下(R)近藤(R)橋本(L)(武田LR)(坂本L?)
DH 和田 吉野 ユーリ (井上?)
IH 長谷川 伊藤 石井 三田 坂本 高井 新井 井上 小川慶治朗 (小川航)(山根)
FW 小川航基 マルセロ・ヒアン サウロ・ミネイロ マウリシオ グエン・コン・フォン (伊藤)

4-4-2の場合

GK ブローダーセン 六反 市川 永井 遠藤
CB ガブリエウ 岩武 モラエス ンドカ 西山 (吉野)
SB 中村(R)武田(L)近藤(R)橋本(L)(岩武R)
DH 和田 吉野 ユーリ (井上?)(三田?)
SH 山根(L)長谷川(LR)石井(?)三田(R)坂本(L)新井(LR)井上(?)小川慶(RL)(山下R)(高井L)
FW 小川航 伊藤 山下 マルセロ ミネイロ 高井 マウリシオ コン・フォン

予想順位 16位~18位

(了)

コメント
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