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2023年J2リーグ・開幕前の編成の雑感3 ~静岡に敷かれる針のムシロ

2023-02-08 16:42:45 | 雑記

その1 その2 

※例によってあまり込み入った事は書いていません

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北陸・東海・甲信という、広範囲故のバラつきが必然的な中部地方。前年の金沢~岡山の長距離間に、静岡のクラブが一気に3つも入り込む図式(しかし関西には皆無なので依然として長距離)となった事で、今現在ホットな状況なのは東海地区か。
これだけ一つの地域の固まりが加われば、リーグはそこを中心として掻き回されそうではあるが、3クラブとも今の所マイナスイメージを拭う事は出来ていない。清水はあれだけの戦力(に加え、日本代表正GK+得点王が居る)にも拘らずの降格、磐田は新規登録禁止処分が足枷となっている苦境で、昇格クラブとして唯一上り調子の藤枝も戦力不足感が否めずという多種多様な面々。特に優勝候補の本命となっている清水は、内輪でドガチャガとやっている間に、J1の座は遠い彼方に……なんて事にならないよう祈るばかりである。

<FC町田ゼルビア>

監督交代(ランコ・ポポヴィッチ氏→黒田剛氏)による刷新という意味合いもあるだろうが、一気に選手を入れ替え。特に獲得選手は数もさる事ながら、他クラブの主力選手を釣り上げる事にひたすら注力した感があり。
特にえげつないと感じたのが秋田からの稲葉の獲得で、ライバルを蹴落とすには手段を選ばずというハングリー精神を全く隠さなかったフロント。ともかくそうした手段もあり、ポポヴィッチ監督時代の弱点だった層の薄さを感じる事は微塵もない編成となり。特に少なかったGKも4人、ボランチも4~5人と揃い、現状では穴は見当たらない。
さて、黒田監督である。予習を兼ねて青森山田高校のサッカーを見た所、ストーミング色の強いスタイルを押し出し、フィジカル面で相手を上回るものという感じ。そして偶然か必然か、屈強な守備の硬さを押し出しつつ前線ではデュークというターゲットを活かすという、ほぼ監督の理想通りのメンバーが揃った格好となった。
後は初のプロクラブを率いるその格下感が、実績ある助っ人が多い編成故に不協和音を生み出さないかという懸念だろうかそこから生まれる不信感に抗えずに途中交代→金明輝(キンミョンヒ)コーチ昇格なんて事になれば、別の方面の懸念も沸き上がり……

予想フォーメーション 4-4-2

GK 福井 ポープ・ウィリアム バーンズ・アントン ストイシッチ
CB 深津 高橋祥平 チャンミンギュ カルロス・グティエレス 池田 藤原
SB 翁長(LR)奥山政幸(RL)太田(L)三鬼(RL)内田(R)深港(?)
DH 高江 安井 宇野 稲葉 下田 
SH 山口(LR)平河(R)黒川(LR)高橋大悟(R)沼田(L)奥山洋平(L?)(翁長L)
FW 中島 佐藤 エリキ ミッチェル・デューク 高澤 荒木 (沼田)(奥山洋)

予想順位 3位~14位

<ヴァンフォーレ甲府>

天皇杯優勝を果たしたのは言うに及ばずだが、それ故にあろう事か、J2リーグを戦いながらACLに参加するという過酷な戦いを強いられる運命となった。
その難しい舵取りを託された新監督が篠田善之氏で、意外にもJ2の指揮は2010年以来。自分は清水時代(2019年途中)しか詳しく知らないが、その時と同様に4バックの布陣で挑むらしい。しかしあの時と違いドウグラス(現柏)は居ないので絶対的な存在に頼る事は出来ず。(ウタカももう最晩年の年齢であるし)シャドーに人材豊富な現在の甲府の編成も踏まえてか、4-2-3-1を選択するとの事。
攻撃面では流動性豊かなサッカーを貫いた反面、勝負所での失点が目立ち勝ち点を得れずという試合が続いた前年のリーグ戦。その弱点を払拭し、かつACLを並行して戦うタフなチーム作りをするとあっては、篠田氏就任はベターな選択だと思われる。しかし編成面は前年をベースとしなければならない故に、中央の硬さが足りないという印象は拭えない。浦上の移籍もあり4バックへの移行はすんなり受け入れられそうだが、レギュラーとして強度を高められる人材が如何せん少ない。
そんな訳でウタカのボールキープや、前年までのポゼッション力も活用しながら、相手の攻撃機会を減らすという立ち回りも重要になってきそうである。

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK 河田 山内 渋谷
CB エドゥアルド・マンシャ 野澤 蓮川 神谷 井上
SB 関口(R)須貝(RL)小林(L)大和(?)三浦(R)(荒木L)
DH 松本凪生 林田 佐藤 土肥 品田 遠藤 (長谷川)
OH 長谷川(RLC)宮崎(RLC)鳥海(RL)荒木(LR)飯島(LR)中山(?)水野(RL)武富(RC)(土肥C)
FW 三平 ピーター・ウタカ 松本孝平 (武富)

予想順位 8位~17位

<ツエーゲン金沢>

とうとう柳下正明監督も7年目。そのため戦術は安定化する反面動きも取り辛いという状況で、何かを変えるには選手を挿げ替えるしかない。残したレンタル選手は孫大河1人だけと、フロントのそんな意気込みは感じるものの、中~下位に終わるというサイクルから脱却するには物足りない。
選手を入れ替えるそれ即ち、その手術台に上がるのは攻撃陣という傾向が強く、その通りに刷新とまではいかずもテコ入れが図られた。丹羽をレンタルに出し、獲ってきたのが懐かしいバイアーノと、群馬の主力となった加藤。4~5番手までを見据えて人数も揃えた事でとりあえずは安泰か。後はヤンツー氏とバイアーノのソリが合うかどうか
しかし前年の失点増が示す通り、守備陣に安定感が足りないというのが悩みの種。孫の加入が切欠となったか、韓国コネクションにも手を出しての人員確保を敢行したセンターバック、それでも未知数の若手からの選択を強いられるのがもどかしい。
戦術を変えるための切り札となりそうなのは、札幌から借りたGK中野だろうか。足下の技術に特化したタイプであり、金沢に足りない最終ラインからの組み立ての選択肢を増やすには格好の人材だが、白井の安定感とどちらを取るのか注目。

予想フォーメーション 4-4-2

GK 白井 三浦 上田 中野
CB 庄司 孫 黒木 波本 パクジュンソ 井上
SB 長峰(L)毛利(LR)小島(R)レオ・バイーア(L?)石原(LR)
DH 藤村 小野原 力安 梶浦
SH 嶋田(RL)大谷(L)大石(R)加藤(L)(石原RL)(力安?)(奥田RL)
FW 豊田 林 杉浦恭平 ジェフェルソン・バイアーノ 奥田 (加藤)

予想順位 12位~20位

<清水エスパルス>

2度目のJ2、その場はかつて見知った物では無く……というのは言い過ぎか。
しかし戦力的には「何故これで落ちた」と言わざるを得ない選手構成であり、人材を活かすのが下手と揶揄されるのは避けられず。それは内部だけでは無く山形のピーター・クラモフスキー監督、町田FWデューク(そして甲府に戻ってきたウタカ)など、過去に自身が放出した人物が脚光を浴びているその姿からも、J2全体が針のムシロとして足下を襲っているという感じである。
ともかく、戦力という面では問題無く。前述の通り精神面でのマイナス要因と戦いながら、J1得点王(サンタナ)の存在を押し出しつついかに確実に勝ち点3を得続けるか、というシーズン。折りしも初の3クラブが揃った「静岡ダービー」も、その精神力が試される要素となりそうだ。
そして首尾良く再昇格を果たせれば越した事は無いが、逆に届かなかった場合。J1時代の風物詩というべきフロント面の迷走が加速し、千葉コースつまりJ2定着に陥ってしまう危険性も無くも無い。そんな恐怖との戦いも強いられながら……と、結局話は精神論に戻ってしまいそうなのでここいらで止めておく。

予想フォーメーション 4-4-2

GK 権田 大久保 梅田 阿部
CB 鈴木 井林 高橋 菊地 監物 落合
SB 山原(L)岸本(R)吉田(L)北爪(R)
DH ホナウド 白崎 竹内 宮本 ヘナト・アウグスト 成岡
SH カルリーニョス(L)乾(L)中山(R)ベンジャミン・コロリ(?)西澤(RL)神谷(R)
FW チアゴ・サンタナ 北川 オ・セフン ディサロ燦シルヴァーノ 齊藤 (カルリーニョス)

予想順位 1位~8位

<ジュビロ磐田>

地理的には清水の次は藤枝では無いのか……と思ったりするが、野暮なツッコミだろうか。
語るうえで外せないのが、ゴンザレスの契約問題に起因する新規登録禁止処分。確かに厳しいものであるが、上のご機嫌次第では更なる追加処分(例えばレンタル復帰すら禁止とかゴンザレスと契約解除とか)も考えられただけに、仕方ないと割り切るべきであろう。
そんな訳で、貸し出していた選手を一斉に復帰させ、戦力外といえる退団は大井のみという動きづらいオフとなり。監督は横内昭展氏に代わったもののメンバーは変わっていないので、即効性を求めるならば前年までのサッカーの踏襲が考えられる。
ただ同じメンバーで戦えば当然年齢の問題もウェイトが大きくなり、将来性に影を落とす。未来が不透明という事で、翌年以降の選手獲得にも影響が出るかどうかという危惧もあるが、あまりそんな事を考えていても仕方が無い。
そんな状況で、メインは前年までの主力選手とするか、あるいは25歳以下の選手に一定数出番を与えるかの選択が例年以上に重要となりそうである。

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 三浦 八田 梶川
CB 伊藤(C)山本義道(RL)森岡(CR)リカルド・グラッサ(LR)鈴木海音(RL)中川(C?)(鈴木雄R)(松原L)
WB 鈴木雄斗(R)松原(L)松本(L)高野(L)(吉長R?)
DH 山本康裕 遠藤 鹿沼 上原 ドゥドゥ 針谷
IH 山田 大津 大森 金子 古川 吉長 藤川
FW 杉本 ジャーメイン良 ファビアン・ゴンザレス

予想順位 7位~15位

<藤枝MYFC>

超攻撃的スタイルを貫き、初のJ2の舞台を勝ち取った。そのお祝いと言わんばかりに、J1・鳥栖という予想外の方向から正GK内山を引き抜かれるに至り、早速再編を強いられる事となった最後方。
このGKの不透明ぶりが、最大の特徴であるビルドアップにどう影響するかが第一の関門となる。何とか数を揃えたものの、思い切って新人北村を抜擢するのもアリと思ったりする次第。(ちなみに残留した菅原は前年3番手)
その他のポジションは基本的に継続性を保つ事となったが、鈴木惇や押谷を切ったのは意外。上位カテゴリでの経験を新戦力で賄うという手法も採れず(辛うじて矢村・山田ぐらい)となったので、ここはあと1年留めて置いた方が良かったのではないか。
とにかく前年までに積み上げたスタイルが、一つ上のカテゴリでどれだけ通用するかというシーズン。通じなかったらごめんなさい、と降格するだけに終わりそうだが、最近は1年でJ3に舞い戻るクラブも目立つ(鹿児島・相模原・岩手)だけに別に恥じる必要は無いだろう。そんな訳で、「残留争いを際どく勝ち抜く」事はほぼ無いという順位予想をしてみた。

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 菅原 岡西 上田 北村海チディ
CB 川島(CR)小笠原(R)鈴木(L)カウアン(?)山田(?)工藤(?)山原(?)
WB 久保(R)河上(R)榎本(L)久富(RL)魚里(L)(山田R)
DH 水野 杉田 金浦 新井 (山田)(徳永)
IH 岩渕 横山 矢村 徳永 大曽根 小関 (河上)
FW 渡邉 中井 アンデルソン 平尾 (矢村)

予想順位 11位~14位 or 21位~22位

その4 おまけ


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