ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2019年J2リーグ第37節 アビスパ福岡vsアルビレックス新潟

2019-10-22 16:59:14 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の福岡の記事はこちら(33節・岡山戦)
※前回の新潟の記事はこちら(34節・水戸戦)

ラグビーW杯の予選が終わり、再びレベルファイブスタジアム(以下レベスタ)に戻ってきた福岡。

立ち上がりは、その福岡がボールを握りパスを散らす展開。
新潟からレンタルという制約があるため、ボランチ・加藤が出場出来ずというのが逆に良い方向に出たのか、中盤でのパスの回りがいつもと比べスムーズな気がしました。

そして前半9分でした。
それまでボール支配するもシュートは撃てず、ポゼッションスタイルにありがちな症状を起こしかけていた所で、目の覚める一撃が。
右サイドで田邊・鈴木・石原でパスを回してから、中央の前川にボールが渡ります。
すると前川、ドリブルで少し進んでから大胆にミドルシュートを放ち、これが新潟ゴール左隅を打ち抜くゴラッソに。

加藤の抜けたボランチには田邊。
29節・京都戦以来のスタメンで、加藤加入以降(26節)これが2試合目のスタメンと、完全にサブに追いやられていた存在の選手。
FC東京から移籍した今季、開幕戦以降スタメンで出場を重ねていたものの、チーム状態は上がらず。
シーズン途中で就任した久藤清一監督以下首脳陣も、守備の強度を求めて……という風にシフトしていき、加藤獲得・抜擢とともに大量失点で負けるパターンは無くなり現在に至ります。

京都戦では前目のポジション(シャドー?)で出場し得点も挙げましたが、それだと前川とポジション・役割が被ってしまうので、出番も失われていくのは必然的。
田邊と前川の共存というのは加藤加入前の25節・山形戦まで遡り、それ以前では前監督のファビオ・ペッキア氏が取り入れていたスタイルです。
偶然にも前体制のパスサッカーの思想が垣間見えていた……かどうかは不明ですが、この日の福岡の出来の良さは、そんな所が要因だったでしょうか。

先制後もペースを握ったまま、リードを保っていた福岡。
しかし新潟も前半20分以降に本領発揮。
23分、舞行龍ジェームズの縦パスをレオナルドが受けるも収まりきらず、しかし渡邊新太がボール奪取して繋ぎシルビーニョがシュート。(福岡・篠原がブロック)
28分も大武が縦パス、カットされかけるもレオナルドに渡ってシルビーニョに繋ぎ、再びシルビーニョがシュート。(左ゴールポスト外側に当たる)

以降は福岡のショートパス攻勢に対抗するべく、ロングパスを多用して攻撃を組み立てる新潟。
センターバックの大武・舞行龍からの長いボールからの攻撃でしたが、次第に効果が薄れていくとともに、福岡に反撃を喰らいます。
32分に松田・35分は石原にエリア内からシュートを打たれる場面を作ってしまい、冷や汗をかく破目に。
これ以降は長短を織り交ぜての攻めに切り替え、シュートも何本か放つものの、福岡ディフェンスの球際の強さでゴールを奪えずに時間を浪費していきます。
前半最後のプレー(アディショナルタイムはほぼ無しだった)、コーナーキックからの二次攻撃で堀米がドリブルで突撃。
エリア内に入り自らシュートを放つも、これも篠原のブロックに阻まれ、こぼれ球をカウエがシュートするも前川にブロックされて前半終了。

34節・水戸戦から3連勝、それも3試合で10得点無失点と良い事づくめの内容で、逆転昇格という目標ににわかに勢いづく新潟。
闘病生活を跳ね除けついにスタメンに名を連ねた早川の存在もチームの力とし、彼方に見える光にひたすら突き進んでいる現状。

しかしここに来てレギュラーは流動的に。
35節(鹿児島戦)では早川とともに本間を抜擢し、新井とフランシスがサブに転落。
そして今節は中心選手の高木を、カウエと入れ替えるという策を敢行。
メンバーを完全には固定せず、競争意識を煽る方策を、リーグ戦も最終盤に差し掛かってきた所で行っている新潟。
持てる力の全てを発揮させ、僅かな可能性を拾いにいくという思惑が見て取れ、この試合の後半それをさらに加速させていきます。

ビハインドを跳ね返さんとする新潟、後半頭にカウエを交代。
入ってきたのは高卒ルーキーの秋山で、これが何と今季初出場、そのままボランチの位置に入りました。

一見懐疑的なこの采配でしたが、やはり練習時から現場で見ていたであろうプロの目は違う。
そんな当たり前の事を思い起こさせた、後半の秋山のプレー、そして一方的な新潟のペースになった試合展開でした。

後半6分、秋山のパスから右サイドでパスを回しつつ攻撃を組み立て、中央で再びボールを持った秋山が左へサイドチェンジ。
これが堀米に渡ると、ドリブルで福岡・石原をかわしてクロスが上がり、レオナルドがヘディングシュート。(枠外)
9分には今度は左サイドからのパスを中央で受けた秋山、縦パスを出すとシルビーニョがポストプレイ、受けた本間がドリブルでエリア内に進入してシュート。(GKセランテスキャッチ)
13分も秋山から左サイドに展開し、パス回しから本間がカットインを仕掛けてチャンスに。
エリア内で堀米→シルビーニョと渡り、ダイレクトでシルビーニョがシュートしますがこれも枠を捉えられず。
中盤の底から攻撃を組み立てていく秋山の存在で、近目からのシュートを量産していく新潟。

同点は時間の問題か……という事を思わせた矢先、福岡の反撃。
前半とは一転してシンプルな攻撃は14分、ゴールキックを右サイドで石原が落とし、松田がドリブルで持ち込んだ後クロスを上げて城後がヘディングシュート。
GK大谷がセーブした後のコーナーキック、キッカー初瀬のニアへのクロスが流れた所(松田がニアで潰れにいったのが効いた)を、篠原が豪快に飛び込んでヘディングシュート。
自らゴールに突っ込まんとするこのシュート、見事にネットに突き刺さり2点目を挙げた福岡。
結果的に、貴重すぎる得点となりました。
このゴールの後、新潟はシルビーニョ→田中に交代。

どんなに良いサッカーをしても、結果が伴うとは限らないのが宿命。
その後は守りを固めに入る福岡に対し、決定機まで持ち込めない時間帯に突入してしまいます。
シュートは21分の本間と24分の秋山で、ともにミドルシュートであり、前述の良い流れは消えかかりつつありました。

29分、コーナーキックの二次攻撃から堀米クロス→大武ヘディングシュート(GKセランテスキャッチ)という流れがあった後、32分に本間→フランシスへと交代して3枚のカードを使い切ります。
同時に福岡も前川→木戸へと交代し、終盤への戦いへ。

福岡の逃げ切り体制は明らかでしたが、空気を一変させたのはエースのレオナルド。
ここ10試合で12ゴールという驚異の量産体制を築いており、そのためこの日も徹底マークに遭っていたレオナルド。
32分に舞行龍のロングパスをトラップ、マークを振り切ってエリア内に入り込み、そのままシュート。
とうとう得点を挙げ、反撃の狼煙を上げた新潟。

以降はそのレオナルドのポストプレイ能力を生かしつつ、福岡ゴール前に迫っていく新潟。
しかし福岡サイドも守りを固め、肝心な場面ではやらせず。
ウォンドゥジェ・篠原・石原らが、フィジカルを生かしての必死なディフェンスを敢行し続けリードを保ちます。
42分には初瀬が足を攣らせるものの、直後にはその初瀬が攻め上がり左コーナー付近でボールキープで時間を潰さんとする、自身ボロボロになってでも身を捧げ……というような場面も見られました。

そして44分、その初瀬を山田と交代させ、アディショナルタイムへ。
新潟は全てを出し切るかの如く攻め続け、決定機も幾つか作ります。
早川のクロスからレオナルドがトラップ、ボールは足元にこぼれたもののキープし、そのまま強引にDFを突破。
GKセランテスがボールを弾き、こぼれ球をフランシスが詰めてシュートするも、これもブロックされてゴールならず。
最後はコーナーキックの連続で、その3本目には舞行龍のヘディングシュートがループの軌道で襲いますが、再びGKセランテスのセーブに阻まれ万事休す。
こぼれ球をヤンドンヒョン(城後と交代で出場)が拾い、試合終了の笛が。
耐え抜いて嬉しいホームでの勝利を挙げた福岡、これが今季レベスタでは2勝目との事。

プレーオフ進出にも赤信号が近くなってしまった新潟ですが、将来を考えるとこの日の内容は悪くなかったかと思います。
果たして来季は秋山を中心としたチームになるのか、そしてその設計図をどう作っていき、主力組の契約交渉に繋げていくのか。
オフシーズンも(編成面で)目が離せなくなりそうです。


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