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2023年J2リーグ・開幕前の編成の雑感1 ~世界のトレンドに逆らう?みちのく(約半数)

2023-02-06 16:01:02 | 雑記

※例によってあまり込み入った事は書いていません

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変則的に、(日本では)オフシーズンに挟まるかのように開催されたW杯2022。それにより齎された高揚感をバックに……という感じでもないのが下位カテゴリの悲しさか。
それでも「世界最先端のサッカーのトレンドなんてうちには関係無い」というクラブは減少傾向にあり、一昔前では必勝とされてきたパターン(ロングボール→相手にボールを持たせてプレッシング)のみでは通用しない時代となっているのは、前年に優勝・自動昇格を果たした新潟のサッカーを見ても周知の通りである。

※ポジションの凡例
GK=ゴールキーパー。そのまんま。
CB=センターバック。3バックの際は()内に左右中を表記。
SB=サイドバック。4バックのみ記述。()内に左右を表記。
WB=ウイングバック。3バックのみ記述。()内に左右を表記。
DH=ディフェンシブハーフ。要はボランチ(2人)ないしはアンカー(1人)。
SH=サイドハーフ。4-4-2のみ記述。()内に左右を表記。
IH=インサイドハーフ。3バックの際はシャドーないしはトップ下、4-3-3の際はボランチを除いたMF。
OH=オフェンシブハーフ。4-2-3-1の2列目。()内に左右中を表記。
WG=ウイング。3トップのみ記述。()内に左右を表記。
FW=フォワード。セカンドストライカーの役割にはSSを追記。
CF=センターフォワード。3トップのみ記述。

R=右サイド C=中央 L=左サイド

その世界のトレンドといえば、「4局面のフレームワーク」がキーワードになっているとの事。W杯2022でいえばイングランド代表のサッカーがその代表例となり、最後方からのビルドアップと前線のプレッシングを基本とした攻守を、ゲーゲンプレスの圧力と効果的なカウンターが代表例であるトランジションで接続するスタイル。一つ上のカテゴリであるJ1では、既に多くのクラブがその思想を取り入れつつあり、例え下位であろうと素早いトランジションが脅威となる試合は日常茶飯事となっている。そんな姿を後追いする立場のJ2ではどうか。
東北のクラブに当て嵌めてみると、そこに近付かんとしているのが山形で、最も遠いのが秋田という図式か。岩手が降格したものの、新たにいわきが昇格して今季も4クラブを保った東北勢、そしてパワーサッカーの色濃さも同様である。
新要素としては仙台の戦術の落とし込みもあるが、やはりいわきの戦いぶりがJ2で通用するかどうかに他ならず。パワー一辺倒に陥らずに、J2をも通過点とするぐらいのサッカーに昇華させる事は出来るだろうか。

<ベガルタ仙台>

最後はお約束のけさ位PO圏にすら入れずという結果で終えた前年。ショック療法か、序盤から積極果敢に補強を進めたオフとなった。
一番の補強となりそうなのは元浦和のエヴェルトン。(2019~2020年)展開力のあるボランチとしてアンカータイプと組ませれば、J2では反則級となる……というのは前年レアンドロ・デサバトを獲った際にも言われた事で、同じ轍を繰り返す事は避けたい。
全体の編成としては、サイドに本職が足りないのが気掛かりで、戻ってきた秋山が期待を裏切るような事があれば一気にスクランブルを強いられそうだが解決策はあるのか。
そんなこんなで、昇格争いは最低条件というようなシーズンを戦う伊藤彰監督の2年目。パートナーの渋谷洋樹氏も磐田監督の職を終えると当然の如くコーチへ就任し、選手・スタッフとも万全の体勢に見えるが、目に見えない落とし穴に嵌らないように注意。甲府時代を振り返るとむしろ2~3年目と主力選手が抜けていった後、つまり貧乏世帯のような編成のなかで自身のサッカースタイルの落とし込みに成功していた感があるので、戦力豊富(今の所)な今季の仙台で手腕を発揮できるか一抹の不安。

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 小畑 杉本 林 梅田
CB 福森(L)若狭(C)蜂須賀(R)キムテヒョン(L)菅田(C)小出(R)(内田L)
WB 真瀬(R)内田(L)秋山(L)(蜂須賀R)(小出R)(加藤R)
DH フォギーニョ 中島 鎌田 松下 エヴェルトン 工藤 (遠藤)(梁)
IH 遠藤 氣田 郷家 相良 梁勇基 オナイウ情滋 (中島)(菅原)
FW 中山 ホヨンジュン 山田 菅原

予想順位 2位~6位 or 10位~15位

<ブラウブリッツ秋田>

トレンドに真っ向から逆らうクラブとして、今季もJ2の舞台で覇を唱える立場。しかし上位互換となりそうないわきの参入に加えて中心選手の引き抜きに遭うなど、逆風を浴びる一年となりそうである。
キーパーの田中雄大、センターバックの千田・池田、ボランチの稲葉と鉄板選手の穴埋めに奔走。特徴のハッキリしているチームだけに、それを失う事無く戦力を埋める事が求められ、CBでは幸いフィジカルが武器の星を確保するなどそれが果たせそうではある。
ボランチとサイドバックの兼任者が多いのも秋田故の特徴で、水谷の加入でその流れは(輪笠・普光院の退団があっても)失われる事は無いだろう。後は茂が抜けた左アタッカーだが、個人的に推すのは(本職はFWだが)スタイルにマッチしそうな畑。
これまで活用してなかったレンタル移籍も取り入れるなど、戦力固めに必死さが滲み出る格好となったが、「秋田一体」での戦いに染め上げる事が出来るか、後は吉田謙監督を信じる他無いだろう。

予想フォーメーション 4-4-2

GK 圍 山田 小澤 安田
CB 小柳 加賀 星キョーワアン 河野 阿部
SB 才藤(RL)飯尾(LR)吉村(R)藤田(L?)水谷(L)高田(?)(藤山R)(小柳L)
DH 藤山 井上 田中 諸岡 (水谷)
SH 中村(R)小暮(RL)三上(L)沖野(R)畑(L)鈴木(?)
FW 齋藤 吉田伊吹 青木 丹羽 梶谷 (畑)(中村)

予想順位 14位~21位

<モンテディオ山形>

各ポジション2人、というような編成を保ったのは変わらず。それでも半田・山﨑とレギュラー2人を引き抜かれた最終ラインには難儀したようであり。出戻りの熊本はやはりJ1では一筋縄ではいかなかったようで、試合勘が失われていないかどうか。
気になるのが、新加入の小野・田中を何処で使うかという点。小野はサイドバック一択とするには能力的に惜しいというのが個人的な感想だが、本来の中盤センターで使うには守備面が課題となりそう。それとも意表をついてウイング(サイドハーフ)か?田中は3バックのボランチとシャドーを双方経験したので、今の山形に当て嵌めると(藤田・南が今季も盤石な前提で)トップ下で使いたくなるか。
そのトップ下は、山田康太の穴という最大の課題であるポジション。彼の働きを他選手に求めるのはほぼ無理で、難儀ではあるが早めに固めて出遅れを避けたい所である。それが果たされれば、前年並みの結果は自然とついてくると思われる。
ピーター・クラモフスキー監督が過去に石もて追われたクラブである清水が落ちてきた今季。「目にもの見せて……」という感情に駆られるほど人間味は小さくないであろうが、果たして精神面の乱れの種となるか、逆に上昇のエネルギーとなるか。

予想フォーメーション 4-2-1-3

GK 後藤雅明 藤嶋 長谷川 大友
CB 野田 喜岡 西村 熊本
SB 川井(LR)山田(L)吉田(L)成瀬(R)小野(L)
DH 藤田 南 小西 岡﨑 (田中)(小野?)
IH 國分 河合 田中 (小野?)
WG チアゴ・アウベス(LR)加藤(L)横山(R)荒川(?)イサカ・ゼイン(R)(國分R)(高橋?)(小野L?)
CF デラトーレ 藤本 高橋 後藤優介

予想順位 2位~11位

<いわきFC>

ついにJ2の地に登り詰めたフィジカル養成クラブ、秋田とともに4局面のフレームワークからかけ離れたサッカーを展開……するかどうかは不明。というのも、前年J3の試合を見た限りではパスを繋ぐ心得もある程度備わっている風であり、あくまで速攻とトランジションという局面を最重視するという感じに映ったから。
JFL時代からのメンバーが主だったものの、そこに鹿島上がりの有馬が加わった事で、初年度でもJリーグの厳しさに順応するだけのメンタルが備わっただろうか。下田のレンタルでの獲得はそうした縁からか。
そして今季も継続感露わな編成(そういう意味では鈴木の脱落は意外)で挑むが、GK坂田に日高と引き抜きの被害までは旺盛なフィジカルでも防ぎようが無く。おかげで左サイドバックに大穴が空いてしまったという状況で、前年日高以外には江川しか務めた選手が居なく、更なるコンバートは必至。
流石にこれまでのような1年での昇格はまず無理だろうが、初年度の秋田(2020年)と同等以上の脅威となる事は間違いなく。そのためにも、警戒されるであろうシーズン序盤の入りで自信を付ける戦いを展開したい所。

予想フォーメーション 4-4-2

GK 田中 鹿野 高木和
CB 家泉 江川 遠藤 黒宮 速水
SB 嵯峨(R)吉田(R)石田(R)河村(L)(江川L)
DH 宮本 山下 下田 鏑木 芳賀
SH 岩渕(RL)山口(L)永井(L)宮崎(LR)加瀬(?)(杉山?)
FW 有田 有馬 谷村 杉山 吉澤 坂元

予想順位 9位~19位

その2 その3 その4 おまけ


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