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DAZN観戦 2022年J2リーグ第6節 水戸ホーリーホックvsロアッソ熊本

2022-03-27 15:31:03 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の熊本の記事はこちら(3節・大宮戦、2-1)

<前節からの変更>

水戸=スタメンは11人とも不動。ベンチメンバーも、三國スティビアエブス→村田への変更のみ。

熊本=こちらもスタメンは、前節から起用されたGK田代・酒井含めて11人不動。ベンチにイヨハ理ヘンリー・粟飯原が2試合ぶりの復帰。

スタメン

大木武監督不在という困難を切り抜け、今季2勝目を挙げた熊本。
一方乱打戦を制して、遅まきながらの今季初勝利を挙げた水戸。
上昇機運を手元に収めるのはどちらか、という一戦なった水戸のホーム・ケーズデンキスタジアムでの試合。

開始間も無くの前半1分、熊本は右サイドでのスローインからの攻撃で坂本が奥を突いてのヒールパスを経て伊東がクロス、ブロックされるも阿部が再度クロス。
これをニアサイドで高橋がヘディングシュート(GK茂木セーブ)と先制攻撃を掛けます。

しかし強風吹き荒れるうえ、雨による滑り易いピッチと難しいコンディションでの試合。
その後はコイントスで(風上の)陣地を取った水戸の攻撃機会が増えていき。
それでもロングボールは多用せず、前年までと同様にきっちりとピッチを広く使っての攻撃を仕掛けていく水戸。
ゴールキックも、短いボールから最終ラインで組み立てていくシーンが目立ちました。
この無闇に風を利用しない姿勢が、後に生きたでしょうか。

19分の水戸、最終ラインから受けた森が前進ののちスルーパスを送り、受けた木下がエリア内右を突いて低いクロス。
ファーサイドで安藤が合わせシュートするも、ブロックで弱められたボールをGK茂木がセーブして防ぎます。
一方の熊本はその攻撃を遮断すべく、水戸のビルドアップに対して果敢にプレッシングを掛けにいき。
本来右ウイングの坂本がチェイスを掛けた結果、逆サイドにまで張り出すといったポジションチェンジは、もはや日常茶飯事と言っても良いでしょう。

そんなプレスから、22分にボール奪取してからの攻撃でコーナーキックを得た熊本。
その二次攻撃で、左サイド手前から竹本のクロスが入ると、高橋が合わせにいくもGK茂木の飛び出しでこぼれ。
すかさず阿部が無人のゴールへシュートしますが、ゴール前に戻っていた水戸・楠本に寸前でブロックされてモノに出来ません。
尚、この好機の後ぐらいから、熊本は杉山と坂本の両WGをポジションチェンジ。
本当に坂本が左に回る事となりました。(といっても、4節までは右に杉山・左に坂本でスタートしていますが)

毎年のように主力選手の引き抜きに苦しむ水戸ですが、それを埋める人材を作り上げるための努力は厭わず。
今季その流れに乗ったのは木下であり、プロスタートを海外(ドイツ)で果たしたのち、ヨーロッパのリーグを渡り歩いたという異色の存在。
そして前年途中にJリーグ入り(J1・浦和)を決断し、カテゴリを落として挑んだ今季、開幕節で初ゴールを挙げると一躍スターダムにのし上がりました。

その木下が、熊本の攻撃の圧を受けつつあるチーム状況の中、流れを変えんとする存在感を見せ付けます。
27分に敵陣でのボールポゼッションによる攻撃から左CKを得た水戸、キッカー松田のクロスが中央に入ると、強烈なヘディングシュートを放った木下。
しかしGK田代のセーブに阻まれ、ゴールとはいきません。
その後も31分、松田のボール奪取からカウンターを展開し、木下のスルーパスに走り込んだ森がエリア内右へと進入してシュートするもブロックされ再びCKに、
キッカー松田はファーサイドへの高いクロスを送り、GK田代が弾いたボールを拾った前田が逆サイドからのクロス。
そしてサイド木下のヘディングシュートが炸裂しますが、GK田代も再びビッグセーブを炸裂させて防がれ。
前節から当たっている田代の前に、惜しい所で決めきれない水戸。

その直後の水戸のCKを、熊本がカウンターに繋げた所を水戸・前田が反則で止めた(警告)のを切欠に、再び熊本がペースを掴み。
片方のサイドに人数を掛け、ショートパスの連続からクロスに辿り着くというサイド攻撃はこの日も発揮され、攻撃権を握っていきます。
それでも片側のみで崩しきれる程甘くは無く、クロスは手前からのものが主となり。
結局スコアが動かぬまま、0-0で前半を折り返します。

熊本が風上となって迎えた後半、その熊本は杉山が左・坂本が右とスタートの位置へと戻し。
キックオフからの攻撃で、高橋が右サイド遠目からシュートを放つ(ブロック)など、追い風を利用しようという意思が垣間見えました。

その風通りに攻め上がる熊本ですが、ロングパスでの攻撃は、むしろ風の強さで裏抜けを狙っても長過ぎで繋がらなくなる場面が目立ち。
最終ラインから繋いでの攻撃で相手を押し込み、スローインからや、相手のクリアボールを拾っての攻撃での好機が主となりました。
後半8分には敵陣で高橋のカットからパスを繋ぎ、坂本が左ハーフレーン・エリア手前からシュート。(ブロック)
9分には右からのスローイン、エリア内へ投げ込まれたボールを伊藤が胸で落とし、こぼれた所を杉山がシュート。(ブロック)

風が活躍したのはむしろセットプレイで、CKからのクロスがあわやと言う場面を演出。
13分には右CKからの二次攻撃、再びの河原のクロスがブロックに当たるとゴールへ向かう浮き球となり、GK茂木が辛うじてセーブで上へと逃れ。
その後は意図的にインスイングとするべく、右CKのキッカーを杉山が務める場面も見られます。(普段は両方とも河原)

そんな熊本の攻勢が目立った立ち上がり、水戸はカウンターの場面で、抜け出した木下が転倒してしまい好機に繋げられない等不運なシーン(11分)もあり苦戦。
流れを変えたい状況となった所で、15分に2枚替えを敢行します。(森・安東→椿・高井)
同じタイミングで熊本は、坂本と杉山が再度ポジションを入れ替えたものの、勝負運は水戸の方に傾く事となりました。

17分、敵陣で椿がパスカットしてショートカウンターを敢行する水戸、そのままドリブルで一気にエリア内を伺い。
熊本・菅田のディフェンスに遭っても尚ボールキープし、奥へと切り込んでシュートを撃つと、GK田代の股を抜いてゴールに転がり。
投入されて早々に椿が大仕事をし、均衡を破る先制点は水戸に入りました。

攻め込みながらもビハインドを追ってしまった熊本、尚も攻撃権を握ったまま同点を狙い。
20分に伊東→粟飯原へと交代します。
ここでも追い風を利用せんとし、23分には粟飯原が左サイドからシュート気味にクロスを入れるもGK茂木がキャッチ。
25分の左CKでは、キッカー河原はゴールに向かうようなクロスを送ると、GK茂木が辛うじて弾いたボールはゴールバーを叩き。
クリアされたボールを竹本がダイレクトでシュートするも、ブロックに当たりゴール右へと逸れて惜しくもモノに出来ません。

その一方で、裏狙いのパスは相変わらず強く押されて繋がらずという流れは変わらず。
そんな好調か不調か不透明な熊本を尻目に、再び水戸はショートカウンターを炸裂させます。
29分、熊本の右サイドからのパスを自陣センターサークル付近で黒石が出足良くカット、そのままドリブルで一気に中央を突き進み。
そしてラストパスをエリア内に供給すると、走り込んだ木下がシュートして仕上げ。
防戦の中の一刺しで、追加点を挙げる事に成功します。

それでも、今季は2点差から逆転を許す(4節・横浜FC戦、2-3)など不安定な戦いぶりが露呈していた水戸。
望みを捨てずに来る熊本の前にどう立ち回るか、という展開となり。
まずは32分に前田→新里へと交代し、一方の熊本も杉山→宮原へと交代します。(粟飯原が右WGへシフト)

その後熊本は敵陣でパスワークで崩さんとしますが、水戸の守備意識の高さの前に、やはり手前からのクロスに終始する流れを強いられ。
35分に坂本がドリブルで左サイドを突破し、エリア内左からシュートを放つ(ブロック)場面も作りましたが、攻めあぐみが目立つ展開となります。

熊本にハッキリとした焦りが見られてきた終盤、40分に水戸は最後の交代を敢行し、木下・曽根田→唐山・大崎へと2枚替え。(松田が左サイドバック→左サイドハーフへシフト)
その後にクロスボールを抑えたGK茂木が痛むシーン(43分)もありヒヤリとしましたが、再び前線からの圧力を高めて熊本サイドを追い込んでいき。
左サイド奥でボールキープする場面も作り、時間を使いにいく水戸。

アディショナルタイムに突入しても、熊本は良い流れを作れないまま時間を浪費。
最後に何とかロングスローに持ち込むのが精一杯で、フィニッシュに辿り着けないまま、試合終了の時を迎えます。
2-0で水戸が勝利し、連勝で星を押し戻しました。(2勝1分3敗)

今節は代表ウィークで、J1でルヴァン杯が挟まった関係で変則的な日程を強いられ。
ルヴァン杯に参加する徳島・大分の2試合が水曜に前倒しされる事となりましたが、続く7節には全試合ミッドウィーク(水曜)開催と過密日程。
イレギュラーが招く波乱に、各クラブどう対応を見せるでしょうか。

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