ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第3節 大宮アルディージャvsロアッソ熊本

2022-03-07 18:12:35 | サッカー視聴記(2022年J2)

<前節からの変更>

大宮=GKが南→上田、センターバックが新里→田代、右ウイングが富山→奥抜と3名入れ替え。これで右WGは毎試合変わり続けている。その奥抜と、ベンチ入りした菊地・高田が今節ベンチ外からの復帰とあり、開幕直前に苛まれたウィルス感染からの帰還か。

熊本=右ウイングバックの上村が欠場、左センターバックだった阿部が回り、空いた左CBにはイヨハ理ヘンリーが入る。また右WGのターレスも欠場し、杉山が左WGから回り、左WGにはトップ下の坂本が回る。そして空いたトップ下に伊東を起用。

スタメン

4年ぶりにJ2の土を踏んだ熊本、その戦いぶりが嫌でも注目されるであろうリーグ序盤。

前年からフォーメーションをさらに微調整し、3-3-1-3(3-1-3-3)という変則形となり。
この形から生み出される攻撃の巧みさは、いかにカテゴリが上がったとはいえ相手にとっては中々捉え難いものであります。
しかし2戦して1敗1分と、勝利が待ち遠しいという成績を歩み今節を迎え。

一方の大宮の成績も、1敗1分と同じ。
開幕節(横浜FC戦、2-3)は2点リードを奪われ、何とか追い付いて試合終盤を迎えるも、PKを与えてしまい土壇場で勝ち越され敗戦。
前節(新潟戦、2-2)は逆に2点リードを付けるも、あっという間に同点に追いつかれてしまい勝ち切れずと、前年のような勝負弱さがチームを覆うような流れ。
特に5失点という散々な守備陣は、前年オフにCBを大量整理したツケが回っているかのようであり。
それを踏まえての最終ラインのメンバー入れ替えだったでしょうか。

大宮ペースの入りを経たものの、前半3分頃から熊本が押し返し。
WGとWBが揃ったサイドにトップ下の伊東を絡めつつ数的優位を作り、前進からのクロス攻勢。
5分、右サイドで杉山のスルーパスを奥で受けた伊東からの戻しを阿部がダイレクトでクロス。
ニアサイドで高橋が合わせ、ループ気味のヘディングシュートとなるもGK上田が辛うじて弾き先制ならず。
フォーメーションの特異性を活かした攻撃で押し込みましたが、以降流れは止まって大宮の攻勢を受ける事となります。

大宮サイドもWGの突破からクロスを狙うのを基本線としますが、センターフォワード・河田のゴールを狙う姿勢は相変わらずで、12分には遠目の位置からロングシュートを狙います。(GK佐藤キャッチ)
そして続く13分、敵陣で矢島慎也のボール奪取から、柴山が左サイドでカットインの姿勢から中央の河田へパス。
河田はダイレクトでエリア手前から再び果敢にシュートを放つと、ブロックに入ったイヨハに当たってコースが変わり、ゴール左へと突き刺さり。
積極性が結果に結び付き、早くも今季3得点目を挙げた河田。

先制した大宮ですが、以降は熊本が攻撃権を支配。
クロス攻撃に加え、坂本をエリア内左で抉らせるシーンが目立ち、大宮ゴールを脅かしに掛かります。
熊本は攻撃だけでなく、果敢なプレッシングで大宮最終ラインにプレッシャーを与え続け。
ボール奪取に成功するシーンも多々ありましたが、中々フィニッシュには辿り着けず。

30分過ぎからようやくその成果が実り始め。
32分に敵陣で杉山がボール奪取し、拾った高橋がそのままシュートを放ちますがGK上田がセーブ。
その後も前でのプレスから、中盤で前に出た菅田やイヨハがボールカットするシーンを作るなど押し込み。
攻撃権の支配には成功した熊本ですが、後はどう同点にするか。

一方クロスを浴びまくるものの、GK上田を中心に何とか凌ぐ大宮。
44分にやっと息を継ぐように好機が到来し、矢島慎が中央をドリブルし、奥抜→茂木と繋がりエリア内右を突き。
そして茂木の戻しを矢島慎がシュートしましたが、枠を捉えられず。
その直後に熊本もやり返し、右サイドでの攻撃から杉山がサイドチェンジ、受けた坂本が前進からクロス。
GK上田がパンチングで掻き出した所に、詰めた杉山がボレーシュートを放ちましたがこちらも枠外に。
ともに惜しいシュートの応酬となった終盤を経て、前半を終えます。

リードした大宮でしたが、熊本のプレッシングの前に苦戦していた前半を受けてハーフタイムに交代カードを切り。
西村・三幸→新里・大山へと2枚替えを敢行したものの、薄いDF陣に対して早々にカードを切ったのは(アクシデントで無いとしたら)やや疑問手となりました。

一方ビハインドなものの攻撃権は支配出来ていた熊本。
後半は左サイド中心に仕掛け、その輪には左CBのイヨハも積極的に加わり、分厚く攻め立てます。
後半6分アンカーの河原から左へ展開、イヨハ→竹本→坂本と渡り、坂本が奥からグラウンダーでクロス。
伊東がニアで合わせにいくもクリアされて左コーナーキックとなり、キッカー河原のクロスがクリアされた所を杉山がボレーシュート。
ブロックされるも拾った竹本が中央からシュートし、さらにブロックされたボールを繋ぎ、左サイドからイヨハのクロス。
ファーサイドで高橋が合わせにいき、GK上田が弾いた所を阿部がシュートしますが枠外となり、波状攻撃を掛けたもののモノに出来ませんでした。

この日が初スタメンとなったイヨハ、既に元所属が何処であるかを忘れてしまうぐらい、レンタルで各チームを転々。
今季が実に5年連続のレンタル移籍という事で、果たして元の広島は彼を戦力に加える意図はあるのか否なのか。

長期のレンタル期間を経て戦力に仕立て上げる手法が広島の十八番。
川辺や長沼そして今季の川村といった具合に、周囲の選手がそうした路線に乗っかっている中、彼ら以上の修行期間の長さを強いられているイヨハ。
過去4年間(岐阜で3年・鹿児島で1年)中々レギュラーを掴めずという成績が、「復帰に値せず」と評価されてしまっているのは否めないでしょう。
J2に復帰したての熊本というクラブで、周囲の評価をガラリと変えられるプレーを見せられるか。

立ち上がりに大宮ゴールを脅かした熊本ですが、大宮も反撃。
10分に左サイドで矢島慎がボール奪取し、河田がドリブルからカットインを経て、エリア手前からシュートを放つもエリア内でイヨハがブロック。
続く11分にも矢島慎がミドルシュート(ブロック)と、河田と矢島慎の奮闘で好機を作っていきます。

チャンスの応酬という流れを迎えた15分、熊本ベンチも動き伊東→土信田へと交代。
ターゲット役の土信田が左右に動き回り、攻撃の橋頭堡とさせる狙いだったでしょうか。
一方の大宮、リードしている事もあり、ポゼッションを高めてボールキープする体勢へと徐々に変化していき。
19分には矢島慎・奥抜→菊地・高田へと2枚替えを敢行します。

21分に熊本サイドが、ロングボールを左サイドで土信田がフリック、裏で受けた坂本がクロス(シュートには繋がらず)という狙いを持った攻撃。
一方、初のベンチ入り組をそのまま出場させた大宮は、彼らの力を活かして攻勢。
25分に右サイドから高田がカットインして中央へ送り、菊地がシュートを放つもミート出来ず。
そのボールを拾った河田から尚も繋ぎ、左サイドから柴山のクロスが上がり、ファーサイドに高田が走り込むも合わず。

交代により、再度得点への欲が生まれたかのような大宮の振る舞い。
しかしそれによって流れを得たのは、26分に高橋・竹本→粟飯原・田辺へと2枚替えを敢行した熊本サイドだったでしょうか。(土信田がCFに回り粟飯原はトップ下へ)

27分に再び左サイドから攻撃する熊本、田辺のミドルパスを土信田が収めたのち、坂本がカットインの姿勢からシュート。
ブロックされて右CKを得ると、ここでキッカーを河原から田辺に代えてきた熊本。
これが見事に当たり、田辺の中央へのクロスにGK上田が跳び出すも触れられず、その奥で菅田が合わせたボールがゴールへと転がり。
菅田は頭でも足でも無い中途半端な部位で、合わせるというより「当たる」と言った方が良いような不格好なシュートとなりましたが、執念が勝り同点に追い付きました。

リードを失った大宮のキックオフ、GK上田へとダイレクトで託したのち、ロングボールを供給するスタイル。
後半頭にも見られた形を再度見せるも、最初に好機を掴んだのは熊本で、31分に土信田のポストプレイを経て坂本がエリア内右を突くもシュートは撃てず。
33分には左サイドから坂本がクロス、ニアサイドで土信田がフリック気味にヘディングシュートを放つも、ゴール右へと外れ。

勢いの差が明らかになってきた所へ、大宮はさらにCBの田代が足を攣らせてしまうという追い撃ちが襲います。
これで最後の交代カードを切る事となり、SBの吉永が投入され、代わりに茂木がCBへと回り。
西村を交代させたのが裏目に出る羽目となり、厳しい終盤戦を強いられます。

それでも何とか柴山を中心として勝ち越しを狙う大宮に対し、40分熊本は最後の交代を敢行。
坂本→東山へと交代させると、直後に再度交代選手が好機を呼び込みます。
41分左サイドで東山と田辺の関係性で前進、東山のスルーパスに走り込んだ田辺が奥からクロス。
中央で粟飯原が合わせ、ヘディングシュートをネットに突き刺し。
ニアサイドでの土信田の潰れもあり、交代選手全てが得点に絡むという攻撃でとうとう勝ち越した熊本。

大宮は再度のキックオフでも同じパターンで、GK上田がボールを送るものの流れは掴めず。
自陣からのFKでも、ロングボールを放り込むスタイルへと傾倒する形振り構わない大宮を尻目に、ボールキープ重視で時間を使いつつ好機を作っていく熊本。
後は逃げ切るだけ、と言わんばかりにアディショナルタイムへと持ち込みます。

何とか最後の力を振り絞り攻め上がる大宮。
左サイドでの前進から柴山のクロスが上がり、クリアボールを拾った河田がシュートするも枠を捉えられず。
フィニッシュはこの1本のみに終わり、ロングボール攻勢も全く実らず終わり、同点に追い付く事はありませんでした。

そして無事に試合終了を迎えた熊本は、3試合目にして今季初勝利。
フォーメーションは変わっても、前年までJ3で培ってきたスタイルが変わる事は無く。
その狼煙を上げる事に成功し、今後何処まで成果を伸ばせるかが注目されるでしょう。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DAZN観戦 2022年J2リーグ第2... | トップ | DAZN観戦 2022年J1リーグ第3... »

コメントを投稿