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DAZN観戦 2022年J2リーグ第4節 レノファ山口FCvsFC琉球

2022-03-15 16:01:58 | サッカー視聴記(2022年J2)

前回の琉球の記事はこちら(2節・千葉戦、1-2)

<前節からの変更>

山口=2・3節と連続スタメンだった山瀬に代わり田中渉が入る。またセンターバックの一角が生駒→ヘナンに入れ替え、生駒はベンチ外に。その分石川が今季初のベンチ入り。

琉球=まず、右サイドバックを金井から大本へ。大本が元居た右サイドハーフには清武が回り、清武が元居たFWには阿部が今季初スタメンと動かす。サブには李栄直(リヨンジ)が今季初のベンチ入りの他、前節ベンチ外でその李に「励まされた(放送席の談)」との事である池田が復帰。

スタメン

勝利が無い状態である琉球、2→3節の間に、スタメンも大幅に手が加えられ。
若手起用という色が強かった開幕からのスタメンでしたが、大森や武沢が外れ、岡﨑や清武といった実績十分のメンバーが加わり。
前回観た際にかなりフリーダムな動きをしていた池田も外された事で、これからは安定性重視の趣を感じさせた喜名哲裕監督の采配。
しかし前節も敗戦(岩手戦・1-2)し、さらに微調整を加えて初勝利を奪いに山口へと乗り込みました。

キックオフからお互いに裏へのロングボールを蹴り合う入りを経て、前半4分に琉球が先制攻撃。
この日右SBへと移った大本が裏へミドルパスを送り、受けた草野がエリア内右へと進入してシュート。
GK関にセーブされるも、幸先良く滑り出したかに見えました。

しかし6分山口は左サイドでのスローインから組み立て、橋本が沼田駿也とのワンツーからエリア内中央へと送り。
吉岡のポストプレイを経て、右ハーフレーンから眞鍋がミドルシュートを放ち、GK田口がキャッチ。
この局面のように、山口は5レーンをくまなく使ったポジショナルプレー(橋本が左大外からワンツー→左ハーフレーンへ移動し中央へパス→吉岡が右ハーフレーンへ送る→シュート)を展開し、ペースを掴んでいきました。
第一人者(?)である前監督・渡邊晋氏(現山形コーチ)がチームを去っても、その思考はチームに受け継がれたようであり。

攻勢を掛ける山口、9分には中央~右サイドでの前進から田中渉がサイドチェンジ、左大外で受けた沼田駿がここもカットイン→左ハーフレーンで戻す→佐藤謙介→左大外で橋本がクロス。
激しいレーンチェンジでクロスに辿り着くと、ファーサイドで大槻が合わせボレーシュート。(GK田口セーブ)
一気に劣勢を強いられる琉球、ボール保持時でも山口のプレッシングを受ける苦しい展開。
11分には敵陣で大槻のパスカットから吉岡が中央を前進し、パスを受けた田中渉がミドルシュート。(ブロックされコーナーに)

そして必然ともいえた、先制点に辿り着いたのが21分。
GK関から繋ぎ右サイドでの前進から、ここも佐藤謙のサイドチェンジで好機に。
受けた橋本がクロスを入れると、ニアサイドで合わせにいったのは大槻。
フリックのように左足で合わせるという技ありのシュートで対角を突き、ゴール右へと吸い込まれ。

先制後も、物足りないと言わんばかりに攻勢が続く山口。
23分には自陣でフリーキックを渡部が素早くリスタート、ロングボールで左サイドを突いて、再度橋本のクロス。
流れた所を拾った大槻の戻しを経て、眞鍋がシュートするもGK田口がセーブ。
その直後には敵陣で琉球・清武を囲んで奪ったのち、すかさず吉岡がペナルティアークからシュートしましたがこれもGK田口がセーブ。
短い周期でフィニッシュの矢玉を浴びせます。

劣勢から抜け出せない琉球は25分にSHを入れ替え、清武が左・中野が右へとシフト。
山口・橋本を中心とした左サイドアタックにやられ続けている現状で、何とか打破しよう手を打ちます。
おかげで以降ややペースダウンする山口でしたが、32分にはその左サイド(琉球の右サイド)で、パスを受けて前を向いた田中渉が大本に引っ掛けられて反則。
そのFKで、キッカー池上のクロスをGK田口がパンチングするも、その跳ね返りを佐藤謙がダイレクトでシュート。(ブロック)
苦戦は免れ得ないという流れでした。

しかし33分の琉球、大本が右サイド手前からクロスを上げ、流れたボールを拾った清武が山口・眞鍋に倒されて反則。
こちらも左サイドからのFKを得て反撃、クロスがクリアされさらに左CKへと移行すると、ワンチャンスをモノにします。
キッカー清武は山口ディフェンスの意表を突くようにグラウンダーでクロスを入れると、琉球アタッカーの潰れもありクリアが遅れ、阿部が大外から走り込んで中央でシュート。
綺麗にサインプレーを決め、同点に追い付いた琉球。

ともにベテランFWが1ゴールずつを上げ、迎えた前半終盤。
所々でペースダウンしたいという意図を露わにする山口を尻目に、琉球は再度阿部の下に好機が。
40分岡﨑のロングパスを草野が収めて左サイドへ展開、清武が手前からクロスを入れると、ファーサイドで阿部がボレーシュート。
しかしGK関にセーブされ、2点目とはいかず。
その後山口は再びボール奪取やサイドチェンジを絡めた攻撃を展開するも、シュートには辿り着けず終わり。
前半は1-1のタイで折り返す事となりました。

メンバー交代は無く、迎えた後半。
最初の好機が山口に訪れる(後半2分)と、ここも再度左サイドアタックから沼田駿がレーンチェンジの姿勢(カットイン)を見せて手放すと、エリア内左へ走り込んで田中渉のスルーパスからシュート。
GK田口がセーブするも、中央へ転がった所を大槻が追撃してゴールネットを揺らし。
後半早々に勝ち越しに成功した山口。

再度ビハインドとなった琉球は反撃に移るも、再び激しくなる山口のプレスを受けてビルドアップでの苦戦が続き。
6分にはGK田口がエリア外右へ出た所山口・沼田駿に奪われる(直接ゴールライン割る)など、中々ボールを前進できません。

山口の攻勢が続いた事もありましたが、前半琉球はSBが中々高い位置を取れずに居りリズムが生まれず。
3トップでのプレッシングに対抗するように、最終ラインでの保持時にも出口役を務めてあまり上がらず、といった所だったでしょうか。
しかし却ってサイドアタックを仕掛ける機会が減り、積極性に欠けていたような印象でした。

迎えた9分、岡﨑→草野→阿部とミドルパスを繋ぎ、右サイドから阿部がクロス。
GK関がパンチングでクリアするも、沼田圭悟が拾ってエリア内左を突いてシュート、しかしGK関がセーブ。
12分には岡﨑の右→左のサイドチェンジを受けた沼田圭から、戻しを受けた清武が手前からクロス。
ファーサイドで収めた阿部がエリア内右奥へと切り込んで戻し、中野がシュートを放ちましたが山口・渡部が頭でブロックを掠らせ、ゴールバーを直撃。
惜しい所で同点とはいかずも、特に前半目立たなかった沼田圭が攻撃に絡んで決定機を連発したのが切欠となったでしょうか。

その後琉球は2CB+ドイスボランチのボックス型でのビルドアップを基調とし、SBは高い位置を採るというスタイルを取り戻し。
山口のプレスも通用しない場面が目立っていき、攻守交替といった展開を描きます。

そしてベンチが最初に動いたのが21分で、中野→池田へと交代した琉球。
23分に沼田圭がカットしたボールが前線へ大きく跳ね上がり、拾った清武がそのままエリア内左へ進入。
そしてクロスを入れ、ファーサイドで池田が合わせましたがミートせず枠外に。
早速フィニッシュに絡んだ池田、前回観た際とは違って、しばしば中央~逆サイドへと張り出すその姿は既に無く。

そして25分、山口のクリアミスで左CKを得た琉球。
キッカー福村のクロスが跳ね返され、拾ったのち再度福村がクロス。
ニアサイドで選手の跳び込みが交錯し、その一つ奥でクリアに入った山口・渡部でしたが、そのクリアはゴールへと向かってしまい。
ゴールポスト内側を叩いてネットに突き刺さる、オウンゴールという形で同点となります。

再度振出しに戻った試合、突き放したい山口は27分GK関から左サイドで組み立てたのちのサイドチェンジと、前半の好循環を取り戻さんとする攻撃。
そして吉岡が右奥からクロスを入れ、ファーサイドで大槻が足で合わせましたが枠外に。
しかも足を高く上げて合わせたのが災いしたか、このプレーで足を攣らせてしまった大槻。
既に2枚替えを敢行していた最中の山口(池上・佐藤謙→神垣・佐藤健太郎)、追加で大槻に代えて兒玉を投入する事となりました。
同時に琉球も、草野・福村→野田・上里へと2枚替え。

ベンチワークが一気に交錯したこの場面、スコアを動かしたのは交代選手となりました。
佐藤から佐藤への交代が今季のパターンとなっている山口ですが、30分アンカーに入った佐藤健が自陣左サイドでボールキープするも、琉球に囲まれてボールロスト。
阿部がすかさず中央へスルーパスを送ると、受けた清武が前進、GKと一対一に持ち込むと見せかけて右へ横パス。
そして野田がシュートをゴールネットに突き刺し、
野田のファーストプレーが勝ち越しを生み、琉球が逆転に成功します。

この日初めてビハインドとなった山口は攻め立てますが、後方とりわけヘナンからの裏へのロングパスによる攻撃の割合が増えていき。
仕方ない状況ながら、焦りも垣間見える事となりました。
それでもパスワーク中心のサイド突破は相変わらずで、攻撃権は掴んで終盤を迎えます。
そして40分に再びお互いのベンチワークが交錯し、琉球は清武・富所→金井・武沢(池田が右SH→左SHへシフト)、山口は吉岡・田中渉→高木・山瀬。
ともに2枚替えを敢行して最終局面へ。

投入された大ベテラン・山瀬は、自陣でボールを受け、相手のチャージを受けても倒れずにキープする姿を見せ。
それを受けてチームに活が加わるかのように、アディショナルタイムに決定機を掴む山口。

左サイドから橋本が中央へ縦パスを送ると、神垣がスルーして抜けたボールを眞鍋が拾って右サイドでの攻撃に移り、神垣のスルーパスに走り込む高木。
エリア内右奥で受けてからマイナスのクロスを入れると、走り込んだ沼田駿が合わせシュート、しかし琉球・大本がスライディングでブロックして防ぎます。
際どい所でモノに出来ず終わった山口。

結局2-3で逃げ切り、激しい点の取り合いを制した琉球。
前年の快調な滑り出しとは裏腹に、J2以上の座をキープするには正念場となりそうなシーズンですが、まずは初勝利に安堵といった所でしょうか。

コメント
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