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DAZN観戦 2022年J2リーグ第5節 ファジアーノ岡山vs横浜FC

2022-03-25 18:19:06 | サッカー視聴記(2022年J2)

前回の横浜FCの記事はこちら(2節・長崎戦、1-0)

<前節からの変更>

岡山=前節途中で負傷交代した梅田(今季中の復帰も怪しいとの事)に代わり、途中出場した金山がスタメンGKに、控えGKには馬渡。また右ウイングは、開幕からスタメンを続けていた宮崎幾笑を木村と代える。

横浜FC=前節2失点した影響か左右のセンターバックを揃って変更、右CBは中村拓海→亀川・左CBは武田→中塩。その他は変更なし。前節殊勲のアシストをした中村俊輔はベンチ外に。

スタメン

開幕から4連勝と、前評判通りの戦いを繰り広げている横浜FC。
守備面での脆さが若干気になるものの、その快調ぶりを垂涎の的として見るクラブは数多ありそうです。

しかしこの日の対戦相手である岡山も、そうした存在になれたかもしれません。
開幕節で甲府に4-1で大勝と、快進撃を予感させたものの、前節で初黒星を喫してしまい。(町田戦、1-3)
Jデビューした助っ人ステファン・ムークがいきなり退場処分を受ける等散々なゲームで、強烈なブレーキが掛かりかねない試合。
果たして今後どちらに転ぶのか。

試合が始まり、基本形であるミシャ式の最終ラインからの組み立てを貫かんとする横浜FC。
ロングボールも交えつつ敵陣で攻撃を展開していく所、前半4分相手のミスから小川がこぼれ球を拾って好機を得ます。
そのままドリブルでエリア内左を突いた小川でしたが、中央へ切り返したもののシュートは撃てず。

一つ好機を作ったのは喜ばしい事でしたが、モノに出来なかった事で「ミス絡み」のウェイトの方が大きくなった感があり。
その後は敵陣で岡山がボールカットする場面が頻発し、逆に足並みを乱す切欠となってしまったでしょうか。
一方ミスした岡山の方も、11分に横浜FC・中塩のクロスをダイレクトで抑えにいったGK金山がファンブル。
すぐさま抑えて事無きを得ましたが、どちらも浮足立っていたように映った立ち上がりの攻防。

岡山の方は、今季から3トップを採用したものの、その形はやや特殊に映り。
ウイングはサイドに張るのが3トップの基本ですが、左のチアゴ・アウベスが中央寄りでのプレーが目立ち。
センターフォワードのミッチェル・デュークがポストワークでサイドに出たり、守備時にサイドまでプレッシングに向かうため、CFがチアゴでは無いかと錯覚する事もしばしばありました。

そんな事を考えさせながら、迎えた18分の岡山の攻撃。
柳のロングパスが、落下点で跳んだデュークの頭を越えると、走り込んだ木村が受けてそのままエリア内へ進入。
決定機を迎えた所で横浜FC・岩武がたまらず引っ掛けて倒してしまい、反則・岡山のPKを告げる笛が鳴り響きます。(岩武に警告)
キッカーはチアゴ(2節でデュークがPK失敗したからか)で、これをゴール左へと蹴り込み、GKスペンド・ブローダーセンの逆を突いてゴール。
岡山が先制に成功しました。

一方、一本の縦パスで失点を招いてしまった横浜FC。
最終ラインからの繋ぎに加え、サイドチェンジを多用して岡山ディフェンスを揺さぶり。
そしてサイドを突いてクロスを上げ続ける攻撃に持ち込みます。
岡山はそれをむざむざと許すシーンが数多であり、3トップの中央寄りに加え、こちらの方面でも中央への意識が強かったようであり。

デュークは自陣で頻繁にプレスバックを掛けるなど守備でも奮闘しますが、それ故に他の選手(特に両WG)は、デュークの初動を意識していた風があり。
デュークがサイドに追い掛けていけば、中央をチアゴか木村が固めるといった具合。
そのためサイドの守備が苦しくなり、横浜FCのパスワークに翻弄されてからのクロス攻勢が炸裂していたようでした。

押し込まれている以上、繰り広げたいのは守備を固めつつ、マンパワーを活かしての一刺し。
43分に横浜FCのコーナーキックからカウンターに持ち込みますが、右サイドを突いたチアゴがクロスを入れるもシュートまでは辿り着けず。
またヨルディ・バイスと柳というターゲットをフルに活かすべく、左サイドでのスローインは徳元のロングスローを多用。
横浜FCも中々シュートを放てない中、少ない好機をモノにしようという意識は窺えましたが、実る事は無く。
結局前半は1-0のまま終了となります。

横浜FCがフィニッシュに辿り着く流れになった時が辛そうな予感を孕ませた前半の岡山。
特に逆転勝利が目立つ今季の横浜FC、ジョーカーとしてフェリペ・ヴィゼウも控えている状況では尚更であり。
そして後半開始を迎えると、その不安は的中する事となります。

後半2分、右サイドでイサカ・ゼインに対する徳元の反則でフリーキックを得た横浜FC、さらにCKへと持ち込み。
キッカー手塚はニアへとクロス、岩武が合わせにいくもファーへと流れた所を齋藤功佑がシュート、ブロックされた跳ね返りをさらに亀川がシュート。
これもブロックされますが、尚も後方で繋いで手塚のスルーパスに走り込んだイサカからクロスが上がり、中塩がループヘッドを放ったもののゴール上へと外れ。
横浜FCの怒涛のフィニッシュ攻勢が繰り広げられました。

そんな流れを変えたい岡山は、何とか敵陣でセットプレーを交えつつ攻撃。
8分には右サイドのスローインから、こぼれ球を木村が繋ぐと、デュークのポストプレイを経てエリア内で木村がシュート。
しかしGKブローダーセンにセーブされ、続く右CKからもショートコーナーから戻したのち河野のミドルシュート(ブロック)と、押し返すようにフィニッシュに持ち込みます。

その後は再び横浜FCがクロスに持ち込むという、前半のような展開に戻り。
攻勢を掛けるもシュートに結び付かない横浜FCは、18分に交代を敢行。
イサカと伊藤に代え、ヴィゼウと山下を投入します。

一方の岡山は19分、河野のパスカットから右サイドでショートカウンターに持ち込むと、スルーパスを経ての木村のクロスにニアサイドへ走り込むのは河野。
しかし跳び込むも僅かに合わずと、こちらも「ワンチャンスを活かさんとするもモノに出来ない」前半の流れと酷似しつつあり。
それを受けつつ、20分にチアゴ→宮崎幾へと交代した岡山。

逆転に繋がる1点が欲しい横浜FCですが、この時間帯は岡山の縦への推進力に苦戦しつつあり。
22分には木村の右サイドのドリブルを、追走した中塩が倒して反則・警告を受けてしまいます。(このシーンに一発退場を求めて異議を唱える岡山・柳にらしさを感じましたが)

中々攻撃機会を得れずに時間は進んでいきましたが、そんな流れを一気にひっくり返す一撃がジョーカーから齎されます。
25分、左サイドで組み立てるも、奥には進入できずに長谷川が手前からクロスを入れ。
しかしヴィゼウはバイスと柳のCBが待ち構える中で見事に合わせ、フリック気味に放たれたシュートがゴール右へと吸い込まれ。
芸術的なヘディングにより同点に追い付いた横浜FC。

これで文字通り息を吹き返す事となった横浜FC、以降怒涛の攻撃を仕掛ける展開に持ち込みます。
岡山は29分に2枚替えを敢行(木村・河井→川本・佐野)するも堰き止める事は出来ず。
中盤でのボール奪取も頻発させ、岡山を押し込んでいく横浜FC。
守りを固める岡山に対し、33分には長谷川がエリア手前からシュート。(枠外)
36分にはスルーパスのこぼれ球をヴィゼウが拾い、彼のパスを小川がダイレクトでシュート。(岡山・柳がブロック)

そしてCKを得たタイミングで、37分に小川→渡邉へと交代する横浜FC。
この右CKで、クリアされたボールを中塩がバックヘッドで裏へと送り、長谷川のポストプレイから山下がシュートしてゴールネットを揺らし。
しかし長谷川の裏抜けがオフサイドで、残念ながらノーゴールとなります。

押し返したい岡山ですが、デュークのポストワークと両翼の推進力頼みな状況に追い込まれ。
それも木村の交代以降は片翼のみという状況で、38分にGK金山ロングフィード→左サイドでデュークフリック→宮崎幾拾ってドリブル、でCKに持ち込んだのが唯一の好機でした。

守りを固めるしかない岡山に対し、敵陣でポゼッションを高め勝ち越しを伺う横浜FC。
40~41分には左サイドでの前進から、手塚のエリア内左へのスルーパスに走り込んだ齋藤功から中央のヴィゼウへ横パス。
これはカットされこぼれるも、拾った高木からファーサイドへクロスが上がり、山下の折り返しを経て亀川がシュート。
ブロックされるも尚も攻撃継続し、長谷川のミドルシュートは左へ外れるもブロックに当たったという事でCKとなり、攻撃は続き。
このタイミングで2枚替え(中塩・齋藤功→中村拓海・安永、亀川が右CB→左CBへシフト)を挟み、上げられたキッカー手塚のクロスを渡邉がヘディングシュート。
GK金山がセーブし、さらに至近距離で長谷川がシュートするも再度GK金山が防ぎ。
これ以上の決定機は無いというシーンでしたが、寸での所でゴールはならなかった横浜FC。

岡山も44分に最後の交代(デューク・田中→白井・喜山、川本が右WG→CFへシフト)を行い、ともに交代枠を使いきり。
決定機逸の影響かそれとも攻め疲れか、流石に横浜FCもペースが落ちた所で迎えたアディショナルタイム。
徳元の安永に対するアフターチャージでの反則・警告による、横浜FCのFKで幕を開けると、以降お互いにFKを蹴り合う展開となります。

この横浜FCのFKはモノに出来ず、直後に川本のドリブルを亀川が倒してしまい岡山のFKとなり。
これも二次攻撃で白井のクロスに柳が合わせるもモノにならず。
さらにFKは続き、自陣で浮き球を収めたバイスが腕に当ててしまいハンドの反則、横浜FCのFKに。
キッカー手塚のファーへのクロスを長谷川折り返し、中央のヴィゼウの下へ。
シュートにいくもミートせず、クリアされたボール岩武がブロック、跳ね返りを再度シュートしたヴィゼウでしたが枠を捉えられず。
三度目の正直でフィニッシュに持ち込みましたが得点は奪えず、そして試合終了の笛が鳴り響きました。

1-1で引き分けとなり、連勝は止まってしまったものの、4勝1分けで首位をキープした横浜FC。
悪い流れを追い払う勝利が欲しかったものの、2勝2分1敗と五分近い成績となった岡山。
この引き分けは善と悪、どちらに転ぶでしょうか。

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