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DAZN観戦 2021年J3リーグ第21節 ロアッソ熊本vs藤枝MYFC

2021-10-08 18:27:20 | サッカー視聴記(2021年その他)

<熊本スタメン> 3-3-2-2(3-3-4)
GK 内山
RCB 黒木 CCB 菅田 LCB 酒井
RWB 上村 DH 河原 LWB 竹本
IH 杉山 IH ターレス
FW 伊東 FW 高橋
<藤枝スタメン> 3-4-2-1
GK 杉本
RCB 岩間 CCB 川島 LCB 鈴木翔太
RWB 河上 DH 杉田 DH 鈴木惇 LWB 温井
IH 久保 IH 押谷
FW 岩渕

残り10試合を切るという段階まで進んで来たJ3。
J2の降格危機に苛まれるクラブにとっては、J2ライセンスの無い上位クラブの動向が気になっていると思われる昇格争いですが、首位に立って居るのは熊本。
リーグ再開後無傷の4連勝で、富山から首位の座を奪い、J2昇格の可能性を固めているといった所でしょうか。
得に失点数の少なさは(前年の秋田程では無いが)驚異的で、この日は「超攻撃的サッカー」を謳う藤枝が相手とあり、その攻撃力を跳ね返して連勝を続けたい一戦。

好循環を保つかのように、この日で4試合連続の同一スタメン……かと思いきや、GKだけ佐藤→内山へと変更。
今季2試合目のスタメンとなった内山ですが、チームの堅守を保てるかどうか。

試合が始まり、藤枝のボールポゼッションに対し、熊本が激しいプレッシングを掛けていくのが主な光景に。
逆に熊本のボール保持に対しても藤枝のプレッシングが掛けられましたが、有効打となったのは熊本のプレスの方でした。
前半5分、こぼれ球を竹本が拾って左サイドから攻撃、ターレスの縦パスを高橋がポストプレイで再度ターレスの下へ。
ディフェンスにこぼされ、エリア内へ戻されるボールをターレスは追い掛けたものの、結果はGK杉本のキックでボールを腹部に喰らい(それとも急所に当たった?)悶絶してしまうというものでした。(ターレスは暫くして起き上がり無事)

藤枝のビルドアップは、前回観た時とほぼ変わらず、GK杉本が前に出たうえでセンターバックが大きく幅を取る最終ラインを根底としたもの。
ただしこの日は最初から鈴木惇が最終ラインに降りる、ミシャ式の形を取っていたのは、熊本のプレッシングに対抗しての事でしょうか。
それでも熊本の速い寄せに対してパスワークに難儀し、リズムを掴めず。
一方の熊本の攻撃も、藤枝のプレスをミドルパス攻勢でいなしていきますが、シュートは10分の竹本のロングシュート(GK杉本キャッチ)のみで推移した立ち上がり。

14分の藤枝のビルドアップ、GK杉本の縦パスを、押谷が降りて受け右へ叩いたのが第一の変節だったでしょうか。(その後杉田が裏へロングパスも河上がオフサイド)
巧く前線の選手を降ろす事でビルドアップの出口を作りたがった節がありましたが、直後に熊本が決定機。
15分左サイドから竹本が対角線のロングパス、受けた杉山がエリア内右奥からマイナスのクロスを入れると、受けたターレスがエリア外へ落とし。
エリア手前右から上村がシュートを放ち、藤枝・鈴木惇がブロックするも、尚も繋がって竹本のミドルシュートが放たれましたがGK杉本がファインセーブ。

肝を冷やした藤枝は20分、ここも左サイドで押谷が降りて受け、そこから逆サイドへ展開して前進。
右から川上のクロスが上がり、中央で跳んだ鈴木惇の上を越え、ファーサイドで押谷がボレーシュートの体勢に入りましたがミートせず。
藤枝も1本フィニッシュの形を見せ(公式記録ではカウントされず)、以降どうなるかが注目されました。
その後、熊本のターレスの裏抜けに対して藤枝・川島が倒してしまい反則・警告を受ける一幕があるなどしましたが、スコアレスのまま飲水タイムに。(27分)

ブレイクが明けると、熊本が本領発揮。
31分に敵陣深めで高橋がボールカットし、こぼれ球を拾ったターレスがミドルシュートを放つもGK杉本がセーブ。
プレッシングから有効打を放つと、以降も藤枝にパスを繋がせず攻撃権を支配します。

そして35分、ここも敵陣右サイドで高橋がカットし、そのままドリブルで前進する所を藤枝・温井に引っ張られ反則・警告。
右サイドからのフリーキックを得ると、キッカー杉山のクロスが中央に入り、高橋が走り込むもGK杉本がパンチング。
しかし跳ね返りが藤枝・岩間に当たってしまい、ゴールに吸い込まれてオウンゴールとなってしまいました。
ラッキーな形でしたが、押し込んでいた故の成果といえる熊本の先制点となりました。
その後も、敵陣でパスカットした杉山がそのままミドルシュートを放つ(42分・枠外)など、プレスを嵌めてフィニッシュに結び付ける熊本。

藤枝は失点後、ビルドアップの形がややフラフラしていた節があり。
ボランチが降りずに2CB+GKでの組み立てを見せたり、今までサイドに張っていた鈴木翔が中央に絞り、その分ボランチの片割れが左サイドに張ったりといった具合。
それでも有効な手段とはならず、熊本がペースとリードを保ったまま前半終了となります。

後半立ち上がり、まずはビハインドを跳ね返したい藤枝が攻勢。
後半4分、スルーパスを左サイドで押谷が受けたのち、温井のエリア内のパスがディフェンスに遭いこぼれ。
これに素早く反応した押谷、そのままシュートを放ちゴールを脅かすも、GK内山のファインセーブに遭い同点ならず。

しかし熊本のプレスは依然として激しく、直ぐに主導権を奪い返されます。
7分に右から上村クロス→ファーで高橋ポストプレイ→中央でターレスシュート(ゴール右へ外れる)で一矢放つと、そこからフィニッシュ地獄に。
直後の藤枝ゴールキックを直接河原がカットし、そのまま前進してミドルシュートを放ち。(枠外)
さらに直後にはロングパスの跳ね返りを拾った杉山が、同じくそのまま前進からシュートを放ちGK杉本がセーブと、短時間で連続でゴールを脅かした熊本。
藤枝に考える隙を与えないと言わんばかりに、ビルドアップを遮断していきます。
12分には自陣からの攻撃で縦パス攻勢、伊東のエリア内へのラストパスはクリアされるも、左サイドで拾ったターレスがクロス。
ファーサイドで杉山が合わせヘディングシュート、しかしこれもGK杉本のセーブに阻まれます。

何とか反撃の切欠を掴みたい藤枝、12分に2枚替えを敢行。(岩渕・温井→大石・松村)
しかし熊本は14分に敵陣でFKを得て、右からのクロスがクリアされたのちの攻撃。
カウンターを仕掛けようとした藤枝から、上村がボール奪取して再度攻守交替し、上村のエリア内を突くスルーパスから竹本がシュート。
右足から放たれたシュートがゴール左隅を捉え、トランジション直後を突かれてしまう形となった藤枝。
攻勢を追加点に結び付け、リードを広げた熊本。

点差が広がり窮地の藤枝、19分にさらに2枚替え。(河上・岩間→横山・佐古)
ポジションチェンジも複数加わり、以下のようになります。
<後半20分からの藤枝> 3-4-2-1
GK 杉本
RCB 川島 CCB 佐古 LCB 鈴木翔
RWB 久保 DH 横山 DH 鈴木惇 LWB 松村
IH 押谷 IH 杉山
FW 大石

20分に中盤からのFK、キッカー鈴木惇の下放り込みを選択し、跳ね返りに対して中央で杉山がボレーシュート。
しかしGK内山のナイスセーブに阻まれ、両チームともGKが忙しい展開に。

2点リードの熊本は、23分に伊東・杉山→北村・坂本へと2枚替え。
守備を固めつつ、前掛かりになる藤枝をいなさんと、攻撃では後方から裏狙いのロングパスを増やして対抗します。
そんな首位チームらしい大人びたサッカーに、藤枝のプレッシャーもひとしおだったのでしょうか。
25分最終ラインでの繋ぎの最中、鈴木翔のパスミス(横山が上がったのに気付けずバックパスしてしまう)で奪われてしまい、坂本がフリーでシュート。
エリア手前から放たれたループシュートがゴールに吸い込まれ、決定的ともいえる3点目を加えた熊本。
直後に飲水タイムが挟まれ、明ける際に上村→岩下に交代と、着実に逃げ切り体制を築かんとします。

もはや開き直るしかない藤枝ですが、その後も熊本のサッカーに対し四苦八苦が続き。
長いパスで前線のスペースに選手を走らせつつ、時間を作ってボールキープを図る熊本の攻撃に押し込まれるシーンが目立ちます。

このまま成す術無く屈するかと思われましたが、35分にようやく反撃の狼煙が。
敵陣で押谷がボールを奪い、そのままエリア内左へと進入しファーサイドにクロスを上げると、走り込んだ大石が強烈なボレーシュートをネットに突き刺し。
プレッシングを成功させての得点で意気上がる藤枝、直後に押谷→枝村へと交代します。

尚も一気に圧力を掛けて攻め上がり、37分には久保の右からの低いクロスに杉田が合わせボレーシュート。(ブロック)
そして続く38分、佐古の右→左へのロングパスから、こぼれ球を鈴木翔がダイレクトでスルーパス。
奥に走り込んだ松村からマイナスのクロスが入ると、外から入り込んで来た久保が合わせシュート。
見事ゴールネットを揺らし、これで1点差とした藤枝。
「3点取られたら4点取る」という、須藤大輔監督の所信表明を実現せんとする勢いを発揮します。

思わぬ連続失点で浮足立つ熊本でしたが、依然としてリードは保っている状態。
以降はブロックを作る事を優先し、藤枝に対しスペースを与えずという守備スタイルに移行します。
尚も攻勢を掛ける藤枝は、これでシュートまで繋げる事は困難となります。
ブロックを崩せずに、鈴木翔の手前からのクロスをエリア手前で大石が受けるといった、堅い中央に難儀するシーンが目立ちます。
そう考えると、やはり熊本の3点目は大きなものだったでしょう。
着実に時計を進めていき、44分に最後の交代カードを切った熊本。(ターレス→浅川)

45分に鈴木惇の左サイド裏へのミドルパスから、受けた松村の溜めを経て、杉田が枝村とのワンツーで中央に切り込んでシュート。
細かいパスでチャンスエリアへと進入しフィニッシュに繋げたものの、GK内山にキャッチされて結び付かず。
結果的にこれが最後のシュートとなり、アディショナルタイムは佐古を前線に上げてのパワープレイに活路を見出す事となった藤枝。
何とか攻撃の形を作るも、サイドからのクロスが精一杯で、同点に追い付く事は出来ず。

そして試合終了の笛が鳴り、3-2で熊本の勝利となりこれで5連勝。
2失点したのは反省材料でしたが、結果が優先される時期を迎えつつあるので、勝ち点3を得たのは何よりでしょう。

コメント
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