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DAZN観戦 2021年J3リーグ第20節 FC今治vsいわてグルージャ盛岡

2021-10-01 16:21:25 | サッカー視聴記(2021年その他)

<今治スタメン> 4-2-3-1
GK 修行
RSB 原田 CB 園田 CB 市原 LSB 上原
DH 玉城 DH 小松
RSH 山田 CH 東家 LSH 島村
FW バルデマール
<岩手スタメン> 3-4-2-1
GK 野澤大志ブランドン
RCB 小野田 CCB 牟田 LCB 佐々木翔悟
RWB 有永 DH 脇本 DH 増田  LWB 中村
IH 加々美 IH 和田
FW ブレンネル

前年途中にJ2ライセンス(特例)を得ると、階段を一段上がるかのように今季昇格争いに加わっている岩手。
以前は「グルージャ盛岡」というクラブ名でしたが、こちらも2年前から現在のものに変更と、最近になってクラブのイメージチェンジを図っているかのようです。

そのサッカーの内容はというと、完全なパワーサッカーを繰り広げ。
デュエル・エアバトル・ハイプレスの部分を突き詰める、言わば前年J3王者の秋田のスタイルを踏襲しているようであり。
それでいて反則ポイントが圧倒的に膨れ上がっているのは、前年2位の相模原に似ている状況(秋田は逆に圧倒的に少ない)であり、早い話が前年昇格した2クラブの特徴を兼ね備えているという事でしょうか。
そんなスタイルを落とし込んでいる監督は、現役時代そんなプレースタイルを繰り広げていた秋田豊氏という事で納得感。
しかしそれがJ3において昇格の近道である事は前年で証明されており、暑い夏を乗り切って首位と勝ち点2差に着けている現在、有利な状況といえるでしょう。

この日岩手のパワーサッカーと相対したのは今治。
今季僅か3勝に留まっており、昇格戦線からは完全に置いて行かれ。
それでも進軍していかなければならないのがサッカークラブですが、前節(YS横浜戦)は数的有利な状況で長時間戦ったにも拘わらずのスコアレスドロー。
傍らからも、求心力が低下していやしないかと不安になりそうですが、悪循環を堰き止められるか。

入りこそ今治がコーナーキックを得る等攻勢になりかけましたが、その後は岩手が「いつものスタイル」で攻撃を繰り広げる展開。
強固なディフェンス陣による堅い守備を基調とし、相手の攻撃を切ってからはFWのブレンネルに当てるロングパスを第一手段とする攻撃。
そこからマイボールにしてフィニッシュに繋げられれば万々歳、そうでなくてもセットプレーを得れば次なる好機が待っている(フリーキックは中盤からでも放り込む)、というスタイルで今治を苦しめます。
前半5分には左サイドでブレンネルがドリブルを開始、エリア内左へと進入してクロス。
ブロックされるも続いて中村のクロスが上がり、跳ね返りを加々美がペナルティアークからダイレクトでシュート。(枠外)
12分には和田がドリブルで今治・園田の反則を招き、中央からの直接FK。
これを佐々木翔が直接シュートするも、ふかしてしまい枠外に終わり。

岩手らしさを見せた序盤を経たのちは、今治も攻撃機会を得ていき互角の展開に。
今治の攻撃はというと、最終ラインからの繋ぎを基調とした、長短織り交ぜたものであり。
序盤は岩手のプレッシングの前に中々前に運べず苦労していましたが、徐々に慣れてきたか、ポゼッションを高めて反撃。

そのビルドアップ、最終ライン+ボランチで繋ぐうちに、右サイドバックの原田を前に上がらせる事を基本とした立ち回り。
逆の左SB・上原の上がりは自重気味で、時には最終ラインに加わって後ろ3枚という形を取ったりしていました。
そんな左右非対称のような基本形でギャップを作りつつの組み立てでしたが、巧く繋いでも立ちはだかるのが岩手ディフェンス。
ポストプレイでパスワークに加わらんとするバルデマールに対し牟田がきっちりと付くなど、対策がキッチリとしていたようであり。
エリア内へのラストパスも悉くカットされてしまい、シュートを放てないまま飲水タイムを迎える事となります。

第2クォータが始まり、またも岩手がペースを握り始めます。
特に29分は左サイドでの牟田のパスカットから素早い攻撃を展開し、前進した中村のグラウンダーのクロスに、中央でブレンネルがシュートにいきましたがミートせず不発。
今治にとっては命拾いのようなシーンとなりました。

その後何とか反撃を試みる今治、バルデマールを狙った縦パスを入れるものの、牟田のチェックもありバルデマールが受けられずに終わるシーンが目立ちます。
しかし32分、バルデマールのキープにより岩手・小野寺の反則でFKの好機。
左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置でしたが、変化を付けて上原→玉城→園田とショートパスを繋ぎ、園田のポストプレイから玉城がミドルシュート。(枠外)
放送席で「山脈」とも表現されていた、岩手守備陣を崩さんとしましたが実らず。

それでも、初めてフィニッシュに繋げた事で肩の荷が下りたでしょうか。
37分に再び今治が好機、小松のカットから縦パスを受けた東家が左へ展開し、島村のクロスが上がるとバルデマールがバイシクルの体勢に。
ディフェンスに遭い足を上げられずも、奥で山田が繋げた所を拾ったバルデマール、中央からシュート。
ゴール左を襲ったものの岩手・小野寺がブロックし、惜しい所でモノに出来なかった今治。

その後39分にはカウンターで好機を掴む今治、東家のドリブルからのパスを受けたバルデマール、今度はラストパスをエリア内に送り。
東家が走り込んだものの、牟田のカバーでシュートは放てず終わります。
次第にやられる展開が目立ち始めた岩手ですが、40分にブレンネルが遠目からシュートを放ち。(GK修行キャッチ)
相手の助っ人(バルデマール)が躍動するのに連動したか、自身も果敢にフィニッシュを狙いにいったようでした。
結局前半はスコアレスで折り返し。

後半開始の前に岩手サイドが動き、和田→色摩へと交代。
今夏に相模原からレンタルで加入しこの日が初スタメンと、J2での経験を活かしたい所でしたが、まだ完全にフィット出来ていないのか。

後半が始まると、岩手はその色摩を活かし、ロングボールだけでは無い攻撃を展開します。
後半1分には色摩が左サイド奥からマイナスのクロス、3分には色摩→加々美と経由して逆の右サイドへ展開し脇本がエリア内へスルーパスと、際どいチャンスボールを入れたものの繋がらず。

5分に今治にアクシデントが発生し、東家が佐々木翔との接触で肩を痛めてしまい、ピッチ外で治療する事態となります。
一旦は福田が準備を始めたもののピッチに復帰した東家、直後の7分には自らミドルシュートを放ち(ブロック)、不安を感じさせないプレーを見せ。

何とか一安心といった今治ですが、8分にはプレーで冷や汗を浴びる事に。
ミスで岩手・加々美にボールを奪われると、そのまま前進してミドルシュートを放った加々美。
GK修行が何とかセーブするも右CKへと移行し、キッカー中村のニアへのクロスを、脇本がフリックの体勢でヘディングシュート。
これもボールバーに当たる際どいシュートとなり、岩手の圧力に脅かされ続けます。
その後も園田のハンドで岩手にFKを与えてしまうなど、浮足立った守備が目立った今治。
18分にも岩手のチャンス、有永のクロスをブレンネルが合わせにいき、ディフェンスに遭いこぼれた所をファーサイドで脇本がヘディングシュート。(枠外)

押され気味となった今治ですが、東家が跳梁して押し返しを見せます。
19分に右サイドで、山田のスルーパスに抜け出した東家からグラウンダーのクロスが入るも、ニアサイドのバルデマールは合わせられず。
その直後、再び東家がエリア内右へのスルーパスに走り込みグラウンダーでマイナスのクロスを入れ、今度はバルデマールがしっかり合わせシュート。
しかし岩手・牟田のブロックに防がれてしまいます。

23分に岩手の右CK、クリアされたのちの再度の中村のクロス、合わせた牟田のヘディングシュートが枠外となった所で飲水タイムとなり。
両軍ベンチが動き、今治が東家・山田→有間・楠美へと2枚替え(玉城がボランチ→右SHへシフト)、岩手は加々美→西田へと交代します。

しかし再開直後に、再びのアクシデントに見舞われる今治。
26分に西田のスライディングで倒された有間、どうやら筋肉系のトラブルが発生してしまい続行不可能に。
16~18節を故障で離脱していた有間、その箇所の再発という事らしく、投入されてから約2分という早期でインアウトを強いられてしまいました。(担架で運ばれる時間も含めて記録上は5分、福田と交代)

不運にもめげず、攻勢を掛ける今治。
クロスを入れるも後一歩で合わなかったり、折り返しをクリアされたり。
エリア内へスルーパスを送っても、岩手の「山脈」に奪われてしまうといったシーンが続きます。

35分に岩手ベンチが動き、有永→ビスマルクへと交代。
このビスマルク、正式名はタビナス・ポール・ビスマルクで、水戸のタビナス・ジェファーソンの弟。
兄がJ2でキャリアを残し始めており、今季が高卒1年目ながら、兄と同じ舞台に辿り着くには今が大事といった所でしょうか。

直後の36分、右サイドでそのビスマルク(ポジションは有永と同じ右ウイングバックに入る)のスルーパスから、西田のマイナスのクロスが中央のブレンネルへ。
これはクリアされるも右奥からのスローインとなり、そのスローをエリア内右で収めたブレンネルから、低いクロスに合わせた色摩がネットを揺らし。
終盤を迎えた時間帯でとうとう均衡が破れ、岩手が大きな先制点をゲットします。

スコアが動いた事で、守備が固い岩手だけに、一気に窮地に陥った感のある今治。
38分に2枚替え、島村・玉城→梁賢柱(リャンヒョンジュ)・駒野へと交代します。
直後の39分、その駒野が絡んでの右サイドでのパスワークから、中央で受けた小松が前進ののちミドルシュート。
しかしエリア内で小野田が足でブロックと、どうしても「山脈」を崩せず。

引き籠りの体制に入る岩手に対し、ボールを握ってその外側で繋ぐ今治。
奥深くのスローインではロングスロー(右=原田・左=上原)も活用し、特に原田のスローはエリア中央まで届く勢いでしたが、欲しい結果は得る事が出来ませんでした。

最後は岩手のカウンターの攻撃、ビスマルクがドリブルでエリア内を急襲するも、ディフェンスにこぼされると時間稼ぎの体勢へ転換。
右コーナー付近でキープを続ける岩手、それは試合終了の笛まで無事に続く事となり。
貴重な勝ち点3をゲットし、これで後半戦の成績を4勝1敗として2位浮上となりました。

岩手が昇格に向けて突き進む中、相手には冷たい風が吹きすさびます。
今治は布啓一郎監督の退任が発表される事となり、これで今季中に2度目の監督交代という事態に。(新監督は橋川和晃氏)
前年の健闘から一転した今治の今シーズンですが、逆に前年が順調すぎたという事で、発想の転換が望まれるといった所でしょうか。
しかし金沢や山口といったJ3からすぐ上がったクラブが居る以上どうしても即J2という夢を見てしまい

コメント (2)
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