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DAZN観戦 2021年J2リーグ第27節 水戸ホーリーホックvsアルビレックス新潟

2021-09-02 18:29:08 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(25節・琉球戦、1-0)
※前回の新潟の記事はこちら(24節・大宮戦、2-2)
※夏の移籍情報に関してはこちら

前節(相模原戦・2-1)で4試合ぶりの勝利を挙げた新潟。
折りしも、夏に補強した高澤が1トップとして初のスタメン出場で、2得点に絡む活躍だったようで。
この日も引き続きスタメンで、試合前のアルベルト・プッチ・オルトネダ監督のコメントも「ゴール前での決定力を期待している」との事。
J1(大分)での経験を糧に量産体制に入るかどうか……と期待を寄せるとともに、開幕前に加入した鈴木孝司の立場の危うさも感じられました。

そもそも新潟の戦術として、1トップが得点源という訳でも無く、主に左サイドハーフの谷口(鈴木孝が居ない状況ではFWに入りますが)がチームトップの10得点を挙げており。
FWにはサイドに流れるのも厭わずという姿勢でポストワーク主体、谷口のためにスペースを作る献身的な仕事がこれまでの姿だと思われます。
アルベルト監督のコメントを真に受け、「鈴木孝があまり得点出来ない(4得点)ので、今度は高澤に期待する」という穿った考えを弾き出してしまう自分は性格が悪いのでしょうが、上位をキープしている状況ながら少しズレを感じてしまった試合前。
前年も、途中加入の鄭大世(チョンテセ・現町田)が、サイドに開いてクロスを入れるというシーンが増える現象を生んでいたこのサッカー。
果たして高澤はチームにフィットしたうえで、自分色をアピールする事が出来るか。

水戸のホーム・ケーズデンキスタジアムで行われたこの一戦。
早速新潟は入りの前半1分に、福田の裏へのロングパスに谷口が走り込むシーンを演出。(GK牡川が飛び出してヘッドでクリア)
3分にも左サイドで、舞行龍ジェームズの裏へのロングパスを奥で受けた谷口、そこから繋いで福田のクロスを星がヘディングシュート。(枠外)
7分にも、左サイド奥でのスローインから谷口がクロスを上げ、星がヘディングシュートにいくもブロックでエリア内左へこぼれ。
そこを高木が拾ってシュートしますがゴール上へ外れと、まず攻撃の中心である谷口を使った攻撃を繰り広げました。

しかし高澤がボールに関わるシーンは少なく。
最終ラインからのロングパスの割合が普段よりも増大していたこの日の新潟、サイドへ振るパスを挟んだのち、執拗に谷口を走らせるボールを送る攻撃。
高澤は逆の右サイドへと開く事が多く、その分右SHの星が中央でフィニッシュに絡みにいくという具合にポジションチェンジを交え。
谷口の所に水戸センターバックのタビナス・ジェファーソンが付いてくる特性を利用する、流動性高い攻撃ながら、同時に「これで1トップに得点しろというのは酷じゃないか……」という考えも膨らみ始めました。

入りは後れを取った水戸ですが、8分に新潟のパスミスから中山仁がシュートを放つ(GK小島キャッチ)と勢いに乗り。
12分には左サイドから攻撃、奥田のパスを藤尾が入れ替わりで受けて裏に抜け出し、エリア内左からシュートを放つも再度GK小島がキャッチ。

その後も新潟はクロス攻撃を繰り広げますが、21分にコーナーキックからの攻撃がクリアされたのち、再度の繋ぎからエリア内へ送るもクリアされて水戸のカウンター。
奥田が左サイドから中央へ向かうドリブルで運び、囲まれるもパスを送り松崎にその役を代えると、エリア内へのラストパスを中山仁斗が絶妙にディフェンスラインの裏を取りつつ受けシュート。
ゴールネットに突き刺さり、新潟サイドがオフサイドを主張するも実らず。
先制点は水戸が手にしました。

これまで目立たなかった高澤は、26分に右サイドでパスを受けると、カットインからミドルシュートを放つもGK牡川のセーブに阻まれ。
アピールするものの、やはり高澤は中央付近に張ってのプレーで光る選手だと思われ、サイドに開いては威力も落ち。
そんなズレが垣間見える中、27分には高木が水戸・藤尾のチャージを受けて出血し治療する一幕が。
先程の先制点のオフサイド主張の影響もあり、審判の判定にも敏感にならざるを得なかったのか。
36分には水戸・村田が反則を犯した所、あろう事か高が村田を押し倒し、ヒートアップする場面も発生してしまいます。

ロングパス主体の攻めを前半は変えずに過ごした新潟。
恐らくは最終ラインの繋ぎで水戸のプレッシングを誘い、谷口に裏を抜けさせたかったのでしょうが、水戸サイドもタビナスがマンマーク気味に谷口に付いていたのが想定外だったでしょうか。
次第に手詰まりになり、終了間際には逆の右サイドから攻める場面が増えたものの、効果的とはいかず。
水戸がリードを保ったまま前半を終えます。

停滞感を打破するため、後半頭から本間を投入する決断に踏み切った新潟。
堀米と交代し星が左サイドバックに移り、本間が空いた右SHへ入り巻き直しを図りました。

入りの後半1分、水戸は藤尾がエリア内左からシュート(ブロック)する場面を作りましたが、その後は追い掛ける新潟が攻勢に。
投入された本間が居る右サイド主体の攻撃に移り変わり、本間の突破力をちらつかせつつ細かいパスワークで前進していく攻め。
高澤は中央で張る場面が増えたものの、クロスを合わせにいくのは谷口が多めと、やはりあまり絡む事が出来ず。
この辺は時間が解決してくれるかどうか、といった所でしょうか。

フィニッシュに繋げられずにいると、水戸の反撃に晒される事に。
6分に中里のスルーパスを受けた藤尾がエリア内右を突くと、一旦最終ラインまで戻されてタビナスから左へ展開ののち、中里のサイドチェンジで再度右へ。
すると松崎が新潟・本間のお株を奪うドリブルで前進、クロスはブロックされるもさらに攻撃継続し、エリア内右へ切り込んだ新里がクロス。
GK小島が直接パンチングで弾きますが、跳ね返りを右から奥田がクロス気味のシュートを放ち、ファーサイドの藤尾がヘッドで仕上げ。
サイドチェンジやドリブルも絡めた、最終ラインからの繋ぎを完結させて追加点を奪いました。

2点差を付けられ後が無くなりつつある新潟、11分にようやく中央で張る高澤が、星のロングパスをポストプレイで敵陣での攻撃に繋げ。
本間が中央でのキープから左へ展開ののち、受け直してカットインからシュート、ブロックでこぼれた所を反応した星がボレーシュート。
連撃を浴びせたものの、ゴール右へと外れてしまいました。

早めに点差を詰めたい新潟でしたが、それが叶わぬまま泥沼に。
その後再度水戸ペースとなり、17分にはまたも右サイドを松崎がドリブル突破。
エリア内右でのシュートはブロックされるも、繋いだのち今度は村田が右サイド奥からクロスを入れ、中央で合わせた中山仁がゴールゲット。
新潟に良い風が吹かない(余談ですが、この日のピッチ上はほぼ無風だったようで)状況で、決定的といえる3点目が入る事となりました。

尚、このシーンの後に苦痛な表情をしていた中山仁(足を痛めたか?)が、20分に安藤と交代。
するとその安藤がエリア内で仕事をしたのが21分。
大崎の裏へのロングパスに走り込み、千葉のチャージを受けるなかエリア内左で収めると、首投げのような形で倒されてしまい審判の笛が鳴り。
反則・PKを獲得し、自らキッカーを務めた安藤がゴール左へ思い切り良くシュートを放ち。
GK小島は反応し弾いたものの、威力に押されてゴール上へと突き刺さり4点目。
このシュート直前に2枚替え(福田、星→ロメロ・フランク、田上)し、何とかミスを誘うという狙いも実らず、残り20分強を4点という大差で過ごす羽目に陥った新潟。

一方大量リードとなった水戸。
飲水タイム(25分)ののちの28分、藤尾・中里→金久保・木村へと交代、ベテラン勢の投入で試合を閉めに掛かり。(奥田が左SH→FWへシフト)

何とか反撃したい新潟は30分に高澤を諦め、鈴木孝が投入されます。
33分には右サイド奥でロメロのボールキープから、高木のクロスをGK牡川がパンチングした所を田上がシュート。(枠外)
ここは右からのスローインでの攻撃で、どんな形でも……といった新潟の姿勢ですが、結果に結び付けられず。

逆に水戸は、35分に大崎・鈴木喜丈→黒石・細川へと2枚替えを敢行し、ここから再度攻勢。
長期離脱から復帰して2試合目となる金久保も攻撃に絡み、チームの一駒となるべく奮闘する姿を見せ。

新潟は40分に高→島田へと交代した直後、左から田上のロングスローによる攻撃を展開。
クリアボールを繋いだのち、中央から本間がシュートを放つもゴール左へと外れ。
以降は敵陣でボールを握り水戸を押し込んで攻撃。
長いショートパス攻勢に加えてサイドチェンジも見せ、崩さんとするものの時既に遅しの感は拭えません。

それでも45分にロメロのボール奪取から、中央で本間縦パス→谷口ポストプレイ→鈴木孝と繋がり、右へ流れた鈴木孝がミドルシュート。
しかしGK牡川が正面でセーブののち頭上でキャッチと防がれます。
そのままアディショナルタイムに突入し、水戸に時間を使われつつも最後に攻撃の局面が。
右サイドで本間が突破から横パスし、ロメロがエリア内右でシュート、GK牡川のセーブでCKへ。
そしてキッカー島田のクロスを田上が合わせヘディングシュート、しかしゴールバーに弾かれてしまい。
結局1点すら挙げられず、そのまま水戸の勝利となりました。

前年も後半に失速し、二桁順位にまで落ちてしまいシーズンを終えた新潟。
その兆候が見られるような結果となってしまいましたが、同じ轍を踏む事無く、昇格戦線に踏みとどまりたい所でしょう。

コメント
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