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DAZN観戦 2021年J3リーグ第19節 ガイナーレ鳥取vs鹿児島ユナイテッドFC

2021-09-23 16:15:01 | サッカー視聴記(2021年その他)

<鳥取スタメン> 4-4-2
GK 田尻
RSB 坂本 CB 鈴木 CB 藤原拓也 LSB 魚里
RSH 小田垣 DH 新井泰貴 DH 世瀬 LSH 永島
FW 大久保 FW 石川
<鹿児島スタメン> 4-2-1-3
GK 大西
RSB フォゲッチ CB 藤原広太朗 CB イヨハ理ヘンリー LSB 衛藤
DH 中原 DH 八反田
IH 秋山裕紀
RWG 山谷 CF 山本 LWG 米澤

2年前に初のJ2を体験したものの、1年でJ3に舞い戻る事となった鹿児島。
その当時のメンバーも未だかなり残っており、思い出を風化させる前に何とかもう一度昇格を……という意気込みでしょうか。
彼らに加え総勢4名の助っ人選手と、夏の補強で金沢から島津・新潟から秋山裕を加えた6名のレンタル選手の力を結集し、前半戦の出遅れを取り返したい所。

この日の相手の鳥取に、J2をともに戦った金鍾成(キンジョンソン)氏が監督の座に就いているという運命の巡り合わせ。
当時と同様、高いボールポゼッションを維持してのサッカーを繰り広げている今季の鹿児島。
そこにトップ下として加入後初スタメンとなった秋山裕。
前節(岩手戦・1-2)途中出場でゴールを挙げ、評価を上げているとはいえ、異物扱いにならずにすんなりとフィット出来るかどうかが注目となりました。

早速の前半1分、2センターバックからショートパス攻勢を掛ける、噂に違わぬビルドアップを展開しての攻撃。
左サイドでの繋ぎから、ボランチの八反田を経由して右へと移し、最後は山谷がシュート。(ブロック)
ファーストシュートに辿り着き、以降もガチガチのポゼッションスタイルでペースを握らんとします。

サイド攻撃では、ウイングが引いてボールを受けに来て、その分サイドバックが入れ替わるように上がるという流動性が基本線となり。
最終ラインも2CBと、ボランチが降りての3枚での形を使い分け。
これらの形に加わるように広い範囲を動き回るのが秋山裕で、開いてサイド攻撃に加わったり、ボランチが降りた分自身も降りてビルドアップの出口を作らんとしたり。
敵陣に運ばれると、FWの位置でボールを受けたりもするなど、非常にアクティブな印象を受けました。

一方の鳥取、金氏が監督を務めているように、こちらも後方からパスを繋ぐサッカーを目指しているようであり。
しかし前回観た際(17節・福島戦)は、水浸しのピッチという要素もあり色を出す事はままならず。
この日もある程度繋ぐものの、CBのフィードを中心に攻撃を組み立てるのが目立ちました。

鹿児島の攻撃機会が多めで序盤が過ぎ去るも、17分の鹿児島・山谷の転倒によるボールロスト(しかも自陣エリア付近で)から鳥取が好機を作り(シュートには繋がらず)、これにより攻守交替となった節があり。
続く18分、左サイドで藤原拓のスルーパスに走り込んだ魚里から永島→大久保と渡り、中央から大久保が反転シュートを放つもGK大西がキャッチ。
20分には藤原拓の縦パスを石川がヒールでポストプレイというテクニックを魅せ、受けた小田垣が右ハーフレーンをドリブル。
そして中央へと流れ、ペナルティアークからシュートしますがブロックに阻まれます。
鹿児島がポゼッションスタイルを貫くための宿命か、フィニッシュでは鳥取が強い印象を残し、23分に飲水タイムが挟まれます。

明けた直後から、鳥取が今度はセットプレー攻勢。
25分に石川が岐阜・イヨハに倒され、中央・エリアからかなり手前という位置での直接フリーキック、世瀬が直接シュート。
壁に当たって左に逸れ、今度はコーナーキックとなり。
続く28分にもCKを得る等押し込みますが、CKからはシュート出来ず。

守勢が続いた鹿児島ですが、30分に再度最終ラインからの攻撃。
左へ展開したのち中原が縦パスを送り、秋山裕のポストプレイを挟んでエリア内左に進入し、中央へ横パスを送る中原。
山本がシュートし、ブロックされた跳ね返りに走り込んだのはフォゲッチ。
ダイレクトでエリア手前右からシュートを放つと、GK田尻の腕を弾いたボールが右ポスト内側に当たってゴールに吸い込まれ。
得意のスタイルを貫いての先制ゴールを奪いました。

失点してしまった鳥取、直後の32分に新井泰が敵陣でボール奪取し、そのままミドルシュートを放って反抗。(ゴール右へ外れる)
その後も鹿児島の、フォゲッチを軸とした右サイドアタックに苦労しますが、前半の終盤には再びペースを剥がす事に成功し攻勢に出ます。

41分、敵陣でボール奪取した大久保が、石川・永島とのパスワークを経てエリア内からシュート。(ブロック)
その後クリアボールを拾いにいった小田垣が反則を受け、右サイドからのFK。
キッカー世瀬のファーへのクロスを、大久保が合わせヘディングシュート。(ブロックされCKに)
44分にも、最終ラインから繋いで右サイドを進み、坂本の低いクロスを収めてシュートした大久保。(ハイキックの反則で無効に)
エリア内からゴールを狙う、FWの仕事を連続で見せたものの、得点には繋がらず。
結局前半を0-1で終えます。

迎えた後半、キックオフした鳥取が細かくパスを繋ぐ入り。
その際CBの鈴木が右に大きく開いて受け入れをしていたので、後ろ3枚でのビルドアップをする形へとシフトした感があり。
そんな事を予測していた刹那の後半2分、左サイドで世瀬のボール奪取から、大久保→石川と繋いでエリア内を急襲。
そしてシュートを放った石川でしたが、GK大西のブロックに阻まれ同点はなりません。

鳥取の猛攻を鹿児島が受けるという展開になりそうな入りでしたが、その矢先の5分でした。
GK大西から攻撃を作っていく鹿児島、右サイドでの前進を経てフォゲッチからグラウンダーで鋭いクロスが入り。
ファーサイドを突くこのボールに走り込んだのは米澤で、強烈なシュートがゴールネットを揺らします。
緩急の「急」の部分を担っていた感のあったこの日のフォゲッチ、これでこの日1ゴール1アシストの活躍を魅せました。

追加点を与えてしまった鳥取、入り以上の攻勢を見せんとしますが、失意は隠せず。
鹿児島は逆に、肩の荷が下りたかのように、秋山裕がゴールを狙いにいく場面が膨れ上がります。
10分、右サイドでフォゲッチのロングパスがエリア内へ通り、走り込んだ山谷からグラウンダーのクロスに秋山裕が合わせシュート。(GK田尻キャッチ)
14分には左CK、キッカーを務めた秋山裕は二次攻撃で左サイド奥でボールを持つと、米澤のポストプレイを交えてエリア内を急襲。
そして角度のキツい所からシュートを放つも、GK田尻が足でセーブして得点はなりません。(跳ね返りをフォゲッチがシュートもブロック)

「ゲームメイクが主な役割」という、昔のトップ下のような姿はもう遥か彼方に置いていかれた、そんな事を感じさせたこの日の秋山裕。
しかし多方面に動き回った代償は、31分に足を攣らせて続行不能となるものであり、途中交代となってしまいました。(酒本と交代)

反撃の1点が欲しい鳥取ですが、7分に坂本がシュートを放って(ブロック)からは、ボールは握るもののフィニッシュには辿り着けずに推移します。
11分に坂本→秋山大地へと交代、右サイドアタックに厚みを加えるものの、試合の絵図は変えられず。
20分に再度交代カードを切り、大久保→清永へと交代するとともに、4-2-3-1のフォーメーションへ。
小田垣がトップ下に移り、右サイドハーフに永島・左SHに清永という前線の形となります。

リードしている鹿児島も順次カードを切り。
15分に山本・山谷→萱沼・五領へと2枚替え、鹿児島のJ2時代を知る2人がピッチに投入されます。
五領の技術を軸に、右サイドで圧力を掛ける鹿児島の攻撃。
しかし秋山裕が足を攣らせる以前の22分に、藤原広も足を攣らせてしまう事態が発生しており。
そのため23分には藤原広・衛藤→ウェズレイ・砂森へと再度2枚替え。
同じくJ2時代を知る砂森が入ったものの、こちらは五領と比べてあまり目立たず。

このアクシデント含みの交代以降、ようやく鳥取は攻撃権を握り反撃体制に。
27分、右サイドで繋いだのち中央から藤原拓がライナーで縦パス、胸で受けた石川が反転シュートを放つもブロックに当たりゴール左へ逸れ。
その左CKからも、クロスの跳ね返りを新井泰が拾い、ミドルシュートを放ちましたがGK大西のセーブに阻まれます。
35分にも強烈なミドルシュートを放った新井泰、再度GK大西にセーブされたものの、この遠目から撃つ姿勢をちらつかせた効果で敵陣でボールを握る時間が格段に増加した鳥取。

32分に交代枠を使い切った鹿児島は36分、八反田までもが足を攣らせてしまうなど被害が甚大。(担架で運ばれるも、その後八反田はピッチに復帰)
鳥取サイドも、藤原拓が空中戦の競り合いで、鹿児島・酒本との接触で頭部から流血する一幕が発生。(33分)
互いに傷を作りつつも、戦いを止める事は出来ず。
鳥取は最後の交代は小田垣→杉井で同じく36分の事であり、永島がトップ下に移って右=清永・左・杉井とシフト。
圧力を持って攻め続けるも、守勢に入った鹿児島を崩しきる事は難しく。

2点差のままアディショナルタイムを迎え、鹿児島の引き気味の守備ブロックの周囲でボールを支配し、最終ラインの鈴木・藤原拓までもエリア付近にまで迫るシーンが多々。
鹿児島ディフェンスの一瞬のスキを突き、右サイドから清永がカットインからエリア内へとスルーパス、受けた石川が中央やや右からシュートを放ち。
しかしこれもGK大西にセーブされ、僅かな決定機もモノに出来ず仕舞だったこの日の鳥取。

結局最後まで攻撃権を支配した鳥取ですが、無得点のまま試合終了を迎え。
0-2で勝利した鹿児島、勝利数が先行する成績になり(7勝4分6敗)、後方から昇格圏を伺いに掛かりました。

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