陶芸工房 朝

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五月の花・ウツギ・コアジサイ

2021年05月01日 | 野草

ゴールデンウイークだというのに、二年続きの何処にもいけない 誰も来れない  。しかたなく、去年と同じように、近くの谷津山を散策しています。

登り口の近くには、今、白いウツギと薄い空色のコアジサイがきれいに咲いています。

白い花がウツギ。枝ごと垂れ下がっているのと、枝からさらに小枝に分岐しているのがありますが名前の違いは分かりません。「ウツギ」のことを「卯の花」とも言いますが、「卯の花」は「おから」のことでもあり、白い卯の花の塊から逆に名づけられたようです。

新緑を背景にした白い花は、みずみずしくきれいです。この卯の花を食草にしている蝶がトラフシジミ。同じウツギでも、ウラジロウツギを食草にしているのが「ムラサキシジミ」で、ムラサキシジミは紫の美しい蝶だと、昔教えられたことを思い出します。

山で出会う植物たちは、人の手で植えられたリ育てられたりしたものではなく、ごく自然に生きているように見えますが、そこには不思議な命の連鎖があったり、大自然の摂理と繋がっていたりして、時々驚かされます。

 

 

山道を登っていくと、山の斜面に「コアジサイ」の花が咲き始めていました。紫陽花の一種ですが日本古来の原産種で、「関東以西、四国、九州地方では自生種も珍しくないが、栽培は困難である(ウイキペデイア)」とのことです。紫陽花と比べるとずっと地味な花です。

ここのコアジサイは、数年前から山を掃除していたおじさんが、大井川の上流・笹間から持ってきて植えたものです。派手な改良種の紫陽花と違って、万葉の頃にでも戻ったような素朴な薄い空色をしています。

周りに大きな花を持っている「ガクアジサイ」と違って、全体が小さな小さな花の集合体です。もしかすると、この原種が改良されて、華やかな現代の色とりどりの紫陽花が生まれたのかもしれません。

 

*こちらは、2021年5月の谷津山から見降ろした静岡市街です。

自然は、いつの時代にもそれらしく周りの環境に馴染んでいます、だから「自然」なのでしょうか?

私たちを大きく包み込んでくれる自然ですが、いつの間にか、家も、自分も、庭も、それなりに老いて、自然と同化していくのを感じます。昔はバラやランも好きだったのですが、最近では食卓に活ける花も山野草になりました。

 



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