彼岸花が咲き始めました。
その折り返し点のシンボルみたいな「ヒガンバナ」ですが、今年は、彼岸より一週間も早く咲き始めています。
「彼岸」とは、もともと「こちらの岸」に対する「あちらの岸」ですから、仏教でいう、いわゆる「悟りの世界」「仏の世界」のことなのでしょう。
仏教の「彼岸」に到達するためには、「六波羅密」なるものがあり、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧 の六の徳を積まなければならないのだそうです。
京都に「六波羅蜜寺」という有名なお寺があります。平家に関係の深い寺ということで、学生時代に拝観したことがありますが、そこにある空也上人の像は、唱えた「南無阿弥陀仏」の六音が、口から飛び出すように作られていて、「南無阿弥陀仏」を唱えれば、いつかは「彼岸」に到達できると信じていた民衆の信仰が伺われます。
ちなみに、マンジュシャゲとも呼ばれるこの花、日本には自生しておらず、中国からの帰化植物とのこと、でももうすっかり日本の花ですね。