議長選挙の投票日

　いよいよ今日9日、アラファト前議長の死去に伴う議長選挙が行なわれます。一時、強力な候補が獄中出馬して盛り上がりを見せた議長選ですが、彼の出馬辞退と共に有権者の関心は薄れ、一転して「無風選挙」となりました。直前に発表された世論調査によると、当選が確実視されているアッバース氏は60%を超える得票を得られるだろうとのことです。
　そんな盛り上がりにかける空気の中、議長選を翌日に控えてパレスチナ自治政府の交渉担当長官のサイーブ・エレーカット氏は8日、イスラエル軍がパレスチナ住民の往来を妨げているとして抗議しました。
　自治区にはイスラエル軍が設けた検問所が張り巡らされており、酷い場合は通過するのに何時間もかかります。投票日に少しでも多くの選挙民に投票所に足を運んで欲しい自治政府としては、7日に起きた武装ゲリラによるイスラエル兵殺害に伴うイスラエル軍の検問強化は大きな障害となります。
　イスラエル政府は検問所の規制を緩和していると発表していますが、8日現在、多くの検問所で長い列が出来ているとのことです。