浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

クレイ首相の妄言

2005年06月15日 | Weblog
 クレイ自治政府首相は14日、不穏な空気に包まれる自治区の治安に触れ、治安関係者が武装勢力をきちんと取り締まらなければ、「内閣業務」を休止すると述べました。
 確かにこのところの自治区、特にこれまで比較的安全とされてきたラマッラなどでも武力衝突が頻発しており、憂慮すべき事態です。しかしながら、行政の長であるクレイ首相が治安当局に檄を飛ばすことはあっても、行政機能を休止させるなど常識では考えられないことです。私はクレイ氏とは個人的にはとても親しい間柄ですが、残念ながら無責任と非難せざるを得ません。このようないい加減な人物を長に頂かねばならないパレスチナ人がかわいそうです。

最新の画像もっと見る