浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

ゲリラ狩り

2007年01月11日 | Weblog
 ファタハとハマースの武力衝突に内外の報道の関心が集まる中、イスラエル占領軍の西岸地区における“ゲリラ狩り”が日常的に続けられている。

 10日も、ベスレヘム、ジェニン、ナブロス、ジェリコといった主要都市又はその周辺の村で、活動家と疑われた若者達21人が逮捕令状もないまま連行された。

 こうして逮捕連行された“活動家”は、イスラエルの刑務所又は拘置所に拘束され、その多くは正規の裁判も受けられぬまま、いつ来るかも分からぬ釈放の日を待つ。

 私の35年来の友人は活動家でもないのに柔道師範というだけで、数十回(自分でも回数は覚えていない)拘束されている。彼の職業は看板屋だが、ある時は、警察に乗り込まれていた時、PLOの旗の色が揃っていたというだけで連行されたという。

 他にも“ゲリラ狩り”の実態を表す同様の話は枚挙に暇がない。

 世界の耳目が内部抗争に集まっている間にも、このようなことが行なわれていることをお知らせしたかった。

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