サウディ 自治政府に1億ドル

　ハマースの勝利に戸惑うイスラエルや欧米を尻目に、サウディ・アラビアは1億ドル（約116億円）の支援をパレスチナ自治政府に行なうことになったようです。
　この無償援助は、昨年12月に自治政府に対して約束されていたものですが、イスラエルやEUからの予定されていた入金が遅れているために早められる事になった模様です。
　「イスラエルからの入金？」と首をひねる人がいるでしょうが、ご存知のように自治区は依然として事実上の占領が続いており、本来なら自治政府に直接入るべき税金の一部がイスラエルの国庫に入るシステムになっているのです。信頼できる情報では、26日までに6000万ドルが支払われる予定でしたが、選挙結果を受けてイスラエルは送金を延期しているのです。
　サウディ・アラビアがこれから「ハマース政権」への肩入れを強めるのは予測されたことです。サウディ・アラビアは「イスラーム復古主義」を標榜するワッハーブ派が強い影響力を保持しており、王族にもそれを支持する者が多くを占めています。サウディの場合、王室と政府はほぼ一体です。