ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

小石川中央大学下の擁壁補強工事

2017年11月22日 | TOKIO散歩

小石川周辺はとても崖が多いです。半径1kmくらいの範囲に台地がたくさんありますからね。ここなんかも代表的な「崖」。後楽園駅出てすぐの小石川台地の末端です。
このほぼ垂直の石垣を補強する工事が行われています。

この辺りを見るとやっていることがよく分かりますね。写真の左側が明治の末から昭和の初期と推測される布積みの石垣。
この石垣に直径20cmくらいの穴を壁面にほぼ垂直にかなり深く掘って、そこに固まるとすごく強度のある液体を流し込んで固めます。これが地中の支柱になります。
それが固まったら写真右側のような石垣風の模様のついた正方形のパネルを表面に取り付けます。中央部でさきほどの支柱に連結して擁壁を外側から押さえます。

古い石垣。整然としていてきれいですが横一直線の並びは構造的には弱いとされています。それでも100年くらい?もっているんだから立派。

補強された擁壁。石垣はこのパネルの下にそのまま埋まっています。

文京区ではこれと同じような工事を至る所で行っています。これは丸ノ内線の茗荷谷駅の手前の「切り通し」と呼んでいる場所。
大地震対策かな。かなり優先度が高いようなので実はけっこう危険だったのかも。これよりももっと高い崖がこの界隈至る所に残っているのでまだまだ大変そうです。
前にこのブログで紹介した崖の日記から。そうそうこういうやつ。

こういうところもそのうち工事するのかな。安全のためにがんばってくれているので言いにくいんですが、味のある風景が変わってしまうので正直いうとちと寂しい。
今のうちに文京区崖写真集を作っておこうかな。
コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ホットサンドへの(回り)道 | トップ | 原宿 青の洞窟から松原庵「欅」 »

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (気まぐれ)
2017-11-22 19:29:57
石垣は結構好きです。ただの壁面に変わってしまうのはちょっと・・・
だけど崩れでもしたら大変ですから、仕方ないのですね。
元のような石組で安全なやり方をだれか見つけてくれないかな。
気まぐれさん (B)
2017-11-23 10:45:26
たぶん熊本城の石垣が崩れてしまったのを見て
こりゃ危ないってことになったのかも知れません。
自分の頭上から石が崩れてくることを想像すると
これも致し方ないのかなと思います。
熊本城の石垣の (だ)
2017-11-23 13:16:29
崩壊最大の原因は、石垣の内部の割栗石で一種の液状化が起こったことではないかと疑われています。だとすると、表面を固めても根本的な対策にはならないということで、その方面では大騒ぎです。
 
こんなのです (だ)
2017-11-23 13:25:34
いっぺんに書けばいいのにと思いつつ
 
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3861/1.html
 
Unknown (B)
2017-11-23 17:02:38
割栗石の液状化の件は聞いていました。
こわいですね。
今回紹介したような擁壁の補強ではボーリングで作られる地中の「杭」が
割栗石の奥の地盤にしっかり食い込んでいるような印象でした。
なのでパネル内部で流動化が起きてその杭が表面のパネルを支えて割栗石の流れ出すのを抑えてくれそうです。
Bさん (moto)
2017-11-24 13:35:31
確かにちょっと淋しいですね。
安全のために仕方ないと思いつつも。
でも、取り壊してがっつりコンクリートとかになるよりは、なんとか似た感じに頑張ろう!ってしているところが良いなと思います。
ほんの少し経てば、以前はどんなだったのか思い出せなくなるのでしょう。
motoさん (B)
2017-11-24 18:23:30
そうですね。
安全第一だけど、少しは景観のことも気にしてますよーってアピール感じます。
熊本城の修復などはこんなパネルで囲っちゃうわけにいかないから大変ですね。
また地震対策も考え直さないといけないようだし。
みんながんばって。

コメントを投稿