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ありゃりゃサンポ

近現代の建築、町並みと橋が好き。
一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域をGPSで塗り潰し中。

ナイロン100℃ 45th SESSION​​『100年の秘密』@本多劇場

2018年04月20日 | 演劇・芝居

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ 峯村リエ
みのすけ 大倉孝二 松永玲子 村岡希美 長田奈麻 廣川三憲 安澤千草 藤田秀世 猪俣三四郎 菊池明明 小園茉奈 木乃江祐希 伊与勢我無
萩原聖人 泉澤祐希 伊藤梨沙子 山西 惇

昔々、狼に追われた少年の命を助けたという奇跡の楡の木。その巨木を取り囲むように建てられた邸宅で暮らすベイカー一家の80年に渡る繁栄と滅亡の物語。
ベイカー家の娘ティルダ(犬山)と小学校に転校してきたコナ(峯村リエ)との長くて強い友情と、庭の楡の木だけが知っているいくつかの秘密を軸に、数十年単位で時代を行きつ戻りつしながら話は進みます。
舞台セットは一種類だけで転換なし。楡の木と池の見える広い庭と、暖炉と応接家具のある室内リビングが同じ場面の中に同時にあるというセットの中で屋外と室内とで同時にストーリーが展開ます。
同じ舞台上にいても室内の人には庭にいる人が見えていないというなかなかに面白い仕掛け。
行き来する時間とクラインの壺のように内側と外側の空間が一つながりになっているという二重の複雑性のせいで見ていて混乱しかけますが、ティルダの12歳からその死後までも亡霊となって舞台に出続けている家政婦メアリーが語り部として状況を説明してくれるので慣れてしまえばそれほど苦労なく物語に入っていけます。

エキセントリックなセリフと展開で脳みそをかき回されながら笑うという作風ではなく、ストーリー自体はきちんと整合性の取れている大河ドラマのような作品で、内容もまあシリアスですがそれでもやっぱり抜群に面白いです。
全員の演技がものすごい。演出的な凝り方が半端ない。プロジェクションマッピングはどんどん進化してる。少なめの音楽もポイントごとに効いている。とエンタメとしての完成度が高い。
やはりわざわざ下北沢まで行ってつまらないものを見るわけにはいかないですから、ケラリーノ作品を見ていれば信頼度は高いです。
2012年の再演だったようです。なんでその時はいかなかったのかな。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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読売演劇大賞 (B)
2019-02-05 18:15:53
https://twitter.com/rieminen/status/1092588091519324160

セルフコメントもうひとつ。
今度は峯村リエさんのツイートで、「100年の秘密」が第26回読売演劇大賞の最優秀作品賞に選ばれたそうです。
おめでとうございます。
作品を心から楽しんだ一人としてうれしく思います。
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